八幡Side
オレは由比ヶ浜に告白された。
彼女はオレにとっても大事な人だ。
だけどオレは彼女と付き合う事はできない。
オレの今の気持ちはもう多分別のところにある。
彼女を傷つけたくないがためにそれに気付かないふりをして彼女と付き合ってしまうのは彼女と自分への裏切りだ。
オレも答えを出す時がやってきたのだ。
奉仕部部室。
オレは奉仕部の部室の前で立ち尽くしていた。
今日由比ヶ浜は来ているだろうか?
オレは彼女とどう接すればいいのだろうか?
オレは答えの出ないまま意を決して部室の扉を開けた。
八幡「うーす。」
そこに由比ヶ浜はおらず、雪ノ下だけがいた。
雪乃「こんにちは」
雪ノ下はいつも通り紅茶を飲んでいる。
オレはいつもの席に座り本を読み始めた。
雪乃「あなた、由比ヶ浜さんの告白を断ったそうね。由比ヶ浜さんはしばらく部活を休むそうよ。」
オレは胸を締め付けられた気がした。
由比ヶ浜はオレにとってどうでもいい人間ではない。
由比ヶ浜の告白を断ることはオレにとっても苦渋の決断だった。
八幡「聞いたのか。」
雪乃「ええ、昨日電話で。」
八幡「そっか。」
雪乃「それであなたはこれからどうするつもりなのかしら。」
八幡「オレは答えを出すつもりだ。大事な人だからこそ傷つけてしまう事だってある。全員が望む結末なんてない。もう何もかも今まで通りって訳にはいかない。それでもオレは本物が欲しい・・・。」
気付かない間にオレの目に涙が浮かんでいた。
雪乃「そう、それがあなたの答えって訳ね。それで一色さんにはそれをいつ伝えるつもりかしら?」
八幡「知ってたのかよ。」
オレは急に出てきた一色の名前に驚きを隠せなかった。
雪乃「見ていればバレバレよ。あなた前まで一色さんの誘いに対して面倒くさそうに断ってたのに最近断らなくなったものの。」
八幡「ま、まあそうだな。そのあれだ。卒業パーティの時にあいつの本気を見せられてな・・・、それでちょっとずつな。」
雪乃「本当はあなたには由比ヶ浜さんと付き合って欲しかったのだけれど・・・、一色さんじゃ仕方ないわね・・・。」
雪ノ下はどこか寂し気な表情を浮かべていた。
その日の晩。
オレは一色の告白に返事をすべくLINEで一色を呼び出すことにした。
八幡「明日の放課後、特別棟の屋上に来てくれないか。話がある。」
いろは「分かりました。了解です♪」
一色は要件を聞かず、ただ呼び出しに承諾してくれた。
きっと一色も要件は分かっているのだろう。
次の日の放課後。特別棟屋上。
オレは屋上で一色を待っていた。
彼女は以前ここでオレに告白してくれた。
オレはそれから少しずつ彼女を意識するようになっていった。
彼女の気持ちは以前とは変わらないだろうか。
オレはそんな事ばかり考えていた。
しばらくすると一色がやってきた。
八幡「おう、わるいな呼び出して」
いろは「いーえ、それで何ですか?」
一色は笑顔で上目遣いをしつつオレを見つめてくる。
ちょっとその笑顔俺にはやっぱり刺激が強いんですけど。。。
八幡「いや、ちょっと現状報告っていうか・・・、その・・・・。」
なんでオレこんなテンパってるの?
八幡「前に・・・、ここで・・・、そのオレに言ってくれた事って今も変わってないか・・・。」
オレの言葉に一色は呆れた表情を浮かべた。
いろは「はっ、なんですか?もしかして答えが分かってないと告白できないヘタレですか?ちょっとあまりにもカッコ悪すぎるのでやり直してください、ゴメンナサイ。」
また秒でフラれちゃったよ。
まあ今のは俺が悪いよな。
八幡「その、なんだ・・・、お前といててな、なんていうか楽しくてな。お前頑張ってて格好いいしな・・・、できればこれからも見ていたいな・・・なんて。」
しまった。また日和ってしまった。
やっぱりボッチが女の子に告白するのはハードルが高すぎる。
一色が完全に呆れている。
いろは「ちょっとあまりにも分かりにくくて気持ちが伝わってこないのでもう一度やり直してくださいゴメンナサイ。」
いろは「ちなみにチャンスはあと一回なんでよろしくです。」
ぐっ、言われてることはもっともだ。
これ以上日和ったら見限られるかも・・・。
ここは覚悟を決めて・・・
八幡「好きです!付き合ってください!」
オレは頭を下げて告白した。
だが一色はなかなか返事をしてくれない。
頭を上げてみると満足げに笑みを浮かべて立っている一色がいた。
一色「そーですかそーですか、そんなにこの美少女生徒会長と付き合いたいですか?」
あれ?これって確か君の告白の返事だよね?なんで俺が頼み込んでいるんだ?
