止まっていた歯車が再び動き始めます
祐也「高橋啓介ってやつにバトルを申し込まれた‥!?」
友奈「うん〜‥、なんか知らぬ間に倒しちゃったみたいで‥そのリベンジだって〜(ゴクゴク)」
その日コンビニ前の駐車場で、友奈から経緯を聞いた祐也は驚きの表情を浮かべる。無理もない、赤城レッドサンズのNo2でなおかつ彼の地元である赤城峠で倒したとなれば誰でもそうなってしまう。
祐也「んで、返事はどうしたんだ?」
友奈「そりゃ、あそこまで言われたら断る訳にはいかないでしょ‥、もちろんオッケーて返したよ。そしたら今週の土曜日、夜九時に来てくれだって」
祐也「なるほどねぇ‥、受けたならしっかしやってこいよ?俺も見に行くからな〜」
友奈「もっちろん!」
GSスタンド‥
営業を終えて片付けようとしている祐一、すると藤原豆腐店と運転席側のドアに書かれた白黒のハチロクが入ってくる。
店長「なんだ文太、もう閉店だぞ?」
文太「ケチくさいことゆうなよ」
既に閉店時間なのだが、やれやれという表情をしつつ祐一はハチロクに給油する。
文太「そういや、今日拓海のやつが珍しく他の走り屋のことを真剣に話してきたな‥」
店長「あぁ、最近きたハチロクの子のことだろ?」
文太「それだよ。アイツがあんな表情なことは滅多にねぇからな‥明日大雪でも降るのか‥?」
給油を終えたあと二人はタバコで一服しながら友奈のことで話が上がっていた。あのあと、家に帰った拓海は文太にそのことを話したらしい。
店長「まさか‥、同じハチロク乗りだから気になってるんじゃないのか?」
文太「例えそうだとしても‥いつもの拓海ならあんまり興味は示さねぇよ‥」
店長「ふぅん‥、それよりお前は知らないのか?そのハチロク」
文太「知ってたなら俺も見に行ってるよ‥(プハ-)
‥昔に猛威振るってたハチロクなら知ってるが‥」
店長「ほんとか!?」
文太「名前は確か‥赤城の歌姫って言ってたな‥。歌姫かのようなスキール音を奏でつつ、どんな走り屋も魅力してしまう走り‥、あの当時知らないやつはほとんどいなかったよ‥」
店長「‥あぁ‥確かにそんな走り屋がいるって話だったな‥、ハチロク乗りの美人女性っていうのも更に有名になるきっかけだったよな」
文太「俺も一度見たことがあるがなかなかの走りだったよ。んでそのハチロクの特徴は確か‥うちと同じ白黒のパンダカラーで‥ボンネットはカーボン仕様‥エンジンは何やらレース用エンジン積んでるって話だったな‥」
店長「‥‥」
文太「どうしたんだよ‥?祐一らしくないぞ‥」
店長「いや‥そのハチロク‥、拓海が言ってた子が乗ってた奴と特徴が一致してるんだよ‥」
文太「‥(プハー)なるほど‥面白くなってきたじゃねぇか‥」
店長「‥?」
文太の意味が深い言葉に首を傾げつつ見ていた祐一であった‥‥。
そして‥当日‥
「なあ聞いたか?」
「何がだよ?」
「あの高橋啓介が数日前にここで負けたらしいぜ?」
「まじかよ‥!?」
「聞いたことがあるよ、白黒のハチロクに負けたんだってな。」
「それって秋名のハチロクなんじゃ‥」
「あほ、秋名のハチロクとやる前に地元で負けてるんだよ」
「おいおい‥ホントかよ‥それ」
「ホントだよ‥。その日たまたま知り合いが目撃してたんだ。必死に逃げるFDを追いかけ回すカーボン仕様のハチロクがな‥」
「‥‥」
「んで、そのリベンジ戦が今夜、赤城で行われるそうだ。その件で今夜コースを開けてくれってレッドサンズ側からお願いが来てな‥」
赤城峠‥いや、群馬エリアの走り屋達の耳にその情報はすぐに広まった。あのレッドサンズNo2の高橋啓介を地元で負かしたハチロク乗り、そうなれば広まらないはずがなくあっという間に有名になった。
その日の夕方‥友奈宅にて‥
友奈「んじゃ、いってくるね?母さん」
彼女は何事も早めに動く、そのためご飯を食べ終わりすこししてから赤城へと向かうことに。ちなみに母には走りに行ってくるとだけしかいってないのだが‥
春香「あら〜もしかして誰かと勝負してくるの?」
友奈「‥って、もうバレちゃったか‥(汗)」
春香「何年あなたの母親やってると思ってるの〜?友奈ったら昔から大事な約束事はいつも早く出るじゃない〜」
友奈「確かに‥(汗)」
春香「別に隠さなくてもいいのよ〜」
だがあっさりと春香に見破られ、やっぱり敵わないなという表情を見せる友奈であった。
