頭文字Dー赤城の歌姫ー(リメイク予定)   作:三坂

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今回はクリスマス回です!


ちなみに皆さん去年のクリスマスはいかがお過ごしでしたか?(ちなみに自分は家族とクリスマスケーキ食べました)。


EP22 クリスマス

翌日

赤城レーシング

整備工場

 

 

 

ウォン!!ウォン!!

 

 

今日は定休日ではあるが整備工場内からロータリーエンジンのサウンド音が響き渡ってくる。中に視線を映すと何やら作業をしているのだろう、ボンネットが空いた状態のFCに乗り込んでいる男性が何度かふかして調子を見ていた。

 

 

湯月「どーよ、新しいタービンの調子は?秋高君」

 

 

秋高「いい感じっスよ、やっぱタービン変えてマフラー変えるだけでも回転数やフケがよくなりますし。」

 

 

赤城レーシングで現役メカニックをしている秋高春里(28歳)がFCから降りてきつつ、調子はどうかと聞いてきた湯月に対してばっちしと言わんばかりの表情を浮かべる。

 

 

星宮「まあ…この車自体かなり古いみたいですからね…。そろそろタービンも経年劣化してたので交換しようかと思ってましたが…まさか湯月さんのところが引き受けてくれるとは思いませんでした…♪」

 

 

湯月「いいのよ〜。丁度13BTエンジンのタービンが入庫して来たんだから〜♪ それに同じロータリーエンジン乗っている身からしたら好きでやってるもんだし〜。」

 

 

彼女の隣で見ていた星宮が交換作業を引き受けてくれたことに感謝してお礼の言葉を口にする。気にしなくていいという雰囲気を見せつつ湯月が照れている秋風が事務所からやってくる。

 

 

秋風「湯月さん〜、この部品はどこにしまっとけばいいですかね?」

 

 

湯月「あ〜、それはあっちの棚にお願い〜!っとついでなら昨日搬入したホイールとかも整理しといてくれる?」

 

 

秋風「分かりましたー。」

 

 

元々秋風は友奈達がチームに招待される前からちょこちょここの整備工場に顔を出しておりその関係か気づけばドライバーでありつつアルバイトとして働いていた。まあ、本人は車に触れられるためかなり楽しそうではあるが…()。

 

 

秋高「そういえば、今年のクリスマスとか年末休みはどうするんですかー湯月さん?」

 

 

そんな中、ふと思い出したかのように秋高が今年のクリスマスや年末休みはどうするのかという質問を投げかける。確かに来年の春からはチームが再始動する関係か最近はかなり忙しい日々が続いてるため、そのへんはどうするのか気になるのだろう。

 

 

湯月「ん〜、特に変わりはないかなー。いつも通り年末休みやクリスマス休日はあるわよ〜。」

 

 

国崎「ほー、今年もちゃんと休みはあるみたいっすね〜。てっきり来年から忙しくなるから休みが削られるかと()。」

 

 

秋高と同じで女性のメカニックとして働いており、車の知識についてはチーム1と名高い国崎彩貴が後ろに括った黄色の髪を揺らして関心していた。

 

 

湯月「やねー。私もそこまでブラックじゃないわよー、確かに最近は忙しくさせちゃったけど、ちゃんと休みくらいは用意するわよ…(汗)。」

 

 

国崎「そりゃそうすっよー、珍しく遅くまで残業させているんですからー。」

 

 

秋高「ちゃんとその分の給料上げてくださいよねー()」

 

 

湯月「はいはい…(汗)。」

 

 

と見てもらえればわかる通り赤城レーシング内では上下関係関係なくジョークなどを言えたり出来るというかなり緩い感じだ。だがそれによってチーム内でのコミュニケーションが増えたり意見を言いやすい環境を作れているというのもこの赤城レーシングの特徴だったりする。

 

 

湯月「そういえば、二人はクリスマスとかどうするの?」

 

 

星宮「私は秋風さんと一緒に羽南さんのところでケーキとか食べたりゲームして過ごす予定だわ。」

 

 

秋風「うんうん♪最近発売された新作FPSゲームを3人でするの♪楽しみで今からワクワクが止まらないな〜♪」

 

 

