エデンズダンガンロンパ 希望の生徒と絶望の楽園   作:M.T.

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非日常編②(学級裁判前編)

コトダマ一覧

 

【モノクマファイル⑥】

モノクマファイル⑥

被害者は【超高校級の脚本家】黒瀬ましろ。

死亡時刻は午後7時15分。

死体発見場所は【超高校級の脚本家】の研究室。

死因は中毒死。

喀血が見られ、右肩に切傷がある。

 

【香辛料の匂い】

黒瀬の身体から香辛料の匂いがする。

 

【安生の検視結果】

死体は少なくとも死後1日以上経っている。

 

【喀血】

黒瀬は肺から出血している。毒を盛られた事が原因だと考えられる。

 

【肩の切り傷】

傷口は綺麗に切り裂かれていて、鋭利な刃物で切りつけられたと考えられる。

余程刃物の扱いに長けた人物の犯行と考えるのが妥当。

 

【黒い液体】

黒瀬の肩に付いていた液体。

皮膚が炎症を起こしている事から、猛毒と考えられる。

 

【齧られたリンゴ】

モノリンゴという白と黒に分かれたリンゴ。

白い方だけ一口齧られており、齧った部分には血が付着していた。

 

【モノトキシンα】

モノリンゴの白い皮に含まれる猛毒。モノトキシンβの効果を打ち消す。

 

【モノトキシンβ】

モノリンゴの黒い皮に含まれる猛毒。モノトキシンαの効果を打ち消す。

 

【解毒の副作用】

モノトキシンαとモノトキシンβが反応すると、解毒の際に強力な睡眠作用が伴う。

副反応は、寝ている間に何かをしても起きない程強力。

 

【黒瀬の手紙】

黒瀬のポケットに入っていた。

『ここを出ろ 繰り返すな この世界を壊せ』と書かれている。

一見意味不明な内容だが、俺達に託したメッセージのようにも思える。

かなり綺麗な字で書かれており、死ぬ直前に書いたものとは考えにくい。

 

【散らかった部屋】

黒瀬の部屋には本が散乱しており、本棚にはぶつかったような痕があった。

研究室内で争いが起こった可能性が高い。

 

【銀色の十字架】

散らかった本の中に紛れていた。

金具が取れたような痕がある事から考えても、おそらく誰かのアクセサリーだったと考えられる。

 

【催涙スプレー】

本棚の裏に隠されていた。

中身のほとんどは既に使われていると考えられる。

中身は、黒瀬の身体の匂いと全く同じ匂いがする。

 

【閉め切られた窓】

研究室の窓は全て閉め切られており、ガムテープで塞がれていた。

 

【暖炉】

ずっと使われていなかったはずの暖炉が使われている。

 

【塞がれた煙突】

暖炉が使われていたにもかかわらず、煙突は塞がれていた。

 

【換気扇の痕】

換気扇にガムテープを剥がしたような痕があった。

 

【研究室のドア】

研究室のドアはサムラッチ錠が付いているが、それ以外の鍵は掛かっていなかった。

 

【扉のゼリー状の何か】

扉には、ゼリー状の何かがくっついていた。

枯罰曰く薬品のような匂いがするらしい。

 

【換気扇のスイッチ】

いつの間にか換気扇が手動モードになっており、黒瀬の死亡時刻の約1時間後に研究室の換気扇のスイッチが入れられていた。

 

【割れたガラス片】

トラッシュルームには割れたガラス片が捨てられていた。

ガラス片にはラベルが貼られており、よく見ると『β』と書かれている。

 

【接着剤のチューブ】

トラッシュルームに銀色のチューブが捨てられていた。

一曰く、瞬間接着剤のチューブらしい。

 

【ガスマスク】

物理室からガスマスクが盗まれていた。

 

【本の並べ方】

よく見ると、本が落ちていた本棚とは反対側の本棚の本の配置がおかしい。

ジャンルなどがバラバラに並べられており、本好きの黒瀬が並べたとは考えられない。

おそらく何者かが並べ直したと考えられる。

 

【折れたペン】

研究室のゴミ箱には、真っ二つに折れたペンが捨てられていた。

 

【起床時間】

まずは光を浴びてから3時間後に安生、それからさらに6時間後に枯罰、5日後に黒瀬、さらに2時間後に俺、さらに約6時間後に弦野、さらに11時間後に一、さらに7時間後に聞谷が目を覚ましている。

犯行時刻から考えて、まず聞谷には犯行不可能。

 

【診療所の履歴】

診療所の入退室履歴。

18:00 退室

18:38 退室

19:18 入室

19:25 退室

19:28 入室

19:57 退室

20:30 入室

01:24 入室

12:05 退室

19:25 入室

となっている。

 

 

 


 

 

 

エレベーターが止まると、扉が開いた。

全員が、それぞれの思いを抱えながら自分の席につく。

速水と黒瀬の席には、それぞれバツ印が書かれた遺影が置かれていた。

あの二人が死んでしまったなんて、今でも信じられない。

でも、やるしかない。

真相を明らかにしなければみんな死ぬ。

…また始まるんだ。

命懸けの学級裁判が…!!

