エデンズダンガンロンパ 希望の生徒と絶望の楽園 作:M.T.
《学級裁判 再開!》
赤刎「この中で、犯行可能なのはお前しかいない…だよな、黒瀬?」
黒瀬「…。」
赤刎「何とか言ったらどうなんだ?」
黒瀬「…え?ごめん。聞いてなかった。もう一回言って?」
弦野「は?コイツ…」
黒瀬「だって飽きちゃったんだもん。で?何?これ、ボクが疑われてる感じっすかー?」
赤刎「そうだ。お前が怪しいっていう証拠ならある。」
コトダマ提示!
【昨夜の黒瀬の行動】
「これだ!!」
赤刎「お前は昨日俺達を映画に誘っていたが、あれは時間の感覚を狂わせるためじゃないのか?」
速水「確かに、映画見てれば夢中になっちゃって時計なんて見ないもんね。」
赤刎「それにお前は上映中に映画館を抜け出していたが、あれは時計をズラしにタワーに行ってたんだろ?」
黒瀬「えー?違うよぉ。ボクは犯人じゃないからねー。」
ーーー議論開始!!ーーー
黒瀬「ボクは《ポップコーンを選んでた》って言ったよね?」
赤刎「でもそれを証明する手段はないだろ?それに、管理室の機械をいじるのはお前にしかできないはずだ。」
黒瀬「は?意味わかんない。管理室の機械をいじるぐらい《誰にでもできる》んじゃないの?」
《誰にでもできる》⬅︎【探索のメンバー】
「それは違うぞ!!」
《論 破》
赤刎「誰にでもできる!?違うな!!この中で時計を狂わせる事ができたのはお前だけだ!!」
黒瀬「何でよ。」
赤刎「俺の推理が正しければ、管理室の事を知り得たのはモノクマタワーの探索を担当していた俺、枯罰、そしてお前の3人だけだ。俺と枯罰は犯行時刻にアリバイがあるからシロ、となれば消去法で犯人はお前って事になる。」
黒瀬「…はぁ。」
黒瀬「うーん、ちょっと何言ってんのかわかんないかなぁ。」
《反 論》
赤刎「黒瀬?」
黒瀬「何でそんな事で疑われなきゃいけないのかなぁ?意味がわからないんだけど。」
赤刎「でも、状況的にはお前しかいないんだ。」
黒瀬「はあ、もういいよ。そこまで言うならボクが正しいシナリオに導いてあげるよ。」
ー反論ショーダウン開始ー
黒瀬「ボクは犯人じゃありませーん。」
赤刎「お前しか犯行可能な人物はいないんだ。諦めろ。」
黒瀬「そんな事言われても、本当に違うんだもんなぁ。…てかさ、仮にグーゴルプレックス歩譲ってボクが犯人だったとして、何でボクはジョンくんを殺したわけ?ボクがジョンくんを殺す《理由がない》じゃない。」
《理由がない》⬅︎【ジョンのチャット】
「その言葉、ぶった斬る!!」
《論 破》
赤刎「黒瀬、とぼけるのもいい加減にしろ。」
黒瀬「は?」
赤刎「お前は自分が内通者だと言っていたが、実際はそうじゃない。…お前は、本物の内通者を知ってたんだろ?」
黒瀬「嘘だよ。ボク、そんなの知らないもん。」
赤刎「じゃあ代わりに言ってやろうか?本物の内通者はな…」
赤刎「ジョンだったんだよ。」
聞谷「えっ!?」
速水「嘘でしょ!?ジョンが内通者なわけないよ!!」
赤刎「嘘じゃない。モノクマから、ジョンに内通のチャットが届いていた。ジョンは、大切な人を人質に取られて仕方なく内通してたんだ。」
速水「嘘だ!!現に、ましろは自分が内通者だって言ってたじゃんか!!」
赤刎「あれは、黒瀬の嘘だ。あえて内通者のフリをする事で、本物の内通者にボロを出させようとしたんだ。」
速水「そんな、そんな!!」
赤刎「さて…ここで本題だが、お前がジョンを殺ったんだろ?」
黒瀬「…。」
赤刎「お前は、自分が内通者だと嘘をつく事で内通者を炙り出して殺そうとしていたんじゃないのか?その結果、網にかかったジョンを容赦なく殺した…違うか?」
黒瀬「…ふ。」
黒瀬「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
黒瀬は、突然狂ったように笑い出した。
赤刎「黒瀬…?」
そして、不気味な笑みを浮かべながらゆっくりと拍手をした。
黒瀬「おめでとう、円くん。よくここまで辿り着いたね。…そうだよ。ボクがジョンくんを殺ったんだよ。」
安生「なっ…!」
コイツは今、確かにハッキリと『殺った』と言った。
自分から犯行を認めやがった。
…何を考えてやがる?
