歩夢「き、来てくれてありがとう。その……また後でね///」
「……///」
愛「……///」
気絶した歩夢ちゃんを起こした後、俺たちはお化け屋敷を出た。事故とは言え、あんなハプニングが起きてそれを見られてしまった後の気まずさは半端ない。顔を真っ赤にした歩夢ちゃんに見送られ今は2人で廊下を歩いているのだが、横にいる愛さんは未だ黙りだ。
「な、なぁ……次はどこに行く??」
愛「……エッチ」
「あ、あそこの屋台面白そうだぞ!愛さん好きじゃないのか??」
愛「おっぱい星人。」
ダメだ、全く聞き入れてもらえない。ジト目を向ける愛さんから必死に目を逸らし歩く。あーこれからどうしよ、これからおっぱい星人ってあだ名に変更されるのかなぁ。
愛「……他の女の子にこんなことしちゃダメだよ??」
「……は??」
愛「愛さん以外、触っちゃダメ。」
「……そんな事する訳ないだろ。俺が好きなのは、愛さんだけなんだから。」
愛「……じゃあ、許す。」
愛さんは顔を赤くしながらそう言うといつもの笑顔を見せてくれたのだが、ここで一つだけ言いたい……ちょー可愛い。
愛「あ、そういえばかすかすが劇をやるって言ってたよ!!見に行こうよ!」
「かすかすが??どんな劇をやるのかね……。」
愛「分かんない!でも凄い楽しみにしてたみたいだし面白いと思うよ!」
「本人がそこまで言うなら余程自信があるんだろうな、じゃー行くか。」
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かすみ「ダメですっ、あなたには大切な人が……!!」
愛・準太「………。」
今、愛さんとかすかすの演劇を見ているのだが……くっそドロドロしている!!しかもあいつ浮気相手やってんじゃねぇかヒロインじゃねぇのかよ!!
愛「ね、ねぇジュンジュン……かすかすって最後どうなるんだろう??」
「分からんけど、多分あの王子様と駆け落ちするんじゃない??良く言えば愛し合った2人が結ばれるから良いんだろうけど、悪く言えば……不倫だな。」
愛「び、びみょー……でも感動してる子達もいるし作品的にはいいのかな??」
「俺に聞くな。何がヤバいってかすかすの演技力が無駄に凄いから反応に困る。」
俺と同じ気持ちの人もいるのだろう、愛さんが言うように感動して涙を流すものもいればかすかすの演技を引き気味に見ている生徒もいる。何故この演劇にしたんだよ……
かすみ「私も……あなたといたいです!2人で生きていきましょう!」
愛・準太「………。」
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かすみ「2人とも来てくれたんですね!!感動したでしょ!」
愛「お、お疲れ様……えっと、演技上手かったね!!」
かすみ「ふふん、かすみんはスーパーアイドルですから♪ほら、先輩も何か言ってくださいよ!あ、もしかしてかすみんの演技が凄すぎて声が出ないんですかぁ??」
「……ある意味そうだな。」
かすみ「先輩が珍しく素直……気持ち悪いです。」
「この野郎……言っておくが演技がまじで不倫した経験あるのか並だったからある意味凄いと思ったんだよ!引いたわ!」
かすみ「なぁ…!!やっぱり先輩は先輩ですね!どうしてそんなひねくれた感想しか言えないんですか!かすみんを褒めるんです!」
「素敵な不倫演技流石でした。」
かすみ「また馬鹿にしてぇ!!もう許しません!」
「いてて、頬を引っ張んなよ!!さっきの汐らしさのかすかすはどこいった!」
かすみ「だーかーらー!あれは役になってただけですから!あとかすみんですぅ!!」
愛「はぁ、やっぱ2人はこうなるんだね……。」
愛さんが止めに入るまで俺とかすかすの喧嘩は終わらなかった。傍から見たら俺が浮気相手と揉めてるのを彼女が止めに入っているように見えたのだろう、喧嘩が治まってから色んな人に浮気は良くないだの何だの言われてしまった。
もうこれかすかすさっきの演劇とキャラ変わんねぇじゃん。全くもって誤解だけどさ。
愛「ジュンジュン……愛さんがいるのに浮気するなんて!!」
「おいやめろマジで誤解される。」