やはり私の青春ラブコメはまちがっている。   作:KANDAM

8 / 19
007話 雪乃の憂鬱

雪乃Side

 

1月某日。作戦スタート後。

由比ヶ浜さんの比企谷くんと付き合うって案を聞いたとき、私はすごく嫌な感じがした。

その時だけじゃない、一色さんが比企谷くんにベタベタしているのを見るとモヤモヤする。

彼の事は認めている。その能力も結果も。

でも最近はそれだけじゃなくなってきている。

「本物が欲しい」その言葉を彼から聞いた時からそうだったのかもしれない。

変ね、未だに彼があの時何を言ったのか未だに理解できないのに・・・。

この気持ちを認めたくない、認めればきっと今のままじゃいられないから。

 

 

 

 

1月某日。私が彼といる日。千葉駅

今日は私が比企谷くんと一緒にいる日。今日は私の番だ。

今日は気合を入れて髪型をツインテールにした。

普段は時間がかかるから学校にはしていってない。

私何気合入れてるんだろう?

私は15分前に集合場所に着いた。

まあ、彼の事だから集合時間ピッタリにしか来ないでしょうけど。

 

15分後。

私の予想通り彼はやってきた。

 

八幡「わるい、待ったか?」

 

雪乃「少し前に来たところよ。モテ谷くん。さあ、行きましょうか。」

 

私達は目的があるわけでもなく歩き始めた。

 

八幡「たくっ、勘弁してくれ、この前一色の番の時、すげー問い詰められたんだからな。」

 

やっぱり一色さんも比企谷くんの事・・・。

 

雪乃「そう、由比ヶ浜さんは何か言ってたかしら?」

 

八幡「あー、言ってたな、なんか自分だけで十分だったのにとかなんとか。」

 

雪乃「ふふっ、なんかリアルに想像できるわね。」

 

八幡「たく、由比ヶ浜は優しいからな。」

 

雪乃「それだけ?」

 

八幡「それ以外何があるんだよ。」

 

雪乃「知らない。」

 

本当に気付いていないのかしら?

いや、きっと多分私と同じ理由・・・。

多分気付かないようにしているだけ・・・。

言えばすべて確定してしまうから。

 

八幡「そういや、なんでこの案を出したんだ?いや、実際に効果的な案だと思うが。」

 

雪乃「だってあのままじゃあなた公衆の面前で一色さんに告白してフラれるつもりだったでしょう?」

 

八幡「いや、まあ極力やらないつもりだったが、他に手がなければな・・・。」

 

雪乃「そんな事だろうと思ったわ、感謝しなさい。私が提案したおかげであなたが一生出会う事のなかった境遇に恵まれたのだから」

 

八幡「へいへい。」

 

雪乃「そういえば聞きたかったのだけれど、どうして正月に一色さんといたのかしら?」

 

私はずっと気になっていたことを聞いた。

きっと考えられる限り冷たい氷のような声だったのだろう。

比企谷くんは私の表情と声を見て後ずさりしていた。

 

八幡「いや、あれだ。由比ヶ浜とお前の誕生日プレゼントを買いに行ったときに偶然会ってな、無理やり一緒に買い物行く約束をさせられたんだよ。」

 

雪乃「あなたそれでOKしちゃったの。」

 

八幡「ああ、まあ、断れんかったというかなんというか」

 

雪乃「あなた一色さんに随分甘いわね。」

 

八幡「それ由比ヶ浜にも言われた。なんつーか小町みたいでほっとけねーんだよな。」

 

雪乃「まあ、あなたらしいわね。」

 

そう、小町さんね?比企谷くんは別に一色さんの事を女性として見ている訳ではなさそうね。

はっ、何考えているのかしら?私。

 

八幡「ふー、ちょっとどこか座れるところ行こうぜ。ここのところ土日もずっと働きづめだからな。」

 

雪乃「そうだったわね。モテ谷くん。」

 

私は精一杯の作り笑顔で彼を見た。

 

八幡「な、なんか怒ってない?」

 

雪乃「そんな事ないわ?ただ部長として他の女の子に迷惑かけてないか気になっているだけ。」

 

八幡「いやー、大丈夫だと思うぞ。三浦は葉山の情報与えとけば喜ぶし、海老名さんはよく分からないBLネタの話を聞いてあげれば喜ぶし、城廻先輩はマイナスイオンを発生させてるし、川崎は妹の話で盛り上がるし、ほらな何の問題もない。」

 

雪乃「ちょっと待ってくれるかしら、一つだけ変なのがあったわ。」

 

