毎回体を洗ってから入ってました
活動報告にリクエスト欄を作りました。お気軽にご意見ください。
神は死んだ。
「トレーナーさん。一緒におふろ、入りたいです♪」
夕焼けが綺麗な河川敷。二人きりの帰り道。
ちょっと拗ね気味のスーパークリークからのデートのお誘い。
マスコミへの対応とかで1ヶ月も俺を甘やかすことが出来なくて寂しかったらしい。
本当に申し訳ないと思っている。
だがここは外だ。周囲の状況次第では俺の首がトンでしまう。
「ちょっと待ってくれ……。うん、日曜がオフだな」
キョロキョロと周囲を見渡す。ラッキーなことに周りには誰もいなかった。
神はいる、そう思った。
隠し撮りされる心配もなくなったので、スケジュール手帳を取り出してオフを確認するフリ。
ん?14時から雑誌のインタビューが入ってるって?そんなものはない。
「わ~、ありがとうございます~。色々と準備していきますね~♪」
両手をポンッと合わせ、とてもご機嫌になったクリーク。
ちなみに晩ご飯はニンジンごろごろカレーだった。
クリークが帰宅した後、半月分の給料を払って高級な旅館の予約を入れた。
福引で当たった所が混浴だったら良かったんだが、こればっかりは仕方ない。
数日後、快晴の日曜日。
「トレーナーさん、お待たせしました~♪」
宣言した通り、大きなトランクとボストンバッグを抱えてきたクリーク。
あんまり先のことを考えないようにしてたが、バッグからチラリと見えたおむつがとても怖い。
上機嫌に鼻歌を歌っているクリークの荷物を持ち、直通のバスに乗る。
駅から2時間近く揺られて到着した温泉施設は、各部屋に露天風呂がついている旅館の角部屋。
プライバシーを考慮して、窓から見えるのは真っ青な海。何も気にせずに落ち着いて過ごせる。
「わ~。綺麗な風景ですね~♪」
荷物を置き、輝いた眼で海を眺めるクリーク。
高い金を払った甲斐があったぜ。
「あら、ふたりとも汗をかいちゃってますね。
ちょっとだけ早いですけど、おふろに入っちゃいましょう♪」
グイグイと脱衣所へ押し込んでくるクリーク。
「荷解きするので、先に入って待っててくださいね~♪」
シンプルな脱衣所で服を脱ぎ、たたんでカゴに入れる。
タオルを巻き、ドアと対面する。
温泉でドアを開ける瞬間が一番楽しみなのは俺だけなのだろうか。
ワクワクしながら木で作られたノブを回す。
ガチャリ、という音と共にドアが開くと、ヒノキ独特の清々しい香りが漂ってきた。
新しい風呂ってスンッてする独特の匂いがして好きなんだよな。
さて、クリークが来るまでもうちょっと時間がかかるだろう。
その間にかけ湯を済ませ、最低限の汚れを落とす。
「お待たせしました~!」
数分後、タオルをしっかりと装備して表れたクリーク。
右手のずっしりとしたポーチからシャンプーハットやアヒルさんがこんにちはしている。
彼女がかけ湯を始めたので、ポーチからアヒルさんをお借りして、温泉に浮かべる。
ぷかぷかと浮かぶ黄色のフィギュアはやっぱりかわいらしい。
ツンツンと突っついてみると、水面の上でゆらゆらと揺れる。ういやつよのう。
「かけ湯終わりましたよ~♪こっちに来てくださいね~♪」
アヒルさんと戯れている間に、彼女のかけ湯が終わっていた。
おいでおいで、と左手で招いている。
右手には水玉模様のシャンプーハットが準備されていた。
「かゆい所はありませんか~?」
ハットを被せ、とても丁寧に頭を洗ってくれる。
だが、流石に経験はないらしく、その手つきはどこか拙い。
「は~い、おめめをつぶってくださいね~♪3、2、1、0!」
耳元で囁かれるウィスパーボイス。
ボストンバッグから取り出されたシャンプーハットのせいで閉じなくても問題はない。
だが――
「よしよし、いいこでちゅね~♪」
薄目を開いてクリークの表情を見る。
そこに浮かんでいたのは、心の底から満たされた笑み。
こちらも苦笑いしてしまった。
ここで笑いが出てくるあたり、もう離れられないんだろうな。
俺のが終わった後、彼女も5分ほどかけてじっくりと髪を洗う。
おろしたクリークの髪は腰まで届く程に長い。
手櫛でブラッシングしたり予洗いしたりとかける手間も多い。
「トレーナーさん、流石にちょっと恥ずかしいですよ~……」
あっ。
……数分間の激闘の末、アヒルさんが心の
洗い終えたクリークがすぐ隣に浸かる。
こっちを向いた彼女は、ポツリポツリと話し始めた。
「……トレーナーさん、私にはもう分からないんです。」
見慣れた笑み。その中に混じった、見慣れない苦み。
「最初に出会ったとき、初めてのスカウトで悩まれていたじゃないですか。
その時に感じたんです。この出逢いは運命なんだって。
そして、今のトレーナーさんは、本当に立派な方に成長されました。
――だから、私も釣り合うようにならなくちゃって」
クリークがいたからここまでこれたんだ。
釣り合うも何もない、運命の相手だと思ってるよ。
「ええ、私もそう思ってます。
たとえ学園から契約を解消しろと言われても、絶対に拒否します」
彼女の顔に走る苦みが、一段と濃くなった。
「ですが最近の行動を振り返ると、私が好きに甘やかすだけになってますよね?
