QuietHERO-静かなる者-   作:セタアリア

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プロローグ

夜の静かな森に1人の...小さな人影が駆けている...。

 

普通なら疑問に思うかもしれないがこの人物の表情を見るに普通のことなのだろうか、暗い草道を迷い無く突き進みどれくらい速度が出てるかどうかは分からないが、木々にはぶつからず風の切る音や草の根を駆けているのにもかかわらず物音ひとつ立てずに凄い速度で走り抜けている。

 

ましてや普通の人間ならまずそんなことは出来ないだろう、まあ...普通の人間ならの話しだ…だがこの人物は見るにどうやら違うらしい...。

 

しばらくして小さき人物...見た目はすっぽりと頭をフードで覆い隠し、身体もマントのようなもので見えなくして鼻先まで赤い布で隠していた...見えるのは月明かりで照らし出された黒い髪と月明かりで照らされてもいないのに金色の瞳が光っているだけだった、あと分かるのは身長が大体140cmくらいなのだろう小学生かそこらの身長だ。

 

その小さな人物は急に立ち止まり当たりをゆっくりと見渡して...一言呟く。

 

「早く...出てくれば...?」

 

その声は凛としているにもかかわらず可愛らしい印象を与える声の持ち主だった、声を聞くに女の子なのだろうか?ただ顔など身体を隠しているのでそこまでのことは分からない。

 

するとその一言がきっかけか茂みや木の裏に枝の上と隠れていたのだろう人物達が姿を現す。

 

ざっと見て50人位いるのだろうか?それぞれ完全武装をして手には銃が握られていた、赤い標準レーザーは立ち止まっている小さな人物の身体に全部向けられている。

 

「悪いな...追い込ましてもらった、お前はもう包囲されている...投降して盗んだ物を返してもらおうか...」

 

そう言った人物がゆっくりと小さな人物に近付くと月明かりで照らし出されたのは人の体躯はしているが...顔を見ると人の顔はしていなく動物...犬のような顔をしていた。

 

「返さない...と、言ったら...?」

 

「アッハハハハハ!そんなもん餓鬼だろうがなんだろうがお構い無しに俺らはテメェを蜂の巣にして殺す!ただそれだけだ!」

 

笑いながらそんなことを言った人物が出てくる、先程の冷静そうな犬の顔をした人物とは正反対に後から出てきた人物はちょっと頭のネジがイカれているのではと思うニヒル顔とだらしなく舌を出していた。

 

「やめろ''ギル''...こちらはちゃんとした対応をし交渉に応じる...それと''ボス''が殺すなとの命令だろ?」

 

「ったくよぉ...お前はいい子ちゃん振ってボスから褒められたいだけだろうが...''アルト''のリーダーさんよォ?」

 

アルトと呼ばれた男はギルと呼ばれる男の勝手な発言を取り消すように制したが聞く耳を持たないのか、ギルはアルトを煽っていく。

 

「大体こんな餓鬼に交渉もクソもあるかよ!ちゃっちゃか脅しゃあこんなつまんねぇ仕事が終わる...こんな風になぁっ!!」

 

「やめろ!ギル!」

 

アルトは制止しようと動いたが間に合わなかったのかギルはその言葉を無視して持っていた拳銃を構え1発の銃弾を小さな人物に当てる、弾が当たったのかちょっとよろめき蹲る小さな人物。

 

「ほぉらァ!こうしちゃあ1発で言うことを聞くってもんよォ!オラ!餓鬼!さっさと盗んだ物は返しな!さもねぇと...ちょっと手が滑ってまた撃っちまうぜ?」

 

「ギルお前!ボスの命令を無視したな!」

 

「あぁーハイハイ、無視したぜぇ...だからなんだよ?ボスやテメェみたいな甘ちゃんの言うこと聞いてられるかよ...特に人間風情が俺らに命令してんじゃねぇよ...なぁ?お前ら?」

 

ギルがそう言うと周りの奴らはニヤニヤとしながら小さく笑っていた...。

 