八幡「どれだよ。」

 

雪乃「マイナスイオンを発生させてるってどういうことかしら」

 

八幡「あぁ、城廻先輩な。城廻先輩は別に会話しなくてもいるだけで場が和むというか、色々疲れている俺にはありがたかったわ。」

 

この男は城廻先輩のことなんだと思っているのかしら。

 

雪乃「は~。まあいいわ。取り合えずそこのカフェに入りましょう。」

 

私達は歩いている途中にあったカフェに入った。

 

八幡「まあ、あれだな。このプランに陽乃さんが入っていないのが救いだな。」

 

雪乃「それは同感ね。」

 

すると私達の後ろから聞き慣れた声が聞こえた。

 

???「ひゃっはろー!」

 

雪乃「姉さん!」

 

陽乃「いやー、比企谷くんモテモテだねー、夏はガハマちゃん、この前はいろはちゃんで今度は雪乃ちゃんかー。一体何人の女性を泣かせてるのかなー?」

 

八幡「そんなんじゃないですよ。」

 

陽乃「ふーん、じゃあ、今度私ともデートしようっか?」

 

姉さんが比企谷くんに密着し、ほっぺたをつついている。

 

雪乃「姉さん!止めなさい!」

 

陽乃「ちぇ、おねーさんも比企谷くんとデートしたかったのになー。」

 

八幡「いや、オレ当分土日も予定詰まってるんで無理ですね。」

 

陽乃「そっかー、残念ー。そういえばさ、この前のあれどうなったの?」

 

八幡「目下解決すべく作戦進行中ってところですかね?」

 

姉さんの目つきが変わった。あれは姉さんが興味があるものを見る目だ。

 

陽乃「へー、どうやってどうやって?」

 

八幡「まあ、企業秘密ですかね。」

 

そうよ、絶対言っちゃだめよ。姉さんに言ったら、無理やり参加してくるに決まってる。

 

陽乃「ふーん、ま、いっかー。で比企谷くん、君の本命は誰なの?」

 

姉さん、何てこと聞くの?

私は思わずうろたえて表情に出してしまった。

 

八幡「そんなのここで言える訳ないじゃないですか?」

 

それはどういうことかしら・・・・

 

陽乃「まっ、そっかー、ガハマちゃんやいろはちゃんが本命なら雪乃ちゃんには聞かせられないよねー。」

 

えっ・・・・。

私はかつてないほど動揺した。

きっと誰の目から見ても私の動揺は明らかだっただろう。

 

八幡「仮に雪ノ下が本命だったとしても本人の目の前で言えませんよ。シャイなんで。」

 

そ、そうよね。本人の目の前で言うのはね・・・。

私は彼の言葉に安堵した。自分が本命だという保証はどこにもないというのに・・・。

 

陽乃「ま、それもそっか。まあこれ以上二人の邪魔をしても悪いし、おねーさんはこの辺で失礼するね。」

 

姉さんはそういうと会計を済ませて店を出て行った。

その後私達はしばらく他愛もない話をして帰宅した。

 

 

 

もうこの気持ちは認めるしかない・・・。

私は彼が好き。

でも口にすればきっと今の関係は終わる。

だって由比ヶ浜さんも彼のことが好き。

きっと私よりずっと前から・・・。

私は大事な友達の好きな人を好きになってしまった。

なんてことかしら・・・。

いっそこの気持ちがなくなってしまえばいいのに・・・。

 

 

 

 

いろはSide

 

2月初旬。作戦終了。

約1か月にわたる結衣先輩&雪ノ下先輩発案?の作戦が終わりました。

作戦当初は先輩が女の子をとっかえひっかえしているという噂が立ちましたが、あれだけの面子相手にそんなことはあり得ないという大衆の結論にいたり、先輩には仲の良い女の子が多いという評判だけが残りました。

まあ、そうですよね。

あんなかわいい女の子何人もはべらすとか葉山先輩でもあり得ません。

私としては先輩が色んな女の子と仲良くしていたのが気に入りませんでしたが、結果的に先輩の校内での評判がプラスになったという事で良しとしましょう。

まあ前のままだったら告白しても「オレなんかと一緒にいたら・・」とか言い始める可能性もあったのでちょうど良かったのかもしれません。

 

 

気付けば2月になってました。

ちょうどバレンタインの季節です。

このバレンタインで私は先輩に告白します。

万に一つの可能性もないのは分かってます。

でもここから始めるしかないんです。

このままだと私先輩に妹扱いされたままなんです・・・。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。