愛さんの隣の席は苦労人   作:モッピ

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第59話

愛「こちら愛さん、そちらに何か動きはありますか??どーぞ!!」

 

「……ない。」

 

愛「ジュンジュンちゃんと最後にどーぞって言わないと!どーぞ!」

 

「やかましい!いらないだろ、どーぞ!!!」

 

またまた活用してますトランシーバーです。何故保育園で使っているかと言いますと、今俺たちは愛さんが考えた旗取りゲームをやっている。

簡単に言うと2チームに分かれてそれぞれ保育園内に拠点となる旗を置き、それを先に取った方が勝ちという遊びである。ただこの遊びでは参加者の腰にバンダナを巻き、それを取られた人は脱落という設定も付け加え、怪我をしないなら何してもいいというむちゃくちゃなものまである。

俺は愛さんの他に歩夢ちゃん、彼方先輩、璃奈ちゃん、そして園児達と同じチームになり、今は旗を取りに行くもの、旗を守るもので分かれて行動している。

 

愛「それにしてもここの保育園の施設広いねぇ……どこに相手の拠点があるか分からないなぁ。……あ、どーぞ!」

 

「感想をいちいち話さなくていいから、てかどーぞ言うの忘れてるじゃねぇかよ……。」

 

愛「こうやって話せてるってことはジュンジュン達のとこにはまだ人がいないって事だもんね、どーぞ!!」

 

「まぁそうだな……でも相手はかすかすいるからな。何してくるか分からないから用心に……。」

 

愛「ジュンジュンどしたの??」

 

「な、なんか嫌な予感がしてな……さっき見回りに行った璃奈ちゃん達が戻ってこないから何かあったんじゃないかって……。」

 

愛「ま、まさかー!!きっとすぐ戻ってくるよ!」

 

愛さんはそう言うが胸騒ぎがしてならない。今の所周りに相手チームはいなさそうだし、探しに行くか。

 

「歩夢ちゃん、悪いんだけど少しここを任せてもいいか??少し璃奈ちゃん達を探してくるよ。」

 

歩夢「あ、うんっ!!気をつけてね!」

 

「兄ちゃん気をつけてね!」

 

「ここは私たちに任せて!」

 

「おう、みんなも気をつけてな。」

 

歩夢ちゃん達に拠点を任せて俺は見回り組を探しに行った。少し妙なのが施設内が静かなところだ。どこかで足音がしてもいいはずなのに全く聞こえない、正直不気味だ。

 

そして探していくと何やら奥にモゾモゾと動いている物体を発見。……え、なにこれマジで怖いんだけど。

しかもひとつではなくいくつかそれらが転がっている。恐る恐る近づいて確認するとーーー

 

「……えっ、どしたの。」

 

璃奈「……捕まった。」

 

彼方「彼方ちゃん油断しちゃったなぁ〜」

 

そこには見回りに行っていた璃奈ちゃんと彼方先輩、そして子供たちがタオルで巻かれて捕まっていた。バンダナ取れば離脱なのになんでこんな事になってんだ……

 

せつ菜「引っかかりましたねっ、準太さん!!」

 

振り向くと子供たちを引き連れた生徒会長が腕を組んで立っていた。……なんか悪役みたいな登場だな。

 

「えっと……何で璃奈ちゃん達巻かれてんの??」

 

せつ菜「決まってるじゃないですか……それは面白いからですっ!」

 

「悪人丸出しじゃねぇか。」

 

せつ菜「ち、違います!!私は生徒会長であってヴィランではありません!」

 

そうは言ってもあなたがしたこと中々悪者がすることだと思うんだよね。てかヴィランって何??

 

せつ菜「と、とにかく!!あなたもここで捕らえてぐるぐる巻きにします!皆さん、やっちゃってください!!」

 

「もう発言が悪人じゃん……。」

 

悪の生徒会長に指示をされ俺の元へ向かってくる子供たち。かなりピンチだが横でイモムシになってる璃奈ちゃん達にはなりたくないから意地でも抜け出すか相手を離脱させるしかない。

 

こうして俺は多数の子供と悪の生徒会長を相手にひとり立ち向かうのであった。……我ながらこの言い方かっこよくない??

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