弦野「やっぱりテメェが犯人だったか!!」
黒瀬「そぉだよぉ。」
聞谷「そんな、酷いですわ!!内通者というだけで、どうしてウォーカーさんを…!?」
黒瀬「内通者だから殺したんだよ。だって、内通者は殺人を考えてるんだよ?現に、ゆめちゃんもジョンくんに唆されて絵麻ちゃんを殺そうとしたんだから。ジョンくんはボク達にコロシアイをさせようとしたわけだし、お互い様だよ。」
弦野「理由になってねぇじゃねぇか!!つーか、内通者のフリしてたテメェが偉そうな口利いてんじゃねぇよ!!」
黒瀬「はぁ。もういいから、さっさと投票でも何でも好きにすれば?」
弦野「テメェ…!!」
一「もういい!!さっさと投票しちゃおうよ!!」
速水「そうだよ、これ以上話し合う事は何もないもんね!?」
やけにあっさり犯人が決まったな。
…でも、本当に黒瀬が犯人なのかな?
何か、大事な事を見落としてるような気が…
モノクマ『うぷぷぷ、どうやら結論が出たみたいですね!?ではでは、投票ター…
枯罰「待たんかド阿呆!!!」
そう叫んだのは、枯罰だった。
枯罰「…おい。お前ら、肝心な事忘れとるぞ。」
速水「何だよ、肝心な事って!?どう考えてもましろが犯人じゃん!!」
枯罰「落ち着けや。おいチビ、今回は特別ルールがあったやろ?思い出してみぃ。」
特別ルール…
…!
そういう事か!!
コトダマ提示!
【動機】
「これだ!!」
赤刎「そうだ、動機!!」
弦野「はぁ?動機?」
赤刎「今回は、『クロが一緒に脱出する一人を指名できる』っていうルールがあった。黒瀬は、それを利用して真犯人と手を組んだんだ!!」
一「えぇっ!!?」
聞谷「それは本当ですの!?」
赤刎「ああ。黒瀬は、今回の事件の共犯者だったんだ!!」
弦野「共犯だと!?そんなわけあるか!!」
一「黒瀬さんが一人でやった事だ!!そうに違いないよ!!」
速水「早く投票しようよ!!」
枯罰「まだ早い言うとんねんド阿呆。」
聞谷「そうですわね。もう少し慎重に考えてもいいと思います。」
安生「あれ、意見が分かれちゃったね。」
その言葉を聞いた瞬間、一は顔を真っ青にした。
一「嘘でしょ…ねえ、まさかまたアレをやるの…!?」
枯罰「いい加減慣れろや。」
一「嫌だぁあああああああ!!!」
モノクマ『うぷぷぷ、そういう時はボクにお任せ!今回もまた変形裁判所の出番ですな!それでは早速始めましょう!レッツ変形!!』
《意見対立》
そう言ってモノクマは席から謎の装置と鍵を取り出し、鍵を装置に差し込んだ。
すると、俺達の席が宙に浮く。
一「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
席が変形し、俺達は二つの陣営に分かれた。
【黒瀬ましろは共犯者か?】
共犯者じゃない!黒瀬、弦野、一、速水
共犯者だ! 赤刎、安生、聞谷、枯罰
ー議論スクラム開始ー
一「だって黒瀬さんは《自白》したじゃん!!」
「聞谷!」
聞谷「本当に犯人なら《自白》なんてしないはずですわ。」
速水「共犯する《メリット》は無いんじゃないの?」
「枯罰!」
枯罰「どっちに転んでも生き残れるんやから《メリット》しか無いやろ。」
弦野「仮に黒瀬が共犯者だったとして、《犯人》が黒瀬を選ぶ保証なんかねぇだろ!!」
「安生!」
安生「《犯人》に有利になるような取り引きをするか脅すかすれば黒瀬さんを選ぶように仕向けられるんじゃない?」
黒瀬「何ですかー、ボクが《嘘》ついてるって言いたいわけ?」
「俺が!」
赤刎「ずっと内通者だって《嘘》をついて俺達を騙してきただろ。」
《全論破》
赤刎「これが俺達の答えだ!!」
安生「これが僕達の答えだよ。」
聞谷「これがわたくし達の答えですわ!」
枯罰「これがウチらの答えや。」
赤刎「黒瀬が共犯者だというのはほぼ確定だ。」
一「なっ…!!」
黒瀬「円くんひっどーい。ボクは共犯なんてしてないもーん。」
赤刎「嘘をついても無駄だからな。お前が共犯した目的は…」
ジョンを殺害したのは誰?
