やはり葉山の親友が武内Pなのは、間違っているだろか 作:阿保パンマン
6月18日
葉山達は昼休みに恒例の場所に集まり、ささやかな誕生日パーティーを開いていた
「誕生日おめでとう」
「えへへー・・みんな、ありがとーっ!」
参加メンバーは葉山、武内、戸部、三浦、海老名
そして主役の由比ヶ浜である
本当は、放課後に由比ヶ浜の誕生日パーティーを開こうと計画していたのだが先約があった為、断念することになった
その代替案として各自で料理やお菓子などを持ち寄ったパーティーを開こうと武内が提案したのだ
それに他のメンバーが賛同して今に至る
「なんか、学校の中でピクニックしてるみたいで面白いね!」
レジャーシートの上に並べられた様々な料理とお菓子を見て楽しそうに笑う由比ヶ浜
その笑顔を見れただけで、今回の催しを提案してよかったと心の底から思う
「いい笑顔です」
そう呟くと隣に座っていた葉山に小突かれた
顔を向けると葉山がニヤニヤした顔をしながら口角を指で持ち上げる
「お前がな」
「!」
葉山に指摘されて初めて自分が笑っていることに気付いた武内は気恥ずかしそうに顔を背けた
「あ、これ!あたしの欲しかったコスメじゃん!」
「前に言ってたかんね」
「優美子、覚えていてくれたんだ!ありがとー!!」
感極まった由比ヶ浜は三浦に抱き着いた
「ちょっ!抱き着くなし!」
ぐいぐいと由比ヶ浜を引き離そうとする三浦だが、その表情は柔らかかった
「・・ふふ」
そんな二人の様子を見て海老名は嬉しそうに笑った
・・・訳ではなく、その後ろのやり取りを見て笑っていた
「ちょっ!マジ!?すげー筋肉!武内君、なんか運動やってんの?」
ペタペタと武内の筋肉を触って感心する戸部に武内は少し困ったように眉を下げながら答える
「いえ、特には・・トレーニングを少々するくらいです」
「いや、少々じゃないっしょ!腹筋とかちょー固いし!」
「戸部の言う通りだ。コイツのトレーニングは普通じゃないぞ」
そう言って武内を茶化す葉山は、クラスで見せる姿よりも幼く見えた
「無理やり迫る戸部君に嫌がりながらも受け入れてしまう武内君・・・そんな傷心中の武内君を親友である葉山君がからかいながらも慰める・・武内君を巡る三角関係・・・・腐腐、腐腐腐腐っ!」
「ひ、妃菜?」
ぶつぶつと呟きながら妄想を膨らませる海老名の豹変ぶりに由比ヶ浜は思わず声をかける
しかし、聞こえていないのか反応がない
「武内君が総受けなのは間違いない。けど、あえて武内君を攻めにしてみたら・・慣れないながらも頑張る武内君を葉山君が優しくーーふぎゃっ」
暴走寸前の海老名の後頭部に三浦がチョップをして止める
「妃菜、その辺にしときな」
「うぅ・・折角、良い所だったのに・・・」
「だから止めたんだっつーの。それとも何?あーしらに妃菜の鼻血入りの料理でも食べさせるつもり?」
「はは・・それは、あたしも遠慮したいかなー・・」
「もー、優美子も結衣も心配しすぎだよ。ちゃんと料理にかからないように抑えるから」
「鼻血出すこと前提なの!?」
「「「・・・・・」」」
ちょっと不穏な女子トークが耳に入ってしまった男子諸君の表情は暗い
「俺達は今、同じことを考えていると思う」
葉山がそう言うと二人は深く頷いた
これから海老名の前で不用意なスキンシップは控えようと固く誓い合った
「・・・腐腐」
その行動が海老名に餌をやっているとは、露にも思わずに・・・