流石最強の後輩。オレよりも一枚も二枚も上手だ。
八幡「もし一色の気持ちが変わっていなかったら・・・・」
一色「ったく、あれからどれだけ経ったと思っているんですか~。とっくに私の気持ちなんて変わっちゃいましたよ~。」
あれっ、もしかしてこれってオレの黒歴史が増えるパターン?
オレが一色の言葉にびくびくしていると一色がオレに近づいてきて上目遣いで俺を見つめてきた。
一色「あの時よりももっともっと好きになっちゃいました♪」
一色はそういうと自分の唇をオレの唇に重ねてきた。
オレは突然の事に思考が停止した。
一色「これはこの前卓球で私が勝った報酬です。」
それをここで使うのかよ。反則だろ。
一色「だから言ったじゃないですか。先輩を私に夢中にさせちゃいますって♪」
ああ、全くそのとおりになったよ。
4月。始業式の日。
俺は3年生になった。
クラス替えがあり、知っているところで葉山と海老名さん以外はみんな違うクラスになった。
平塚先生が離任になった事もあり、奉仕部が今後どうなるかは宙に浮いてしまっている。
オレはついクセで奉仕部の部室へ足を運んでしまう。
雪ノ下は来ているだろうか?そして由比ヶ浜は・・・?
奉仕部部室前。
オレは扉の前に立っていた。
そして覚悟を決めて扉に手を掛け、扉を開いた。
扉にカギは掛かっていない。
誰かが来ている。
雪ノ下がいつもと変わらず、紅茶を飲みながら本を読んでいた。
雪乃「こんにちは。」
雪ノ下はいつものようにオレに挨拶した。
八幡「お、おう。」
いろは「せんぱーい、おそーい。」
よく見るとオレがいつも座っている席に一色がいた。
八幡「なんでお前がここに?」
いろは「いや、ちょっとお知らせがありまして」
八幡「なんだよ?」
いろは「まあまあ、役者が揃うのを待ちましょう。」
???「こんにちはー!」
振り返ると小町が部室に入ってきた。
八幡「小町!どうしてここに?」
小町「入部しに来ましたー!」
八幡「入部って今年はもう部活ないぞ。多分。」
オレがそういうと一色が一枚の紙を出した。
八幡「ん?なんだ?部活動創部の申請書?部長、比企谷小町?」
いろは「はい♪お米ちゃんがどうしてもやりたいって」
雪乃「でもやる事がないのだけれど」
小町「それは問題ありません。すぐに来ます。」
コンコン。部室の扉をノックする音が聞こえる。
雪乃「どうぞ」
扉が開くとそこには由比ヶ浜がいた。
結衣「失礼しまーす。」
由比ヶ浜が部室に入ってきた。そして部屋の真ん中まで行くと急に深呼吸を始めた。
雪乃「どうしたのかしら由比ヶ浜さん?」
由比ヶ浜は深呼吸を終えると話し始めた。
結衣「あのね。依頼があってきたの。実は好きな人に告白したんだけどフラれちゃって、彼女みたいな人ができちゃったの。」
オレと一色は由比ヶ浜の言葉に硬直した。
いろは「あの~、みたいな人じゃなくて彼女ですよ、結衣先輩。」
一色は引きつった笑顔で由比ヶ浜の言葉に反論した。
由比ヶ浜は一色の言葉を無視して言葉を進める。
結衣「それでも諦められなくて、でもみんなとも仲良くしたくて、どうしたらいいかな?」
雪乃「長い話になりそうね。座って。」
結衣「うん、とっても!」
いろは「結衣先輩~、それは私に対する宣戦布告って事ですか?」
一色は引きつった笑顔のまま由比ヶ浜に問い直す。
結衣「うん、そうだよ。だって彼女いる人を好きになっちゃいけない法律はないんだよ、いろはちゃん。」
由比ヶ浜は自信に満ちた笑顔で返した。
由比ヶ浜の顔はどこか吹っ切れている。
きっとこの前の遊園地から彼女なりに答えを出したのだろう。
いろは「上等です。受けて立ちます。でもその上でこれからも仲良くしてくださいね、結衣先輩♪」
結衣「うん!」
あぁ、やはりだ、やはりこの青春ラブコメは間違っている・・・。
最後は連投しました。
表現が分かりにくかったり足りないところはこれから追記するかもしれませんがこれで完結です。
駄文にお付き合いいただきありがとうございました。
やはり文章を書くって難しいです。
表現したいことの半分もできないまま終わってしまいました。
また近いうちに原作の続編の短編で八色ものを一つ書きたいと思ってます。
もしよろしければそちらもよろしくお願いいたします。
これを書き始めた目的は気晴らしと原作に関するやり取りを誰かとしてみたいなってところでしたので感想等いただけると嬉しいです。