1.真犯人
2.黒瀬ましろ
3.モノクマ
➡︎1.真犯人
黒瀬が自白した理由は?
1.観念した
2.投票を間違えさせるため
3.気まぐれ
➡︎2.投票を間違えさせるため
黒瀬が共犯をした理由は?
1.犯人を手伝いたかったから
2.なんとなく
3.生き残るため
➡︎3.生き残るため
《COMPLETE!!》
赤刎「黒瀬。お前は自分が生き残るために犯人と手を組んで、自分が犯人だと言ったんじゃないのか?」
黒瀬「…ふふっ。」
黒瀬「きゃはははははははっ!!」
黒瀬は、今までの悪役のような表情を一変させて無邪気に笑い飛ばした。
俺達は、完全に黒瀬に騙されていた。
俺達の中の誰もが、黒瀬を犯人だと思い込んでいた。
全ては、自分が生き残るためだけに。
俺達は、コイツにずっと嵌められていたんだ。
黒瀬「はぁあ〜っ、あーあ。バレてないと思ったんだけどなぁ。そうよ?ボクは本当はジョンくんを殺してないのだー。」
弦野「今更何言ってんだテメェはよ!!」
黒瀬「だ、か、らぁ!ボクがクロだって言ったのは嘘なんだってば。ウ・ソ!確かに時計をズラしてジョンくんに強力な音波を浴びせて鼓膜を破った挙句階段から突き落としたのはボクだけど、消火器で殴ってトドメ刺したのはボクじゃないからね〜。」
聞谷「つ、突き落としたのですか!?」
枯罰「それに今鼓膜破ったって言うたよな?それはお前がやったんか?」
黒瀬「あっ、やべっ。これ言っちゃいけないヤツだった。まあいいや。ボクは投票結果が正解だろうが不正解だろうが死なないもんね。そんな事より、さっさと犯人見つければ?」
一「見つければって…君は犯人を知ってるんだろ!?」
黒瀬「知ってるからって正直に言うと思う?それくらい自分で考えなよ。」
弦野「コイツ…」
黒瀬「ボク、これ以上は何も喋らないからね?だってボクは犯人さんの味方になったんだも〜ん。裏切ったらお友達に選んでもらえなくなっちゃうよ〜。あ、ボクは寝てるからみんなで議論を進めればいいよ。」
黒瀬は、そう言って本当に寝始めた。
どうやら本気でこれ以上議論に参加する気は無いようだ。
安生「仕方ない、僕達で議論を進めよう。黒瀬さんと組んでウォーカー君を殺した真犯人…それは一体誰だったのかな?」
赤刎「…一人、心当たりのある奴がいる。」
そう、ソイツは今のところ唯一アリバイが証明されていない人物だ。
正直今までの犯行から考えてコイツが犯人の可能性は低いと思っていたが、黒瀬が共犯者なら納得がいく。
ソイツは、きっと黒瀬に操られてジョンを殺したんだ。
ソイツは…
《人物指定》
赤刎円
安生心
神崎帝
聞谷香織
黒瀬ましろ
漕前湊
枯罰環
札木未来
仕田原奉子
ジョナサン・ウォーカー
武本闘十郎
弦野律
一千歳
速水蘭華
筆染絵麻
宝条夢乃
➡︎速水蘭華
赤刎「…速水、お前が犯人だったんだな。」
速水「…えっ?えっ?」
速水は、自分の状況が飲み込めていないのか自分が犯人だと言われてキョトンとしていた。
