ウマ娘のトレーナー試験に10回落ちて浪人している俺の幼馴染は最強すぎるウマ娘   作:鏡餅丸

2 / 4


 シーン

 

 アレ? なんでこんなに静かな雰囲気になるんだ?

 

「お前は」

「拓郎だ」

「じゃ拓郎、実技は100点って言うのは本当か?」

「結果表と一緒に同封されている、総合点数表で実技は毎回100点だな。あ、でも今日来たばかりでまだ総合得点表見ていないから、もしかしら下がっているかもしれないが」

「いや、今回も拓郎の実技は100点だぞ」

 

 ゴールドシップは何か書かれている、一枚の紙を広げて持っていた。

 

「・・・・なんで、ゴールドシップが俺の総合得点表を持っている」

「タンスの2番目の引き出しに、よく入れてるのを知ってたから出した」

「勝手に人の部屋のタンスを開けたりすんな」

「いいじゃねか、減るもんじゃねんだ」

「減るんだよ、俺の個人情報が」

 

 ゴールドシップと言い合いしていたら、トレーナーにゴールドシップが俺の総合得点表を見せる。

 

 お前らにはプライバシーと言うものはないのか。

 

「ダメです、ゴールドシップさん」

 

 お、最初にドアで話したスペシャルウィークが、ゴールドシップを叱ってくれた。

 

 スペシャルウィーク、ええ子や。

 

「勝手に人のタンスを開けるのはいけません、ちゃんと言ってから開けましょう」

 

 そこかよ!

 

 それ以前に俺のプライバシーについては、誰も触れないのか!

 

「どれどれ、・・・・実技100点、ペーパーテストは20点か。ある意味凄いな」

 

 ゴールドシップから渡された俺の総合得点表を、トレーナーが受け取り読んだ。

 

 その直後奪い返したが、この場に居る全員にバラされてしまった後だった。

 

「何が凄いんですか、トレーナーさん?」

「それはだな、実技で100点を取れるのは全世界で見ても、100年に1人の逸材って言われるほど、難しい事なんだぞ」

「え、でもトレーナーさんも試験を受けて、トレーナーに成ったんですよね?」

「そうだがウマ娘のトレーナーの試験は、実技とペーパーテスト二つの合計200点で、その内150点以上取った中から10位までに入った人が合格になる。だから試験に受かるにはペーパーテストを完璧にこなし、実技では最低限の事をするのがセオリーだ」

「何故実技は、最低限ですか?」

「実技の点数を決めるのは、初対面のウマ娘だから、最低限の事しか普通は出来ないんだ」

「実技はそんなに難しいのですか?」

「そうだな、もし試験が実技だけなら、今の俺なら70点位だろうな」

「つまり拓郎さんは、知識はダメだけど教える事に関しては、トレーナーさん以上に的確と言う事ですか?」

「悔しいが、確かにその通りだ」

 

 トレーナーがそう言うと、ウマ娘達が俺を見る目が変わる。

 

 さっきまでに睨んでいた、3人のウマ娘の目が少し和らぎ。

 

 普通に見ていたウマ娘4人が、キラキラとした期待した目で見て来た。

 

 このウマ娘達は、自分の事を高めるのに貪欲なんだな。

 

「・・・・そんな目をしなくても、ゴールドシップ以外は全員に全部言うよ」

「おい! なんでアタシだけ言わねぇだよ」

「ゴールドシップ、お前色々やらかしておいてよく俺に聞けるな」

「いいじゃねかよ、教えろよ」

「それに自分の事はある程度把握してるだろ、トレーニング含めて」

「はて? 何の事やら」

 

 ゴールドシップは変顔をして答え、追求を止めた。

 

「それじゃ話を戻すぞ、えっと、トウカイテイオーの問題についてどこまで話したけ?」

「自分の身体の把握してない事と、走り方のフォームがまだルドルフの名残がある、と言う所までだな」

「そうだったありがとうな、えーと」

「沖野だ」

「分かった沖野、で、俺としてはさっき言った二つ問題、スタミナ強化、長距離の克服をすればシンボリルドルフは越えられるぞ。トウカイテイオー」

「そうなんだ、トレーナーも同じ意見?」

「そうだな、俺も同じ意見だ」

「うん、分かった。それじゃあトレーナー、トレーニングメニューお願いね」

「分かった、とびきりのものを、用意してやる」

 