 

 

 

《学級裁判 開廷!》

 

 

 

モノクマ『ではまず裁判の簡単な説明をしておきましょう。学級裁判では『仲間を殺した犯人は誰か』について議論をし、その結果はオマエラの投票によって決まります!もし正解ならクロのみがオシオキ、不正解ならクロのみが失楽園、それ以外の全員がオシオキとなります!』

 

一「…前から思ってたんだけどさ、その前置きっているの?」

 

モノクマ『何を言ってるんですか!何事も様式美が大事なんだよ!この前置きがあるからこそ、やる気や元気が漲るんじゃないですか!』

 

弦野「いや、全く。」

 

モノクマ『………あっそ』

 

あれ?

なんかちょっと拗ねてないか?

まあ、そんな事どうでもいいけど。

 

安生「そんな事より今は議論を進めよう。こういう時は、事件の概要を振り返るのがセオリーだよね?」

 

一「で、でも!今回の事件は簡単だよね!?」

 

弦野「は?」

 

一「黒瀬さんは自殺だったんだよ!!」

 

弦野「…。」

 

一「ひっ!?な、何だよぉ、その目は…!!ボクが間違ってるって言いたいわけ!?」

 

赤刎「まあまあ…とりあえず、黒瀬が自殺だったかどうかについて議論しよう。」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

一「黒瀬さんは《自殺》だ!!そうに違いないよ!!」

 

聞谷「ええと…いきなり自殺だと決めつけるのは早計では?」

 

一「いや、黒瀬さんは自殺で間違いないね!!」

 

弦野「じゃあ聞くが何でそう思うんだ?」

 

一「だって、黒瀬さんは穏やかな表情で死んでたんだよ!?《殺された》んだとしたらあんな表情にはならないよね!?それに、床には《毒リンゴ》が落ちてたじゃん!!」

 

弦野「…何で散々俺達を引っ掻き回した黒瀬が今になっていきなり自殺したんだ?」

 

一「理由なんて今はどうでもいいよ!!大事なのは、黒瀬さんが《たった一人で自殺した》って事なんだからさ!!」

 

今の一の発言はおかしい!!

 

 

 

《たった一人で自殺した》⬅︎ 【散らかった部屋】

 

「それは違うぞ!!」

 

《論 破》

 

 

 

赤刎「いや、黒瀬は誰かに殺された可能性が高い。」

 

一「な、何で!?」

 

赤刎「黒瀬の部屋は散らかっていたんだ。本が散乱して、本棚にはぶつかったような痕があった。つまり、研究室では争いが起こった可能性が高い。」

 

弦野「なるほどな。だったら、黒瀬が自殺したって線は消えるわけか。」

 

一「っ………」

 

 

 

一「君の推理はバクだらけだよ。」

 

《反 論》

 

 

 

一「部屋が散らかってるから他殺だって!?そんなの認めない!!」

 

赤刎「という事は、お前なりに何か反論があるんだな?」

 

一「そうだよ!!君の間違いだらけの推理をボクが組み直してやるよ!!」

 

 

 

ー反論ショーダウン開始ー

 

一「部屋が散らかってるから他殺だって!?完全に暴論じゃんかよ!!黒瀬さんが自分で散らかしたって線は!?」

 

赤刎「本好きの黒瀬が本を雑に扱うなんて考えられないし、わざわざ部屋を散らかす理由がない。」

 

一「それは…間違えて本棚にぶつかっちゃったんじゃないの!?ほら、あの子抜けてるとこあるし!!」

 

赤刎「そうだとしても、片付けもせずに自殺なんてするか?」

 

一「う、うるさいなぁ!とにかく黒瀬さんは自殺したんだよ!!だって、《部屋には内側から鍵がかかってた》じゃないか!!」

 

《部屋には内側から鍵がかかってた》⬅︎【研究室のドア】

 

「その言葉、ぶった斬る!!」

 

《論 破》

 

 

 

赤刎「いや、あの部屋には初めから鍵なんてかかってなかったんだ。」

 

一「何で!?弦野君が何度開けようとしても開かなかったじゃん!!赤刎君だって見てたでしょ!?」

 

赤刎「でも、枯罰は弦野が蹴破ったドアには鍵がかかってなかったと証言している。そうだよな?」

 

枯罰「ああ。何なら証拠写真も見せたろか?鍵がかかっとる状態で無理矢理蹴破ったなら、鍵が壊れとるはずやからな。」

 