だが、ようやく状況を理解すると表情を一変させた。
速水「はっ…はぁあああああっ!!?えっ、ちょっ…円!?何言ってんの!?アタシが犯人!?そんなわけないじゃん!!だってアタシはバカなんだよ!?それに機械音痴だし、殺人なんて計画できるわけないよ!!」
赤刎「今回の場合、別にお前が計画しなくてもいいんだ。今回の事件は、計画犯が黒瀬で実行犯はお前なんだろ?お前は、唯一無実を証明できないからな。それにお前、今回の裁判はやけに口数が少なかったよな。黒瀬に『ボロが出るから喋るな』とでも言われてたんじゃないのか?」
速水「ふざけんな!!アンタはそれだけで疑うのかよ!?アタシはやってねぇっつってんだろうが!!そんな事言ったら、千歳だって…!!」
一「ぼ、ボクは高い所怖いから一人じゃタワーに登れないんだよー…あは、あははははは…」
速水「それに、アタシにはアリバイが無いっつったけど、アタシにはちゃんとアリバイがあるんだよ!!」
ーーー議論開始!!ーーー
速水「アタシは《犯人じゃない》!!それはアンタ達だってわかってるでしょ!?」
聞谷「え、ええと?」
速水「ほら、夜のアナウンスが流れる直前《アンタ達と会った》じゃん!!」
安生「あっ…そういえばそうだったね。」
速水「アンタ達と会ったのは、事件発生から5分ちょっとだった!!タワーからホテルまで5分で着くわけねぇだろうが!!」
一「確かに…」
枯罰「納得すんなやボケ。どうせ短時間で移動する手段があったんとちゃうんか?」
速水「そんなの《あるわけねぇ》だろ!!」
…もしかして、あの証言が役に立つんじゃないか?
《あるわけねぇ》⬅︎ 【黒い紐】
「それは違うぞ!!」
《論 破》
赤刎「いや、短時間で移動する手段があったんじゃないか?」
速水「何を根拠に…!!」
赤刎「一が、タワーからホテルに黒い紐のようなものがかかっていると証言していた。あれは多分、短時間で移動するトリックに使われたものだ。」
速水「ッ…!!」
速水「スタミナ不足なんじゃないの!!?」
《反 論》
赤刎「速水?」
速水「黙って聞いてりゃアタシが犯人だと!?んなわけねぇだろ!!推理もランニングも、スタミナ不足は命取りになるんだよ!!」
赤刎「あのなぁ、速水…」
速水「うるせぇ!!アタシはやってねぇっつってんだろうが!!」
ー反論ショーダウン開始ー
速水「黒い紐!?何でそれがアタシがホテルにいた事と関係があるんだよ!!?」
赤刎「今はまだわからない。だが、お前が犯行時刻の直後にホテルに辿り着いた事と無関係だとは思えないんだ。」
速水「だからアタシはずっとホテルにいたっつってんだろうが!!」
赤刎「じゃあ一が見た黒いロープは?」
速水「知らねぇよそんなもん!!大体黒いロープって何だよ!?《物理室にあったロープは青》だから違うじゃねぇか!!」
ちょっと待て、今大事な事を言わなかったか?