「お前ら...ボスを裏切る気か!」

 

「あ゛ぁ...うぜぇなぁ...もういいか、アルト...お前から死ねや」

 

ギルはアルトに躊躇無く拳銃を突きつけて指で引き金を引く、アルトは小さな人物と自分のボスを思いながら死という運命に目を瞑る。

 

タァンッ!と銃弾を放つ音が辺りに響いた...がアルトは思った、いつまで経っても痛みが来ない...ゆっくり目を開け目の前を見ると拳銃を構えてたギルの左手が無くなっていたのだった...。

 

「あ゛ぁ...アギャアアアアアッ!!?お、俺の腕がッ!?アグゥアッ!?イ、イデェ...ッ!」

 

片腕が無くなったギルがあまりの痛さに悶え苦しむ、一体誰がと思い辺りをゆっくり見ると小さな人物が片手を上げていたのだ。

 

「あぁー...うーん?...無視されてたから...ちょっと手が滑って撃っちまったぜ...?」

 

フードで顔が隠れて見えてはいなかったがコテンっと首を傾げて言葉を発した...なぜ疑問形なのかは置いて置くことにしたアルトだったが、それをギルは許すはずもなく顔を勢い良く小さな人物に向けた。

 

「テメェか!クソガキ!俺の腕をよくもやってくれたなぁッ!おいテメェら!構わねぇ!このクソガキを蜂の巣にしてやれ!」

 

その言葉を聞いて''元''仲間達が一斉に小さな人物に撃ちまくる...容赦無くただただ、アルトはフードとかマントに穴が空いていくのを見ることしか出来なかった。

 

撃ち終わったのか聞こえるのはカランッ...と空薬莢が地面に落ちて虚しく響いた音だけしか聞こえなかった...小さな人物はフードやマントが穴だらけになってかボロボロと布が落ちて姿があらわになった、その人物を見ると小さな少女だった...格好は黒色を基本にした服装で首元には赤いマフラー、まるで忍者のような格好だった...ただ銃で撃たれまくったせいか全身を血で塗りたくったように赤かった、身体は前屈みになるように手はダラッと今にも倒れそうな格好だったが...今、どさりと地面に倒れた。

 

「ッたく...手間取らせやがって!いてぇッ!あ゛ぁ!まあ...いいか、この痛みテメェで憂さ晴らししてやるよ感謝しろ」

 

残った片方の手で拳銃を構える前にギル腕は''また''吹き飛んだのであった...そして、アルトは驚いた...後ろにいた元仲間達が次々に声も上げず倒れていくのを恐怖して見ていることしか出来なかった。

 

そして、もう1人の人物...ギルも恐怖で動かなかった声も発することも出来なかった、先程無くなった左手と右手痛みがあるはずなのにその痛みすらも忘れるくらいの恐怖をギルはゆっくりと見た。

 

散々アルトの元仲間達に銃で撃たれたはずの少女が両手を前に出して立っていた...平然とそして血も流しておらず、ただギルを静かに見ていた。

 

「て、テメェ...なんで生きてやがる...ッ!?」

 

「禁則事項...''お前のような雑種犬に語る物は無い''...」

 

そう言い放つと少女の手から金色に光る肉球?の様な紋様が出たあと、ギルは声も出せずにそのまま倒れていくのをアルトは唖然として見ていた。

 

「さて...次はあなた...」

 

少女がそう言ってゆっくりとアルトの方に歩み寄って行く...ただアルトは逃げなかった、逃げたいけど逃げれない...なんせ恐怖で身体が萎縮して動かそうにも動けないのだ、ただただ近付いてくる死の恐怖を見ることしか出来なかった。

 

そして、アルトの目の前で止まった少女、アルトは見上げると顔に光は差していないはずなのに金色の瞳が光っている...他人が見れば美しく光る瞳だがアルトにはただ恐怖を煽る瞳でしかない、しばらくして少女はゆっくりと手をアルトに向けてきて先程の紋様が浮かび上がる...アルトは確信した''死んだな''と、アルトは目を瞑り死を待った...が一向に来ないのを気付きもう一度少女の手を見ると携帯端末を持っていた。