パートナーとして、トレーナーさんの望みを叶えられてないんです」
だから、と言葉を続ける彼女。
「以前、頼りにしてほしいと言われましたよね?
そこで、トレーナーさんの望む甘え方について考えてみたんです。
でも、その甘え方が分からないんです……」
苦みも笑みも消えた、真剣な表情。
「だからトレーナーさん、甘え方を教えてください!」
むんっ、と両手でガッツポーズ。レースの時よりも気合が入っている。
いざ自分がする側になると分からないか……。
じゃあ……まずは脚を伸ばしてゆっくりしてもらおうか。
「え~っと……特に何もしなくていいんですかぁ~?」
慣れてない事を体験する時は何も考えずに楽しむといいぞ。
ということでクリーク、頭を近づけてくれ。
「こうですか~?」
いいこだ、クリーク。
よしよし、と軽めに頭を撫でる。
「きゃっ!」
顔を両手で隠し、本気で照れてるクリーク。
湯船の中で脚をバタバタさせてるのを見るに、相当恥ずかしいらしい。
じゃあもっと恥ずかしがってくれ。
顔を上に向け、頭上にある器官――ウマ耳に息を吹きかけてみた。
「ひんっ!くすぐったいですよ~!」
パシャッとお湯から出てきた尻尾。
どうやら色々と敏感らしい。
――なら、さっきのお返しをしてやろう。
かわいいな、と耳元で囁いてみた。
「も~……恥ずかしいですよ~」
顔を赤く染めながら、それでもニコニコしてる女の子がそこにいた。
風呂から上がって夕飯を済ませ、お茶を机にゆったりした時間を過ごす。
甘やかすミッションを達成するため、会話中に少しずつスキンシップを混ぜてみる。
肯定するときに頭を撫でてみたり、手をつないでみたり。
やっぱり最初は困惑気味だったが、少しずつ受け入れてくれた。
「これからは、もっと仲良くなれるといいですね……」
クリークがゆっくりと目を閉じ、数分後にすうすうと寝息を立てる。
隠しミッションを達成し、右手でグッとガッツポーズした。
――ガラガラとおむつは忘れてるな、ヨシ!
翌朝。
色々と忘れてたことに気づいたクリークは、次のデートの行先を宣言して帰っていった。
「来週はトレーナーさんのお部屋にお邪魔します!色々と遊びましょう!」
神は死んだ。
数年後。
「マルゼンちゃん、どうしましょう~?
卒業したらトレーナーさんと同棲する予定なんですけど、いい家が見つからないんです~」
右手を頬に当てながら将来の予定を相談するのはスーパークリーク。
いやーん若ーい♪とはしゃぎながら相談に乗るのはマルゼンスキー。
その横で死んだ目をしているそれぞれのトレーナー。
「住む場所に困ってる?お姉さんにま・か・せ・て♪」
片目を閉じてウィンク。
所作が全体的に30年ほど前なのはどうにかならないのか。
「明後日に隣の部屋が空く予定なのよ。あなたたちが良ければだけど……どう?」
防音設備もバッチグー!と謎のアピール。
マルゼンスキーのうっとりした笑顔の横で、先輩の目とアゴヒゲは死んでいる。
恋人繋ぎしてたヤツが何言ってんだって顔してこっちを見てる気がするが、気にしない。
相変わらず羞恥プレイしてるなあ。
俺とクリークみたいにちゃんと節度を持って行動しないとな!
感想と評価ありがとうございます!遅筆ですが少しずつでも返していきます!
感想・ここすきなど頂ければとても嬉しいです!
温泉での描写が増えたな!ヨシ!
番外編いる?(活動報告にリクエスト頂けたら内容など検討します)
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いる
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いらない
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メジロパーマーで本編書いて?
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ヒシアケボノで本編書いて?
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ツインターボで本編書いて?