その頃高橋涼介は、啓介を打ち負かしたハチロクに目をつけていたのであった‥。
某高校‥
友奈「ん〜‥!ようやく学校終わったぁ‥」
今日はどうやら夏休み前の終業式だったよようで、背伸びをしつつ友奈が校門から出てくる。他にも生徒がチラホラ友人と雑談しつつ学校から出てくる。
樹「おっす、お疲れ様〜」
拓海「お疲れ‥」
友奈「あっ♪二人もお疲れ様〜」
すこし遅れて拓海達も出てきて、それに気づいた友奈が駆け寄っていく。
樹「くぅ〜!もう夏休みかぁ‥!楽しみだせ!!」
拓海「俺は暑くて嫌なんだけどな‥」
友奈「私は長期休みは嬉しいな‥♪」
夏休みは何するかなど、どこにでもいる高校生と変わらないような会話が弾む3人。話に夢中になっていると
T字路に差し掛かる。
友奈「んじゃまたバイトで〜」
樹「あいよ〜」
拓海「ほい」
拓海と樹と一旦別れた友奈はいつもの帰路をまったりと帰っていた。すこし歩くこと数分後、目の前に見慣れた後ろ姿が目に映る。
友奈「あっ♪祐也」
祐也「ん?おっ友奈じゃないか」
彼女の親友である降矢祐也が気づいて振り返る。丁度飲み物を自販機で買っていたようだ。
祐也「ほい、一個間違えて買ってしまったから上げるわ。」
友奈「っとと(キャッチ)いいの?ありがとう〜♪」
どうやら間違えて一個別のを買ってしまったらしく、キンキンに冷えたお茶を投げ渡し、それを彼女がすこし慌てつつもきちんと受け取る。
友奈「今日は早かったんだね〜?」
祐也「んまあ、うちのクラスホームルームが早く終わったからなぁ。そういえば、お前最近バイトするって言ってたけど見つかったのか?」ゴクゴク
友奈「うん〜(ゴクゴク)今日から秋名山近くのガソリンスタンドで働くことになったよ〜。というか条件に合いそうなのがそこしかなかった(汗)」
祐也「家から正反対だけど大丈夫なのか?ってそういえばお前はマイカー持ってたから問題なかったな‥(汗)」
友奈「そうゆう祐也だって持ってるでしょ?」
祐也「いやまあそうなんだけど‥」
いつもと変わらない会話をしていると、祐也の家の前につく。どこにでもある一軒家、駐車場には乗用車が2台と赤いエボⅣが止まっていた。
祐也「んじゃ」
友奈「またね〜」
祐也と別れた友奈がそれから数十分ほど歩くと彼女の家が見えてくる。母と友奈の二人で住んでいる家、父は県外出張が多いため家にはほぼいない。しかし家にいるときはよく話しているようで、家族間の関係は良好のようだ。家にはハチロクと、黒のR32の姿が‥
友奈「ただいま〜」ガチャン
??「あら、おかえりなさい」
家に入ると長い黒髪で年を感じさせない美人な女性が出迎える。そう、この女性が友奈の母であり元プロレーサーの結城春香(45歳)。旧ハチロクのドライバーであり今はR32を相棒としている。
春香「ご飯できてるから食べなさい〜」
友奈「はあい〜」
軽く話してから、一旦荷物を自室に置きに行きそれからリビングにいき席に座る。少しして春香も向かい合う形ですわってくる。
友奈「いっただきま~す♪(モグモグ)」
春香「そういえば、今日からバイトね〜?」
友奈「うん〜♪すごく楽しみだよ〜。」
春香「うふふ〜。あんまりはしゃぎ過ぎないようにね〜」
友奈「うん♪」
仲がいいというのも見ただけで伝わってくる。会話を挟みながら昼食を食べ、食べ終わったあとは片付けをしてから、バイトに行くために自室で支度を済ませる。
友奈「よし!」
ショルダーバッグに財布やバイト用の書類などをいれて忘れ物がないか確認したあと、愛車の鍵を持って玄関に行く。
友奈「じゃあ母さん、いってきます〜」
春香「気をつけてね〜」
春香に見送られ、玄関を後にした友奈は軽い足取りで駐車場に向かい見慣れたハチロクに乗り込む。しっかりとシートベルトをつけ、エンジンをかける。いい音を響かせながらゆっくりとタイヤが動き出して、ハチロクは走り出すのであった。
「「「「いらっしゃいませ〜!」」」」
今日もガソリンスタンドにはいつもと変わらない元気な声が響き渡っていた。
客a「レギュラー満タンで」
樹「わかりました。レギュラー満タン入ります!!」
友奈「あっ、窓ガラス拭いておきますね?」
客b「気の利くお嬢ちゃんだねぇ〜。見慣れない顔だけど最近来た子?」
友奈「はい♪今日からここで働くことになりました‥!」
客b「ははっ♪元気なことはいいことだ♪それに美人だしねぇ〜」
友奈「もう♪褒め上手なんですか〜」
??「いやぁ、元気な子が来たもんだな〜」
池谷「まあな、まさかこんなかわいい子がスタンドに来るなんて思いもしなかったよ」
