人気者達のデンドロ   作:てんてんF

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プロリーグ1:人気者達

 <Infinite Dendrogram>それはダイブ型VRMMOだ。

 なんでも完全なるリアリティの保証、億人単位でも大丈夫な単一サーバー、個別選択グラフィック、現実時間とゲーム時間の乖離などを宣伝していたり、人間と見間違えるほどのNPCが居たりなど他にもぶっ飛んだ要素が入っているらしい。

 

 なんでこんな話をしているかと言うと…

 

「ねぇねぇ!みんなでやって見ようよ!デンドロ!」

 

「う〜ん、でもそれ本当に大丈夫なのかしら?怪しくない?」

 

「よく分かんねぇけど、面白そうだから俺はやるぞ!」

 

「別にいいんじゃないか?せっかく深夜(ミヤ)誘ってくれたんだし」

 

 はぁ、なんかこの人たちといると疲れるわ。

 インフィニットデンドログラムだっけ?確か明日から発売の胡散臭いにも程があるゲームか。

 

「ねぇねぇ!ミクはどうなの!もちろんやるよね!やるよね!こんな美少女が誘ってるんだよ!断るなんてあり得ないよね!」

 

「いや自分で美少女言うなし!」

 

 そう、ここにいるのは全員学校内の人気者なのだ。

 

 馴れ馴れしいロリ美少女が深夜。

 中身が最悪なお姉様美少女が癒菜(ユナ)

 暑苦しい脳筋みたいな奴が王覇(オウハ)

 勇者みたいなキザなセリフを言う聖羅(セイラ)

 

 そしてファンクラブ的なやつがあるから一応人気者?な僕望鳩(ミク)

 ちなみににファンクラブ的なやつは全員居て多い順に言うと深夜→望鳩→聖羅→癒菜→王覇だ。

 

「ねぇどっち?黙られるの1番辛いんですけど!」

 

 あー聞こえない、聞こえない。

 まぁでも黙られるの辛いのは分かるし、答えるか。

 

「まぁいいんじゃない?やりたいなら一緒にやるよ」

 

「流石モテてる男は違うねぇ〜あはは!」

 

 こいつ隙あらば人が気にしてること言うのなんなの!?普通にムカつくんですけど!

 

「よーし!お口ガムテープで閉じよっか!」

 

「きゃあー!襲われるぅ!」

 

「人聞き悪いこと言うなし!ていうか話を脱線しすぎだ!」

 

「本当よ、それより望鳩本当にやるの?」

 

 ふと声の聞こえた方向を見ると、普段はあまり見せない怪訝な表情の癒菜が居た。

 まぁ気持ちはわかる。

 こんだけ大々的に情報が広まってるなんて普通じゃない、何よりもしこれが本当ならそれこそ世界にとてつもない影響を与えるだろう。

 

 とにかく不確定要素が多すぎるのだ。

 だからきっとこう言いたいのだろう。

 興味心しか脳の無い馬鹿が突っ走るのを見て安全の確認を取り、情報を集めてからやるべきだと。

 

 癒菜ははっきり言って性格は最悪だ。

 基本的に自分の利益を優先して他人なんて眼中にないし、自分の欲望に忠実だし、冷酷だし、弱者を痛ぶるのが好きだしけど。

 

 無能では無い、むしろ物凄く有能だ。

 そして僕も性格が最悪な訳ではないが、必要なら冷酷に他者を切り捨てる。

 何故ならそう育てられているからだ。

 

 ここはセレスト学院。

 企業の社長の子供、貴族、今はいないが王族など社会的地位が高いものが通う場所。

 だからこそ本来普通の学校では問題児として扱われるべきな性格を持つ癒菜にファンクラブがいたり、癒菜よりも性格が悪い奴も普通に何人もいる。

 

 だからこそここでファンクラブまでいる僕らがこのゲームをすることは大きな意味があるのだ。

 そんなもの僕も分かっているけど…

 

「ねぇ癒菜…ゲームくらいやっても良くね!?」

 

 いやそうだよね!?なんでたかだかゲームでこんなシリアス展開になってるの!?普通にゲームしよって誘ってきて「いいよ〜」って言うだけの話しやん!

 

「…はぁ…わかったわよ、私もやるわ」

 

 その表情は殆ど呆れていたが、どこか子供っぽさを感じる雰囲気だった。

 

「オッケー!、じゃあ今から明日学校終わったら校門で待ち合わせね!」

 

 その声と共に人気者たちは自室に戻っていった。

 

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