愛さんの隣の席は苦労人   作:モッピ

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第61話

俺と愛さんが向かったのはジャングルジム。まんまと囮作戦に引っかかってしまい、いつ俺たちの拠点が陥落してもおかしくない状況になってしまった。戻って歩夢ちゃん達を助けるべきとも思ったが、それよりも先に相手の旗を取ってこの勝負を終わらせてしまおうと考えた。

ジャングルジムに着くとてっぺんで俺たちの慌てている姿を想像しているのだろう、かすかすがニヤニヤしながら園内を見渡していた。

 

かすみ「ぷぷぷ、今頃愛先輩達は慌てて拠点に戻っているのかと思うと面白くて仕方ないですね♪」

 

「お姉ちゃん、私も勝ちたいけどなんかこれずるくない??」

 

かすみ「なっ?!ず、ずるくないです!!これは戦争なのです!」

 

「で、でも……」

 

かすみ「いいんです!要するに……勝てばよかろうなのですっ!!!」

 

おいおい子供になんて事言ってやがる。君のその発言でこれから女の子が手段を選ばない行動したらどうするつもりなんだよ。

ゲームだったら中ボスっぽい癖にしっかりラスボスじゃねぇか。

 

「見つけたぞ○ーズ。」

 

かすみ「じゅ、準太先輩?!どうしてここが……って、誰が○ーズですか!かすみんです!!」

 

「うるせぇずる賢い作戦しやがって。今から倍返ししてやるからな。」

 

愛「やられたらやり返す……倍返しだっ!!!」

 

「そういうつもりで言ったんじゃないんだけど……。」

 

かすみ「ぐぬぬぬ……こうなるのは想定外でしたけど……私たちが有利なのは変わりません!やれるものならやってみなです!」

 

もう色んな名言が出てきてるんですけど……こんなのいちいち突っ込んでたらキリがないな。さっさと旗取って終わらせよ。

 

「うしっ、愛さん取りに行くぞ。」

 

愛「了解〜!!!愛さん頑張るぞ〜!!」

 

かすみ「そうはさせないです!!みんな!旗を守りますよ!」

 

「「「おぉ〜!!!」」」

 

今までと同様ボスの掛け声で襲いかかってくる子供たち。これ結構疲れるんだよね……明日筋肉痛確定だ。

手加減はしてあげたいが今まで本気で相手してたから今更手加減は出来ない。え、してもいいって??……嫌だよここまできたら勝ちたい。

 

******

 

かすみ「まさか……全滅するなんて。」

 

愛「あとはかすかすだけだね♪」

 

「おう、あそこで偉そうにしてたかすかすだけだ。」

 

かすみ「かすかすかすかすうるさいです!!なんて大人気ない!」

 

「やかましい!!ずるい作戦してたお前に言われたくないわ!」

 

かすみ「ま、まだです……かすみんは負けてません!」

 

「抵抗するのは勝手だけど大人しく諦めるのもいいと思うぞ。」

 

愛「さてさて、最後にかすかすを離脱させて愛さんたちの勝利としますか!!」

 

1人になったかすかすを狙いに俺たちは駆け出した。今俺たちの拠点も危ういと思うが正直問題ないだろう。勝利は目の前なのだから。

そして項垂れてるかすかすを目指して走った俺たちだったのだか……

 

「……えっ。」

 

愛「あ、あれ……??」

 

地についていた足が一瞬宙に浮かんだ。そして俺たちはーーー

 

準太・愛「落とし穴〜〜!?!?!?」

 

穴に落ちました。

 

かすみ「ふっふっふっ……だから言ったじゃないですか、まだ負けてないって♪」

 

******

 

愛「いやぁ〜、まさか落とし穴があったなんて予想外だったよ〜。」

 

歩夢「ごめんね、私がもう少し頑張ったら勝てたかもしれないのに……。」

 

「気にするな、どの道あの穴から抜け出すのに手こずったしな……なぁかすかす??」

 

かすみ「い、痛いです!!やりすぎましたごめんなさい!!だから耳引っ張るのやめてください!!」

 

俺と愛さんが落とし穴に引っかかり身動きが取れなかった間に拠点が陥落し、かすかすチームの勝利に終わった。勝つ気しか無かったのにまさかの落とし穴があるとは……納得いかねぇ。

 

彼方「でも面白かったね〜。彼方ちゃんこんなに遊ぶの久しぶりだったな〜。」

 

果林「そうね、私も練習以外で身体を動かすのは久しぶりだったわ。」

 

愛「今日は愛さん達もだし、子供たちも楽しんでくれて良かったね♪」

 

「……まぁ、そうだな。」

 

かすみ「先輩誰よりもガチでしたからね〜♪」

 

「なんか言ったか??」

 

かすみ「い、言ってません!言ってませんからほっぺを引っ張ろうとしないでください!」

 

こうして保育園で園児達と過ごす1日が終わった。最初は半ば強制で連れてこられて渋々1日過ごすつもりだったが、子供たちと接するうちに知らない間に楽しくなっていて今日行けて良かったと思えていた。子供たちの無邪気な笑顔は俺に元気をくれて、その笑顔が誰かに似ていた。

 

愛「ん??どしたの、ジュンジュン。」

 

「……いや、なんでもない。」

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