正義のヤンキーとガールズバンド 作:シュステーマ・ソーラーレ
※前回の続きで、再びCiRCLEカフェテラス
光一「ふう······客足が大分落ち着いてきたな。今の内に休憩に入るか。」
大勢いた女性客達を接客して、客足が大分落ち着いてきたカフェテラス。今はお客さんがいない。それを見た光一は、今の内に休憩に入ろうとした。その時だった。
ポツ···ポツ······ポツポツ!ポツポツ!
ザーーーーー!!
光一「うわっ!?ゲリラ豪雨だ!」
突然、空が暗くなり大粒の雨が降ってきた。所謂ゲリラ豪雨だ。
光一「とにかくカフェテラスを閉めて、CiRCLEに戻ろう!」
光一は、カフェテラスを閉めてCiRCLEに急いで戻った。
※CiRCLEの入口付近にある受付
まりな「わわっ!?凄い···ゲリラ豪雨ね。」
愛衣「ええ〜どうしよう···」
輝美「今日は、1日晴れるって天気予報で言ってたから傘持ってきてないのに〜!」
CiRCLEの中にいた女性スタッフ達も、突然のゲリラ豪雨に驚いた。
バンッ!
光一「はぁ···濡れちゃった。」
CiRCLEの入口から、光一が入ってきた。ゲリラ豪雨で少し濡れてしまったようだ。
まりな「光一君!大丈夫?」
まりなが、ゲリラ豪雨で濡れてしまった光一を心配する。
光一「大丈夫ですよ!これ位···」
光一は、まりなに対して大丈夫だと言う。
輝美「大変!タオル持ってくるね!」
輝美が慌ててタオルを持っていこうと事務所に行こうと走った。しかし···
友希那「えっ?」
輝美「きゃあ!?」
ドンッ!!
丁度、Roseliaのメンバー達が廊下から現れて輝美は赤いベースを持っている友希那にぶつかった。その拍子に友希那は赤いベースを手放してしまう。
紗夜「湊さん!?荒川さん!?」
リサ「大丈夫!?」
紗夜とリサが、慌てて倒れた友希那と輝美の元に駆け寄る。
友希那「ええ···平気よ···」
輝美「ごめんね!」
どうやら友希那と輝美は無事のようだ。
友希那「あら?ベースは何処に?」
その時、友希那はさっきまで自分が持っていた赤いベースが無くなっている事に気づく。すると······
ヒュウウウウウ········
赤いベースが、光一の方へと飛んでいっている。
光一「おっと!」
ガシッ!
光一は、自分の方へと飛んでいった赤いベースをキャッチした。しかし······
ツルッ!
光一「うわっ!?おっとっと···!?」
ゲリラ豪雨で濡れた床で足を滑らせてバランスを崩してしまい、Roseliaのメンバーがいる方にヨロヨロと向かう。そして!
紗夜「きゃあ!?」
光一「うわあっ!?」
ドシーーーン!!!!
紗夜にぶつかり、おもいっきり転倒してしまった。
友希那「光一!紗夜!」
リサ「危ない!」
あこ「大変!」
燐子「大丈夫···ですか?」
まりな「光一君!?」
輝美「ああ!」
愛衣「あわわわ···」
RoseliaのメンバーとCiRCLEの女性スタッフ達は、光一と紗夜の方へ駆け寄った。するとそこには······
光一·紗夜「!?//////////////////////」
光一が紗夜を押し倒して、紗夜の唇に自分の唇を付けていた。早い話がキスをしている。それだけではなく、光一の右手が紗夜の左胸に、左手が紗夜の女性として1番大事な部分に触れていた。
光一「ご、ごめん!///////紗夜君!//////////」
紗夜「い、いえ!////////大丈夫です!//////////////」
光一(僕としたことが···紗夜君に何てことを!//////////////////////)
紗夜(光一の馬鹿!//////////不覚にも感じたじゃない!//////////////)
慌てて光一が紗夜から離れて立ち上がり、紗夜はその場で立ち上がり光一に背を向ける。2人共、顔がトマトのように真っ赤だ。するとそこに······
友希那「···光一、紗夜。」
リサ「···何をしてるのかな〜?」
あこ「···ズルいですよ、紗夜さん。コウ兄にそんなイヤらしい事してもらって。」
燐子「···いけませんよ?」
まりな「···CiRCLEで、不純異性交遊はダメだよ〜?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
紗夜以外のRoseliaとまりなは、物凄いダークオーラを身に纏いながら光一と紗夜に迫る。Roseliaとまりなは光一の事が好きなのだ。
光一「い、いや!皆!これは事故だよ!不可抗力だよ!///////////」
紗夜「そうです!///////それに光一とは恋人なんですから、何されてもいいです!/////////」
光一「はっ!?////////////////」
光一は弁解しようとするが、紗夜の爆弾発言に驚く。
友希那「ふざけないで!私達は、認めてないわ!!」
リサ「そうだよ!アタシだって諦めてないからね!!」
あこ「コウ兄は、紗夜さんのモノじゃないです!」
燐子「いくら氷川さんでも·····譲れません!」
まりな「うんうん!」
それに対して友希那達は激怒する。
愛衣「み、皆さん!喧嘩はやめて下さい!」
CiRCLEの女性スタッフの中で最年少の豊島愛衣が、喧嘩を始めたまりな達を止めようと走り出した。しかし······
ツルッ!ズデーン!!ゴンッ!!!