そんな友奈を池谷とみつつ話している男性は、池谷の古い親友の健ニ、親のクリーニング店を手伝っており、同じくスピードスターズのメンバーで白の180SXに乗っている。
健ニ「確かに、元気で美人。そして気の利く、お客さんからしたら注目の的だな。」
池谷「俺たちの出る幕がなくなりそうだぜ‥(汗)」
友奈「ありがとうございました〜♪」
啓介「‥‥」
同時刻、啓介は秋名山周辺に用できてその帰りで拓海達のガソリンスタンドの前を横切る。早く帰りてぇという表情が見て取れていたがあるものを見て目がハッとなる。
啓介「あれは‥まさか‥」
啓介の視線に映ったものは、あの赤城でいとも簡単に抜き去ったハチロクと特徴が似ている車‥
それからスタンドを横切ったあと交差点でUターンしてスタンドへと戻るのであった。
担当したお客さんの車を見送り、持ち場に戻ろうとする友奈。するとそのタイミングで黄色のFDがスタンドに入ってくる。
健ニ「ありゃ‥」
池谷「あぁ‥赤城レッドサンズの高橋啓介だな‥なんのようだ‥?」
樹「もしかして‥前のリベンジとか‥」
拓海「‥‥」
4人が、警戒している中FDはスタンドの手前で止まり、中から啓介が出てくる。
啓介「‥‥」
啓介はしばらくキョロキョロしたあと、友奈のハチロクに目をつける。それから池谷達に視線を向けたあと口を開く。
啓介「このハチロクのドライバーは誰だ‥?」
友奈「私ですけど‥」
啓介「‥(若いな‥、こいつが赤城の歌姫なのか‥?いや‥あのときのオーラと同じ雰囲気だ‥となると‥)覚えているか?あのFD‥数日前赤城でいとも簡単に抜き去った‥」
友奈「‥うぅん‥‥あっ‥!」
啓介の言葉に引っかかるように唸っていた友奈だったが思い出したかのように顔をあげる。
啓介「‥ふっ‥どうやら覚えているようだな‥」
池谷「おいおい‥!どうゆうことだ‥!説明してくれよ‥!」
状況整理ができていない池谷が啓介に説明を求める。
啓介「簡単さ‥、秋名のハチロクとバトルする前‥俺は赤城でこのハチロクに負けているのさ‥!」
健ニ「赤城で‥負けた‥!?」
樹「このハチロク‥ってことは‥友奈ちゃんに!?」
拓海「‥‥!!」
啓介「そうだ‥。赤城は俺にとってホー厶コース‥。誰にも負けない自信があった‥。だがこのハチロクはそんな自信をあっさりと砕きやがったのさ‥」
池谷「‥‥(友奈‥ちゃんに‥あの高橋啓介が負けた‥!?どうゆうことだ‥)」
啓介「あのとき以来、探し続けたがまさかこんな形で出会うとな‥。‥ということで‥、俺はお前にリベンジ戦を申し込む!!!」
友奈「‥‥っ!!」
気迫に包まれた啓介の挑戦状を叩きつけられて友奈の表情が真剣な顔になる。
啓介「もちろん‥拒否権はねぇぜ‥?あのときは油断していたから負けた‥。だが今度は手加減はしねぇ‥!きっちり仕返しはしてやるぜ!!」
友奈「フゥ‥、そこまで言われたら‥断る筋合いはありませんね‥。わかりました‥受けて立ちます!!」
啓介「そこまで言ってくれると思ったぜ‥。それじゃ今週の土曜日の九時、赤城山頂上で待ってるぞ‥」
そう言い残し、FDに乗り込んでスタンドを後にする啓介。その様子を真剣な表情で友奈は見つめていたのであった。
池谷「‥(どうゆうことだ‥、拓海が勝つ前に‥高橋啓介が地元で友奈ちゃんに負けるなんて‥)」
池谷‥いや拓海達も知る由もなかっただろう‥彼女の母が昔赤城の歌姫として猛威を振るっていたこと‥。そしてその走りを友奈が引き継いでいるということも‥。
高橋啓介にリベンジ戦を叩きつけられた友奈‥
そして‥土曜日の夜‥新たな伝説が生まれるのであった‥。
新キャラ
降矢祐也
友奈の親友でどこにでもいる高校生、4WDの特性を活かした走りが得意としている。ドリフトも得意で友奈ほどではないがなかなか上手い。
三菱ランサーエボリューションⅣ
祐也の相棒、中古車ショップで安く売られていたのを祐也が見つけ、以後彼の愛車に。すこし手を加えられて馬力は310、主に立ち上がり重視のセッティングにしてあり、加速勝負は引けをとらない。
結城春香
友奈の母で元祖赤城の歌姫、昔は峠だけではなく公道でも猛威を振るっていた。その後、子育てのため一度走り屋を引退したが、娘の英才教育に勤しんで様々なテクニックを叩き込んだ。そして自身のハチロクを友奈に渡したあとはGTRに変更して、時々サーキットや峠を走り込んでいる。
日産スカイラインGTR BNR32
ハチロクを友奈に渡したあとに乗り始めた。元々はハイパワー車に興味はなかったのだが耐久性や加速などなどどうやら虜になってしまったらしく今は空いている時間があれば乗り回している。
ちなみに馬力は350ほど。