もう見てる人いないかな、、??
またふらっと戻ってくるので気になったら立ち寄って頂けると嬉しいです!
また、こういう話を書いて欲しいとかあれば良ければ教えてください!!
「………。」
あー、うん、やっぱりね。
そうじゃないかなぁと思ってたよ考えたくなかったけど。
いやでもね、言わせて。
なんでこうなった。
俺はただ平和に体育祭を終えたかっただけなのに。
球技大会で散々やられた生徒会長との再戦。
しかも今回は逃げ場のないリレー。
俺の目の前には、準備運動をしながらこちらを見てニコニコしている生徒会長。
せつ菜「どうしました?夏目くん。そんな絶望した顔をして。」
「いや……なんかもう勝負する前から結果が見えてる気がして……。」
せつ菜「何を言っているんですか!勝負は最後まで分かりませんよ!」
「いや会長の場合、最後まで分からないのは俺の生死のほうなんですよ。」
せつ菜「ふふっ!相変わらず面白いことを言いますね!」
「笑い事じゃないんだよなぁ……。」
そんなやり取りをしていると、いよいよスタート地点から声が響き始めた。
先生「それではクラス対抗リレー、位置についてー!」
周囲から一斉に歓声が上がる。
「うわぁ……始まっちゃうよ……。」
俺はため息をつきながら、自分のレーンを見つめる。
すると、少し離れたところから愛さんがこちらに向かって手を振っているのが見えた。
愛「ジュンジュンー!!」
「ん?」
愛「絶対バトン渡すからねー!!」
「……。」
その笑顔を見た瞬間、不思議とさっきまでの憂鬱な気持ちが少しだけ軽くなった。
……まぁ、愛さんがあそこまでやる気満々なら。
俺も少しくらい頑張らないとな。
「……ったく。」
小さく笑って、スタート地点へ視線を戻す。
ピストルが鳴り響いた。
パンッ!!
一斉に選手が走り出す。
最初の走者が勢いよくトラックを駆け抜け、次々とバトンが渡されていく。
周囲の歓声もどんどん大きくなる。
「……速っ。」
各クラスの代表だけあって、みんなかなり速い。
そして気が付けば、愛さんの出番が近づいていた。
「愛さん……頼むぞ。」
俺はバトンゾーンを見つめながら、軽く屈伸をする。
そして――
愛「行くよーー!!」
ものすごい勢いで愛さんが走ってくる。
「え、速っ!?」
思わず声をあげてしまった。おいおいおいどんどん加速するじゃねぇか。
順位を見ると、俺たちのクラスは現在2位。
先頭との差もほとんどない。
そして愛さんの前には、1位のクラスの選手がいる。
愛「まだまだぁぁ!!」
グッ!!
一気に距離を詰める。
「マジかよ……。」
観客席からも、
「愛ちゃんいけー!!」
「抜けるぞー!!」
「あとちょっと!!」
と、大歓声が巻き起こる。
そして――
愛「抜いたぁぁ!!」
俺たちのクラスが1位になった。
「うおっしゃ!!」
思わず拳を握る。
そして愛さんがこちらへ向かってくる。
愛「ジュンジュン!!」
「愛さん!!」
愛「絶対負けないでね!!」
そう言って愛さんがバトンを差し出す。
俺は全力で腕を伸ばした。
「任せろ!!」
バトンを受け取った瞬間――
俺は全力で走り出した。
「うおおおおおお!!」
歓声が一気に大きくなる。
後ろから足音が聞こえる。
……来る。
間違いなく来る。
俺はちらっと後ろを見る。
そこには――
せつ菜「夏目くーーん!!」
やはり来ました生徒会長。
「来たぁぁぁぁ!!」
せつ菜「勝負です!!」
「嫌です!!」
せつ菜「なぜですか!?」
「命の危険があるからです!!」
せつ菜「どういうことですか!?」
「そのまんまの意味!!」
俺は必死に足を動かす。
しかし――
後ろから迫ってくるせつ菜さんの速度が明らかにおかしい。
「ちょっ……速すぎない!?」
せつ菜「夏目くんも速いですよ!!」
「褒めてる場合じゃない!!」
距離がどんどん縮まっていく。
残り半周。
「くっ……!!」
俺はさらにスピードを上げる。
すると観客席から聞き覚えのある声が飛んできた。
愛「ジュンジュンーー!!」
「!!」
愛さんが両手を口元に添えて叫んでいる。
愛「頑張れーー!!ジュンジュンならいけるよーー!!」
その声を聞いた瞬間。
不思議と身体に力が入った。
「……そうだ。」
俺はもう一度前を向く。
「負けるわけには……いかないよな!!」
ゴールまで残りわずか。
せつ菜「夏目くん!!」
「なに?!」
せつ菜「全速前進!ヨーソロー!!」
「それあんたのじゃないでしょーが!」
ここにきて何を言い出すんだこの人は!!
「夏目!!」
「せつ菜ちゃん!!」
「頑張れーー!!」
最後の直線。
俺は残っている力を全部振り絞った。
「うおおおおおおおお!!」
せつ菜「はあああああああ!!」
そして――
ゴール直前。
俺は必死に身体を前へ投げ出した。
「――っ!!」
ゴールテープが切れる。
その瞬間、俺はそのまま地面に倒れ込み仰向けになりながら空を見上げた。
「あ、良かった……生きてる。」
すると――
愛「ジュンジュン!!」
ドタドタドタッ!!
「うわっ!?」
愛さんがものすごい勢いで駆け寄ってきた。
愛「ジュンジュン!!大丈夫!?」
「……たぶん。」
愛「すごかったよ!!めっちゃ速かった!!」
「……そう?」
愛「うん!!」
そう言って愛さんが満面の笑みを浮かべる。
愛「かっこよかったよ、ジュンジュン。」
「……。」
やばい。
疲労で死にそうなのに。
今ので心臓が別の意味で死にそうになった。
「……愛さん。」
愛「ん?」
「俺、もう一生分走った気がする。」
愛「じゃあ次は愛さんと一緒に走ろっか!」
「いやなんで!?」
愛「だって楽しいじゃん!」
「俺はもう十分です!!」
そんな俺たちのやり取りを見ていたクラスメイトたちが――
「はいはい、また始まったよ。」
「ほんと仲良いよなぁ。」
「誰か砂糖持ってきてー。」
などと笑っている。
……だからなんなんだよ。
純愛カップルって。
俺たちはただの――
「……。」
愛さんを見る。
愛さんもこちらを見る。
そして、お互いに少しだけ笑った。
……まぁ。
悪くないかもしれない。
そんなことを考えていると――
せつ菜「夏目くん!!」
「!?」
後ろから声を掛けられ、俺は勢いよく振り返る。
そこには悔しそうな顔をしながらも、どこか嬉しそうなせつ菜さんが立っていた。
せつ菜「次こそは負けませんからね!!」
「……え?」
せつ菜「球技大会、そして今回のリレー!次は絶対に勝ちます!!」
「いや……もう勘弁してくださいよ……。」
せつ菜「ふふっ!」
愛「ジュンジュン、人気者じゃん!」
「嬉しくないんだよなぁ……。」
こうして、俺の「愛さん達の体育祭は終わりました!!」おい入ってくんな!!