愛衣「きゃあ!?···うぅ。」
床に落ちていた赤いベースに足を引っかけて転んでしまった。そして、頭を打って気絶してしまった。
光一·Roselia「豊島さん!?」
まりな「愛衣ちゃん!?」
輝美「大変!」
光一達は、喧嘩をやめて転んで気絶してしまった愛衣の元に駆け寄った。
※30分後。CiRCLEの地下ステージ
光一「いやあ···豊島さんが大事無くて本当によかった。」
烈火「···まさか、俺達が第2スタジオいた時にそんな事が起こっていたなんて······」
友希那「おまけに、このゲリラ豪雨で帰れなくなるなんてね。」
ましろ「大変です···」
光一と烈火、Roseliaにモニカ達は、激しく降るゲリラ豪雨のせいで、家に帰れなくなった為、CiRCLEの地下ステージで止むのを待つ事になった。
まりな「皆!愛衣ちゃんだけど、大した事無かったよ!今、輝美ちゃんが介抱してる!後、この赤いベース誰の?」
そこへまりながやって来て、愛衣が大した事無かったのを告げに地下ステージにやって来た。例の赤いベースを持ちながら······
烈火「···よかった。···あれ?まりなさん、そのベース······」
烈火がまりなの報告に安堵しつつ、まりなが持っている赤いベースに気づく。
まりな「えっ?烈火君、この赤いベース知ってるの?」
まりなが、赤いベースについて心当たりがあるらしい烈火に聞いた。
烈火「ゴミ捨てに行った時に、物置から音がして中を見たらその赤いベースが落ちてたんです。昨日まで無かったんで気になってまりなさんに見せようと持っていったら···色々あって······」
烈火が赤いベースについて説明すると······
まりな「そうなんだ。でも、私も輝美ちゃんも愛衣ちゃんも知らないって言ってたよ?」
まりなは赤いベースについて心当たり無いと言う。
友希那「そういえば、私がその赤いベースを持っていた時に、輝美とぶつかったわね···」
光一「僕も、赤いベースをキャッチした時、足を滑らせて紗夜君とあんな事に···」
紗夜「うう·······////////////////」
まりな「愛衣ちゃんが転んで気絶したのも、この赤いベースに足を引っ掛けたからよね···」
烈火「···そして、最初の俺の失態も赤いベースを持っている時···」
燐子「偶然にしては······」
透子「出来過ぎじゃね?」
そう······これまでのハプニングには、赤いベースが絡んでいた。偶然にしては少し出来過ぎている。皆が疑問に思うと······
瑠唯「そのベースに何かありそうですね。」
リサ「えっ?何かって何?」
モニカのバイオリン担当の八潮瑠唯がいつもの冷静沈着な表情を崩さずに言う。リサが気になって瑠唯に聞き返す。そして······
烈火「···呪われているとか?」
烈火以外の皆「!?」
烈火の一言に皆がハッとする。確かに、この赤いベースによるハプニングは呪いのレベルである。
まりな「ううう、ウソ!?」
まりなは、烈火の言葉に慌てて赤いベースを近くにあった円卓テーブルの上に置く。
ましろ「れ、烈火君!こんな時に、変な冗談言わないでよ〜!」
つくし「そ、そうだよ!」
ましろとつくしが、怯えながらも烈火に注意をする。
リサ「うわ〜!やだやだ!!」
友希那「リサ、落ちついて。」
リサは、お化けの類いが苦手の為に、友希那の腕にすがる。
七深「そういえば···最近、ネットを中心にとある伝説のベーシストに関する都市伝説の記事を見た事がありますね〜」
モニカのベース担当である広町七深が言った。通っている学校でホラー研究会に所属する程のホラー好きなので、都市伝説に詳しいのだ。
つくし「ちょ、七深ちゃん!?」
七深の発言に更にあわてふためくつくし。それに構わず七深は、ある都市伝説について語り始めた。
七深「ある世界的ロックバンドのベーシストとして活躍していた『カルロス·インパクト』。カルロスは、親日家でよく日本でコンサートやライブを行っていたんです。」
