ウマ娘のトレーナー試験に10回落ちて浪人している俺の幼馴染は最強すぎるウマ娘 作:鏡餅丸
シーン
アレ? なんでこんなに静かな雰囲気になるんだ?
「お前は」
「拓郎だ」
「じゃ拓郎、実技は100点って言うのは本当か?」
「結果表と一緒に同封されている、総合点数表で実技は毎回100点だな。あ、でも今日来たばかりでまだ総合得点表見ていないから、もしかしら下がっているかもしれないが」
「いや、今回も拓郎の実技は100点だぞ」
ゴールドシップは何か書かれている、一枚の紙を広げて持っていた。
「・・・・なんで、ゴールドシップが俺の総合得点表を持っている」
「タンスの2番目の引き出しに、よく入れてるのを知ってたから出した」
「勝手に人の部屋のタンスを開けたりすんな」
「いいじゃねか、減るもんじゃねんだ」
「減るんだよ、俺の個人情報が」
ゴールドシップと言い合いしていたら、トレーナーにゴールドシップが俺の総合得点表を見せる。
お前らにはプライバシーと言うものはないのか。
「ダメです、ゴールドシップさん」
お、最初にドアで話したスペシャルウィークが、ゴールドシップを叱ってくれた。
スペシャルウィーク、ええ子や。
「勝手に人のタンスを開けるのはいけません、ちゃんと言ってから開けましょう」
そこかよ!
それ以前に俺のプライバシーについては、誰も触れないのか!
「どれどれ、・・・・実技100点、ペーパーテストは20点か。ある意味凄いな」
ゴールドシップから渡された俺の総合得点表を、トレーナーが受け取り読んだ。
その直後奪い返したが、この場に居る全員にバラされてしまった後だった。
「何が凄いんですか、トレーナーさん?」
「それはだな、実技で100点を取れるのは全世界で見ても、100年に1人の逸材って言われるほど、難しい事なんだぞ」
「え、でもトレーナーさんも試験を受けて、トレーナーに成ったんですよね?」
「そうだがウマ娘のトレーナーの試験は、実技とペーパーテスト二つの合計200点で、その内150点以上取った中から10位までに入った人が合格になる。だから試験に受かるにはペーパーテストを完璧にこなし、実技では最低限の事をするのがセオリーだ」
「何故実技は、最低限ですか?」
「実技の点数を決めるのは、初対面のウマ娘だから、最低限の事しか普通は出来ないんだ」
「実技はそんなに難しいのですか?」
「そうだな、もし試験が実技だけなら、今の俺なら70点位だろうな」
「つまり拓郎さんは、知識はダメだけど教える事に関しては、トレーナーさん以上に的確と言う事ですか?」
「悔しいが、確かにその通りだ」
トレーナーがそう言うと、ウマ娘達が俺を見る目が変わる。
さっきまでに睨んでいた、3人のウマ娘の目が少し和らぎ。
普通に見ていたウマ娘4人が、キラキラとした期待した目で見て来た。
このウマ娘達は、自分の事を高めるのに貪欲なんだな。
「・・・・そんな目をしなくても、ゴールドシップ以外は全員に全部言うよ」
「おい! なんでアタシだけ言わねぇだよ」
「ゴールドシップ、お前色々やらかしておいてよく俺に聞けるな」
「いいじゃねかよ、教えろよ」
「それに自分の事はある程度把握してるだろ、トレーニング含めて」
「はて? 何の事やら」
ゴールドシップは変顔をして答え、追求を止めた。
「それじゃ話を戻すぞ、えっと、トウカイテイオーの問題についてどこまで話したけ?」
「自分の身体の把握してない事と、走り方のフォームがまだルドルフの名残がある、と言う所までだな」
「そうだったありがとうな、えーと」
「沖野だ」
「分かった沖野、で、俺としてはさっき言った二つ問題、スタミナ強化、長距離の克服をすればシンボリルドルフは越えられるぞ。トウカイテイオー」
「そうなんだ、トレーナーも同じ意見?」
「そうだな、俺も同じ意見だ」
「うん、分かった。それじゃあトレーナー、トレーニングメニューお願いね」