《物理室にあったロープは青》⬅︎【青いロープ】
「その言葉、ぶった斬る!!」
《論 破》
赤刎「おい、速水。」
速水「あぁ!?何だよ!?」
赤刎「確かに俺は、黒い紐を見たという発言を途中で黒いロープを見たという発言にすり替えた。調査の結果、ロープが使われたと断定できたからな。」
速水「それがどうしたんだよ!?」
赤刎「でも俺は、ロープが物理室のものだなんて一言も言ってないぞ?」
速水「えっ」
赤刎「それに、お前肝心な事をわかってないんじゃないのか?」
速水「肝心な事!?何だよ!?」
赤刎「色っつーのは、光の反射だ。当然、光の量が少ない場所では色の正確な判断が難しくなる。その結果、普段見る色より暗い色に見えるんだ。一がロープを見たと言ったのは暗い屋外だったから、青を黒に見間違えたんだろう。…物理室を探索してないお前が、何でロープの元の色を知ってたんだ?」
速水「え、えっと…」
赤刎「お前は自分から進んで物理室に探索や勉強目的で行くような奴じゃないし、ロープの元の色を知ってるわけないよな?」
速水「ぐっ…」
弦野「フン、語るに落ちる…ってやつか。」
黒瀬「あーあ、だから黙ってろって言ったのに。」
弦野「テメェ、寝てたんじゃなかったのかよ。」
黒瀬「んあー、これは寝言だよ。返事しないでね。」
聞谷「本当に寝ながら喋ってますわね…」
黒瀬「イルカさんは脳みそを半分寝た状態にできるんだよー。…ぐぅ。」
一「無駄に器用!!」
枯罰「そこ、脱線すんなや。とりあえず、速水がどうやって短時間で移動したのかを話し合おか。」
速水「勝手に犯人だって決めつけんな!!」
ーーー議論開始!!ーーー
黒瀬「《ワープ》だよきっとー。」
枯罰「お前もう黙れや。口縫うぞ。」
一「《全力ダッシュ》とか?」
速水「いくらアタシだってあの距離を5分で走るのはキツいよ!!」
枯罰「それに走ったんやとしたら見掛けた時息切らしとる筈やろ。」
弦野「《自転車》でも使ったんじゃねぇのか?」
安生「途中にタイヤ痕はなかったよ?」
聞谷「《窓から飛び降りた》…とかではないですわよね。」
《窓から飛び降りた》⬅︎【展望エリアの窓】
「それに賛成だ!!」
《同 意》
赤刎「展望エリアの窓のロックが外れていた。多分、速水はそこから移動したんだ。」
速水「窓がどうしたんだよ!?まさかとは思うけど、タワーからホテルまで飛んで移動したとか言わねぇだろうな!?」
赤刎「とぼけるなよ。ロープを使ったんだろ?」
速水「証拠はあんのかよ!!」
コトダマ提示!
【柱に何かを巻き付けた痕】【窓枠に何かを巻き付けた痕】
「これだ!!」
赤刎「展望エリアの柱とホテルの窓枠にロープを巻きつけた痕があった。これがどういう事かわかるか?」
速水「わかんねぇよ!!」
赤刎「…はぁ。タワーの窓とホテルの窓は、ロープで繋がれてたんだよ。一が見た黒い紐は、おそらくそれだ。」
聞谷「でも、待ってくださいまし。ロープで窓同士を繋いだとして、どうやって移動したんですの?
赤刎「それは…」
考えろ…
どうやって速水が窓から短時間で移動したのか…!
ー閃きアナグラム開始ー
ロ ー プ ヲ ス べ リ オ リ タ
【ロープを滑り降りた】
「これだ!!」
赤刎「速水は、ロープを滑り降りたんだ!!それなら、短時間で移動できるだろ!?」
聞谷「んなぁっ…!?」
赤刎「さらに言うと、速水はロープを滑り降りる時にあるものを使ったんだ。」
コトダマ提示!
【ハンガー】
「これだ!!」
赤刎「速水は、ハンガーにぶら下がってロープを滑り降りたんだ。」
弦野「マジかよ!!?」
一「確かに理屈は通ってるけど…」
安生「でも、それだと距離と高さ的に勢いがつきすぎて速水さん死んじゃわない?」
赤刎「だろうな。だから速水は、滑り降りる勢いを殺すためにあるものを使ったんだ。」
コトダマ提示!
【擦り切れたハンカチ】
「これだ!!」
赤刎「焼却炉に擦り切れたハンカチが捨てられていた。おそらく、ハンガーにハンカチを巻きつけて摩擦を起こしたんだ。」
安生「なるほどね…」
枯罰「でもなぁ…それでもホテルの中に移動する時に速水が怪我してまうんとちゃうか?」
赤刎「だろうな。だからちゃんと対策もしてたんだよ。」
コトダマ提示!
【窓際に散らばった布団】
「これだ!!」
赤刎「速水は、ホテルの中に飛び込む時に怪我をしないように窓際に大量の布団を置いておいたんだ。」
弦野「大量の布団だと!?どっから持ってきたんだよそんなモン!!」
聞谷「亡くなった方の個室だと思いますわ。亡くなった方の個室には、パスポート無しで入室可能ですので…」
枯罰「なるほど…これで謎はなくなったっちゅうわけか。」
速水「まだだよ!!まだアタシが犯人だと決まったわけじゃない!!」
赤刎「いや、お前が殺ったっていう証拠はあるんだ。」
コトダマ提示!