 

「アルト!無事かい!?」

 

携帯端末からパッと人の映像が出てきた、眼鏡をかけた長い白髪の女性...一般的に見れば美人の分類に確実に入るであろう人がアルトの無事を確認する言葉を発した。

 

「ぼ、ボス...?」

 

間抜けな声で返すことしか出来ないアルトであった。

 

 

 

そして、時と場所を変え現在いる場所はこの世界では大手の会社【フロンティアライン】、主に薬開発(病院関係)を行い警備関係の仕事を行っている会社のビルに移る。

 

「いやぁー、済まないねアルト」

 

「ボス...これは一体どういう事なんですか?」

 

そうアルトは言うと横にいる忍者のような少女に顔を横に向けると少女はそれに反応したかのようにアルトを見る。

 

「その子は''ただ''のアタシお抱え用心棒みたいな子さね、名前は''クロ''...それ以外の何者でもない、ただ言えるのはこっちの味方ってだけで''他に情報は無い''」

 

「は、はぁ...?」

 

「それ以上の詮索は契約違反...契約金の上乗せを要求する...」

 

自分のボスである人からそう言われたが、アルトは納得がいかないのかまた黒と呼ばれた少女に顔を向けるとそんなことを言われてかアルトは言いたいことを押し黙った。

 

「こら、アルトおよしみっともない...さて、クロちゃん?支払い方法はいつも通りでいいかしら?」

 

「ん...了解、それとたまには元気な顔を見せに来いって...」

 

「あらっ!そうなの?確かに最近仕事が忙しくて一年以上会えてなかったし...そうね!じゃあ明日にでも行こうかしら?黒ちゃん、明日の''宴間(えんま)''に間に合うように行くと伝えといてもらえる?」

 

そう言われて上機嫌なアルトにボスと言われる女性はそう伝えると黒は頷いた後、その場からふっといなくなる。

 

「しっかしまぁ...ギル達がただのバカ集団で良かっわぁ」

 

「は、はい?」

 

いきなりそんなことを言うボスにアルトは惚けるしかなかった。

 

「アイツら、国の破壊工作員のスパイなのよ」

 

「なっ!?そ、それは本当ですか!?」

 

アルトがボスにそう言うと、ギル達と国がどんな企みをしていたかを語り始める。

 

「馬鹿よね...たかだかちょっとした異能使いをわざわざ集めてこっちに寄越してくるんだもの、しかも丁寧にちょっとずつね、その程度の人数で倒せると思ってたのかしら?舐められたものね...まあ、でも流石は''お館様''...あいつらの裏工作作戦は前々から気付いていらしてたみたいだけど...あいつらはこの会社を潰してあわよくば薬開発の情報やアタシの全社員やこの会社を手に入れれると思ったみたいだけど詰めが甘かったわね、こんな幼稚な罠に嗚呼も簡単に引っかかるなんてね...?」

 

そう言ってボスはアルトを見る、アルトは訳が分からず首を傾げるしかなくただボスが次に言う言葉に耳を傾ける。

 

「ふぅ...まだまだねぇアルトは固いだけの思考はダメよ?柔軟にもっと視点を変えながらやらなくちゃ...また、指導をやらなくちゃね?」

 

ボスがそう言うとアルトはうぐっ!?と変な声を出して顔を歪める、それを見てかボスはくつくつと笑う。

 

「まあ、いいわ...至って簡単な罠よ...第1に盗まれた物は会社の大事な薬開発資料が盗まれたと嘘の情報流す、第2は私の信頼出来る片腕をその偽装情報をあのバカ達に伝えれば後は罠に誘い込んで終わり...どう?簡単でしょ?」

 

「俺は...餌だったってことですか...?」

 

アルトはそう言ってしょぼくれるのを見てかまたボスが笑い始める、それを見てアルトはムッとした顔をする。

 

「怒るんじゃないよみっともない...大体最初に言ってたらあなたはちゃんとバレずに演技出来る?その固い頭で」

 

