やはり私の青春ラブコメはまちがっている。   作:KANDAM

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見返してみるとちょっとひどいなと思ったので大分書き直しました。
話の流れ自体は変わっていません。


000話 プロローグ

いろはSide

 

いろは「責任とってくださいね」

 

二人きりの電車の車両の中で私は先輩の耳元でそう囁いた。

私は今日好きだった葉山先輩にディスティニーランドで告白し、振られた。

いや、好きだと思い込んでいた。

ある日の放課後、奉仕部の部室の前で偶然聞いてしまった「本物が欲しい」という先輩の言葉を聞くまでは・・・

 

 

 

数日前。

あの奉仕部の部室でのやり取りを偶然聞いてしまった私は頭を打たれた気持ちになった。

私も本物が欲しい。

本物と呼べる関係が欲しい。

この先葉山先輩と本物の関係が欲しい。

 

でも可愛い私ばかり見せて猫をかぶってきた私と葉山先輩が恋人関係になったとしてその関係は本物と言えるのか?

先輩の言うお互いの全てを晒してお互いにそれを受け入れる本物の関係とは言えないだろう。

そもそも私の葉山先輩への想いは本物なのだろうか?

あの日以来私はずっと悩んでいた。

 

私が最近気になり始めたあの人。

目つきは腐っていて挙動不審。

最初私は全く興味がなくてあの人に対しては自分を可愛く見せることすらしなかった。

でもあの人はありのままを受け入れてくれて、困っていた私を助けてくれた。

そしてときおり見せるやさしさに私はどんどんあの人に惹かれていった。

 

 

 

 

「本物が欲しい」先輩が叫んだ翌日。

私達はクリスマスの海浜総合高校との合同企画の予算について平塚先生に相談にいった。

 

平塚「まったく君たちはクリスマスというものが全く分かっていないな。これで少し勉強してきたまえ。」

 

平塚先生はそういってディスティニーランドのチケットを私達にくれた。

結婚式の2次会のビンゴゲームで当てたらしい。

 

雪ノ下先輩はディスティニーランドの年パスを持っていたため、余ったチケットで私は葉山先輩を誘う事にした。

結衣先輩は三浦先輩に気を使ったんでしょうか?

葉山先輩のグループも誘う事にしたようでした。

 

私はチャンスだと思った。

ここで葉山先輩に告白しよう。

今葉山先輩に告白してもフラれる事は分かっている。

それでも自分の気持ちを確かめるため、そして自分の気持ちにケリをつけるため、私はディスティニーランドで葉山先輩に告白することにした。

 

 

 

ディスティニーランドに行った日の夜。

花火の上がる中、私はサッカー部の戸部先輩の協力を得て葉山先輩と二人きりにしてもらった。

 

いろは「葉山先輩、好きです。私と付き合ってください。」

 

隼人「ゴメン、いろはの気持ちはうれしい。でも俺はそれには応えられない。だって・・・」

 

葉山先輩は何を言おうとしていたのだろうか?

多分私はその答えを知っている。

それを聞いた瞬間、葉山先輩の言葉を最後まで聞かず涙を流しながら駆け出していた。

 

ショックでした。

でもそれと同時に安心している自分がいました。

私の本性を葉山先輩にさらけ出して葉山先輩は受け入れてくれただろうか?

私の知らない葉山先輩を見た時に私は受け入れられただろうか?

このまま葉山先輩と付き合えたとしてもきっと本物の関係にはなれなかっただろうなって思います。

多分憧れと恋心を勘違いしていたんです。

 

 

 

駆け出して泣いている私を結衣先輩と先輩が探しに来てくれました。

 

八幡「一色、帰るぞ。」

 

結衣「いろはちゃん、一緒に帰ろうか?」

 

いろは「はい・・・。」

 

私は泣きべそをかきながら先輩達と一緒に電車で帰ることになりました。

 

 

私達は雪ノ下先輩達と合流し、電車に乗りました。

誰も喋らないまま私達は電車に乗っていました。

そして電車が先輩達の降車駅に着いたとき。

 

雪ノ下「私達はここで」

 

八幡「オレもここだ。」

 

