やはり葉山の親友が武内Pなのは、間違っているだろか   作:阿保パンマン

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林間学校4

 

炊事場の近くには木製のテーブルと一対のベンチがある

それぞれ出来上がった夕飯を皿に盛りつけ、そのベンチに腰を下ろす

女子は雪ノ下、小町、由比ヶ浜、海老名、三浦の順に座り

男子は比企谷、戸塚、武内、葉山、戸部の順で座る

最後に平塚先生は比企谷の隣に腰を下ろした

会話に花を咲かせながらカレーライスを頬張る面々

そんな中、葉山は隣に座って黙々と食べている武内に耳打ちをした

「なぁ・・さっきから小町ちゃん、お前のことを見ていないか?」

葉山の言う通り小町は、チラチラと武内に視線を向けている

武内は困った顔をして葉山に耳打ちをする

「実は比企谷さんを怒らせてしまいまして・・・」

「へぇ・・そんな事があったのか」

「はい。ですので夕食後にでも謝ろうかと思います」

「まぁ、頑張れ」

武内のことを応援するが葉山には小町が怒っているようには見えなかった

(さては、いつものあれか)

去年、武内と同じクラスだった葉山は彼が口説いているかのような台詞を何度か聞いたし聞かされた

その言葉と優しい微笑みに堕とされなかったものは殆どいない

せめてもの救いは彼の交流関係が狭かったことだろう

おかげで葉山の知る限り被害者は数人程度

しかし、殆ど全員が重症患者になっているのだからタチが悪い

そんな言葉を投げかけられただろう小町に葉山は同情の視線を送った

「・・・・・・」

挙動の可笑しい妹の異変に気付いた比企谷は、その様子を伺っていた

なんとなく武内と何かあったのだということを感じた

正直、一刻も早く理由を尋ねたい

しかし、小町のことを考えると此処で聞く訳にもいかない

そんな葛藤の中にいる比企谷を見かねて戸塚が彼の肩を叩く

「と、戸塚?どうした?」

「八幡、耳を貸して」

「!!?」

小町のことがなかったら比企谷の顔が見るに堪えない程、にやけていたであろう

だが、今の彼はブラコンモードに入っている為、驚く程度に収まった

そんな比企谷を見て、にこりと笑うと戸塚は比企谷の耳元で囁いた

「心配しなくても大丈夫だよ」

その言葉を聞いて戸塚を見ると両手をぐっと握って頷いてみせた

どうやら「頑張れ!」や「信じて!」と伝えているようだ

なにそれ可愛い

雑念が一瞬、混じったが戸塚のことを信じることに決めた比企谷は手を付けていなかったカレーライスを黙々と食べ始めた

 

 

 

 

夕食後、後片付けを買って出た武内は炊事場で洗い物をしていた

「武内君、マジでまかせちゃっていいの?」

「はい。戸部さんと違って私は子供達と仲良くすることが出来ませんので」

「べー、武内君、マジ優しいわー、俺が女だったら惚れてるわー」

「いえ、戸部さんには私よりも素敵な方が相応しいと思います」

「ちょっ!なんかフラれた感じになってんだけど!?」

「まぁ、元気出せよ」

「は、隼人君!肩に手を置いて慰めないで!マジで凹みそうになっから!!」

人数分の皿を持ってきていた葉山と戸部は軽く武内と話をして去って行った

武内は友人が持ってきてくれた皿を一枚とり洗い始める

「あの・・・」

すると後ろから話し掛けられた

振り向くと小町が恥ずかしそうにして立っていた

「ちょっと話したいことがあるんですけど・・いいですか?」

「実は・・・私もです」

武内は首にてをあてようとするが、自分の手が濡れていることに気が付いて慌てて手を離す

「ぷ、はは!」

そんな武内の行動を見て小町は吹き出した

小町の笑いが収まる間、武内は照れくさそうに顔を赤らめながら俯いていた

「あー・・、すいません。笑っちゃって」

「いえ、大丈夫です。その・・話というのは、やはり・・・」

小町が黙って頷くと、武内は勢いよく頭を下げた

「気付かない内に比企谷さんを怒らせるような発言をしてしまい、本当に申し訳ございませんでした!」

深々と頭を下げる武内に小町は、目をぱちくりとさせる

「お、怒る?私は別に怒ってませんよ?」

「え?で、ですが・・」

小町の発言に狼狽える武内を見て恥ずかしそうに頬をかく

「えっと・・ですね。武内さん・・小町のことを褒めてくれたじゃないですか?それで・・その、恥ずかしくなっちゃって逃げちゃったんです」

ごめんなさい

そう言って小町は深々と頭を下げた

先程の小町のように目をぱちくりとさせる武内

数秒経った後、武内は慌てふためく

「あ、あの比企谷さん!頭をあげて下さい!」

「許してくれます?」

上目遣いで武内の様子を伺う小町

「ゆ、許すもなにも私は怒っていません」

すると小町は、身体を起こしてた

武内は、小町が頭を頭を上げたのを見て、ほっと肩を撫でおろす

その様子を見て小町の頬が緩む

「ふふ・・わかってます。でも、ちょっと不安だったんで聞いちゃいました」

小町は、安心したように顔を綻ばせると武内の隣に立った

「あの・・比企谷さん?」

「仲直りの証に2人で洗い物しませんか?」

そう言って小町は、汚れた皿を武内に差し出した

「・・では、よろしくお願いします」

小町の粋な計らいに口角が上がるのを感じながら武内は、それを受け取った

「武内は夏休み何して過ごしてます?」

「そうですね。水彩画が趣味なので絵を描きに行くことでしょうか?」

「えぇ!そうなんですか?ちょっと意外ですね」

「やはり・・・似合わないでしょうか?」

「絵を描いてる武内さんかー・・ふふ、似合わないかも。でも、逆に見てみたくなりました!」

「・・・・それは困ります」

「えー!そんなこと言わずに見せて下さいよ!」

世間話を交えながら洗い物を始めた

1枚、2枚と洗い物が減っていく

けれど、2人の会話は洗い物が終わってからも尽きることは、なかった

 

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