友奈「母さんのゆう通り‥、今日赤城峠で赤城レッドサンズの高橋啓介って人とバトルしてくるの。どうやら知らぬ間に倒しちゃってて‥」
春香「あらあら、そうなの〜。そりゃ凄いじゃない、赤城レッドサンズってけっこう群馬エリアで有名なのよ〜」
友奈「うん、バイト友達とか先輩方もそう言っていた。」
春香「でも友奈なら大丈夫よ〜」
友奈「‥少しは娘を心配する努力はないの(汗)」
春香「だってそうだもの〜。いつもの友奈なら誰でも行けるわ。だから、しっかし勝ってきなさい?」
友奈「うん‥!行ってくるね♪」
母の言葉に背中を押されて、いつもの表情を見せつつ玄関を後にする友奈。その様子をみつつふとある写真に目を映す。
ーふふ‥♪知らぬ間に有名になっちゃって‥こりゃ追い抜かれるのも時間の問題ね‥♪ー
そしていよいよその時刻が迫ってきた中‥、赤城峠には多数のギャラリーが集まってきていた。その中には妙義などの群馬エリヤ、更には県外などからも走り屋達がやってきていた。
健ニ「やっぱり多いよなぁ‥そりゃ」
そんな道沿の斜面やカードレール越しに群がるギャラリーをみつつ180SXを操る健ニ
池谷「下手すりゃこれ拓海のときの交流戦よりも多いんじゃないか?」
樹「なんか至るところのコーナーとかストレートに人がいますもんね‥」
拓海「‥それほど注目が集まってるんだな‥」
樹「というか、お前から行きたいだなんて珍しいな‥」
拓海「いや‥なんというか‥、なんか気になってしょうがないんだよ‥。同じハチロク乗りとしてどんな走りをするか‥」
池谷「まあそんなもんだろう。っと健ニここのストレートにしよう。丁度人が少なそうだし」
健ニ「へいへい」
丁度いい場所を見つけたのか、池谷が助手席から指示を出してそれに従い、車邪魔にならないように近くの脇道へ止める健ニ。すると後ろからついてきていた赤のランエボⅣが同じように止める。
池谷「おっ後ろのランエボも同じ感じか」
健ニ「どんなやつだろうな?乗ってるやつ」
車から降りつつ赤のランエボを見ていると、降りてきた人物に拓海と樹が反応する。
樹「祐也じゃないか‥!?」
祐也「あれ?その声は樹!?それに拓海もいるのか」
拓海「ども‥」
健ニ「なんだ、お前ら知り合いか?」
樹「はい、同じクラスの子でして‥、もしかしてお前も見に来たのか?」
祐也「あぁ、友奈から今日の話を聞いてな。ついでだしと思って来てみたんだ。」
拓海「へ〜‥」
まさかの知り合いとの出会いに驚いていると下方のギャラリーが少し騒ぐ声とともに独特の4AGサウンドが暗い峠に響き渡る。
池谷「おっ‥どうやら本日の主役がお出ましのようだな‥」
直後、ヘッドライトの明かりとともに友奈のハチロクがコーナー奥から現れて目の前を通過していくのであった‥。
賢太「啓介さん、麓からあのハチロクが上がってきてるとの連絡です。」
啓介「ようやく来たか‥」
同じ赤城レッドサンズのメンバーでオレンジのS14に乗っている中村賢太からの報告を受けてFDに寄りかかってていた啓介が立ち上がる。
啓介「こんだけのギャラリーが来てるんだ。恥はかけねぇな‥」
涼介「あぁ‥、だが俺は楽しみだ‥。そのハチロクがどんな走りをするのか‥」
それから数十分後‥4AGサウンドとともにあのハチロクがやってきて、レッドサンズメンバーやギャラリーのいる駐車場に止まる。運転席ドアが開くとともに中から友奈が出てくる。
ギャラリー1「おいおい‥あの子がハチロクのドライバーなのか‥?」
ギャラリー2「俺よりも若いだと‥下手すりゃ20歳も言ってないんじゃないか?」
ギャラリー3「本当に啓介さんを倒したっていうのか‥?」
まあ秋名のハチロクでもそうだったのだからこうなるのも無理はない。戸惑いを隠せないギャラリーやチームメンバーをみつつ啓介が口を開く。
啓介「来てくれてサンキューだぜ‥赤城の歌姫‥さんよ
?いや‥正確には新赤城の歌姫って行ったほうがいいか‥?」
友奈「えぇ‥うちの母が元赤城の歌姫‥そして‥私が今の赤城の歌姫です‥!!」
「「「‥!???」」」
更に友奈の発言に驚きを隠せずにいるギャラリー達、それを笑みを浮かべながら涼介は見ていたのであった‥。
ーやはり‥予想通りか‥ー
啓介「‥っとそういえばお前の名前を‥聞いてなかったな‥名前は?」
啓介の問いに真剣な表情を崩さずに友奈が答える。
友奈「結城友奈と言います‥!」
リベンジに燃える啓介
友奈の実力とは‥!?