【天彗龍 バルファルク】   作:ナガレッ伽

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第三話 レベル上げ

 □イースター平原 【剣士】XX(ダブルクロス)

 

 ゴブリンを爆散させた後、バルファルクと共に目につく限りのモンスターを狩りレベルを3つほど上げた。バルファルクと戯れるたびにHPが減り瀕死になった僕は王都アルテアに帰還し、ポーションを購入して回復した後、【剣士】ギルドなる施設を目指し歩みを進める。

 バルファルクは大型犬サイズであり、王都の通路が広いおかげもあって通行の邪魔にはならないから隣を歩かせている。親睦を深めたい意図もあるが、何より他のマスターに自慢したかった。うちのバルファルクめちゃカッコ良くね?って。

 

 「お、それお兄さんのエンブリオか?かっけえな」

 

 冒険者風の格好をした青年に話しかけられたり。やはりバルファルクのかっこよさは群を抜いてるよな。古龍の中でも一番。

 

 「あぁはい、エンブリオですよ。やっぱドラゴンって良いですよねー。えーっと、あなたもマスターですかね?」

 「俺は『ノンノー』。実はさっきログインしたばっかでな。エンブリオが孵化するの待ってンだわ。街見てるだけでも楽しいんだが、まぁ折角だしな?」

 「なるほど。僕のエンブリオもさっき孵化したばっかで…。ところでジョブはもう就いたんですか?」

 「いや、エンブリオが孵化してから就こうと思ってな。だがら今ヒマなんだわ」

 

 それから5分くらい雑談し、今度一緒に冒険する約束とフレンド登録をしてから別れた。その間バルファルクが脛を齧ったり、引っ掻いたりしてくれたお陰でHPが半減した。溢れ出る凶暴性…!やはり何処まで行っても龍なのか。

 

 歩きながらバルファルクと戯れ、ポーションで回復を二回ほど繰り返したところで剣士ギルドに到着。 

 そこでモンスターが落とした素材を全て売却すると800リルになった。素材を売るついでに受付の男性に質問する。

 

 「手頃なクエストって何かないですかね?レベル10くらいでもクリアできる難易度の」

 「マスターの方でよろしかったですよね?でしたら…【ゴブリン討伐 難易度ニ】と、【ウルフ討伐 難易度ニ】ですかね。どちらとも10匹討伐につき報酬が支払われますが」

 「じゃあそれでお願いしまーす」

 

 先にクエスト受けてから行けば良かったな。ちょっと勿体無いことをした。他にギルドに用事もないのでそのままモンスターを狩りに行くことにする。あ、いや。

 

 「武器屋って何処にあります?」

 「武器なら当ギルドの2階で販売していますよ」

 

 マジかよラッキー。って事で武器を買ってきた。

 

 【スティールソード】

 装備制限:合計レベル1以上

 装備補正:攻撃力+10

 

 まあ初心者用の武器だね。800リルで買えた。日本円換算では8000円か。

 

 「ピュイイ」

 「おし、行こう」

 

 剣士のレベルカンストしたら次は【従魔師(テイマー)】になろう。エンブリオがガードナーだったマスターの大体がこのジョブに就くらしいね。能力はテイムモンスター(ガードナー含む)の強化だった筈。

 

 準備オーケー。最後に一度確認しよう。

武器、ヨシ!エンブリオ、ヨシ!ポーション、ヨシ!マップ、ヨシ!

 

 それじゃあ…

 

 「一狩り行こうぜ!」

 「キュィイイー!」

 

 

───────────────────────

□〈ノズ森林〉 【剣士】XX

 

 森の中だとバルファルクは全力を発揮できない。だからここは僕が良いところをバルファルクに見せつけてやろう!

 

 そう考えたていた時もありました…。

 

 僕の前には【ティーウルフ】が1匹。LVは僕より少し高いが、ステータスは僕の方が優っている。

 獣らしい俊敏な動きに最初は翻弄されたが、攻撃を当てられる様になってきている。AGIは僕の方が高く、後は慣れの問題だったのだ。

 

 「GRRAAA!」

 「オラッ!」

 

 飛びかかってきた【ティール・ウルフ】の前脚を切り落とす。すると着地に失敗し地面に倒れ込んだ。その隙を見逃さず首に剣を突き刺し、トドメ。

 

 「ふぅ…っと。バルファルクの方は、まぁ、うん」

 

 バルファルクは翼から龍気を放出し《赤い彗星》の効果が乗った高速移動。直線上にいた【ティール・ウルフ】は轢き殺され、その隣にいたヤツは頭を噛みちぎられた。少し離れた位置にいるヤツらには、翼を大きく広げて龍気をミサイルの様に飛ばして攻撃、命中、殺害。

 

 そして群れを率いていたリーダー格【ブラック・ウルフ】と対峙する。

 

 先に動いたのは【ブラック・ウルフ】。バルファルクに前脚を振るい爪で引っ掻いた。が、それをバルファルクは回避し、折り畳み鋭くなった槍翼は正しく槍のように【ブラック・ウルフ】の頭をブチ抜いた。

 

 「えぇ……」

 

 怖いんだが。何アイツ、一人だけ無双し過ぎだろ。僕が狼1匹殺してる間に10匹くらい殺したぞ。これがガードナーのエンブリオなの?どのマスターも自分のエンブリオが無双する光景にドン引きしてるの?

