「なるほど、グループじゃなくてソロでアイドルか。」
愛「うん、アタシ今まで色んな部活の助っ人をやってきたけどどれもみんなでやるものばかりでさ……ひとりで何かするって言うのが考えるとなかなかハードル高くてさ。」
「え、そんな助っ人やってきたの??」
愛「愛さんこう見えてスポーツ得意なんだよっ!」
「いや見たまんま得意そうだけど。」
愛「そう??って、その事はいいの!!だから愛さんひとりでやれるのかちょっと不安でさ……」
「ふーん……。」
まず思ったのが意外ということ。愛さんは普段前向きで、そしていつも笑顔で動いているからこんなネガティブに考えることがあったのに驚いた。
よく考えるといつも前向きに動ける人間なんてそうそういない。だからこそ愛さんは凄いわけであるが。
愛「ご、ごめんねこんなシリアスな話しちゃって!やっぱ気にしないで!」
「弓道にも個人で試合をすることがあるの知ってるか??」
愛「え??ううん、あれって団体でやらない??」
「まぁ基本は団体だ。でもその団体戦で個人の成績が良かったら個人でも別枠で試合ができるんだ。その中で個人で出場する時俺はこの虹ヶ咲学園をもっと色んな人に知ってもらう事を目標に出ている。」
これは弓道の話。今愛さんが話してくれたアイドルとは何も関わりがない。しかしその中でソロ、つまり個人で何かをすることを伝えたいと思って話しているのだ。
「俺は個人で試合に出ることなんて知らなかったし、実際初めて出た時は周りにチームメイトがいなくて不安もあったよ。でも自分がその試合で何をしたいのか、自分はどうしたいのかを考えていったら自然と不安なんて無くなってむしろやってやるって気持ちになったよ。」
愛「そ、そうなんだ……」
「要するに!!愛さんはソロでアイドルをやるとして愛さん自身何がしたいのか、何ができるのかって考えてみればいいんじゃないか??知らないけどさ。」
愛「愛さんにできること…何がしたいのか…。」
「ほら、あるじゃん。いつも元気な愛さんがいるだけで周りの友達はいつも笑顔だし、愛さんがいるから場が明るくなってんじゃん。」
愛「え!そうなの?!自覚ないんだけどなぁ。」
嘘だろあれ自覚ないの??凄くない??俺がやろうと思っても途中微妙な雰囲気になって挫折すんのに。えぇ愛さん何者だよまじ。
「そもそもそんな深く考えなくていいんじゃない??いつもの愛さんみたいにソロアイドルでも周りに笑顔提供してけばいいじゃん。」
愛「笑顔を提供って……なんかキャッチフレーズみたい。そっか、いつもの愛さんか……よしっ!!」
そう言うとさっきの暗い顔はどこへやら、いつもの明るい顔を俺に向けていた。何か自分の中で解決できたのか??
愛「ジュンジュンありがとう!!これからも愛さんはみんなに愛を届けたい!!愛だけに!!」
「えぇ笑顔じゃないんかい。レベルアップして愛になっちゃったよ。」
愛「愛だけにっ♪」
「わかった、わかったからその上手く言えたみたいな顔するな。」
愛「もちろんジュンジュンにも愛を届けるよ!」
「語弊があるからやめてくれ。」
こうして隣の席の愛さんは教室に戻った後いつも以上に笑顔で友達と話していた。心做しか友達もいつもより楽しそうにしており、これが彼女の魅力なんだと再認識した。我ながら今日俺良いことしたんじゃない??後でご褒美でアイス買お。
愛「ねぇジュンジュン。愛さんのキャッチフレーズを"あいらぶゆー!!届けたい!みんなに愛の愛ことばっ!"にしようと思うんだけどどうかな!!愛だけにっ♪」
「なんでもいいと思います。」
愛「急に塩になるじゃん!さっきのジュンジュンはどこいったのさ!」
「うるさいあれは「あ、そういえば昨日同好会で話してた時に…」ねぇそろそろ俺の話も聴いて??」