ようこそ異世界帰還者がいる教室へ   作:END

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アルバイトや大学のレポートで昨日の夜投稿できませんでした。そのかわりボリューム多く書いたので見てください。

まあこの後もバイトあって大変なんですけど。


堀北の不良品具合

先の一件から数日が経ち、Dクラスはようやく高校生らしい生活を行うようになっていた。遅刻欠席は大幅に減少し、授業でも真面目に取り組む姿勢が見られた。後から知ったが俺が帰った放課後、今後の対策会が開かれ生活態度を改める事を話し合ったそうだ。別にそんなの誰もが分かることだし対策会をする必要はないと思うが……。

 

とは言っても身のあることも話し合われたそうで、今後ポイントを手に入れる事が可能だと思われる中間テストで好成績をおさめようと勉強会を開くことが決定したらしい。

 

まあ、それで上手くいくかは怪しい所だ。特に成績が悪い須藤、池、山内は勉強会をボイコットしてテスト勉強すらしていない。このままでは3人が退学となりポイントが入ることはないだろう。

 

 

「さてさて、これからどうなることやら……」

 

 

 

「村上君、少しいいかしら?」

 

 

俺がこれから動向を気にしていると、スク水を破いて胸を晒してやった堀北と本気を出していない綾小路が俺の元にやってきた。

 

須藤を殴って大人しくさせて以降、俺はクラスの連中から危険扱いをされていて入学当初よりも孤立していた。話しかけて来るやつは小テスト一位の俺の助力を願う平田と、人当たりの良い櫛田ぐらいだ。故にクラスの注目を集めるが、俺はそんな事を気にせず堀北に目線を向けた。

 

 

「何だ堀北?」

 

「これから学食に行こうと思うのだけれど、一緒にどうかしら?」

 

「いきなり何を言うか思えば……クラス転属を認められなかったから俺に媚でも売り始めたか?」

 

「……何故あなたがそれを知っているか疑問だし、媚なんて売るつもりもないわ。話したい事があるから来て欲しいのよ。なんなら学食を奢るわ」

 

 

馬鹿かこいつ、奢った学食で何かをさせるのが丸わかりだ。俺はまだこいつに馬鹿だと思われているのだろうか。だとしてらムカつくが堀北の交渉力に若干興味の湧いた俺はその話に乗る事にした。

 

 

「いいぞ。そこまで俺と昼食を取りたいなら乗ってやるのが男の嗜みってもんだ。付き合おうじゃないか」

 

「その解釈は非常に不愉快だけれど、分かったなら早く来なさい。綾小路君もいくわよ」

 

「俺は強制なのか……」

 

 

綾小路は納得いかなそうな声をあげながら渋々堀北についていく。それを見ながら俺は二人についていくが、意味不明な組み合わせに訝しげな目線を向けていた。

 

【鑑定】ではどの数値も化け物の綾小路が堀北のいいなりになっている。実力を隠すのは入学時からだが、かといって堀北に従う必要性はないはずだ。もしや堀北には【鑑定】では見られない『何か』があるのではないだろうか。

 

堀北の交渉力に興味を湧いたのもそれが理由でもある。

 

 

食堂につき、一番高いスペシャルメニューを注文すると空いたテーブルの席にそれぞれ着く。

 

俺は皿に乗った揚げ物を齧りしばらく咀嚼すると本題に入った。

 

 

「で、話ってのは?」

 

「簡単よ。Aクラスに上がるために協力して。まずは須藤くん、池くん、山内くんを交えた勉強会を開くわ。貴方は指導兼見張り役よ」

 

「まあ、その話か……断る。前にも言ったろ、俺はDクラスを見放している。それは堀北、お前もだ。そんな言葉で動くわけがないだろ」

 

 

予想通りの展開に内心ため息を吐く俺。しかし堀北はめげずに話を続ける。

 

 

「クラスポイントが0のままでいいの? 今のまま三年間を過ごしたらAクラスに上がれず、就職や進学が困難になるわ」

 

「Aクラスは個人で上がればいい話だ。先生が言ったろ? この学校で買えないものはない。故にポイントさえ払えればAクラスに移動できる事が可能なんだよ」

 

「な、何ですって……!?」

 

 

堀北はそこで驚いた声を上げる。それもそうだろう。こいつにとってAクラスの切符は喉から手が出るほど欲しい筈だ。この事については前に上級生から暗示魔法で聞き出した情報だ。間違いではない。

 

堀北がその事に若干救いを感じている中、綾小路が話に入ってくる。

 

 

「その権利を得られるポイントは? 少なくとも数十万では済まないだろう」

 

「その通り、この権利に必要なプライペートポイントは2000万だ。まあ、入学時のポイントを維持しても2割もいかないな。因みに過去最大のプライペートポイント所持者はBクラスの1200万らしいぞ。といってもそいつは不正を働いて退学になったが。残念だったな堀北」

 

「……ッ!」

 

 

