愛さんの隣の席は苦労人   作:モッピ

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第30話

ーー愛視点ーー

 

ジュンジュンが帰った後、愛さんも海未もしばらく沈黙をしていた。

あんなジュンジュン初めて見た……

彼はいつも愛さんがすることに怒ったりすることがあるけどあんな本気で怒る事はなかった。だから余計さっきの彼の姿は愛さんの頭に強く残った。

 

愛「ねぇ海未…ジュンジュンは昔何かあったの??」

 

海未「……これは、私が言うことではありません。準太に直接聞いてください。」

 

愛「でも、あんなに触れて欲しくなさそうだったし話してくれるのかな、、??」

 

海未「それは分かりません。ですが……もしかしたら愛なら、彼の心を動かすことができるかもしれません。」

 

愛「え?!でも、愛さんにできるのかな??」

 

海未「何故だか分かりませんが、愛ならきっと、私には出来なかった事ができると思うんです。」

 

海未は愛さんを見て、静かに笑っていた。そう思ってくれるのは嬉しい。愛さんもあんなジュンジュンを見たくないからやれる事があればやりたい。でも、幼なじみの海未が出来なかったことを愛さんにできるのかな??

 

海未「準太の事が好きなんでしょ??」

 

愛「へ?!///ま、待ってよ!愛さん誰にも言って……あっ。」

 

海未「ふふっ、どうやら図星だったみたいですね。…彼のことをお願いします。」

 

海未はそう言って帰っていった。どうして愛さんの気持ち分かったんだろ、もしかして顔に出てたのかな……??

でも海未に言われたことで愛さんの中で不安だった事が決心へと変わった。

 

愛「絶対ジュンジュンの悩んでいること解決してみせるっ!!」

 

 

次の日学校に行くと、廊下が騒がしかった。何かあったとは思うけど、周りの反応を見ているとただ事ではなかった。

そう思っていたら友達が慌てて私の元へ駆けてきた。

 

友達「あ、愛ちゃん大変だよ!夏目くんが!」

 

愛「え!?ジュンジュンがどうかしたの??」

 

クラスメイト「バスケ部の主将と喧嘩してるの!!」

 

愛「……喧嘩?!」

 

その言葉に慌てて彼の元へ向かう。普段の彼なら喧嘩をするなんて絶対にない。何か余程のことがあったのだろう。ザワつく心を落ち着かせて教室に行くと、彼がバスケ部の主将の胸ぐらを掴んでいた。

 

準太「なんであんたまでそんな事言うんだよ!!もう部活でバスケはしないって中学の時言っただろ?!」

 

主将「俺はもう一度準太とバスケをしたいんだ!!それにお前がいつまでもそんな気持ちの方が沙絵ちゃんを悲しませるだけだ!」

 

準太「うるさい!!俺はあいつとの約束を守れなかった、だからバスケじゃなく別の事で1番を取ってる姿を見せてあげたいんだよ!」

 

沙絵と言う名前に思わず反応をしてしまう。初めて聞いた名前。愛さんの知らない女の子かな…??少し複雑な感情になってしまった。

愛さんがこんな気持ちになっている一方でジュンジュン達の口論は収まらず、このままだと不味いと思い、割って入った。

 

愛「ちょっとジュンジュン何してんの!!やめてっ、ストップストップ!!」

 

準太「あ、愛さん……。」

 

主将「…騒がせて悪かった。準太、いつでも待っているからな。」

 

準太「だから俺は弓道部入ってるっつーの!今さらバスケ部なんか「ジュンジュン!!」っ悪い…。」

 

止めに入ったことでお互い冷静になったみたいでバスケ部の主将さんは自分のクラスへ帰って行った。様子を見てた生徒たちもそれぞれのクラスに戻っていき、愛さんとジュンジュンも席に戻った。

 

準太「その……朝から迷惑かけてごめん。」

 

愛「ホントだよ。昨日から心配してたけど……。」

 

準太「……悪い。」

 

愛「ねぇ、お昼屋上で食べに行かない??」

 

準太「あんま気分乗らないしいいや。」

 

愛「そりゃ今のままなら気分良くならないよ。だから屋上行って少し気分転換しようよ、ね??」

 

準太「……分かった。」

 

愛さんの説得で彼も納得してくれたみたいで、屋上で食べることになった。お昼休みまで彼はいつもの様に授業を受けていたが心ここに在らずに思えた。

ほんとに心配だよ……

 

そして昼休み、彼と一緒に屋上へ行った。やはり昨日と今日の出来事を気にしているのだろう、ジュンジュンは何も喋らずただただ俯いている。愛さんはもうこんな苦しい顔をしている彼を見たくない。

以前愛さんが悩んでいた時に相談に乗ってくれて悩みを解決してくれたみたいに、今度は愛さんがジュンジュンの悩みを解決したいっ。

 

愛「愛さん、もうそんな苦しそうな顔をしているジュンジュン見たくない。だから、愛さんに教えて欲しいな……昔何があったのか。」

 

そう言うと彼は俯いて何も語ろうとはしなかったが、しばらくすると顔をこちらに向けて、口を開いた。

 

準太「どうしてだろうな、今まで自分から話すことはないと思っていたのに……何故か愛さんには聞いて欲しいと思ってしまう。」

 

愛「愛さんだからねっ♪……ジュンジュンがずっと抱えていた悩み、愛さんに話して??」

 

愛さんに話して欲しいと言ってくれたことがとても嬉しかった。愛さんが思っているみたいにジュンジュンも信頼してくれているのかなって思った。

だからこそ愛さんは君を支えたい。

だって……今までもこれからも出会うはずがない、愛さんの大切な人なんだもん。

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