結衣「いろはちゃん、帰れる?」

 

結衣先輩が気を使って聞いてくれました。

ちょっとまだ一人になりたくなかった私は俯きながら先輩の袖を引っ張り、暗に送ってくれるように催促しました。

 

いろは「先輩~、荷物超重いです・・・」

 

八幡「ん、分かった。」

 

先輩は仕方ないなという顔をしつつそのまま電車に乗ることを承諾してくれました。

やっぱり先輩は優しいですね。

 

雪乃「そうね、それがいいわね」

 

雪ノ下先輩と結衣先輩は電車を降り、先輩は私に付き添って電車に残ってくれました。

 

いろは「はー、だめでしたねー・・・。」

 

八幡「いやお前、今行ってもだめなことくらいわかってたろ。」

 

いろは「・・・だってしょうがないじゃないですか。盛り上がっちゃったんですから・・・。」

 

八幡「意外だな、お前は場の雰囲気とかに振り回されない奴だと思ってたぞ。」

 

いろは「わたしも意外です。もっと冷めてるんだと思ってました。」

 

八幡「ああ、お前、恋愛脳に見せかけて結構クレバーというか。」

 

いろは「わたしの話じゃなくて、先輩の話です。」

 

八幡「は?」

 

私に先輩の話だと言われ、先輩がキョトンとしています。

 

いろは「あんなの見せられたら心動いちゃいますよ。」

 

八幡「何が?」

 

いろは「・・・私も本物が欲しくなったんです・・・」

 

八幡「聞いてたのかよ・・・。」

 

先輩がものすごい動揺しています。

まあ、先輩のキャラからしたらあれは大分恥ずかしいんでしょうね。

でも私にとっては大事な話だったんです。

 

いろは「はい、普通に声漏れてました。」

 

八幡「忘れてくれ・・・。」

 

いろは「忘れません。忘れられません。だから今日踏み出そうと思ったんです。」

 

八幡「まあ、その気にすんな」

 

いろは「なんですか傷心に付け込んで口説いてるんですか。ごめんなさいまだちょっと無理です。」

 

八幡「ちげえよ・・・」

 

いろは「ていうかまだ終わっていません。むしろこれこそ葉山先輩への有効な攻め方です。みんな私に同情するし、周囲も遠慮するじゃないですかー?・・・だから、この敗北は布石です・・・次を有効に進めるための・・・その・・・だから頑張らないと・・・」

 

嘘だ・・・。ただの強がりだ・・・。

もう私は葉山先輩にアタックする気なんてない・・・。

だって葉山先輩への想いは私にとって本物じゃなかったから・・・。

 

八幡「すごいなお前・・・」

 

いろは「・・・先輩のせいですからね。私がこうなったの・・・・」

 

八幡「いや、生徒会長の件はそうだが、他のは・・・」

 

いろは「責任取ってくださいね。」

 

私は自分の顔を先輩の耳元に近づけそっと囁いた。

きっと私のその時の表情は失恋した女の子のそれではなかったかもしれません。

 

私はこの日葉山先輩に告白して気付きました。

いや、生徒会選挙とクリスマス合同企画を通じて薄々気付いていたのかもしれません。

この腐った目つきをした先輩に対する想いが私にとっての本物なのかもしれないことに。

 

 

 

 

生徒会選挙とクリスマス合同企画を通じて先輩の人間関係が大体分かりました。

先輩は学校内では評判が悪いですけど、奉仕部の二人は先輩に好意を抱いている。

雪ノ下先輩は大分わかりにくいけど多分・・・、

結衣先輩はあからさますぎるでしょ・・・。

あれで本人は周りに気付かれていないとでも思っているんですかね?

 

先輩が二人の事をどう思っているかはさらに謎です。

大事に思っている事は確かなんでしょうけど・・・。

もし私が先輩と付き合いたいと思うならこの2人がライバルって事になるんですよね・・・。

私は葉山先輩の取り巻きの女の子達には絶対負けない自信があります。

でもこの2人には・・・・。

今はとにかく先輩にもっと関わっていたい。

先輩に関わっていれば私にとっての本物が見つかるかもしれないから・・・。

 

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