是非、お手伝いしてくれると泣いて喜びます。
そして、感想と共に少しではありますがバーが赤くなっているようで、作者は感無量でございます。頑張ってエタらないようにしていく所存ではありますが、飽き性な故、断言出来ないのが悲しいところ…。が、がんばりますぅ…!
捏造過多過多
「すみません、これ…落ちてたんですけど」
「ありがとうございます。お手数ではありますが、こちらの書類の項目事項にサインをお願い致します」
「了解しました」
現世では警察が落し物を持ち主が取りに来るまで一時的に預かる。しかし、
そのうちの1つ、
この一部署だけではあるが落し物預かり部署の責任者である男はまたか、と肩を落とした。
落し物というのは結構沢山来るものである。女性が持っていそうな花柄のハンカチや、恐らく男性がつけていたであろうカツラなど。多種多様に届けられるもので一際異彩を放つその落し物にこれで何度目だと男は眉間を思わず揉んだ。
つい先程届けられた落し物…明らかに斬魄刀であるそれは、色々な物で埋まっている箱の中でも随分特殊なものと言えよう。そして悲しいかな、男はこの斬魄刀の持ち主を知っていた。
「そこの君」
「は、はい!!」
斬魄刀を見て酷く疲れていた男は呟くように、近くの新人を呼んだ。まだこの部署に配属されて日が経っていないせいか、新人はまだ肩の力を抜けきってはいないようで、男が呼べば肩を大きくビクゥ!と上げながらも大きな返事をする。
「…この斬魄刀を参席の元へ」
「…参席、というと…?」
「……斬魄刀を落とす阿呆な参席なんて1人しかいないさ。我らが一番隊参席
男は疲れたように言った。
この部署を総括しているのは一番隊である。そしてその一番隊の隊士である、先程名が上がった彼女こそ1番この部署にお世話になっていると言っても過言ではない。
一番隊参席である彼女は、総隊長の山本元柳斎重國の弟子であり、八番隊隊長 京楽春水、十三番隊隊長 浮竹十四郎と同期である。そんな彼女は悪い意味で有名で、色々な噂があった。
──曰く、隊長から左遷され参席になったらしい
──曰く、卍解どころか始解すら出来ないらしい
──曰く、鬼道がとてつもなく下手らしい
──曰く、瞬歩が上手いのは虚から逃げるためらしい
──曰く、仕事をまともにしたことがないらしい
──曰く、本当は総隊長の弟子ではないらしい etc...
この噂の半分程は当たっている事実であるが、そんなこと男にしてみればどうでも良かった。
総隊長が紅山彼岸に金を積まれて、参席に任命しただとか、そんな噂最早馬鹿馬鹿しく思えてくるのだ。格式と厳格を重んじる総隊長が金を積まれた如きで未来を左右する席官なんか決めるはずがない。勿論、紅山彼岸と仲良くしている京楽春水や浮竹十四郎も同様だ。
そもそも、一番隊は死神の中でもエリートが集う隊だ。そんな隊に参席とはいえ、彼女は数十年席を置いているのだ。実力がないと胸を張っては言えなかった。
「…君はこの部署に来たのは最近だったか」
「はい、先日よりこの部署につかせて頂きました!!」
「そうか」
「はい!」と威勢よく返事をした新人だったが、男の顔が曇ったのを見て、新人も何かいけないことをしてしまったのだろうかと、不安になり顔を曇らせる。
「…この部署の仕事を言えるかい?」
「勿論であります! この部署は流魂街の落し物が集まり、死神の持ち物であれば、瀞霊廷の部署に届ける。又は持ち主が判明した場合は可能な限り届ける部署だと聞いております!!」
「左様。そして先程名を出した参席はよくこの部署に世話になっていることを忘れるな」
「はい!! …はい??」
勢いよく返事をした新人だが、すぐに可笑しいことに気がついたのだろう。素っ頓狂な声を出した。
「…失礼ながら、斬魄刀ですよ…?」
「ああ、斬魄刀だ」
「斬魄刀を、落とす…?」
「ああ。あの人はよく斬魄刀を行方不明にさせている」
「…死神の対抗手段である斬魄刀を…?」
「…ああ」
紅山彼岸は斬魄刀を用いた戦闘は一切しない。始解卍解が出来ないだとか、始解卍解をするよりも素手で戦った方が強いだとか、色々噂がたっているがどれが本当なのかは男には分からない。唯一分かっているのは、紅山彼岸は斬魄刀を邪魔な存在だと認識している事だ。
彼女が任務を遂行した場所には必ずと言ってもいいほど、斬魄刀が落ちている。それをいつも運良く流魂街の住人が拾って届けてくれているから何とかなっているものの、落とした本人は危機感を持っていないらしい。現に、男は何度か紅山彼岸に斬魄刀を届けたことがある。が、その時彼女が必ず言うのは「ああ、手元に無かったの。全然気づかなかった」か「別に要らないから、使うならあげるよ?」である。そんなことを言われ、こっちは対応に困るのだ。だから極力近づきたくない。
「…死神の象徴と言っても過言ではない斬魄刀を粗末以上に扱えるなんて…凄い御方なのですね」