 沖野がそう答えると、トウカイテイオーは満面の笑みを浮かべていた。

 

「それじゃ次に、メジロマックイーン」

(わたくし)ですか、それで私は何処がいけないのかしら?」

「メジロマックイーンは、トウカイテイオーみたいにライバルや越えたい人は? 後目標はあるか?」

「そうですわね、目標は天皇賞での勝利ですわ、ライバルは強いて言えば」

 

 そう言ってトウカイテイオーを一瞬見たメジロマックイーン。

 

「・・・・なるほど、だとしたら問題は3つくらいだな」

「何ですの?」

「1つ目はスタミナとパワー不足だ」

「スタミナとパワーですか」

「スピードは申し分ないが、スタミナとパワーが足りてないから、後半が少し失速気味になっている」

「なるほどね、それで対策としては?」

「俺のお勧めは、足に重りを付けてうさぎ跳びしながら、ハードル飛び往復い、ゴホン、1000mだな」

 

 あぶねぇ幼馴染に言う感覚で、10000mと言いかけた。

 

「それで2つ目は?」

「二つ目はペース配分の把握だ」

「あら、それなら出来てますわ」

「いや思考的なものではなく、身体がペースを覚えていない事だ」

「と申しますと?」

「身体と思考が少し噛み合っていない、そのせいで無駄な所に力が入りスタミナを使っている」

「それで対策としては?」

「俺のお勧めは水中に潜って、瞑想して自分に意識を向け理解する事だな」

 

 最もこの方法よりも、いいのは俺は知らないが。

 

「それで3つ目は?」

「3つ目は走り型の癖だ」

「癖ですか?」

「メジロマックイーンは、走る度に左足の方に負荷をかけ過ぎだ。もしそのまま癖を直さないと最悪、左足が繋靱帯炎になるぞ」

「それで対策としては?」

「2つ目の問題を解決するだけでは足りない、癖を直すまで左足にケアを重視するべきだな」

「分かりましたわ、それではトレーナーさん、今のを参考に私のトレーニングメニューもお願いします」

「分かった」

 

 メジロマックイーンは、さっきの説明で納得してくれたらしい。

 

「でもよマックイーンの3つ目の問題は、癖が直るまで拓郎が緑ピカリを使えば解決すんじゃね?」

 

 ゴールドシップ!! テメェ! なにバラしてんだー!

 

「「「「「「「「緑ピカリ?」」」」」」」」

「そんな事は俺には出来ませんから、ゴールドシップ戯言だ、さて次は」

「ちょっとお待ちになって、ゴールドシップさん詳しく教えてくださる」

「えーと確か拓郎が言うには、しょうせんじゅつ? って言う技で、患部である所に手をかざして、ちゃくら? ってのを送り込んで、その部分の治癒力を飛躍的に高めて回復させる技だ、って言ていたぜ」

「HAHAHAHA、何を戯言を言っているんだいゴールドシップ、人間にそんな事出来る訳が」

「いや、俺は信じるぜゴールドシップ」

 

 俺が言っている事を否定していると、沖野が肯定して来た。

 

「沖野、何を言って」

「それに俺から逃げる時の速度は、下手なウマ娘よりも早かった」

「いや、俺がウマ娘より早く走った? それは沖野の目の錯覚だ」

「だとしても、そう思わせる程速く走れる秘訣がそのしょうせんじゅつ? と言うのと、何かしら関係していると俺は睨んでいる。どうだ違うか?」

 

 流石はトレーナー、鋭い着眼点だ。

 

 どうやらこの場では、ゴールドシップの方が信用されている。

 

 どうする話すか? いや、まだ誤魔化せるはず。

 

「いや、まったく当たってないぞ、速く走れるのは毎日の鍛錬の賜物だ」

「そうなのか、だとしたらいい話を聞けた、これでアグネスタキオンに襲われた時の囮に出来る」

「アグネスタキオン? 誰だ?」

「知らないのか?」

 

 アグネスタキオン・・・・どこかで聞いた事がある様な。

 

 いやちょっと待て、俺が聞いた事がるって事は・・・・嫌な予感が。

 

「アグネスタキオンはな、常に自分の研究の実験体を探し回っているウマ娘だ」

 

 ここで俺は沖野の考えが分かった。

 

 もし沖野がアグネスタキオンに、「ウマ娘と同等位の速度で走れる人間が居る」と言い俺の事を話す。

 