一「うっ……」

 

弦野「あっ…そういえば、鍵がかかってる割にはやけに簡単に開いたなとは思ったんだよな。じゃああの時ドアが開かなかったのは何でなんだ?」

 

赤刎「それは多分…」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【扉のゼリー状の何か】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「扉には、ゼリー状の何かが貼り付いていたんだ。扉が開かなかったのは、おそらくそのせいだ。」

 

安生「ゼリー状…うーん、それだけだとよくわからないね。」

 

枯罰「ウチが調べてわかった事といえば、鼻を刺すようなキッツい匂いがしてベタベタする物質やっちゅう事くらいやな。」

 

聞谷「刺激臭にベタベタ…扉に貼り付いていたものは一体何だったのでしょうか?」

 

赤刎「それについてだが、一つ心当たりがある。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【接着剤のチューブ】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「扉に貼り付いていたゼリー状の物質、それはおそらく接着剤だ。」

 

安生「…接着剤?」

 

赤刎「一がトラッシュルームから見つけ出してくれた。おそらく、扉は鍵がかかってたんじゃなくって接着剤で貼り付けられてただけだったんだ。」

 

弦野「接着剤でくっつけただけなら密室を装う事ができるな。」

 

聞谷「なるほど…では次は殺害方法について話し合いません事?」

 

赤刎「そうだな。」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

安生「まず、殺害方法は《毒殺》で間違いない。これに関してはみんな納得してくれるよね?」

 

一「えっと…何でそう言い切れるの?」

 

安生「《ファイル》に書いてあるからね。」

 

一「でも、モノクマのファイルなんて信用できないんじゃ…」

 

聞谷「ですが今まで嘘が書かれていた事はありませんでしたわよ?」

 

黒瀬の死因…

アレで間違い無さそうだ。

 

 

 

《毒殺》⬅︎【喀血】

 

「それに賛成だ!!」

 

《同 意》

 

 

 

赤刎「黒瀬は血を吐いていた。安生によると、毒を体内に摂取した事が原因らしい。」

 

安生「うん。さっきも言ったけどファイルにも中毒死って書かれていた以上、毒殺で間違いないよ。」

 

聞谷「やはりそうでしたのね。では、黒瀬さんを殺害した毒は一体…?」

 

赤刎「それについてなら心当たりがある。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【モノトキシンβ】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「黒瀬は、おそらくモノトキシンβで殺されたんだ。」

 

一「モノ…?何それ。」

 

赤刎「少量でも死に至る猛毒だ。黒瀬は多分、この毒で殺害されたんだ。」

 

一「そう言われても、突拍子が無さすぎるよ。何でそう思うの?」

 

赤刎「それは…」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【割れたガラス片】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「トラッシュルームに割れたガラス片が捨てられていた。そのガラス片のラベルには『β』と書かれていた。おそらく、捨てられていたのはモノトキシンβが入っていた小瓶だ。」

 

安生「未使用の毒を捨てるのはルールで禁止されてるから、毒が実際に使われた可能性はかなり高いね。」

 

聞谷「毒……犯人は、どうやって黒瀬さんに毒を盛ったのでしょうか?」

 

一「え?毒リンゴが落ちてたんだから、毒リンゴを食べて死んだんじゃないの?」

 

赤刎「いや、黒瀬が齧ったリンゴの白い皮にはモノトキシンβは含まれていないそうだ。おそらく、別の方法で毒が盛られたんだと思うぞ。」

 

弦野「別の方法ねぇ…」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

一「うーん…毒を無理矢理《飲ませた》とか?」

 

聞谷「直接《注射》するという方法もありますわよね?」

 

弦野「どうやってやるんだよそれ。」

 

安生「《毒の刃物で切りつけた》っていう線はどう?」

 

安生の意見が正しそうだ。

 

 

 

《毒の刃物で切りつけた》⬅︎【肩の切り傷】

 

「それに賛成だ!!」

 

《同 意》

 

 

 

赤刎「黒瀬の肩には、刃物で切りつけられたような切り傷があった。おそらく、この切り傷から毒が入り込んだんだ。」

 

聞谷「は、刃物で切りつけたのですか!?」

 

赤刎「ああ。その可能性が高い。」

 

一「うーん…でもねぇ。切り傷があったからって、そこから毒が入り込んだって考えるのはちょっと無理矢理すぎない?」

 

赤刎「ちゃんとそう考えられる根拠はあるんだ。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【黒い液体】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「黒瀬の方には、血に混じって黒い液体が付着していた。これはおそらく、さっき言ったモノトキシンβだ。」

 

聞谷「え、そうなんですの?」

 

安生「うん、多分ね。黒い液体が付いてる部分だけ炎症を起こしてたから、何かしらの毒である事はまず間違いないよ。」

 