「分かった、とびきりのものを、用意してやる」
沖野がそう答えると、トウカイテイオーは満面の笑みを浮かべていた。
「それじゃ次に、メジロマックイーン」
「
「メジロマックイーンは、トウカイテイオーみたいにライバルや越えたい人は? 後目標はあるか?」
「そうですわね、目標は天皇賞での勝利ですわ、ライバルは強いて言えば」
そう言ってトウカイテイオーを一瞬見たメジロマックイーン。
「・・・・なるほど、だとしたら問題は3つくらいだな」
「何ですの?」
「1つ目はスタミナとパワー不足だ」
「スタミナとパワーですか」
「スピードは申し分ないが、スタミナとパワーが足りてないから、後半が少し失速気味になっている」
「なるほどね、それで対策としては?」
「俺のお勧めは、足に重りを付けてうさぎ跳びしながら、ハードル飛び往復い、ゴホン、1000mだな」
あぶねぇ幼馴染に言う感覚で、10000mと言いかけた。
「それで2つ目は?」
「二つ目はペース配分の把握だ」
「あら、それなら出来てますわ」
「いや思考的なものではなく、身体がペースを覚えていない事だ」
「と申しますと?」
「身体と思考が少し噛み合っていない、そのせいで無駄な所に力が入りスタミナを使っている」
「それで対策としては?」
「俺のお勧めは水中に潜って、瞑想して自分に意識を向け理解する事だな」
最もこの方法よりも、いいのは俺は知らないが。
「それで3つ目は?」
「3つ目は走り型の癖だ」
「癖ですか?」
「メジロマックイーンは、走る度に左足の方に負荷をかけ過ぎだ。もしそのまま癖を直さないと最悪、左足が繋靱帯炎になるぞ」
「それで対策としては?」
「2つ目の問題を解決するだけでは足りない、癖を直すまで左足にケアを重視するべきだな」
「分かりましたわ、それではトレーナーさん、今のを参考に私のトレーニングメニューもお願いします」
「分かった」
メジロマックイーンは、さっきの説明で納得してくれたらしい。
「でもよマックイーンの3つ目の問題は、癖が直るまで拓郎が緑ピカリを使えば解決すんじゃね?」
ゴールドシップ!! テメェ! なにバラしてんだー!
「「「「「「「「緑ピカリ?」」」」」」」」
「そんな事は俺には出来ませんから、ゴールドシップ戯言だ、さて次は」
「ちょっとお待ちになって、ゴールドシップさん詳しく教えてくださる」
「えーと確か拓郎が言うには、しょうせんじゅつ? って言う技で、患部である所に手をかざして、ちゃくら? ってのを送り込んで、その部分の治癒力を飛躍的に高めて回復させる技だ、って言ていたぜ」
「HAHAHAHA、何を戯言を言っているんだいゴールドシップ、人間にそんな事出来る訳が」
「いや、俺は信じるぜゴールドシップ」
俺が言っている事を否定していると、沖野が肯定して来た。
「沖野、何を言って」
「それに俺から逃げる時の速度は、下手なウマ娘よりも早かった」
「いや、俺がウマ娘より早く走った? それは沖野の目の錯覚だ」
「だとしても、そう思わせる程速く走れる秘訣がそのしょうせんじゅつ? と言うのと、何かしら関係していると俺は睨んでいる。どうだ違うか?」
流石はトレーナー、鋭い着眼点だ。
どうやらこの場では、ゴールドシップの方が信用されている。
どうする話すか? いや、まだ誤魔化せるはず。
「いや、まったく当たってないぞ、速く走れるのは毎日の鍛錬の賜物だ」
「そうなのか、だとしたらいい話を聞けた、これでアグネスタキオンに襲われた時の囮に出来る」
「アグネスタキオン? 誰だ?」
「知らないのか?」
アグネスタキオン・・・・どこかで聞いた事がある様な。
いやちょっと待て、俺が聞いた事がるって事は・・・・嫌な予感が。
「アグネスタキオンはな、常に自分の研究の実験体を探し回っているウマ娘だ」
ここで俺は沖野の考えが分かった。
