ウマ娘のトレーナー試験に10回落ちて浪人している俺の幼馴染は最強すぎるウマ娘 作:鏡餅丸
「俺の幼馴染がそう言ってた」
「拓郎の幼馴染は、ウマ娘なのか?」
「ああウマ娘だ、一応な」
「何だよ一応って」
沖野はクスクスと笑って、俺が冗談で言っていると思っているだろう。
だが俺の冗談なんか一切言っていない。
「まあ兎に角、その事は置いといて話を戻すと、メジロマックイーンの問題は以上だ、後これは個人的な意見だが、逃げを鍛えるのも悪くないぞ」
「逃げですか?」
「メジロマックイーンはさっきの問題が解決して、逃げを鍛えれば戦略の幅も広がるからな」
「分かりましたわ」
さてこれで、メジロマックイーンの問題はいいな。
有ったとしても、後は沖野が何とかしてくれるだろう。
「次は耳に緑色の耳カバー付けた子」
「え、あ、私?」
「はい、お名前は?」
「サイレンススズカ、です」
「サイレンススズカだな、お前目標はあるか? ライバルはサイレンススズカの場合は、そう言うのは無さそうだな」
「はい、私はスピードの向こう側、静かでどこまでも綺麗な景色を見たいです」
やっぱりな。
サイレンススズカは走っている時は、どこか嬉しいそうだからな。
「なら問題は2つだ」
「何でしょうか?」
「1つ目は、自分自身のスピードに耐えられる身体作りだ。サイレンススズカは自分のスピードに身体が耐えきれてない、それを何回も繰り返していると最悪、何処かで怪我して走れなくなる」
「どうすれば?」
「だからまず手始めに食事で、たんぱく質とカルシウムを多く摂れる様にしてくれ」
「はい」
「2つ目は、走っている時にブレがある。サイレンススズカは走っている時、ブレがあるせいでスピードが下がっている」
「どうすれば?」
「スタミナと体感バランスの強化だ。具体的にはスタミナ強化トレーニングの量を増やす、体感バランスは平均台渡りのタイムアタックがお勧めだ」
「分かりました」
「まあ、後はトレーナーとよく相談してくれ。次はスペシャルウィーク」
「わ、私ですか」
サイレンススズカが話していると、少しうとうとしていたスペシャルウィークに話しかける。
「スペシャルウィークの問題は1つ」
「はい、何でしょうか?」
「無駄な力を抜く事だ」
「無駄な力を抜くですか?」
「スペシャルウィークの脚質は、差しか先行なんだが」
「え、私、先行も出来るんですか!」
「ああだが、差しにしろ先行にしろ、スペシャルウィークお前は全身に無駄に力を入れて、スタミナが足りてない」
「どうすればいいですか?」
「メジロマックイーンと同じで、水中の潜って、瞑想して自分に意識を向け理解する事だな」
「分かりました」
やっぱりスペシャルウィークは、素直でええ子や。
こう言う子には、少しお節介を掛けちゃうよな。
「後これは個人的な意見だが、1番目にスピード2番目にスタミナを重視した強化トレーニングと、色々なレースを見る事をお勧めする」
「何故ですか?」
「差しも先行もスピードとスタミナが無いと話にならない、だからお前は成長しやすいからスタミナは2番目に、スタミナより伸びずらいからスピードを1番強化した方がいい。何故色々なレースを見た方が良いかと言うと、観察眼を鍛えて差しの時に、自分の位置取りや相手の動きを見抜くのに必要だからだ」
「分かりました、拓郎さんアドバイス、ありがとうございます」
これで後はスペシャルウィークが、どう化けるか楽しみにだな。
まあ楽しみだからと言って、幼馴染レベルで化けてくれるなよ。
先行に関してはメジロマックイーンに聞くだろうし、気づく事もトレーニングの一環になるし。
「後そこの、頭にティアラを付けている子と片目を隠している子」