 そしたら恐らくアグネスタキオンは、草の根かき分けても探すだろう。

 

 それにより俺の日常は破壊される。

 

 つまり沖野は「隠してる事を吐かないと、お前の日常を壊す」と脅しているのだ

 

「どうした拓郎、俺のウマ娘達にアドバイスしてくれるんだろ?」

 

 沖野が俺の顔を見ながら、ニタニタと笑みを浮かべている。

 

 すまないもしかしたら幼馴染である、お前の事も話してしまうかも知れない。

 

「・・・・分かった話すから、誰にも言うんじゃねぇぞ」

「分かってるって、な、皆」

「「「「「「「はい」」」」」」」

「早速破った奴が返事に混ざってるが、まあいい、どうせ他人に話しても、絵空事だとしか思われないだろうしな」

 

 俺は七天呼法、八門遁甲 掌仙術の事で、知っている限りのことを話した。

 

「なるほど、にわかには信じられないが大体分かった」

「ほらな、だから喋りたくなかったんだ」

 

 沖野やゴールドシップ以外のウマ娘達は、半信半疑な顔をしていた。

 

「ならよお、実際にマックイーンの左足に、緑ピカリをやればいいじゃねぇか」

「名案ですわね、触れるのではなくかざされる位なら、何も問題ありませんわ」

 

 メジロマックイーンは両足を投げ出し、俺の方に向ける。

 

「お願いしますわね」

 

 そう言われメジロマックイーンの左足の横に移動し、両手をメジロマックイーンの左足にかざす。

 

 すると両手が緑色の光り、そしてしばらくしてから光は消え手を引っ込める。

 

「これでいいはずだ、動かしてみろ」

 

 メジロマックイーンは左足を3回程、曲げ伸ばしして動かしてみる。

 

「どうだ、マックイーン」

「ええ、驚くほど軽いですわ。今まで重りを付けていたかの様ですわ」

 

 俺を見るウマ娘達の目が、更にキラキラになった。

 

「だがこれで拓郎が速く走れる理由は分かった。つまりその七天呼法と八門遁甲、つまりは弛まぬ努力で出来る事だろ」

「いや、使ったのは七天呼法だけだ」

「マジか!」

「それにだ、第2活性までしか使ってない」

「まで、って事はまだ上があるのか?」

「後1段階あるし、それに八門遁甲を使えば更に速くなる」

「人間か?」

「一応人間だ、それに七天呼法も八門遁甲も掌仙術も掌仙術の改造版も含め、誰でも習得出来る」

 

 シーン

 

 またか雰囲気が静かになってしまたか。

 

 これに関しては仕方ないのかと、感じていると先に口を開いたのは沖野だった。

 

「誰でも習得出来るのか?」

「教える人が居れば出来るぞ、人間であろうとウマ娘だろうともな」

「俺が習得するのには、どの位で習得出来る?」

「そうだな俺が教えるなら、掌仙術で早くて3週間くらいで、改造版は掌仙術が出来る様になってから、更に1週間位だな」

「七天呼法と八門遁甲は?」

「それは、その人やウマ娘次第だな」

 

 まあ少なくとも幼馴染みたいに、全てを技を一目見ただけで完璧に習得出来て。

 

 しかも短時間だけ、とは言え八門遁甲の八門全てを開けてデメリット無しで、使えるなんて事は無いだろう

 

「ところでさっき言ていた、掌仙術の改造版ってのは何だ?」

「自分で自分に掌仙術を纏わせ、自分の治癒力を飛躍的に上げる技だ」

「それを覚えたらどうなる?」

「肉体的には疲れる事がほとんどなくなるし、自分で患部をすぐ治せる」

「・・・・拓郎、頼みたい事があるんだが」

 

 沖野が真剣な顔して俺の目を見て来た、まあ想像はつくが。

 

「その4つの技を、俺達に教えてくれ」

「それは構わないが、トウカイテイオー達に七天呼法と八門遁甲は教えても、あまり意味がないぞ」

「そうなのか?」

「七天呼法と八門遁甲は人間の技だから、殆どのウマ娘にはあまり恩恵はないらしい」

「何故そんなん事が分かるんだ?」

 

 やっぱりそこは気になるよな。

 

 仕方ない話すか、幼馴染の事を。




誤字脱字や感想をお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。