堀北の願いが一瞬で砕け散り、下唇を少し噛んでいるのが見える。そんな顔をすると思ったから言ったので俺は内心満足していた。

 

それにしても先程から堀北が言っていることは話にならないな。こちらに対しての旨味もポイントとか将来のこととか明らかに弱い。これでは交渉ですらなく、ただの要求だ。

 

 

「そ、そもそも日常生活に差し支えるし、普段過ごす上のポイントは欲しくないの?」

 

 

堀北の言葉に俺は無言で端末を取り出し、以前より増えた残高を二人に見せる。綾小路は相変わらず無表情だが、堀北は驚愕していた。

 

 

「9、92万ポイント!? あなた、どうやってこれを……」

 

「企業秘密だ。まあそんな訳で俺はポイントに困ってはいない。だから助ける理由はないな」

 

「だ、だとしても。そんな簡単に2000万なんて集められるはず……」

 

「なら、俺が初めての成功者になる訳だな。学校に伝説を残すなんて、青春ぽくてよくないか?」

 

 

某不可思議を探究する団長とかがいい例だろう。あの話は高校生に夢を見せてくれる良い作品だ。

 

それにしても堀北は俺のいった数々の言葉に少し動揺している。少しでも弱みをこういった対談場で見せれば食われてしまうというのに参ったものだ。

 

と、ここで綾小路がまた話に入って堀北の手助けを始めた。

 

 

「待ってくれ。お前は自己紹介で青春を謳歌したいと言っていただろう。クラスの為に何もしないともなれば、お前の望む青春の全ては送れないんじゃないのか?」

 

 

綾小路の言い分に、俺は確かに……と思う。

 

俺のような自由人は言っている事を実行したいと思っている。着弾点としては悪くないだろう。しかし綾小路はまだ俺という人間を知らないみたいだ。

 

 

「そんなの、この学校に入った時点で瓦解してる。ポイントで競い合うような学校で、クラスの不良品共と仲良くしろっていうのか? そんな余裕はないし、俺にも選ぶ権利ぐらいあるだろう。まあ……Dクラスの中にも可愛い奴はいるし、俺に尽くすってなら恋愛くらいはしてやってもいいが」

 

「……最低な考えね。聞いてて虫唾が走るわ」

 

「あ〜はいはいなんとでも言えよ。てか協力なら綾小路に頼めよ。少なくとも綾小路みたいな化け物を従えてるんだから見る目と度胸はあると思うしな」

 

「……貴方、綾小路君の実力を知ってるの?」

 

「は?……ああ、成る程。お前が従えてるんじゃなくて逆に従わされてるのか。それなら納得だな」

 

「待て村上、俺はただの生徒だ。実力も普通でーー」

 

「うるせえ。お前みたいに本気を出さない奴の言い訳なんか聞きたくねえんだよ」

 

 

綾小路の言葉を遮り、俺はもうすぐ食べ終わる食事に専念する事にした。

 

 

「……どういっても協力はしないのね」

 

「お前の言い方で聞く訳ないだろ。てか堀北、今のままじゃ須藤達を怒らせて勉強会すら開けねえぞ? あ、なんなら前の水泳授業みたいに胸を見せて頼んでみたらどうだ? 案外上手くいくかもしれないな」

 

「……ッ! 黙りなさい!!」

 

 

堀北は顔を赤く染めるとそう怒鳴り散らす。それに学食にいた生徒達の注目が集まり堀北はハッとすると渋々と席につきこちらを睨みつけて来る。彼女としてもそこは触れて欲しくない事だったらしい。

 

 

ここが引き時だろう。堀北の交渉…いや、交渉にすらなっていない要求を聞いても無意味だしな。俺はそう思い席を立つ。

 

 

「お〜怖い怖い。これ以上話しても無駄だろうから俺は教室に戻る。お昼美味しかったぞ」

 

「待ちなさいっ! あなた、私の奢りでスペシャルメニューをーー」

 

「ああ、ご馳走さん。心優しいクラスメイトがいて俺は嬉しいよ。その厚意だけは受け取っとくわ。じゃあな」

 

 

堀北の静止に止まることなく、俺はその場から立ち去るのであった。

 

 

◇◇◇

 

昼食の出来事から数日後の夜。

 

俺はケヤキモールの店で上級生と晩飯を食っていた。

 

 

「いや〜先輩、約束の品ありがとうございます。いった通り来月のポイントは免除しますよ」

 

「お、大きい声を出すなっ!? 何で毎回ケヤキモールの店で会うんだよ! と、とにかく渡したからな!!」

 

 

食事もせず帰っていく慌ただしい上級生を見送った後、俺は手に入れたプリントを見て微笑んだ。

 

これは中間テストの過去問。

 

俺はいつもの勉強法として過去問を解く勉強法を昔からやっていたのだが、どうやらこの過去問を手に入れる事が今回のテストの鍵になっているらしい。

 

 

