夏が終わっても少し暑さが残っていたのも少しずつなくなり、今は肌寒く感じる様になった時期。俺は今隣の席の彼女……いや、クラス全員に視線を向けられている。なぜかって??それはですね……
愛「ジュンジュンメイド喫茶やろうよ!!」
「嫌だ、絶対嫌だ。」
そう、今は学園祭のクラス企画を考えているのだが。クラスのひとりがメイド喫茶をやりたいと言ったことで始まった。いや別にいいよ??女子がメイドやってそれにウハウハしてる男子がいても。俺が嫌なのは男子の割り振りである。
愛「絶対執事似合うって!顔はいいんだから!!」
「ねぇそれどういう意味??顔はってなに??」
愛「それに誰かに仕えてそうだし!」
「誰にも仕えてねぇよ。つか俺の話無視??」
愛「ねぇやろうよ!!愛さんはやりたいよ??」
「そりゃ発案者よりもノリノリだもんね知ってます。……てか俺以外の男子何やる気になってんだよ。」
周りの男子を見ると恥ずかしそうにしながらもやりたいみたいな顔してる生徒がちらほらいる。何でノリ気になんだよイミワカンナイ。
「夏目くん、彼女がこんなにお願いしてるんだしやっちゃおうよ!」
「準太、もう観念してやろうぜ。」
「そうだよ!それに夏目くんと愛ちゃんの執事とメイドコスなんて……ぶはぁ!!」
ちょっとー、ひとり倒れたけど大丈夫ー??何想像してんだよそんないいもんじゃないぞ知らんけど。
「それに夏目くん、愛ちゃんのメイド服なんて見る機会ないよ??」
「……まぁ、そうだけど。」
「想像してみて??メイドになった愛ちゃん、可愛いよ〜??」
クラスメイトに言われ想像してみる。あー、確かに似合いそうだなぁ。てか似合うなぁさすが愛さんだなぁ。
愛「もう、ジュンジュンのエッチ♪」
「ちょっと外いくか愛さん。」
愛「ご、ごめんごめん!!でも愛さんは執事のジュンジュン見てみたいなぁ。」
急に頬を赤らめて見てくる愛さん。やめろやめろ見るな。ことりのお願い攻撃に匹敵するパワーあるぞこれ……ダメだ、耐えるんだ俺。
愛「ジュンジュン……ダメ??」
「……分かったよ。」
愛「よっしゃあ!!!ジュンジュンが落ちたぁぁ!!」
ワーッと歓声が鳴り響く教室。てか愛さんそれ演技だったの??まーじで騙されたんだけど。そっかぁ、うちのクラスこれやるのかぁ。
愛「てことで!!さっそくどんな感じでやってくか考えよう!!」
「え、愛さんが仕切ってくの??」
******
愛「てことで来ました〜、秋葉原〜!!!」
「………。」
学校が終わった後、愛さんに連れてかれて秋葉原まで来た俺たち。たぶん愛さんの頭ではメイド=秋葉原になってるのだろう。まぁ分からんでもないけどさ……今日行くの??
愛「やっぱ視察は大事だよね!」
「うん、大事だけどさ……メイドだけ見るの??」
愛「だって執事姿の人あんま見ないじゃん。」
何言ってんのみたいな顔して愛さんは歩く。もうそれ執事やらなくてもいいじゃん裏で料理作るだけでいいじゃん。
俺の心からの叫びは愛さんには気付かれずに歩いてるいと何やら見つけた愛さん。そこは周りにもあるメイド喫茶のひとつなのだが何か違うみたいだ。
愛「ここのメイド喫茶に伝説のメイドがいるらしいんだぁ!」
「へーそーなんだ。」
愛「もっと興味持ってよ!!確か……ミナリンスキーって名前だったかな??」
「伝説そうな名前してんな。あ、あそこのクレープ美味しそう。」
愛「はいはい、ジュンジュン行くよ〜。」
「お、おいマジでいくの??嫌だ手を離せ!!無理!」
俺の願いも虚しくえげつない力で引っ張られてお店へ連れてかれた。こんなお店言ったことないのに……しかも彼女と行くのかよ。
愛「頼もー!!!」
「道場破りかよ。」
入って早々場違いな挨拶をする愛さん。あーあー周りのお客さん凄い見てるよやだ帰りたい。
???「いらっしゃいませ、ご主人……あれ??」
愛「えっ……あれー!?」
「何騒いでんだ……って、ことり??」
俺たちを出迎えたメイドを見て驚きを隠せなかった。なぜなら目の前には……俺の幼なじみがメイド姿で立っていたから。