拝啓 シロちゃんへ。 結婚してください──。   作:瑠威

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今のアンケート、張ってまだ1日も経ちませんが、あんなにも皆様が食いついてくれるとは思わず、もうビビりまくってます。
特に全74巻分書いて欲しいという投票が多くてビビってます。実の所、破面編で適当に終わろうかなと思ってたんです。思ってたんですよ…。み、皆さんの心が変わっていただくことを願う…。


第5話

  

  皆も1度は想像したことがあるんじゃなかろうか。もし、好きな場所に転生出来たら原作知識を使って無双してやる!!みたいな。私とて原作知識無双キャッホォオイイ!とか興味がない訳では無い。やれるならやってみたいと思うし、かっこいいと思う。

  思うけれど…。

 

  ぶっちゃけ言うとそこまで原作を覚えてないんだよねぇ。いや、前世ではBLEACHは週間少年ジャンプで毎週かかさず見ていたし、単行本も全巻揃えていた。

  けれど、小説まで追っていたかと聞かれればそれはノーだし、後半なんてもう話が難しかったから、私自身の理解が追いついていなかった。それに、アニメオリジナルの話とかあったらそれはそれは膨大な量になるだろう。皆はそれを大体の主要キャラの名前を出しながら、話の説明が出来るか?  私は出来ない。

 

  何度も公言しているが、私の推しは日番谷冬獅郎である。彼が立てたフラグのせいで幾度となく彼が愛する雛森を危険に曝し、それでもなお爆発的な人気を誇っていた彼は映画化されると共にゾンビになったり大人になったりと原作の中でもかなり忙しい方の部類に入るキャラクターだった。

 

  そんな彼も死神で言えば全然若い方だ。古参である我らよりも俄然若く、後100年程しないと会えない人物。いや、どれだけ待ちぼうけを食らわされるんだよ。

  彼にあったら1度でいいから「俺は豆粒どチビじゃねぇ!!」と怒ってもらいたい。え? 原作が違う??  ふっ、そんなの知らんな。「日番谷()()だ」と異様に隊長を強調するあの決めゼリフよりも、個人的には最初の某有名セリフを私は所望する。もっと欲を言うなら、主人公  黒崎一護の双子の妹である黒髪の子(名前は思い出せない)を連れてきて鎧を被せてから日番谷にあのセリフを言ってもらいたい。エルリック兄弟の完成だ。雨の日無能なあの大佐はゲタ帽子が立派に務めあげることだろう。…あれ、意外と揃っちゃうな。

 

  そんなことを胸に秘めながら、私は相も変わらずサボりを謳歌していた。途中八番隊で京楽が副隊長(まだ矢胴丸リサでは無いようだ)に多重結界を張られた上で、椅子に縛りつけられていた場面に直面してきたけどそれは見てないフリをして無視した。え゙っみたいな顔はされたけど、救けてくれないの!?みたいな顔はされたけど、それを全て分かった上での無視だ。性格がいいと言ってくれ。

 

 

「うわーん、浮竹ぇ。また流刃若火で焼かれちゃったよう」

「あはは、またか。次は何をしたんだ?」

「私が何かした前提かよ」

 

 

  ずっとひとりじゃ浮竹が可哀想だなと言う心優しき私の思案の元、今日も今日とて十三番隊に顔を出していた。決して友達が浮竹と京楽しかいないとかそういう訳では無い。お門違いな推理をしないでもらいたい!!

 

  私が何かを仕出かした前提で話を進める浮竹に、否定したいが否定出来ないのが悔しい。今回はあれだ、そろそろ老いぼれにはご退場願おうと、クソジジイの部屋にありったけの双蓮蒼火墜を撃ち込んだのだが見事に返り討ちにあってしまった。何あれ、二重詠唱までしたのに傷ひとつついてなかったよ? 頭可笑しいんじゃないの??