「それは...」

 

「出来ないでしょ?馬鹿正直なのは全然構わないけど、時と場合を考えて行動しなきゃ生き残れないわよ?」

 

「はい...精進します」

 

「じゃあ、早速だけど...今からみっちりと''指導''するわよ?しょぼくれてないでシャキッとしなさい!明日の宴間までに間に合う時間までだけど覚悟しなさい!」

 

「は、はい!」

 

こうして、アルトの地獄の指導が明日の朝まで続くことになった...会社でアルトを見かけた社員は何か呪文のようにブツブツと上の空で呟いてたと噂になっていたというのは別の話であった...。

 

 

 

そして、クロと呼ばれた少女はさっき部隊を殺した場所に佇んでおり辺りを見渡していた、一通り見渡すと先程殺した死体が無くなっていたのだ。

 

「......」

 

おもむろに目をゆっくり閉じる...そして、カッと目を見開いた瞬間背後からの奇襲攻撃を刀で防ぐ。

 

「カカッ!やるじゃねぇか!''イノリ''ッ!」

 

攻撃を防いだ少女は相手をにらめつけながら刀と刀でギチギチと鳴らしながら鍔迫り合いをする。

 

相手の顔を見ると可愛らしさもあり獰猛さを出していた白い虎の顔と耳や尻尾がある少女がそんな台詞を言うとイノリと呼ばれた少女は不機嫌そうな顔をして徐々に頭には耳が生えていき、後ろを見ると尻尾が生えてきた。

 

「日常生活以外...名前を言うのはルール違反」

 

「あぁ〜...すまん、つい勢いに乗って言っちまった悪かった...」

 

素直に謝る虎の少女は意外と素直なのだろう反省して武器を仕舞い''元々''人間だったのだろう、その姿に戻っていく、戻った姿は長い白髪で金色の瞳と身長はイノリと呼ばれた少女くらいだろうか?違うのは胸部の辺りがイノリよりかは少し慎ましかったくらいで外観は誰もが美少女だと言う容姿であった。

 

「ん...素直、許す...」

 

そう言うとイノリも元の人間の姿に戻っていく。

 

「もうひとつ言うと獣人化もルール違反よお馬鹿達」

 

何処からともなく現れた長い金髪の女性がそう言って2人の頭を思いっきり叩く。

 

「痛い...」

 

「ってぇな!何すんだよ!''ヒョウ''姉!」

 

ヒョウと呼ばれた女性は呆れた顔をしながらクロに顔を向ける。

 

「何すんだよじゃないわよ全く...それでクロ?''フクロウ''姉さんはなんだって?」

 

ぶう垂れてる少女を横にヒョウはクロに質問をする、黒は頭を擦りながらヒョウに顔を合わせる。

 

「ん...フクロウ姉は明日の宴間に合うよう来るって」

 

「そう!これは明日お館様がだいぶはしゃぐわね...どうしたの''ハク''?」

 

ヒョウと呼ばれた女性はにこやかにそう言うとハクと呼ばれた少女はまだぶう垂れた表情でヒョウを見ていた。

 

「つうか、なんでヒョウ姉がここにいんだよ...アタシだけの筈だろ...」

 

「お館様から言われたのよ、どうせアンタの事だから何か仕出かすんじゃないかって」

 

「ん...正解だった...」

 

「うるせッ!悪かったなぁ!」

 

不貞腐れてそっぽを向くハク、そんな姿を見てかヒョウは苦笑いをしながら懐から札のようなものを出すと地面に投げ付けた。

 

「さぁ、仕事は終わりよ2人共、撤収するわよ?」

 

「へーい...」

 

「了解...」

 

そうヒョウが言うと後のふたりは返事をして3人はこの場からフッと音もなく消える...。

 

 

 

そして、翌日...現在の場所は郷都(きょうと)駅。

 

そこに1人の少女が柱の方に寄っ掛かりながら誰かを待ってるように待ちぼうけをしている、その人物は学生服を着たイノリであった。

 