どうやら星宮と秋風もクリスマスの予定は決まっているらしく、羽南の家で新作ゲームをしたりして過ごす予定だそうだ。新作ゲームが出来るという影響もあるのか、星宮もどこか楽しそうな雰囲気を見せており少しばかりか笑みを浮かべていた。

 

 

湯月「っとそういえば友奈ちゃんはどうするのとか聞いてないのかしら?」

 

 

星宮「あの子なら…きっと私達の中でもべつの意味で楽しむでしょうね…」

 

 

秋風「だね♪だって友奈さんにとっては格別でしょうから―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…クリスマス当日

 

 

友奈「ん〜♪」ガタン

 

 

更衣室でスタンドのバイト服から私服に着替えた友奈はロッカーからコートを取り出して身にまとう。その表情はどこか楽しげで時々鼻歌を挟みつつ荷物を整理しているように見えた。

 

 

友奈「よし…♪」

 

 

荷物の整理が終わった友奈はふと更衣室の時計を確認する。針は5時を指しておりまだバイトが終わるにはまだ早い時間帯だ、それを確認しつつバック片手に更衣室をあとにする。

 

 

友奈「それじゃお先に失礼しまーす♪」

 

 

店長「おう!気をつけて帰れよ〜。これから雪が強くなるらしいから!」

 

 

池谷「じゃあな〜。いいクリスマス過ごせよ〜!」

 

 

健ニ「事故には気をつけてな〜!」

 

 

茂木「またね〜、友奈ちゃんー♪」

 

 

樹「くぅぅ…!羨ましい…!」

 

 

拓海「…また…」

 

 

みんなに挨拶を一通りしてから敷地内の駐車スペースに停めていたハチロクに乗り込み、エンジンをかけてスタンドを友奈は後にしていく。その様子を見つつ池谷達は何やらソワソワしているようだ。

 

 

池谷「やっぱいいよなぁ…青春って…(うんうん)。」

 

 

健ニ「お前が言えることか〜…。真子ちゃんとクリスマス過ごす予定のリア充がよ…。」

 

 

樹「そうですよ〜…。ズルすぎますよ池谷センパイ、俺達よりも先にいってしまうなんて…!卑怯者と言っても過言ではないです…!(フンス)」

 

 

池谷「おいー…なんかオレに当たり強くねぇか…?友奈ちゃんに関してはなんにも言ってなかったのによー…。」

 

 

店長「まあ普段の行いだろうな〜。クリスマスが近づくにつれて毎日真子ちゃんとのラブラブ写真を見せて自慢してくる奴に言われたくないってコイツら思ってるぞー。」

 

 

拓海「…まあ…、確かにイツキ達からしたら嫉妬深くなっちゃうでしょうね…。」

 

 

池谷「…お前まで言うじゃねぇかー…(ショボン)。」

 

 

茂木「あはは…(汗)。」

 

 

今までの行いが響いて来たのか、友奈の祝福モードとは対照的に池谷は樹と健ニにいろいろと言われているようだ()。さらに祐一や拓海も加わったことでガックリとした表情を浮かべておりそんな様子を茂木は苦笑いしつつ見ているのであった。

 

 

PM6:00

友奈宅

 

 

春香「それじゃあとはよろしくねー♪」

 

 

友奈「はあい〜♪」

 

 

32Rの助手席に荷物を積み込んだ春香が友奈に一声をかける。どうやら湯月からクリスマス祝いの飲み会に誘われたようでこれから出かけるらしい。…もちろんそれだけで娘とのクリスマスを疎かにする母親ではないため別の理由もあったり…()。

 

 

春香「…ふふっ…♪(バレバレなのよねー。車の中にあるもので〜♪あの子もやるようになったじゃないー、昔の私よりも青春謳歌しちゃって…♪)。」

 

 

チラリと見た視線の先、ハチロクの車内には隠されるように白い箱がチラリと見えていた。この時期に白い箱、そしていかにも自分が留守のタイミングを待ってましたと言わんばかりの表情を浮かべている友奈を見つつ春香は静かに笑みを浮かべている。

 

 

ブォォォン!