 

 「ピュイピュイー!」

 「ああ、うん。お前すげぇや。よしよし(5ダメージ)」

 

 痛い。

 

 

 

 気を取り直して、狩りの続きをしよう。今の戦闘でレベルも上がったし、次は僕も少しは活躍出来るだろう。

 

 「次行くぞ次!」

 

 

 数分後、遭遇したのはゴブリン系のモンスター。【リトルゴブリン】をはじめに【ゴブリン・ウォーリアー】、【ゴブリン・アーチャー】がいる。レベル的には格上。僕一人なら絶っ対死んじゃう。だが僕にはバルファルク様がついてるのだ!ひれ伏せ!

 

 「よし、バルファルク。蹴散らしてやれ!」

 「キュイイイイー!!」

 

 槍翼から龍気を噴出。棒立ちのゴブリンたちへ一直線に突っ込み、肉塊に変えてしまった。

 

 ゴブリン壊滅!ガハハハ、勝ったな。

 

 と笑っていたら右肩に矢が刺さった。

 その一撃でHPが40%を下回る。冷や汗を流し、僕は苦笑いを浮かべながら矢が飛んできた方向を見た。【ゴブリン・アーチャー】が3匹、木の枝の上で弓を構えている。

 

 「へへへ……

  助けてぇぇぇバルファルク〜!」

 

 バルファルクが僕の声に反応し、振り向いた瞬間には3つの矢が放たれた。的確に僕の頭を狙っている。矢は速いが、反応出来ない程ではない!

 

 脳天を貫くべく一番に放たれた矢をしゃがんで回避。二の矢は地面を転がって回避。三の矢は転がった方向が悪く、脚を掠ったがダメージは10程度。問題はない。

 弓の射線から逃れるべく距離を取り、木で身を隠す。その間にアイテムボックスからポーションを取り出して回復。そして剣を構えながら飛び出すと、バルファルクが龍気のミサイルで【ゴブリン・アーチャー】を討伐していた。

 

 「ほんとありがとう…」

 

 バルファルクは『気にすんなよ』とでも言うように首を横に振って僕の顔を舐めた。なんだコイツ可愛いカッコいいもぉ〜(ダメージ10)

 

 

 

 

 【ゴブリン討伐】  QUEST CLEAR

 【ウルフ討伐】   QUEST CLEAR

 

 

 

 「クエスト終わりましたー」

 「おぉ、本当にクリア出来るんですね」

 「ん?どういう…」

 「ああいえ、そのクエストはティアンだったらレベル15はないと死んでしまう程度の難易度なんですよ。いやぁ、流石マスターさんですね!」

 

 このクエスト受けた時レベル7だったよねぇ!?いやクエストはクリア出来たけどさぁ。何回か死に掛けましたけど!?

 

 「ははは、まぁそう睨まずに。ではクエスト報酬の2000リルと、モンスターの素材で1500リル。合計3500リルですね、どうぞ」

 「ありがとうございますぅ…」

 

 ギルドを出た僕は、噴水の近くに設置してあるベンチに腰掛けてバルファルクと戯れながらステータスを確認した。

 

 

 レベル:13(合計レベル:13)

 職業:【剣士】

  HP(体力):568

  MP(魔力):137

  SP(技力):169

 

  STR(筋力):140

  END(耐久力):103  

  DEX(器用):112   

  AGI(速度):257  

  LUC(幸運):19 

 

 

 レベルは6上昇し、ステータスはやはりAGIが群を抜いて成長している。あと剣士ジョブはSTRが伸びやすいので他と比べると高い。

 次にスキルだ。

 

 《パワースラッシュ》

 《テクニックスラッシュ》

 《スピードスラッシュ》

 

 新しく覚えたのは《テクニックスラッシュ》と《スピードスラッシュ》の二つ。名前の通りそれぞれ自身のDEX、AGIに応じて威力の上がる攻撃だ。きっと僕は《スピードスラッシュ》を愛用することになるだろう。

 

 【尿意】

 

 え、もう?ログインしてから3時間くらい、現実だと1時間前にトイレ行ったばっかりなんだが…。

 まあ出るもんは仕方ない。一旦ログアウトしましょーかね。

 

 「じゃあ、また後でな。バルファルク」

 

 しょんぼりしたバルファルクをみて僕は四十秒でトイレを済まそうと誓った。

 

 To be continued

 

 





原作キャラと絡ませたいなぁ。
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