七深「しかし、今から4年前···日本のとある場所でライブを行った後、カルロスの熱狂的ファンにベースを盗まれそうになって···カルロスはファンから必死にベースを取り返そうとしましたが、ファンが持っていたナイフで心臓を刺されて殺されたんです。そして、カルロスのベースは盗まれてしまったんです···」
七深「しかし···その後、カルロスのベースを盗んだファンの身に様々な不幸が起きるんです···家の窓ガラスが突然割れたり、階段から落ちたり···そして最後にそのファンは······」
皆「················」
七深「カルロスの赤いベースを持っていた時に、通り魔にナイフで心臓を刺されて殺されたんですよ······自分が殺したカルロス·インパクトのように!!」
リサ·つくし「きゃああああ~ー!!」
友希那「ちょっとリサ。そんなに強く抱きつかないでちょうだい···」
瑠唯「二葉さんも···痛いし苦しいわ。」
七深が、都市伝説のオチを言い終わるとホラーが大の苦手なリサとつくしが悲鳴を上げながら、友希那と瑠唯にそれぞれ抱きつく。
透子「それでそれで?そのカルロスって人のベースはどうなったの?」
モニカのギター担当である桐ヶ谷透子がカルロス·インパクトのベースがその後どうなったのか気になったので七深に聞く。
七深「その後、色々な人に渡っていたみたいだよ〜···ただし、最後にはカルロス·インパクトと同じ最後を遂げて亡くなったんだよ···それで今は、何処にあるのか不明らしいけどね〜·······」
ましろ·つくし「あわわわ······」
七深の発言に顔が真っ青になって震えるましろとつくし。
烈火「···七深。そこまでにしろ···ましろとつくしが気絶しそうだ。」
見かねて烈火が七深に注意する。
七深「ああ〜···ごめんね〜?···最後に1つだけ···カルロス·インパクトのベースはね〜···何処にカルロス·インパクトのイニシャルが書いてあるらしいよ〜?」
七深がそう言うと······
まりな「···皆!このベースのヘッド部分にC·Iって書いてある···」
皆「!?」
まりなが赤いベースを確認してヘッドの部分にカルロス·インパクトのイニシャルである『C·I』が書いてあった。
光一「それじゃあこれは···」
烈火「···カルロス·インパクトの赤いベース······」
リサ·ましろ·つくし「そ、そんな·······」
皆がますます赤いベースに対して恐怖を覚えた···その時!
フッ··········
あこ「うわぁ!?何々!?」
透子「明かりが消えた!?」
突然ステージの明かりが消えてしまった。
リサ「イヤァー!」
ましろ「カルロスさんの呪い···!?」
つくし「もうやだ〜!」
ダッ!!!
リサ達の恐怖が限界に達して、急いで地下ステージから外に逃げ出そうと、出入り口まで走った。しかし······
ガチャ!
出入り口のドアが突然開いた。そこから現れたのは······
ピチャ···ピチャ···ピチャ···ピチャ···
ズブ濡れの女だった!
リサ·ましろ·つくし「キャアアアア!!!」
リサ達がズブ濡れの女に恐怖の悲鳴を上げた。
友希那「リサ!」
紗夜「誰ですか貴女は!?」
リサ「うわぁぁぁん!友希那〜」
あこ「まさか、冥界から舞い降りた漆黒の···え~と···」
燐子「ま···魔女···」
ましろ「烈火君!助けて!!」
透子「ちょちょちょっと!?マジでホンモノ来ちゃった!?」
七深「うわぁ〜♪広町的に初めて幽霊見れて感激です〜♪」
つくし「ごめんなさい!ごめんなさい!謝るから許して下さい!!」
瑠唯「あなた達···どう見ても人間でしょう。」
ズブ濡れの女にガールズバンドの女の子達は一部を除いてパニック状態になる。
光一「誰だ!?」
烈火「···皆には指一本触れさせない!」
光一と烈火は、皆を守ろうと前に出た。
すると······
パッ!
