愛さんの隣の席は苦労人   作:モッピ

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第25話

球技大会が終わった翌日、昨日あんなに動いたせいか全身筋肉痛になっていた。1日動いてたもんなぁ……しかも相手がろくな人いなかったし。

疲労も貯まっているのか頭もぼーっとして授業はほとんどうたた寝。その度に愛さんに起こされ、休み時間書けていなかった箇所を愛さんがノートを見せてくれた。

愛さんなかなか面倒見が良い。

 

愛「ジュンジュンだいぶ疲れてるねぇ〜、この後の部活大丈夫??」

 

「まぁ部活くらい大丈夫だろ……」

 

愛「無理しちゃダメだよ??何かあったら愛さんに任せなさい♪」

 

俺は夢を見ているのだろうか。いつも人を振り回して俺に休む暇を与えない愛さんが凄い優しく接してくれる。もうこれからその落ち着きをもって普段過ごしておくれ。

 

「じゃあ部活言ってくるわ…愛さんも練習だろ?頑張れよ。」

 

愛「うんっ!!また明日ね♪」

 

愛さんと別れてから弓道場へ向かい、いつも通り練習をする。しかし今日は調子が悪い。何度引いても中々的に当たらない。

 

部長「珍しいわね、あなたがそんなに外すなんて…調子でも悪い??」

 

「たまたまですよ、そのうち調子戻すんで大丈夫です。」

 

部長「ほんと準太って負けず嫌いよね。昨日の球技大会といい……」

 

「いやぁ部長もなかなか手強かったですよ〜」

 

部長「よく言うわよ、あんなボコボコにしといて…まぁ、ほんとに体調悪いなら早退しなさいよ??」

 

「……うっす。」

 

その後部活が終わり自主練に励んだがやはり当たらない。大会前なのにまずい……とりあえず今日は帰るか。

弓道場を空を見ると曇り空になっていた。雨降りそうだな……折り畳み傘持ってきてよかった。

校門を出ると見慣れたギャルがスマホをいじって立っていた。

 

「こんな時間まで何してんの??」

 

愛「あ、やっときた!!部活お疲れ様♪」

 

「おう、愛さんも…って、そんな事より何で俺待ってたの??愛さんしかいないっつーことは同好会の練習もとっくに終わってたろ。」

 

愛「まぁそうなんだけどね…ちょっとジュンジュンが心配でさ、、」

 

そんな事でずっとこの子待ってたのかよ……不覚にもドキってしちゃったじゃん。

 

「……ありがとな。」

 

愛「うんっ!!ほら、雨降りそうだし帰ろ♪愛さん傘持ってきてなかったんだよねぇ〜」

 

……ん??今のセリフ聞き逃さなかったぞ。もしかして、こいつ…

 

「……おい。」

 

愛「……てへっ♪」

 

このギャル傘ないから持ってる俺に入れてもらおうとして待ってたのかよ。さっきの感動返してくれよ……何がてへっ♪だ可愛いなおい。

 

愛「ごめんごめん!!でも心配だったのはホントだよ??今日明らかに元気なかったし、もし倒れたらって心配だったから愛さんは待ってました♪」

 

「……ほら、帰るぞ。」

 

もうそんな事言われたら何も言えなくなるじゃん。何か体もだるいしさっさと帰りたい。

 

愛「今日同好会でね、これからの事話してたんだけどさ……」

 

隣ではいつも通り愛さんトークが続いている。なんでこんな話のネタが尽きないのか気になって仕方ない。もうこれも俺の中で日常になってきており何も思わなくなってきている自分が怖い。

そう思っていると空がピカっと光り、雷鳴が響いた。

 

「結構デカかったな……早く家に帰った方が…愛さん??」

 

愛さんは俯きギュッと俺の服を引っ張っていた。しかしそれは一瞬の事ですぐにまた笑顔になりいつもの愛さんに戻った。

 

愛「い、いやぁ今のは大きかったね!!愛さんびっくり……きゃっ!!」

 

再び雷が鳴ると愛さんは俺に抱きついてきた。いつもの愛さんからは予想もしないそのギャップに驚いたと同時にまたドキッとしてしまった。

 

「…雷、怖いのか??」

 

愛「……あはは、情けないよね。」

 

なぜ情けないと思うのか俺には分からなかった。確かに愛さんは勉強も運動も出来て完璧な人と俺も思っている。しかし完璧な人には弱点はないと言うのは違うのではないか。

 

「……別に苦手なものがない人なんていないだろ。怖かったら甘えることも大事だ。」

 

愛「じ、じゃあ…少しこのままでいい??」

 

「いいぞ…愛さんの家はこの方向か??」

 

愛「へ??うん、そうだけど……」

 

「…送ってく。」

 

愛「え、でもジュンジュン体調が…」

 

「勝手に悪くさせるな、それに今日世話になった借りを返すだけ。」

 

愛「……ふふっ、じゃあお言葉に甘えようかな♪」

 

そうして愛さんにくっつかれながら家まで送ることになった。本来ならこのシュチュエーションは堪能するべきだろうが今の俺には余裕がない。それより愛さんの苦手なものを知って少し新鮮な気持ちになった。

愛さんに指示されながら歩いていくと商店街に入った。え、愛さんの家こんな賑やかな場所にあんのかよ。そりゃこんな元気になるわな。

 

愛「あ、ここが愛さん家だよ♪」

 

「…もんじゃ みやした??……え、つーことは…」

 

愛「そう!!うちのもんじゃすっごく美味しいから今度食べに来てよ!!」

 

「まぁそうだな。気が向いたら。」

 

愛「今度の休みで予約しとくね!」

 

「おい勝手に決めんなよ。」

 

愛「ごめんごめん♪…今日はありがと、愛さん凄く嬉しかったよ///」

 

俺をからかう表情から一変、愛さんは汐らしい顔をしてお礼を言ってくれた。何か今日の愛さんに凄いドキドキすんだけどなんだろ。

恋??……まさかな!!

「……気にすんな。じゃあまた明日……っ。」

そう言って愛さんと別れようした瞬間俺の意識は途切れた。

 

愛「え…ジュンジュン大丈夫?!ジュンジュン!!!」

 

 

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