もし沖野がアグネスタキオンに、「ウマ娘と同等位の速度で走れる人間が居る」と言い俺の事を話す。
そしたら恐らくアグネスタキオンは、草の根かき分けても探すだろう。
それにより俺の日常は破壊される。
つまり沖野は「隠してる事を吐かないと、お前の日常を壊す」と脅しているのだ
「どうした拓郎、俺のウマ娘達にアドバイスしてくれるんだろ?」
沖野が俺の顔を見ながら、ニタニタと笑みを浮かべている。
すまないもしかしたら幼馴染である、お前の事も話してしまうかも知れない。
「・・・・分かった話すから、誰にも言うんじゃねぇぞ」
「分かってるって、な、皆」
「「「「「「「はい」」」」」」」
「早速破った奴が返事に混ざってるが、まあいい、どうせ他人に話しても、絵空事だとしか思われないだろうしな」
俺は七天呼法、八門遁甲 掌仙術の事で、知っている限りのことを話した。
「なるほど、にわかには信じられないが大体分かった」
「ほらな、だから喋りたくなかったんだ」
沖野やゴールドシップ以外のウマ娘達は、半信半疑な顔をしていた。
「ならよお、実際にマックイーンの左足に、緑ピカリをやればいいじゃねぇか」
「名案ですわね、触れるのではなくかざされる位なら、何も問題ありませんわ」
メジロマックイーンは両足を投げ出し、俺の方に向ける。
「お願いしますわね」
そう言われメジロマックイーンの左足の横に移動し、両手をメジロマックイーンの左足にかざす。
すると両手が緑色の光り、そしてしばらくしてから光は消え手を引っ込める。
「これでいいはずだ、動かしてみろ」
メジロマックイーンは左足を3回程、曲げ伸ばしして動かしてみる。
「どうだ、マックイーン」
「ええ、驚くほど軽いですわ。今まで重りを付けていたかの様ですわ」
俺を見るウマ娘達の目が、更にキラキラになった。
「だがこれで拓郎が速く走れる理由は分かった。つまりその七天呼法と八門遁甲、つまりは弛まぬ努力で出来る事だろ」
「いや、使ったのは七天呼法だけだ」
「マジか!」
「それにだ、第2活性までしか使ってない」
「まで、って事はまだ上があるのか?」
「後1段階あるし、それに八門遁甲を使えば更に速くなる」
「人間か?」
「一応人間だ、それに七天呼法も八門遁甲も掌仙術も掌仙術の改造版も含め、誰でも習得出来る」
シーン
またか雰囲気が静かになってしまたか。
これに関しては仕方ないのかと、感じていると先に口を開いたのは沖野だった。
「誰でも習得出来るのか?」
「教える人が居れば出来るぞ、人間であろうとウマ娘だろうともな」
「俺が習得するのには、どの位で習得出来る?」
「そうだな俺が教えるなら、掌仙術で早くて3週間くらいで、改造版は掌仙術が出来る様になってから、更に1週間位だな」
「七天呼法と八門遁甲は?」
「それは、その人やウマ娘次第だな」
まあ少なくとも幼馴染みたいに、全てを技を一目見ただけで完璧に習得出来て。
しかも短時間だけ、とは言え八門遁甲の八門全てを開けてデメリット無しで、使えるなんて事は無いだろう
「ところでさっき言ていた、掌仙術の改造版ってのは何だ?」
「自分で自分に掌仙術を纏わせ、自分の治癒力を飛躍的に上げる技だ」
「それを覚えたらどうなる?」
「肉体的には疲れる事がほとんどなくなるし、自分で患部をすぐ治せる」
「・・・・拓郎、頼みたい事があるんだが」
沖野が真剣な顔して俺の目を見て来た、まあ想像はつくが。
「その4つの技を、俺達に教えてくれ」
「それは構わないが、トウカイテイオー達に七天呼法と八門遁甲は教えても、あまり意味がないぞ」
「そうなのか?」
「七天呼法と八門遁甲は人間の技だから、殆どのウマ娘にはあまり恩恵はないらしい」
「何故そんなん事が分かるんだ?」
やっぱりそこは気になるよな。
仕方ない話すか、幼馴染の事を。
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