ーー愛視点ーー
愛「な、なにあれ!!!」
今、愛さんはジュンジュンが出ない理由に疑問を抱きながら試合を見ていたんだけど、相手チームの卑怯なプレイを見て怒りを感じていた。
審判にはバレないようにラフプレーをしている上にそれを平然とするのが許せない。虹ヶ咲側は全員何かしらされており、痛みを堪えてプレイをしている気がする。
璃奈「こんなの……酷すぎるよ。」
愛「みんな、相手の手口は知った上で我慢して試合をしているんだ……知った上……??」
自分が発した言葉でふと思った。主将さんたちはみんな相手チームを知っていた、だからジュンジュンを出さなかったんじゃないかと……怪我をさせない為に。
だとしたら今ベンチで彼はきっと、歯を噛み締めて見てるんだろうなぁ。
璃奈「愛さん、どうしたの??」
愛「……ジュンジュン、今すっごく苦しいんだろうなってね。」
璃奈「……うん、私も悔しい。」
卑劣な相手チームのプレイをグッと堪えてバスケ部を見守っていると、虹ヶ咲の選手交代が表示されていた。あの番号……もしかして!!
愛「ジュンジュン……!!!」
ベンチから出てきた彼の姿に会場から歓声が起こる。ジュンジュンはいつもの冷静さはあるものの、完全にキレているのが何となくだけど分かる。
あんなに仲間が酷いことをされているのだから当然だよね。
璃奈「もし準太さんまで狙われたらどうしよう……。」
隣でりなりーがコートに出た彼を見て不安そうに眺めている。正直そこは愛さんも心配だよ。でも、きっと彼はそれを見据えた上でコートに出たんだと思う。だから愛さんはーーー
愛「……大丈夫だよ、りなりー。」
璃奈「……愛さん??」
愛「ジュンジュンは最強の選手だよ!あんな卑怯なチームに負けるわけないよ!それに……愛さんはジュンジュンを信じてるからね。」
璃奈「……うん、私も信じてる。」
ジュンジュン許せないよね、仲間を傷つけられるのも、バスケを貶すような事をしたことも。君はバスケが大好きな人だから余計に。
愛さんは誰よりも君のことを応援してるよ、だからジュンジュンはバスケのプレイで相手を倒しておいで!!
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コートに行くと仲間たちが何でって顔をしてこちらを見ている。当たり前だ、これ以上目の前で苦しんでる仲間の姿なんて見たくねぇよ。
主将「準太……。」
「説教は後にしてください。てか相手チームのデータ俺にも教えてくださいよ、仲間外れなんて寂しいじゃないですか。」
主将「い、いや……その、すまん。」
「いいですよ、許してあげます。よしっ……うちのチームを貶したあいつらを叩き潰しますか。」
主将「さすがうちのエースだな。だが、気をつけろよ??」
「分かってますよ。」
メンバー交代をして試合が再開される。俺が来るまで攻撃された事もあってかチームメイトの動きが鈍い。
やはり俺が先頭切って流れを持ってくるしかない。
「ようやく来たな、虹ヶ咲のエースくん。お前もあいつらのように痛い思いさせてやるからな♪」
「宣戦布告のつもりか??悪いが今俺は最高に腹が立っていてな。容赦しないからそのつもりでかかってこいよ。それに……」
そう言って俺は挑発した選手が反応出来ないほどの速さで抜き去り点を入れる。この点が俺たち虹ヶ咲の反撃の合図だった。
「お前らのプレイが俺に通用するわけないから。」