「ごめんね〜イノリちゃん!待った?」

 

「ん...大丈夫問題無い」

 

イノリが待っていたのは昨日何かの約束をしていた女性、フクロウだった、昨日言っていた宴間のことで迎えに来たのだろう。

 

「そう?でも、ごめんね?電車が遅延しちゃってどうしようも出来なかったの、力を使って来たかったけどむやみやたらに力は使わないルールだし」

 

「お父さんにはちゃんとした考えがあるから...そのためのルール...仕方ない...」

 

持ってる力はむやみやたらに使わないという暗黙のルールであるからして時と場合でしか使えないのにさぞ苦労しているだろうが、そこは家族?なのだろうお互いに了承しあっている。

 

「それより、イノリちゃん1人だけなのかしら?」

 

フクロウはイノリにそう聞くと頭を横に振り違う場所に指を上に指すと電信柱の上、そこには私服のハクがいた。

 

「あら、''気''は感じてたけどはあそこにいたのね''コハク''は...全くもう、コハク〜?早く降りてらっしゃい!お父様に言いつけるわよ〜!」

 

「お〜!''ナギ''姉〜!」

 

元気よく手を振って電柱から飛び降りて綺麗に着地するコハクと呼ばれた少女はナギ達に駆け寄る。

 

「ダメでしょ?あぁいう所に登っちゃ」

 

「あはは、悪ぃ悪ぃ!ていうか!何かあるたんびに親父を掛け合いに出さないでくれよ〜!親父はあんな見た目して怒るとこぇんだから!」

 

「だったらそういうことしないの!」

 

「へいへい...」

 

そう言われて、コハクは渋々と返事をする。

 

「ん...とりあえず時間...早く家に行く」

 

「そうね、お父様を待たせるのもいけないわ」

 

「うぃ〜」

 

イノリがそう言って全員は自分達が父と呼ぶ家に向かうためその場を後にする、帰りながら色々と雑談をし帰路を歩く3人であった。

 

 

 

そして、現在は''大神(おおかみ)家''に着いた3人は玄関へと1人ずつ入って行く。

 

「ただいま〜」

 

そうナギは言うと奥から顔を出したのは和とメイド服を合わせた服を着た女性が出てきた。

 

「は〜い!おかえりなさいナギサちゃん!遠い所わざわざありがとうね?お父様も喜ぶわ!」

 

パタパタと小走りでナギサと呼ばれた女性ににこにこと駆け寄る、ナギサが本名なのだろうか?ナギサの手荷物を受け取る和服メイドの女性。

 

「シオリ姉様もわざわざ出迎えをありがとうね、みんなはもういる感じ?」

 

「珍しく今日は全員いるわよ〜?あと、お父様から大事な話があるそうよ?」

 

えっ?とした顔をイノリに向けるナギサだったがイノリは知らないといった感じで顔を横に振る。

 

「あ、大丈夫よ?みんな今日来てから急に''ウジカ''兄様に言われたから知らなくて当然よ」

 

そう...と言ったナギサはちょっと考え始めた。

 

「ウジカ兄様は結構深刻な顔だった?」

 

「ウジカ兄様は結構無表情だし...でも、ちょっとだけど声が暗かったわ」

 

そして、ナギサは居間の方へ足を進めて中に入るとみんなが座布団の上に座っていた。

 

「おー!姉上殿!久方振りですな!」

 

「久々ねカラスマ」

 

ナギサが入ってきて早々そう話しかけてきたのはカラスマと呼ばれた黒を特徴にした青年だった。

 

「うっさい、カラス兄...いっつも煩いんだからちょっとは静かにしたらどうなん?」

 

「なんと!?弟よ...そんなに煩かったか...?」

 

「メンタル弱...ナギ姉久しぶり...」

 

「久しぶりねヒエイ」

 

そう話しかけてきたヒエイと呼ばれた少年、髪色はちょっと暗めの緑で前髪を伸ばしてるのか顔は見えなくパーカーを深くぶっていた。

 

 

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