【布団の靴の痕】
「これだ!!」
赤刎「布団には、靴の痕がついていた。普通、布団に靴の痕なんてつかないよな?」
速水「それがどうしたんだよ!?アタシのじゃないかもしれねぇだろ!?」
枯罰「呆れた…この期に及んで言い逃れする気なんか。もうええ、おいチビ。トドメ刺したれや。」
赤刎「ああ。」
速水「アタシは犯人じゃねぇっつってんだろ!!」
【速水】 【の】 【履いている】 【シューズ】
赤刎「これで終わりだ!!」
赤刎「速水。お前が犯人じゃねぇって言うなら、シューズを見せてくれないか?」
速水「はぁ!!?」
赤刎「もし布団の靴の痕とお前のシューズの裏の模様が一致すれば、お前が犯人だって事になる。ほら、早く見せろ。」
速水「ふざけんじゃねぇ!!アタシは、アタシは犯人じゃない!!アタシはましろの言う事を聞いてジョンの頭を砕いただけよ!!殺したのはましろだ!!」
枯罰「あちゃー、頭かち割ったんは認めてまうんかいな。」
速水「あっ…」
黒瀬「…んぅ、えーっと、今どこまで進んだ?」
弦野「チッ、やっと起きたか。もうそろそろ裁判終わるぞ。」
黒瀬「えー。」
速水「ま、ましろ!!アンタ、アタシに協力してくれるって言ったでしょ!?お願いだから庇ってよ!!ジョンはアンタが殺したんだよね、ねぇ!?」
黒瀬「んーっとねぇ…ジョンくんを殺したのはー、蘭華ちゃんでーす。」
速水「………は?」
黒瀬「ボクね、やっぱり円くんの味方になる事にしたんだー。…ああ、違った。ボクは元々キミを勝たせる気なんて無かったんだよ。」
速水「ちょっ…どういう事!?」
黒瀬「だって、キミを勝たせたら円くんが死んじゃうじゃん。円くんが死ぬのが前提の取り引きなんてね、初めから成立しないんだよ。沈むとわかってる泥舟に大好きな人を乗せるバカがいると思う?」
速水「テメェ…!!ふざけんな!!殺してやる!!」
黒瀬「ご自由にどうぞ。そしたらキミの罪が重なるだけだけどね。円くん、もうトドメ刺しちゃっていいよ。」
赤刎「…最後に、事件の真相を振り返ろう。」
ークライマックス推理開始!ー
【Act.1】
事の発端は、前回の裁判で内通者の存在をモノクマに知らされた事だった。
この時、黒瀬はわざと内通者を名乗る事で内通者を炙り出す算段だった。
そして、狙い通り網に掛かった奴がいた。
それが今回の被害者であるジョンだった。
モノクマから4つ目の動機を聞かされた時、黒瀬は自分は手を汚さずに邪魔な内通者を消し、かつ裁判でどっちに転んでも生き残れる作戦を思いついたんだ。
【Act.2】
まず、黒瀬は俺達を映画に誘い、俺達が映画に夢中になっている間にレーザーガンで管理室の機械に誤作動を起こし時計を狂わせた。
そして何事もなかったかのように映画館に戻り、俺達と一緒に映画を見た。
今思えば、黒瀬が俺達を映画に誘ったのは映画に夢中にさせて時計を確認させないためだったんだ。
その後、俺達がプレイルームでゲームに夢中になってる間に盗み出したロープでタワーの窓とホテルの窓を繋ぎ、窓際に布団を置いておいた。
これで事件の下準備は整った。
【Act.3】
次に黒瀬は、何か理由をつけてジョンをタワーの6階に呼び出し、音波発生装置とスピーカーを使った上でジョンを階段から突き落とし、ジョンの身体の自由を奪った。
そこへ犯人を呼び出し、消火器でジョンの頭を原型がなくなるまで砕くように言ったんだ。
今回の動機で黒瀬の協力者となっていた犯人は、言われるがままにジョンの頭を砕いた。
その結果、ジョンは命を落としてしまったんだ。
【Act.4】
ジョンを殺した後、あらかじめ黒瀬からトリックを聞かされていた犯人はハンカチを巻きつけたハンガーでロープを滑り降りた。