「決して見習おう等と思うなよ。そんなこと1度でもしてみろ。斬魄刀は一生心を開いてくれることはないし、総隊長に料理されるのがオチだ」
「総隊長に…! ……それは嫌ですね…」
「嫌で済むか。死ぬぞ」
だからこそ、色んな意味で紅山彼岸は凄い女だ。幾度となく総隊長の流刃若火を食らっている癖に、ピンピンとしているし、それ以上に負の感情を総隊長に向けて燃やしている。通りすがりの100人に聞いても、皆が首を揃えて紅山彼岸が悪いと頷ける案件なのに。
「統括長!!」
「…なんだ」
パタパタとこの部署に所属している隊員が奥の方からこちらに小走りに向かってきているが見える。何かあったのかと、男の眉間にシワが寄った。
「総隊長から伝言です。「馬鹿の斬魄刀は届いているのか」と」
「新人」
「は、はいいいい!!」
総隊長からの伝言と聞いて、変に新人の肩に力が入ってしまった。何度も言うが、紅山彼岸がこの部署に世話になるのはよくある話で、総隊長から伝言なんてざらにある。一々肩に力を入れていても、無駄に体力が無くなるだけだ。
「…きっと雀部副隊長が一番隊隊舎前で待機して居られる。雀部副隊長に渡せ」
「りょ、了解しましたああ!!」
力を抜けと言ってもきっと意味がないことは分かる。新人がこの部署に配属される度、男も何度も経験してきているのだから、無駄なことをするつもりは男には無かった。雀部副隊長も難儀な人だといつも思うが、きっとあの人だなんだかんだ楽しくやっているのだろうと勝手に決めつけている。
「それを届けたら休憩にしていい…ってもう居ないか」
気がつけば新人は男の前から姿を消していた。きっと総隊長が怒り心頭な事に気づいていち早く届けようとした結果なのだろう。
届けるのが早かろうと遅かろうと、紅山彼岸がじっくりと総隊長に料理される事には変わりないし、ぶっちゃけ届けたところでって感じがある。早く届けたところで、紅山彼岸の心境が変わるわけでもないのだから、もう少しゆっくりしていけばいいものの…と男は思うが相手は新人だ。力の抜く場所が分かっていないのは当然で、これから男のように真の大人へとなっていくのだろう。
男は1度ため息をつき…そしてまた、ため息をついた。
いつになったらうちの参席は大人になるのだろう。最早慣れたことではあるものの、思わずにはいられなかった。
一番隊隊舎にて
「ばっかもん!! 何度同じことを言わせる!! 斬魄刀を粗末に扱う奴がおるか!」
「うっさいわクソジジイ!! 馬鹿の一つ覚えのように毎度毎度、叫びやがって!! どーせ使えねぇんだから手元に有ろうと無かろうと変わりはない!!」
「貴様がそのような志だからこそ斬魄刀は答えてくれぬと解らぬのか!!」
「はーーーん!? こー見えても私だって、まだまだピチピチの頃は
ドッタンバッタンと一番隊隊首室で子供のような大喧嘩をしている元柳斎と彼岸を見て、何やら楽しそうに雀部は微笑ましそうな笑みを浮かべた。
「ねぇねぇ雀部副隊長」
「なんですかな?」
「あれ…止めなくていいの?」
暇していた京楽が彼岸にちょっかいを出そうと近くにいた雀部に彼岸の場所を聞き、隊首室へと赴いた京楽だったが、ギャーギャーと喧しい言い合いをしている場面に連れられ、当然の疑問を口に出す。
雀部は「大丈夫ですよ」と笑う。
「そろそろ…堪忍袋の緒が切れますから」
「へ?」
よく分からないと言いたげに京楽が首を傾げたのと同時だった。
「
轟々と火を噴く斬魄刀は炎熱系では最強と呼ばれる斬魄刀である。その斬魄刀を一切の躊躇いもなく──元柳斎は彼岸に向かって振り上げた。
「ふっ、馬鹿め。何度もそう易々と食らってたまるか!」
当たり前だが余っ程のドMでなければ、痛いのは嫌である。それは生きている者であれば当然の心理と言えよう。逃げようと、足を動かそうとした彼岸であったが、1つの真実に気づく。
「なッ、馬鹿な!! いつの間に
無詠唱だったがために、気づくのが遅れた。元柳斎だって伊達に歳食ったクソジジイではない。破ることは可能であろうが、簡単ではなかった。
轟々と燃えている火は、もうすぐそこまで迫ってきている。
「ちっ、ちくしょうがぁぁあああ!!」
今日もまた、一番隊に彼岸の悲鳴が轟く。
隊士達はまたかともう気にすることなくいつものように仕事に取り掛かり、目の前で見ていた京楽は静かにため息を吐いたのだった。
読者の皆さんはどこまでみたいですか?(最後は作者のやる気にかかってる)
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全74巻分書き終える
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破面編ぐらいで終了(主人公生存)
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破面編ぐらいで終了(主人公不生存)