 

 

「彼岸も懲りないなあ」

「私の平穏を掴み取るには必要なことだよ浮竹。お前が身体を治すために雨乾堂に篭っているように、私も楽しい死神ライフを送るため、あのクソジジイを抹殺しようと日毎策を練っているのさ」

「そうかそうか。いつか成功する日が来るといいなあ」

「…成功しないと思っているな」

「まあ、未だに斬魄刀の解放も出来ていないようだし、鬼道に至っても同様のようだからな。流石に白打で倒せる相手でもあるまいよ」

 

 

  鬼道はもう諦めている。斬魄刀も諦めている。この2つと全ての元凶であろう藍染とは仲良くなれないだろう。…ていうか、鬼道が驚く程下手くそで、未だに斬魄刀解放が出来ないのは藍染のせいだったりしないだろうか?

  ぶっちゃけ藍染が原作で何を仕出かしたとかシロちゃんをぶった斬った記憶ぐらいしかない…いや「憧れは最も理解から遠い〜」とか何とか幼気で純情な雛森ちゃんに言ってたな。

 

  いや、そんなことはおいといて、私がこんなにも無能なのは絶対に藍染のせいだと思う。雨の日の大佐と同じぐらい、いやそれ以上にに無能かもしれない。…きっとあれだ、私の力に恐れを抱いた藍染がなんか途轍もなく凄い鬼道で封印しちゃったに違いない。そうに違いない。……そうであって欲しい。

 

  …しかし浮竹、今日は酷く言葉に棘があるな。さてはまた──。

 

 

「雨乾堂に手を入れたのか」

「…バレたか」

「気づかれる前に帰したいと言う気持ちがバレバレだぞ」

「全くお前ら2人には勝てる気がしないよ」

 

 

  お前ら2人ということは、京楽にもバレたのだろう。つか、あの女好きとセットにしないでもらいたい。私は至って純情な乙女である。

 

  よく見たら庭がまた一段と豪華になっているような気がする。確かに年中無休で雨乾堂にいる浮竹にとって、代わり映えのしないこの場所が酷く退屈なのは分かる。分かる、けれどだ。

 

 

「…ちと、気合い入りすぎなんじゃないの?」

「……ははは、うっかり隊士の前で「ここも随分と見飽きてしまったなあ」と口を漏らしてしまってな。1週間でこれだ」

「い、1週間!?  死神の世界では一番隊がエリートとされているけれど…実は十三番隊でしたみたいなオチはないだろーな」

 

 

  浮竹は色んな人を魅了している。

  基本的にどの隊でも「ウチの隊長が1番!!」みたいな思想があるが、浮竹に関しては十三番隊の隊士の他にも、数々の隊士を惚れさせてきた男だ。死神全員にアンケートをとれば、多分ではあるが十三番隊に転属したいと声をあげるものが少なからずいるであろう。

 

 

「ぶっちゃけ幾らぐらいかかった?」

「…それが俺は知らないんだ。俺の一声から始まってしまったからな。金は俺が出すと言っているんだが…拒否されてなあ」

「羨ま!!  めっちゃ羨ま!!」

 

 

  何それ、私一番隊でそんな扱い受けたことないぞ!!  常日頃からずっと怪奇な目で見られ、敬遠されてきた私とは随分と扱いが違うじゃないか!!

  ここ最近は夜一も私に対しての扱いが酷いような気がする。夜一は気が付かぬ間にいつの間にか隊長になっていたし、浦原喜助なんてマッドサイエンティストを私に報告の1つも挙げず、身近に置いていたし、もうヤダ。現実が辛すぎる。

 

 

「…そういえば、夜一はちゃんと隊長としての職務は出来てる?」

「お前が師なんだから想像は出来ていたが、立派なじゃじゃ馬に育て上げたな。大前田副隊長が忙しそうだ」

「まだまだアレは半人前よ。未だに私から勝ち星をあげてないんだからな」

 

 

  それにしても、浦原喜助と会えたことは私にとってかなり幸運だったと言えよう。

  別に私が浦原喜助推しとかそういうわけじゃない。ツンデレとか思われても気持ち悪いので、本当に言うが、そういうわけではなくて。

 

  実を言うと、浦原喜助に会うまで私はこれまでの給与が一体どこに振り込んであるのか分からなかったのだ。皆は平然と買い物をしたり食事をしたりしているけれど、私は1人だとそれが出来なかった。

