愛さんの応援に一気に注目を浴びるとんでもない試合になったが無事予選を通過することが出来た。部長には強がったものの、正直気負いをしていた分彼女の声援のお陰で緊張がほぐれていた。
部長「みんなお疲れ様っ!本戦まで気を抜かずに明日からまた練習するよ!!」
「「「はいっ!!!」」」
こうして今日は解散となった。次は本戦、絶対負けるわけにはいかない。あいつの為にも俺は勝つ。そうじゃないとまた俺は同じ事を……
愛「わぁっ!!!」
「っ!?!?」
気づくと愛さんが目の前にいた。嘘だろ、全く気づかなかった。
愛さんは俺の驚いた顔を見てとても満足なさっている。マジで心臓に悪いからやめてくれ……
愛「びっくりした??なんかジュンジュン勝ったのに暗い顔をしていたから少し気持ちほぐそうと思ってさ♪」
「俺そんなに暗い顔していたか??」
愛「そりゃもう人生が終わったみたいな。」
「そこまで酷くないと思うんだけど……」
そっか、俺は愛さんに心配される程酷い顔をしていたみたいだな。こういう気持ちになっても愛さんの笑顔を見ると自然と暗い感情は消えるんだから凄いもんだよな。
愛「大会お疲れ様!!ジュンジュン全部当ててたねっ!やるじゃん♪」
「ありがと。まぁいつも通りに引けてよかったよ。……愛さんも○馬流の応援ありがとな。」
愛「ご、ごめんって!!てっきり声出して応援するものかと思ってさ。」
「いやまぁ期待通りな事してくれた訳だけど。」
愛「それ褒めてるの?!」
勿論褒めてますよ??あんな応援するの愛さんくらいだからな。それにしても最近愛さんはアニメの台詞にハマっているらしい。今度は○○ジョのネタでもやってきそうな勢いだな。
愛さんと話していると帰り支度を終えた海未に声を掛けられた。この子が引く時はほとんど会場内は人で溢れかえっており、彼女が引く度に場がザワついていた。
海未「準太、お疲れ様でした。とても良い射をしていましたね。」
「海未もお疲れ様。そう言ってもらえると嬉しいよ。相変わらず他の学校は海未を注目していて改めて流石だなって思ったよ。」
海未「皆さん買いかぶりすぎなだけですよ。それに、私は特別な事はしていませんし。」
「それがすげぇって言うんだよ。俺も負けてられないな。」
海未「ふふっ、本戦もお互い頑張りましょうね。」
「勿論だ。……次は絶対勝たなきゃいけないからな。」
愛「ジュンジュン……??」
海未「まさか……まだあの事を引きずっているのですか??」
海未は何故俺がここまで勝ちに執着しているのかを知っている。しかし愛さんはそれが分からない。それが故にさっきの俺の表情も引っかかっていたのだろう、隣で俺の事を心配した目で見てくれる。
「俺は次こそ1番になってあいつに伝えなきゃいけないんだ。」
海未「気持ちは分かりますが、それであなたは解放されるのですか??」
「分かんねぇ……でも確かなのは俺は負けるわけにはいかないことだ。」
愛「ち、ちょっと待って!さっきから何の話しているの??」
俺と海未の会話を聞いていた愛さんが割って入ってきた。その目にはさっきと同じ俺を心配する目と困惑が混じっていた。
海未「準太、愛には話してないのですか??」
「……そんな話すこともないだろ。」
海未「またひとりで抱え込んでいたのですかっ!誰かに頼ることも大切……」
「いい加減にしてくれっ!!!!!」
海未・愛「っ!?!?」
普段決して出さないくらい大きな声を聞いて海未と愛さんは驚きを隠せないでいた。愛さんはこんな俺を見たことがなかった為、特に驚愕の表情をしていた。
「海未には関係のないことだろ!何でそうやって頼んでもないのにアドバイスなんかして……」
海未「あなたがそれでずっと悩んでいるからではありませんかっ!?もうそんな準太を見たくありません!!」
愛「ち、ちょっと2人とも!!何の話をしているのか分かんないけど一旦落ち着こ…ね??」
ヒートアップしていた俺と海未を落ち着かせようと愛さんが止めに入ってくれた。周りを見ると何事かと多くの学生の視線を浴びていた。
「愛さんありがとう。……悪い、今日は帰るわ。」
愛「あ、ジュンジュン……!!」
「ごめん、今日はひとりでいたいんだ。」
そう言って俺は試合に勝った喜びなど忘れ帰った。あんなに大声出したのは久しぶりだったな……今度会ったら海未に謝らないとな。
少しシリアス入りますっ!!
何故準太は勝ちにこだわるのか、彼の過去に何があったのか……
そんな準太をこれから愛さんはどうするのか!
お楽しみにっ!!