ロープには傾斜がついていたから、5分足らずでホテルの窓へ辿り着いた。
そうしてホテルに辿り着いた犯人は、その後何事もなかったかのように俺達の前に現れた。
移動に使ったロープを一に見られてしまっていたとも知らずにな。
【Act.5】
犯人がホテルに無事着いたのを確認した黒瀬は、夜時間を知らせるアナウンスの設定をいじって、9時半にアナウンスを流した。
俺達は、このアナウンスがホテルの時計に合わせて放送されたせいで、時計がずらされている事に気付かなかったんだ。
そして黒瀬は俺達が部屋に戻り寝静まったタイミングで時計を元に戻し、タワーとホテルを繋いでいたロープを回収した。
そして黒瀬は、ジョンを探すときに死体発見アナウンスでこの事がバレないように俺と同時にジョンの死体を発見し、自分を犯人候補から外したんだ。
【Act.6】
今回の事件を難航させた原因、それは『クロがもう一人脱出できる奴を選ぶ事ができる』という、共犯のメリットがある動機だった。
犯人は黒瀬の『自分を選んでくれるなら勝たせてやる』という甘い言葉に釣られてジョンの殺害を決行した。
一方で黒瀬は、約束通り犯人を勝たせるために迫真の演技で俺達に自分が犯人だと思い込ませた。
でも黒瀬は実は約束を守る気なんてなくて、黒瀬の暴露によって犯人が追い詰められる結果となったんだ。
…俺にはわからない。
どうしてお前が黒瀬に操られてジョンを殺してしまったのか…
「これが事件の真相だ。そうだろ!?【超高校級のランナー】速水蘭華!!」
速水「はぁああああああああ!!?ふざけんじゃねぇ!!!アタシは犯人じゃねぇっつってんだろうが!!アタシは嵌められたんだよ!!アタシは悪くない!!」
黒瀬「んー…ごめんね蘭華ちゃん。ちょっと何言ってんのかわかんないかな。みんなー、死にたくなかったら蘭華ちゃんに投票よろしくー♪」
弦野「ふざけんな!!テメェもジョナサンを殺しただろうが!!テメェに投票してやる!!」
黒瀬「ん?ボクはジョンくんの鼓膜を破って階段から突き落としただけだよ?だからボクに投票したら自分の首を絞めるだけなんだよなー、これが。」
弦野「くっ…!!」
黒瀬「クマちゃーん、早く投票始めてよ、ボク喉乾いちゃった。」
モノクマ『うぷぷぷぷ、それではもう結論が出たみたいなのでアレいっちゃいましょうか!投票ターイム!!一応もう一回言うけど、ちゃんと誰かに投票してよね?それと、ちゃんと実行犯に投票してよね?間違えて共犯者に投票しないでねー!』
モノクマがそう言うと、席にボタンが表示され投票時間が始まった。
投票しなければ俺が死ぬんだ。
俺は、迷いながらも速水に投票した。
モノクマ『投票の結果、クロとなるのは誰なのかー!?その結果は正解か不正解なのかー!?ワクワクでドキドキの投票ターイム!!』
モニターにスロットが表示される。
ドラムロールと共にリールの回転速度が落ちていき、速水の顔のドット絵が3つ揃った所でリールが止まった。
その直後、正解を褒め称えるかのように、はたまた俺達の潰し合いを嘲笑うかのように歓声と共に大量のメダルが吐き出された。
《学級裁判 閉廷!》
ー生存者ー
【超高校級の講師】赤刎円
【超高校級のカウンセラー】安生心
【超高校級の香道家】聞谷香織
【超高校級の脚本家】黒瀬ましろ
【超高校級の傭兵】枯罰環
【超高校級のヴァイオリニスト】弦野律
【超高校級のソフトウェア開発者】一千歳
【超高校級のランナー】速水蘭華
ー以上8名ー
ジョンクンは、武本クンと仕田原ちゃんとは逆に全員がクロ予想してた子でした。
速水ちゃんはシロ予想とクロ予想が半々って感じです。
はたまた予想を覆せたようでワシャ満足。