「私はダイワスカーレットよ」
「俺はウォッカだ」
「ダイワスカーレットにウォッカだな、で二人の問題は1つだ」
「「何(何だ)」」
「お前たちは平均的で問題ないのが問題」
「「どう言う意味よ(どう言う意味だ)」」
「まずダイワスカーレット。お前は逃げをトレーニングと、長距離を克服するトレーニングをするべきだ」
「何故かしら」
「逃げのトレーニングは、戦略の幅を広げる為だ。長距離の克服は、出られるレース幅を広げる為だ」
「分かったわ」
それに逃げのトレーニングは自然と、スピードとスタミナを鍛えられるからこれでいい
まあだからと言て、ダイワスカーレットが大成するかは分からないが。
「次にウォッカ。お前は差し以外をトレーニングと、スタミナとパワーを重視した強化トレーニングをするべきだ」
「おい、俺の脚質は差しだろ。何でそれ以外の走り方を、トレーニングしないといけねぇんだ」
「ウォッカの場合、スペシャルウィークの様に見るんじゃなく、相手の走りを理解してどこでどう動くかを理解し、どこで差せば効果的かを覚える為だ」
「それならスぺにも、他の走り方をしなくてもいいんじゃねぇか?」
「スペシャルウィークの場合は、感覚的にそれが分かる様だからしなくていいが。まあ知っておいて損は無いが、さっき出した問題が解決したらやるのも悪くない」
「そうかならスぺ、俺と一緒に差し以外をトレーニングしようぜ。張り合える相手が居ねぇと、やる気出ねぇし」
「分かりました」
後は今は長距離の克服はせず、中距離やマイルを磨くべきだが。
まあ、そこら辺は聞かれた時で良いか。
その内か、もしくはもう気づいてるだろうし。
「以上で、全員のアドバイスは終わりだ、これでいいか? 沖野」
沖野は驚き、目を白黒させる。
やっぱりか。
「・・・・いつ気がついた」
「そうだな、可笑しいと思ったのは、メジロマックイーンが俺を訴えるって言った辺りだな」
「だから言ったではありませんのトレーナーさん、そんな事を私が言ったら変よと」
「そうだな、悪いマックイーン」
「後、仲間とは言え、ゴールドシップが俺の事を喋り過ぎ」
「あちゃー、このゴールドシップ様が、そんなミスをしてようとは」
「いや、お前はわざとだろ」
「そんな事ないぜトレーナー、このゴールドシップ様だって失敗はあるぜ」
「後、最後に確信に変わったのは、沖野が俺を試す様な目をしていたからだ」
そう言うとメジロマックイーンとゴールドシップが、沖野をジト目で見る。
この状況に理解出来ていない、他のウマ娘達は首を傾げ。
「ねえ、どう言う事トレーナー」
そしてトウカイテイオーが、沖野の方を向き質問をする。
「いやー実はさ、秋川理事長に頼まれていてさ、拓郎を見定めて合格か不合格かを決めて欲しい、と言われてさ」
「合格? 不合格? 俺はウマ娘のトレーナー試験以外、受けた事ないはずだが」
「今年の5回目のウマ娘のトレーナー試験から、ある条件を満たすと裏試験として、ウマ娘の相談トレーナー試験を受けられる」
ウマ娘の相談トレーナー試験? なんだそれ一応聞いてみよう。
「それはどんな役職だ?」
「相談トレーナーは、トレーナーやウマ娘の悩みを解決する事が主な仕事だな、後はチームは作れないが3人だけウマ娘を担当してもらう」
「いやいや待ってくれ、トレーナーが解決出来ない事が、不合格の俺が出来る訳ないじゃん」
「そんな事は無いぞ、だから条件あり、ある1つの試験を合格する事だ」
「その条件と1つの試験は、何ですか?」
「条件は2つ、1つ目は試験の総合点数100点である事、2つ目は実技が95点以上である事。試験内容はトレセン学園のトレーナーの面接で合格を貰う事だ」