「偶然手に入れちまったな〜攻略法。まあクラスの奴に渡す理由もないし、教えないが」

 

 

相変わらずのクズすぎる考えを誰かが知ったら怒るに違いない。

 

 

そういえば堀北は俺に断られた後、櫛田と嫌々協力して今日勉強会を開いたらしい。

 

だがいつもの毒舌を発揮して須藤を激怒させ結局池達にも逃げられたみたいだ。挙げ句の果てには協力してもらった櫛田にも辛辣なセリフを吐いたと図書館を利用してた奴らの声を盗み聞きした。

 

 

「(自業自得というか何というか……呆れを通り越して感心するな。堀北のヘイトは溜まりまくるだろうし、この先どうするのやら……)」

 

 

そんな事を考えながらも俺は晩飯を食べ終わり、寮へと戻る事にした。

 

 

 

ロビーの前まで来て入ろうとした直後、寮の裏手の方から声がしてきた。気になった俺は【気配遮断】を使ってその場をみると、そこには堀北と生徒会長の姿があった。

 

 

「鈴音。ここまでやってくるとはな」

 

「もう、兄さんの知っている頃のダメな私とは違います。追いつく為にここに来ました」

 

「追いつく、か…三年経っても未だに気づいていないのか。この学校に来たのは失敗だったな」

 

「それは……」

 

 

話を聞く限り、どうやら二人は兄妹のようだった。入学式や部活動説明会の際に生徒会長を【鑑定】で調べて凄い能力値の奴だなぁと記憶していたが、まさかあのクソアマと血が繋がっているとは……本当にご愁傷様だ。

 

 

「ん?」

 

 

と、ここで俺は【気配感知】で堀北兄妹の他…正確には俺が隠れている後方に誰かがいる事に気づいた。

 

 

「そこにいるのは分かってる。誰だ?」

 

「ーーーー」

 

 

その気配は俺の声に動揺した揺らぎを見せると、すぐさまそこから立ち去っていく。

 

 

「(誰だったんだ……? 異世界にいた時なら気配の違いで誰か分かったんだが……戻ってきて平和ボケしてたみたいだ)」

 

 

だが俺の後方に回る芸当は普通の人間にできることではない。おそらくは綾小路か高円寺、もしくは他のクラス、学年の奴か……少なくとも悪い事はしてないし俺は警戒を解いた。

 

 

すると裏手の方からドカッと倒れる音がした。

 

見れば堀北は生徒会長にコンクリの地面に投げ飛ばされていた。

 

 

「う、ぐ………」

 

「少しは痛みで自分の弱さを思い知ったか? 分かったならこの学校を去るんだな」

 

 

生徒会長はそれだけ言うとその場を去っていく。堀北は意識はあるようだったが痛みで動けないようだった。

 

 

「兄さん……」

 

 

堀北らしくもない弱々しい口調でそう呟く。これはイジメがいがありそうだと俺は【気配遮断】を解いて堀北に近づいた。

 

 

「よう、堀北。お兄ちゃんにいじめられて可哀想だな。もしかして泣いちゃったか?」

 

「……っ!? あ、あなた…何で……」

 

「偶然だよ偶然。それにしても無様だなぁ。盗み聞きしてたけどお兄ちゃんに認められたくてこの学校に来たって、その歳でブラコンかよ。クラスの連中が知ったら弄られるだろうな〜」

 

「…貴方には、関係ないわ」

 

「しかも大好きなお兄ちゃんについてきたと思ったら自分はDクラスで不良品扱い。Aクラスの生徒会長とは大違いだ。さぞや失望したんだろうな〜」

 

「……黙って」

 

「そして極め付けはキレたお兄ちゃんにコンクリに投げ飛ばされるとか!! 笑いを堪えるのに必死だったよ。あ、折角だし今笑うか! アハハハハーー」

 

「黙って!!!!」

 

 

堀北はそう怒鳴ってくるが俺は倒れている堀北の頭を脚で力強く踏んだ。監視カメラがないのでそれはもう思いっきり。

 

 

「あぐっ!」

 

「黙れよ不良品。こうなったのはお前の自業自得だろうが。俺に言ってきた勉強会だってろくにできない奴がAクラスに上がれる訳ないだろ。少しは勉強できるその頭で考えろや。もう手遅れだろうけど」

 

「……うる、さい………ゔぅ」

 

「あ? ついに泣いたのか? はあ…本当救いようがないな。もう学校辞めちまえよ。その方がみんなの為だ。分かったか?」

 

「………」

 

 

言葉を発せず涙を流す堀北を俺はしばらく見たが、興味が薄れるとその場に残して自分の部屋に戻るのであった。




書いちゃった。原作変えちゃったよ俺……

なんかノリに乗って書いたたら楽しくなっちゃって堀北の成長の始め妨害しちゃったよ。でも書いてる俺としては楽しかった。

まあ未来の俺が何とか面白くするでしょ。

てか須藤達退学させようかな〜……迷う。
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