ワイがバスケで全国優勝したるわww   作:暇です

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赤司の変化

 試合が始まる数分前、黒子はロッカー室の中でベンチに腰を下ろしていた。

 ロッカー室には黒子以外誰も居らず、深夜のような静けさが辺りを包んでいる。

 

 先程の出来事について思考を巡らせる。中学卒業直前に誓った、キセキの世代同士で戦い、最強を決めると言う誓いの再確認のために集まった5人。……正確に言えば6人だが。

 

 他の事について気になる事はなかったが、何よりも気になっていたのは赤司君の変化についてだ。中学3年生の時、赤司君はまるで人格が入れ替わってしまったかのように人が変わってしまった。

 ただ勝利を追い求めて、それ以外を軽視するようになり、それがまたチームの崩壊に拍車をかけた。

 

 しかし、ついさっき会った赤司君は全中を3連覇する少し前に戻っていた……いや、それとも違う。戻ったというわけではないが、少なくとも赤司君は明らかに変わっていた。雰囲気も前と比べて幾分マシになっており、口調も多少変わったように感じた。

 

 前の彼だったならば、付いてきた降旗君のことを優しく帰そうとはしなかっただろう。恐らく、降旗君を脅すような形で帰らそうとしたはずだ。

 

 それと、金崎君と赤司君が知り合いだった事にも驚きを隠せなかった。今まで一切そんな事実に金崎君が触れた事はなく、しかも赤司君にライバル、親友とまで言わせていたのだから尚更だ。

 

 赤司君はあれから、テツヤ、大輝と人の事を名前で呼ぶようになった。けれど、金崎君だけは唯一「金崎」と呼んでいたのは彼が特別故だったのだろう。

 

 やはり……赤司君の変化の原因は金崎君だと思う。他に理由も思いつかないし、金崎君と赤司君は夏に一度出会ったと言っていたからその時に何かあったのではないか。

 

 赤司君をあそこまで変える「何か」の内容は分からないが。

 

 そういえば……赤司君は今京都に住んでいるはずだがいつの間に会いに行ったのだろうか。

 

 そこで、もうすぐ桐皇戦が始まる事に気づいて思考を一旦リセットする。まずは目の前の試合に集中しなくては。

 

 今回の対戦相手である桐皇学園は、青峰君を抜きにしてもかなりの実力を持っている。正直言って厳しい戦いになるだろう。

 

 それに、今回の試合は金崎君抜きでやらなければいけない。

 

 ある日の部活終わり、カントクの口から衝撃の事実が告げられた。霧崎第一戦の後、ロッカー室で金崎君が血を吐いていたのを目撃したそうだ。すぐに小金井先輩から、病院に入っていく金崎君を見たという報告がされた。

 金崎君は霧崎第一戦のすぐ後も、一見なにもおかしい所はないように見えた。むしろいつもより調子が良いように見えており、その事実が余計に僕達の驚愕を大きくした。

 

 そこから推察されることは、金崎君は自分の技のデメリットがそれである事を理解しており、あえてそれを隠していたのだ。恐らく、以前にも病院に受診したことがあるのではないだろうか。

 

 トリガーとなるのが技の乱用であり、霧崎第一戦ではそれが過剰になり過ぎていたとの事だ。今までは精々2、3回であるが、霧崎第一戦はその比ではなかった。

 

 まず、あのような乱用はこれから先よっぽどの事がないとしないだろう。それでも、少なくとも保険として桐皇戦には出さないとカントクから告げられた。当然、それに反対するものは誰一人としていなかった。

 

 試合に出すとしたら、乱用は何があっても絶対にしないと誓わせた上でだともカントクは言っていた。

 

 その事は既に金崎君には伝えているらしい。金崎君も頷いて了承していたという事だ。だが、技のデメリットなどについての詳細を聞いても一切何も答えることなく、押し黙ってしまったと言う。

 何がなんでも話したくないようだ。障害の類のものなのか、それとも別の何かなのかは分からない。けれどカントクは誰にでも他人に知られたくない事はあるので、出来れば知っておきたいが無理して聞く必要はないと判断したと言っていた。

 

 幸い、今回のキーとなる情報はあらかた得たため、詳細は分からなくてもそこまで支障はないらしい。

 

 そこで、移動する時間になったため黒子は一旦思考を打ち切る。そして立ち上がり、決戦の場へと向かうのであった。




補足説明

・金崎はカントクと話してる時ポーカーフェイスを保ちながら腹痛とバトってました

・赤司はオヤコロもハサミ攻撃もしてません。それどころか降旗君を怖がらせてすらいません。やったね、大分赤司君がマイルドだよ()
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