  まあ、私には有能な雀部のおっさん(じいや)が居たし、浮竹か京楽の元にいれば勝手に飯はついてくるので困ったことは無かったのだけれど。

 

  大人で無一文は流石にヤバすぎると、浦原喜助に相談したのだ。すると瞬く間に一切作った記憶のない私の口座を探し出し、ここに使われてない給与があると教えてくれた。金の引き落とし方まで懇切丁寧に教えてくれた。流石天才だと私は思いました。

  …それも全て浦原喜助にあげちゃったのだけれどね。

 

 

「…なんで浦原君に口座ごと全てを分け渡したんだ?」

「これといって欲しいものもないし、欲しいと思う予定もない。それに、どうしても入り用なら雀部のおっさんに頼めばいつの間にか用意されてるしな。使ってくれる人に使ってもらいたいだろ金もさ」

「…そういうものなのか?」

「そういうものだろ」

 

 

  「そういうものなのか」と浮竹は優しく微笑む。ああ、こんな退屈で面白い毎日がずっと続けばいいのにと心の中で願わずはいられなかった。




  
「…本当にいいんスか? かなりの大金ッスよ」


  後に十二番隊隊長、そして主人公の光る宝石を磨いた人物である浦原喜助と私は接触していた。接触内容は、私の口座について。


「いーよ全部あげちゃう。そんなのさ、あげるから、頼みを1つ聞いてくれないか」
「頼み??」


  1度も使ったことの無い、埋もりに埋もれていた私の口座には凄い額の金が入っていた。当たり前だ。流石に隊長格には劣ってしまうものの、参席をずっとやっていたし、1年という短い時期ではあったが、隊長も勤めていた私だ。

  でも、タダでくれてやるなんて私は一切も思っていない。確かに、前世の記憶がある私は、こんな昔にトリップしたような世界で現代人が欲しいと思えるようなものも無いし、現代だとしてもジャンプぐらいしか、欲しいものも無い安上がりな女だ。

  浦原喜助は天才だ。
  天才だから、どうにか出来ると信じている。


「…浮竹のミミハギ様を浮竹の身体を傷付けずに引き離す方法を探って欲しい」
「それは─…」


  全ての財産をあげると言われ、喜んでいた浦原だったが、ミミハギ様の話を聞いた瞬間、顔が曇った。
  だが、そんなこと知ったこっちゃない。私は、どうしても取り除いて貰いたい。浮竹には生きて貰いたいのだ。彼は優しい。こよなく人を愛することが出来る人間だ。そんな人こそ生きていて欲しいと私は思う。


「金銭的な問題なら私がどうにかしよう。これでもクソジジイのへそくりの場所は全てこの無能な頭で記録してるんだ」
「そ、総隊長のへそくり!?」


  そりゃジジイなんだから、へそくりの一つや二つあっても可笑しくはないだろう。何故それを知っているのかは企業秘密である。京楽や浮竹にも教えていない秘密だ。


「…お願いだ、頼むよ。私は、誰よりも長く浮竹に生きて欲しいと、願っているんだ」
「……分かりました。ボクの手の届く範囲内ではありますが可能な限り、研究してみましょう」


  渋々ではあるが頷いてくれた。
  クソジジイのへそくりがひと押ししたのかもしれない。たんまりと溜め込んでいるから少しぐらい使ってもバレないだろう。バレたところで、ではあるけれど。ぷーくすくす。


「助かる。私も手を貸す。何かあったら遠慮なく言って欲しい」


  京楽を全裸にして尸魂界内を歩かせるだとか、京楽の秘密を文字に書き起こして隊舎に貼りまくるだとか、幾らでも手伝おう。
  え? なんで京楽縛りなのか?
  そんなの決まってるじゃないか。

──あいつ、クソジジイに私を売りやがった。

  いいことをしている筈なのに、気分はどん底最悪だ。マジ1回、呪い殺してやろうかな。

読者の皆さんはどこまでみたいですか?(最後は作者のやる気にかかってる)

  • 全74巻分書き終える
  • 破面編ぐらいで終了(主人公生存)
  • 破面編ぐらいで終了(主人公不生存)
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