電気が復旧して地下ステージの明かりが点いた。するとそこには······
心美「ごめんなさいね!遅れてしまって·····あら?皆、どうしたの?」
まりな「···えっ!?板橋さん?」
CiRCLEの女性スタッフで最年長の板橋心美がズブ濡れの状態で立っていた。
光一「板橋さん!大丈夫ですか?ズブ濡れだ!烈火!タオルを!!」
烈火「···了解。」
心美「ああ!ありがとう!!」
光一が、ズブ濡れになった心美を心配して、烈火がタオルを心美に持って行き、心美はそれで体を拭いた。
まりな「どうしたの板橋さん!?遅刻するのも珍しいし、ズブ濡れになって来るし!」
心美「ああ···それは···あら?」
まりなが心美に何故ズブ濡れになって遅刻してきたのか問う。心美がそれに答えようとした。すると、心美が円卓テーブルに置いてある赤いベースに気づいた。
心美「これ···私のベース!何でここに?」
皆「えっ!?」
心美の発言に皆が驚いた。なんと呪いの赤いベースは、心美のベースだと言うのだ。
光一「そのベースは、板橋さんのなんですか?」
心美「そうよ!だって、ヘッドの部分に私のイニシャルが書いてあるでしょう?板橋心美の『C·I』って!欧米風に名前が先に書いてるけどね!」
皆「あっ······」
確かに心美のイニシャルも、欧米風にすれば『C·I』だ。
烈火「···でも、そのベースはCiRCLEの裏にある物置にあったんですけど···」
烈火の言葉に心美が答える。
心美「そうなの!?いや、実は昨日の夜。家に泥棒が入ってね···私が学生時代から使ってたベースが盗まれてね。」
リサ「ええ!?」
光一「大丈夫だったんですか?」
心美「うん!その泥棒は、今朝逮捕されたんだ。その泥棒···逃げる途中にやってた検問から逃れる為にたまたま開いてた何処かの物置に隠したって。深夜で暗くて何処の物置か分からなかったらしいけど。まさか、その物置がCiRCLEの物置だったなんてね···」
心美が言うには、昨日の夜に心美の家に泥棒が侵入して、金目の物として心美が学生時代の時に弾いていた赤いベースを盗まれてしまったのだ。
幸い、その泥棒は今朝逮捕されたが、その泥棒は深夜にやってた警察の検問から逃れる為に、たまたま開いていたCiRCLEの物置に一端盗んだ心美の赤いベースを置いた。
しかし、逃げる為に焦っていた上に深夜で暗かったので、何処の物置にベースを置いたのか分からなくなってしまい、結局取りに行けずに今朝警察に逮捕されたのだ。
透子「バカじゃねぇ?そのドロボー!」
烈火「···確かに。」
透子の言葉に烈火は納得する。
心美「それで、今日は警察の実況見分やら事情聴取とかで、すっかり遅くなった上に、突然大雨が降ってきてびしょ濡れになるし、本当に厄日だよ〜!」
まりな「それで、今日は遅刻してそんなズブ濡れになって来たのね···」
心美の遅刻の理由にまりなが納得した。
心美「うん!CiRCLEに連絡したけど、誰も出なくて···何かあったのかと心配したんだけど···」
皆「··············」
心美の言葉に皆は沈黙する。色々とあり過ぎた為に·······
心美「もしかして、私のベースを持って何か不運な目にあった?何か私のベースって、昔から私以外の人が持つと、災難に見舞われるから、家でも私以外の人が持たないようにしてたんだけど···」
皆「················」
どうやら、心美の赤いベースは持ち主以外の人が持つと色々な災難が起こるらしい。
その後、心美の赤いベースは心美の家に厳重に保管され、CiRCLEの物置にかなり頑丈な鍵がつけられた。
次回に続く!
第12話終了です。
実は、主人公達やガールズバンドに不幸な出来事を巻き起こしたのは、CiRCLEの女性スタッフで最年長の板橋心美の赤いベースだという事が分かりました。
呪いの赤いベースの元ネタになったカルロス·インパクトについては、作者である私が適当に付けた架空のベーシストです。同姓同名の人がいたら申し訳ございませんでした。
次回は、どういう話にするかは考え中です。
投稿が遅くなる、予定変更の恐れありです。ご了承ください。
それでは次回もよろしくお願いします。
※お気に入り登録ありがとうございます!