 

 

雪によって反響しやすくなった住宅街に穏やかに響き渡るRB26サウンドの元、春香の32Rを手を振りつつ見送っていた友奈は見えなくなったことを確認すると隠していた(実際は隠しきれてない())笑みを大きく表してるんるんで家の中に入っていく。

 

 

友奈「早速準備をしないと…ね!」

 

 

そうつぶやきつつ玄関の靴箱においていたキーを取り出して再び家を出てハチロクの元へ駆け寄っていく。ガチャという音とともに助手席のドアを開けて隠すように置かれていた白い箱とケン○ッキーの入った紙袋2つを取り出す。

 

 

友奈「ふふ〜ん♪この日のためにバイト代奮発しちゃった…!楽しみだなー♪」

 

 

大事に抱えるように持ちながら再び家の中に戻るととりあえずリビングに移動してテーブルの上に置いていく。それから食器棚からお皿やコップ、フォークや箸を自分と祐也の分である2つ分引っ張り出して並べる。

 

ちなみにリビングには元々クリスマスに向けて毎年準備しているカラフルに点灯するクリスマスツリーが飾られており、あざやかな色合いを見せていた。

 

 

友奈「えっと…あとは飲み物が冷蔵庫にコーラがあったような…。(ガサガサ)っとと!あれを忘れるところだった…!」

 

 

冷蔵庫から大きめのペットボトルに入ったコーラを出して机の上においた瞬間、急に思い出したかのような表情を浮かべた友奈は駆け足でリビングを後にして二階の自室へと向かう。

 

 

 

ガチャ

 

 

友奈「あったあったー。これはクリスマスだからこそのものだからね…♪渡しそびれるなんてことはあってもならないし…!」

 

 

部屋に入るといかにもクリスマス仕様の包装をされた小包が机の上にドンと置かれておりそれを取りつつ大事に抱きしめつつ階段を降りていく。…もちろんこのクリスマスプレゼントは祐也にむけてのもので表情はいつの間にか赤らめていた。

 

 

友奈「……///祐也…喜んでくれるかな…///」

 

 

 

 

 

 

ボム!!

 

 

祐也「よっと…。ったくなんとかつけた…。こんな日に限って渋滞が酷すぎるんだよなぁ…。お陰でギリギリだし…」

 

 

敷地内にはハチロクの隣に見慣れた赤色のランエボが止まっており、中から祐也がぬっと顔をして降りてくる。ちなみに背中には綺麗に包装された小包(友奈の奴)が大事に隠されるように持たれていた。

 

 

祐也「やべ…なんかここに来てから緊張してきた…。アイツ喜んでくれるかなぁ…。」

 

 

ピンポーン

 

 

ぶつぶつと呟きながら、玄関の前へと向かった祐也は扉横のベルを鳴らす。すると家の中からトトトという足音が聞こえて、少ししてから玄関が開いて友奈が出迎える。

 

 

友奈「いらっしゃい〜、待ってたよ祐也♪ささっ入って入って…!」(招き入れる)  

 

 

祐也「お邪魔しますー。」

 

 

いつも通り(いや、それ以上だろう)の笑みを浮かべていた友奈は祐也を招き入れるように家の中へと入れる。祐也にとって彼女の家は初めてのため興味げに見たわしつつ廊下を歩いていた。

 

 

祐也「ほー、友奈の家初めて入るけどなかなかいい感じだよな〜?」

 

 

友奈「そっか〜♪祐也って私の家に入るのって初めてだっけー。」

 

 

…と表では平常心を保っているようにいろいろと話している二人であったが内心はどうやら違うらしい。いや二人が気づいていないだけで案外表に少し出ていたりする。

 

 

祐也「…(更に緊張してきた…///こんなこと人生初めて…いやちがうか…///。いやそうだとしてもけっこうヤバイぞ…///友奈のやつは平気そうだし…///)。」

 

 

友奈「…(どどどどうしよう…///めっちゃドキドキが止まらない…///ちゃんと喜んでくれるかなかな…///祐也…?///……それに私よりも余裕ありそうだし…///」

 

 

二人とも内心こんなことを思っているようだが…、貴方達両方とも余力ないのみえみえですよー()。むしろなんで気づかないんっすかー、ってその余裕もないのか……(汗)。とりあえず、一言言っておこう。

 

 

 

 

とりあえずリア充は末永くイチャイチャして爆発してo…(フレーム直撃)。

 

 

 

 

 

友奈「…コホン!それじゃ気を取り直して…!」

 

 

祐也「おう、」

 

 

 

 

 

 

友奈・祐也「「メリークリスマス!!」」パァン!!

