明日の運命   作:サソリス

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炎上汚染都市 冬木 1

「おいおい、これは……マジかよ」

 

倉から出てビックリ仰天、親友の家はぶっ壊れてるわ、冬木の町が燃え盛ってるわでどんちゃん騒ぎ。人理焼却って比喩表現じゃなくてマジの焼却だったのかよ‥…燃えてんじゃん。ってか―――

 

「衛宮邸ぶっ壊れてんじゃん!」

 

俺は急いで崩壊した家へと駆け寄ろうとするがアーミヤに止められた。離してくれ、早くしないとアイツが死んじまう!

 

「ドクター、気をしっかりしてください!」

 

「っは! すまない」

 

いかんいかん、あまりの光景にパニックで頭いっぱいになってた。正気に戻らないと。そうだ、気をしっかり持ってまずは―――

 

「士郎の救出だな」

 

見たところ崩壊してさほど時間が経って無い様子。もしかしたらまだ生きて瓦礫に埋もれてるかもしれない。歩みを進めようとするけれどアーミヤはまだコートを話してはくれない。

 

「ドクター、落ち着いて聞いてください」

 

振り返るとまたも悲しそうなアーミアの姿が―――

 

「恐らくですがドクターのご友人はもう……」

 

「……ッ」

 

なんとなくわかってたさ。この目の前の惨状、アーミヤからの人理焼却と言うキーワード。それによって導かれる結論の結果は決して希望は無いと言う事を告げる答えだと言う事を。でも、人間って言うのは絶望の中にあっても希望に縋り付きたくなるものだ……ものなんだ。

 

「そうか……」

 

俺は気持ちの切り替えの為にフードを被り直す。別れの言葉は言わない。

 

「大丈夫ですか……ドク――「大丈夫だ、問題ない」……わかりました」

 

頬を落ちるモノを袖でふき取るとフードを被り直すしアーミヤへと振り返った。

 

「それでアーミヤ、俺はこれから何をしたらいい?」

 

※※※

 

「ハァ、ハァ、ハァ、マッシュ、しっかり、頑張って!」

 

「敵性生物の増援確認! 戦闘継続します!」

 

特異点F。カルディアって言う施設にあるれいしふと? っとか言うタイムマシーン的な装置が大爆発しそこに紆余曲折あって私達は巻き込まれここにいる。最初はカルディアのDr,ロマンさん達と通信できて一安心できてポイントへ向かおうと思ってたんだけど―――

 

「3時の方向に追加のエネミー反応あり!」

 

「まだ来るんですか!!?」

 

「フォウ!」

 

「マスター指示をッ!」

 

―――思ったのもつかの間、大量の動く人骨が私達を襲ってきたのだ。最初はそれでも大丈夫だったんだ、マシュと私がサーバント契約?ってのを結んでパワーアップ。サーバント?とか言う存在に変身して倒していたんだけどアレからもう10分以上、倒しても倒してもキリがないぐらいに骨、骨、骨! キリがない。

 

「っく、マスター、もっとそばに」

 

それに加えてマシュは私を守りながら戦ってる。素人の目でもそれが相当な負担となってるのは想像に難くない。

このままだといくらマシュが強くても沢山の骨に潰されてしまう。どうにか逃げなきゃ―――

 

「ッ!? マスター!」

 

「……え?」

 

「フォウぉぉぉぉぉ!!!」

 

―――その時、いつの間にかマシュの守りを突破した骨の剣使いの1人が私へとその錆びだらけでボロボロな剣を振り下げているのが見えた。

奇妙な事にその光景をゆっくりと見る事ができる。

 

あぁ、私死ぬのか……この訳の分からない状況で訳の分からない骨によって―――……

 

「ビーグル設置」

 

瞬間、私の前を何か小さなものが横切った。横切った物は骨の持つ剣へと当たるとそれを弾き、私へと振り下ろさるはずだった刀身は私の体を大きくそれ、真横の地面へと突き刺さった。

そんな様子を見つめるのもつかの間、突然横切った何かが落ちた場所が光り出し―――

 

「ここです!」

 