「そじゃ、さっき沖野が俺を試したのは」
「その通りこれが面接だ、協力者はマックイーンとゴールドシップだ」
待てよと事は最初から、俺の所に沖野は今日来る予定だったのか。
「だが予想外の事が有った」
「あのトラックで会った事か」
「そうだ、同時にこれはチャンスだと思い、拓郎が逃げた時に急いで協力者のマックイーンとゴールドシップに、予定とシナリオ変更を伝えて今に至るって訳だ」
なるほどシナリオが急に変更したから、色々ボロが出たのか。
「だからテイオー、スズカ、スぺ、ウオッカ、スカーレットには伝える時間が無かった、すまない」
「ぶー、そんな面白そうな事をするなら、ボクも混ぜて欲しかった」
トウカイテイオーは、頬を膨らませながら言う。
他の皆は苦笑いをする。
「それで沖野、俺は合格か?」
「ああ、合格だが、1つ気になる事がある」
「何だ」
「拓郎、お前は俺のウマ娘達と誰を比べていた?」
流石はトレーナーだな。
ウマ娘だけではなく、人を見抜く目も一級品だ。
そう思っていると、トウカイテイオー達が俺の方を見る。
特にトウカイテイオーとメジロマックイーンが。
「ふーん、この無敵のテイオー様と誰を比べたのかなー」
「私も気になりますわ、是非、参考に教えてもらいたいですわ」
誤魔化す事は・・・・出来なさそうだな。
確信をもって沖野が言ったし、それをトウカイテイオー達が確実に信じてる。
だが。
「悪いそれは本人が喋っていい、って言うまでは言えない」
「えー、何で?」
「そいつは「貴方がトレーナーに成るまで、目立たずトレセン学園で、学園生活をひっそり過ごしたい」って言っていたんでな」
「それならもう、成ったじゃん相談トレーナーにさ」
「いやまだ正式に成った訳じゃねぇから、なあ沖野」
「あー、それなら、はいこれ」
沖野から一枚の封筒を渡される。
表面にはデカデカと、書かれた「任命!」の文字。
封筒を開け中身を確認すると、一枚の紙が入っており。
その紙を取り出し広げて見ると「祝! 森園拓郎殿、相談トレーナーとして活動を認める、理事長・秋川やよい」と書かれていた。
そして封筒には、銀色のトレーナーバッチが同封されていた。
「と言う訳で、これで正式に相談トレーナーに任命されました~、おめでとう」
「いや、このタイミングで渡す物じゃないだろ」
「後、拓郎の事はさっき俺が、たづなさんに電話しておいたから、トレセン学園の関係者にはもう伝わっている」
「手回しがいいな、おい」
これで幼馴染の事を喋られない理由が、1つ減ってしまった。
「・・・・ちょっと待ってろ、少し電話をする所がある」
ポケットから、携帯電話を取り出し幼馴染の所に電話する。
すると1コールで出る。
『もしもし、拓郎』
「もしもしホワイト、実は俺さ」
『トレーナー試験に落ちたけど、相談トレーナー試験で合格したんでしょ』
「・・・・何で知ってるんだ」
『私に分からない事があるとでも?』
「そうだったな、それで」
『私の事を聞きたいウマ娘達がいるんでしょ、構わないわよ』
「そうか、助かる」
『あ、でも話すのはまだ、あのレースの時の事だけにしておいてね』
「分かった、多分だがまた電話する」
『ええ、それじゃね』
幼馴染がそう言って、電話を切った。
「それじゃ本人の許可も、出た事だし教えてよね、ボクと比べていた誰かさんについて」
それと同時に、再びトウカイテイオーが聞いて来た。
そう言えばウマ娘は耳が良かったな。
「そうだな、まずは「ラグナロク杯」って知ってるか?」
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