 

 

リビングには二人が鳴らしたクラッカーの音が響き渡りテーブルの上にはケーキやケン○ッキーなどが並べられておりいかにもクリスマスという雰囲気を醸し出していた。

 

 

祐也「それじゃほい、友奈♪クリスマスプレゼント〜。」

 

 

友奈「わぁ〜♪ありがとう♪中身は何かなー。」

 

 

隠すように置いていたクリスマスプレゼントを取り出した祐也はそのまま流れるように手渡しをして、それを嬉しそうな表情しつつ受け取る。

 

 

祐也「中身は開けてみればわかるぞ〜。」

 

 

友奈「ん〜なんだろー(ガサゴソ)。おっ…!」

 

 

どうやら中身が気になるようだが、開けてみれば分かるという祐也の言葉に首を傾げつつ丁寧に包装を解いて中の箱を開けていく。すると不思議そうにしていた表情は一瞬で笑みに早変わりしていく。そんな彼女の視線の先、箱の中には少々お高そうなショルダーバッグが…。

 

 

友奈「わぁ〜♪これ欲しかったやつだよ〜♪」

 

 

祐也「前々から欲しいけど高いから手が出せないって言ってたからなー。けっこう奮発して買っちゃったぜー」

 

 

友奈「ありがとう祐也♪…ってあれ高かったけどお財布とか大丈夫ー?」 

 

 

祐也「それについてはノーコメントで()。」

 

 

友奈「あはは…、聞かないでおくよー(汗)。でも、本当にありがとうね…!大事に使うから♪」

 

 

ーたぶん俺はコイツの笑顔には勝てんだろうなぁー…ー

 

 

どうやらかなり奮発して友奈のために祐也が買ってきたものらしいが少々無茶をしたためか財布事情は触れないでくれという雰囲気が漂っている()。だが予想以上に嬉しそうな表情を浮かべている友奈をみて奮発して正解だったと祐也は密かに思うのであった。

 

 

友奈「っとと…!次は私の番だね…!」(カタッ)

 

 

そうこうしているうち次は友奈の番が来たため、ちょっと待っててと手で合図しつつ一度キッチンへと向かう。それから数分後、何やら小さめの小包を両手に友奈が帰ってくる。

 

 

友奈「私からもクリスマスプレゼント!中身はもちろん祐也が欲しかったあれだよ~♪」

 

 

祐也「んー俺が欲しかったアレ…?なんやろ…」

 

 

友奈「ほらほら♪開けて開けて♪」

 

 

友奈から受け取ったクリスマスプレゼントを見つつ自分がほしかったものとはなんだろうかと首を傾げながら急かされるように小包を開ける。すると、箱の中から某有名ブランドの腕時計が出てきた。

 

 

祐也「おぉ…この時計ってもしや…!」

 

 

友奈「そうだよ〜♪祐也が前時計壊れたから買い替えようかな〜っていってたじゃない?だからこれにしようかなって♪どうかな…?」 

 

 

彼女のプレゼントはどうやら腕時計のようでそれも祐也がプレゼントしたショルダーバッグと同様に少々お高めのものの。祐也がそろそろ時計を買い替えようかと思っていたことを知っていた友奈が彼が喜びそうな時計を用意したようだ。

 

 

祐也「サンキューだぜ友奈♪これ欲しかった時計なんだよな〜♪まさか俺の好みの奴を言ってもないのに的確に買ってくるなんて…!」

 

 

友奈「えへへー♪そう言って貰えると嬉しいよ♪」

 

 

男の子らしい無邪気な笑みを浮かべて喜んでいる祐也をみて、気に入ってくれて良かったなという表情を友奈は浮かべていた。お互いが用意したクリスマスプレゼントはどちらも大成功のようで満足気な雰囲気がリビング全体に漂っていた。

 

 

友奈「じゃ、早くケーキとか食べよっか♪」

 

 

祐也「そうだな〜、お腹ペコペコだぜー。なんせこのために昼飯食ってないからなー。」

 

 

友奈「あははー♪なにそれ〜♪」

 

 

 

 

 

 

 

その日、友奈宅からは二人の楽しげな雰囲気が静かにだが伝わってくるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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