僕が道路に倒れている少女を拾ってから一か月の月日が経過した。その拾った子は住む場所がないと言うので今は住まわせている。
「ねぇ……芽亜さんとの生活も慣れて来たよね。だって最初に出会ってからもう二か月ぐらい経過しているからね」
「もうそんなに経つんだね!私とハルくんが運命の出会いを果たしてから」
「バカなことを言わないでください。それより朝食が出来たよ」
僕は朝食を作り、テーブルに並び終えた。朝食に関してはあんまり時間が取れないから凝ったような料理は作れない。芽亜さんが来るより前から料理は自分でやっていたために芽亜さんが来てからも料理を作っている。
「は~い、それじゃいただきます」
芽亜さんは席に着くとすぐに食べ始めた。見た目はモデルの人かと思うぐらいに痩せているけど…食べる量は比較的多い。僕は男性にしてはあんまり食べない方なので…彼女の食欲には驚かされてばっかだ。
「美味しいかい?」
「…う……ん…お……い…し…い……よ」
口に食べ物を含んでいる状態で喋っているからあんまり聞き取れないけど……美味しそうに食べているから美味しいのだろう。芽亜さんは美味しそうに食べるから作りがいがあるというものだ。
「それは良かったよ……」
芽亜さんは食事を食べて身支度が終わると先に「いってきます!!」と言って家を出て行った。僕も芽亜さんと同じの高校に通っているんだけど、一緒に登校や下校をすることは絶対にない。それは勿論、仲が悪いとかじゃなくて…二人で一緒に暮らしているのがバレるのがマズイから。学校側にこの事が知れでもしたら何か絶対に言われるのは避けられない事だと思うしね。
だから僕たちは登校する時も下校する時も一緒には絶対にしない。お互いに何時に帰るのかの連絡をして鉢合わせにならないようにしている。
そして芽亜さんが出てから十五分ぐらい経つと僕も用意をして家を出た。
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学校に着いて、上履きに履き替えていると後ろから急に肩を叩かれた。誰だろうと思い、振り返るとそこには…結城先輩がいた。
「おはよう!」
「おはようございます。結城先輩」
この人は結城リトさん。僕より一つ上の先輩で姉さんたちと共に暮らしている。ララ姉さんの婚約者?みたいな感じの人。見た目通りでとても穏やかな人だ。姉さんたちが好きになるのも分からなくもないと個人的には思っていたりする。
「ハルと会うのも久し振りな感じがするな」
「それもそうですね。最近は仕事もあったりしてあんまり学校に来れませんでしたから。やっぱり来れる日は来ないと…留年になっちゃうかもしれませんからね」
僕の仕事とは……アイドル。この地球に来てからまだそんなに経っていない時に町を歩いていたら…黒メガネを掛けている人に声を掛けられて「アイドルを僕たちと一緒にやってみませんか?」と言われた。その頃の僕はまあ、なんか適当に「はい」と言ってしまって今に至る。
「でも、ハルは頭良いから大丈夫だろ。だって定期テストでTOP10に入らなかった事ないだろ?」
「それはそうですが…テストで全てが決まるわけではないので、普通の授業も出ていないとさすがにマズイですし、出席日数もありますから」
「それもそうか。だけどハルは何で授業を受けてないのにいつも高得点取れるんだ?」
「そんな事を聞かれても………僕は答えを持ち合わせていませんよ」
勉強をしているかと聞かれれば…あんまりしていない。仕事の移動中とかに教科書を見て勉強をしたり、テスト一日前にある程度勉強をしているだけだからね。
その後も少し会話をして僕はリトさんと別れて自分の教室に向かった。
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