―――そこから現れた赤色の何かが骨をぶっ飛ばした。 骨はその威力のあまり砕け散り骨粉へと姿を変え、私の命を奪おうとしていた剣は何処かへと飛んでいく。

 

「マスター!」

 

マシュがすぐさま私の傍へと駆け寄ってくれる。けれど私は、その何かに対して目が離せない。私のピンチに駆け付けてくれたのは―――私達とあまり歳の変わらない女の子だった。

 

「ラヴァ、クルース、援護射撃開始」

 

「あぁ」

 

「はいはぁ~い」

 

そう思ったのもつかの間マシュへと襲う骨が何処からともなく飛んで来た何かによって砕かれ。

 

「フェン、殲滅開始」

 

「了解」

 

残りの骨も爆発と共に現れた青髪の槍使いの女の子によって殲滅されていく。

 

「これは……」

 

その光景にマシュも言葉を失っているようで唖然としているのが分かる。そりゃそうだろうとは私も思う。だってマシュがアレだけ苦労していた骨達が次から次へと倒されて行っているのだから。

 

「どうやら間に合ったようだな」

 

「ですね、ドクター」

 

そうやって二人してその光景を見つめていると後ろから声がした。そういえばあの飛んで来た何かも後ろから飛んで来たような気がする。思わず声に反応して振り返るとそこには不審者と―――

 

「間に合ってよかったです」

 

―――うさ耳の女の子がいたのだった。

 

 

※※※

 

「間に合ってよかったです」

 

いや、ホントそれよ。

燃え盛る冬木の都市、その中で俺は二人の生存者達を見つける。その生存者達は大量の骨の化け物に襲われているようで、このままだと物量に押しつぶされ、今にも支援が必要だと言う事が何故か一目でわかってしまう。だから俺は腰に装備しているアーミヤからもらったある物をぶん投げる。

 

それは―――駒。

 

デザインはチェスの駒をベースとした掌に収まる丁度いいサイズの駒だ。アーミヤの説明によると―――

 

 

「これはロドスの皆を召喚するためにの召喚器具、その名も駒です」

「駒って‥‥」

「ネーミングセンスに関してはケルシー先生へ苦情をお願いします」

「ケルシー?」

「ッゴホン。話を戻して、これを召喚したい場所へと投げるとその駒に対応したオペレーターが最大11名まで召喚することができます」

「11人も……アレ? ここには5個しかないけど?」

「それは追々説明するので問題ありません」

「何か深い事情がありそうだな……ってそう言えばこの駒、全部違う形のようだけど……」

「はい、駒の種類は八種類。それぞれ先鋒、前衛、狙撃、重装、医療、補助、術師、特殊のオペレーターへと対応しています」

「へ~、でも、同じ形だからどれがどれだか……」

「その点は安心してもらって大丈夫です、ドクターなら触っただけでどれが誰に対応しているか直ぐに分かると思います」

「はへ~」

 

―――なんて説明を事前に受けてたもんだから俺は腰に専用のポーチに装備された駒を咄嗟に取り出して投げたんだけど――――アレだね、アーミヤの言う通りだったな。

 

「ッ!?」

 

 駒へと触れた瞬間その駒がどんなオペレーターでどんな風に運用したらいいかも一瞬で分かっちまった。

だからこそ最初に触った駒がビーグルで助かった。ビーグルの特性は重装、アーミヤ曰く重装オペレーターと言いうらしい。その特性内容は字のごとく防御力が高く耐久性に特化しているらしく守る事が仕事だ。でも、その特性のおかげで投げた先であるオレンジ色の髪をした女の子を守る事が出来たからラッキーと言うしかないね。確かにフェンでもあの時はよかったんだろうけどビーグルの方がその後もし、襲われたといしても3体までな同時に対応できるからな。

その後の殲滅は結構軽く澄んだ。あの子達が相当倒していたみたいで、ラヴァの範囲攻撃にクルースの援護射撃、フェンの単騎特攻とビーグルによるシールドバッシュで全滅できたんだから御の字だな。なぁーんて、鼻歌でも歌いそうなぐらいにルンルンで近づいて行ったら…‥‥

 

「支援感謝します」

 

「……ありがとうございます」

 

なぁーぜか俺、警戒されちゃってます。なでぇ?

 

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