聞谷「では…床に落ちていたリンゴは一体…?」

 

赤刎「多分カムフラージュじゃないか?齧られたリンゴを見れば、リンゴの毒で死んだんだと思い込ませる事ができるからな。」

 

すると、弦野が少し考え込んで口を挟んだ。

 

弦野「………なあ、一個いいか?」

 

赤刎「どうした、弦野?」

 

弦野「あのさ、何で黒瀬は殺されたのかな?」

 

一「何でって…そりゃあ、あれだけの事してりゃあ誰かには恨まれて…」

 

弦野「そういう意味じゃなくて、よく殺せたなって事だよ。」

 

聞谷「あ……言われてみれば…黒瀬さん、見た目の割に力も素早さもございますものね。」

 

安生「それに、黒瀬さんは実はこのメンバーの中では一番頭が切れるんだよ。少なくとも、僕達の頭では彼女を騙して殺すのは不可能だ。何らかの方法で黒瀬さんの動きを封じたと考えるのが妥当だろうね。」

 

一「じゃあ、どうやって黒瀬さんの動きを封じたのかを考える方向でいいのかな…?」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

一「《毒のナイフで切りつけた》んだよ!」

 

弦野「だから、どうやって毒のナイフで切りつけたのかって話をしてんだよ。」

 

聞谷「《力尽く》…というわけでもなさそうですわね。」

 

安生「《催涙スプレー》…とかではないかな?」

 

安生の意見が正しそうだ。

 

 

 

《催涙スプレー》⬅︎【催涙スプレー】

 

「それに賛成だ!!」

 

《同 意》

 

 

 

赤刎「…黒瀬の動きを封じるために使ったのは、おそらく催涙スプレーだ。」

 

聞谷「さ、催涙スプレーですか!?」

 

赤刎「ああ。本棚の裏に催涙スプレーの缶があった。犯人はおそらくこれを使ったんだ。」

 

弦野「けどよ。本棚の裏に催涙スプレーがあったからって、犯行に使われたとは限らねぇだろ?」

 

赤刎「…いや、催涙スプレーは間違いなく黒瀬の動きを封じるために使われたんだ。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【香辛料の匂い】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「黒瀬の身体からは、強烈な香辛料の匂いがしたんだ。そしてこの匂いは、俺が見つけた催涙スプレーの中身と同じだった。」

 

弦野「…そうだったのか。」

 

一「そうなると、犯人は誰なのかな?」

 

聞谷「状況が状況ですし…絞り込みは難しいですわね。

 

弦野「刃物の扱いに慣れてる奴が犯人の可能性が高いと思うぜ。」

 

これまでの推理から考えて、犯人はアイツの可能性が高い。

…でも、こんなにあっさり犯人がわかっていいものなのか?

多分、これですんなり終わりというわけじゃないだろう。

 

 

 

《人物指定》

 

 

 

 

赤刎円

 

安生心

 

神崎帝

 

聞谷香織

 

黒瀬ましろ

 

漕前湊

 

枯罰環

 

札木未来

 

仕田原奉子

 

ジョナサン・ウォーカー

 

武本闘十郎

 

弦野律

 

一千歳

 

速水蘭華

 

筆染絵麻

 

宝条夢乃

 

 

 

 

 

➡︎枯罰環

 

 

 

 

赤刎「…お前なんじゃないのか?枯罰。」

 

枯罰「………。」

 

聞谷「そんな、枯罰さんが犯人なんですの!?」

 

一「あ…そういえば枯罰さん、今回の裁判は珍しくあんまり喋ってなかったよね。」

 

弦野「確かに…今まで元気だった奴がいきなり何も喋らなくなるなんて怪しいぜ。」

 

赤刎「枯罰、反論はないか?お前は、毒の刃物で黒瀬を………」

 

枯罰「………はぁ。お前ら、阿呆なんとちゃう?」

 

安生「…えっ?」

 

枯罰「何で今の話でウチが犯人って事んなんねん。こないな雑な推理で犯人にされんのも癪やし、ハッキリ反論させてもらうで。」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

枯罰「何でウチが犯人っちゅう事んなんねん。」

 

赤刎「だって、この中で催涙スプレーを浴びせたとはいえ動く相手に狙って刃物で傷をつけられるのはお前くらいしかいないだろ?」

 

枯罰「んなもん、《隠してるだけ》かもしれへんやんか。《憶測》で話進めんのやめぇや。」

 

赤刎「確かに憶測の域を過ぎない。でも、お前が犯人だっていう証拠は………」

 

枯罰「喧しいわド阿呆。事件が起こったんは《今日の19時15分》やぞ?ウチがその時お前と一緒に診療所におったんを忘れたんか?」

 

いや、違う…

枯罰は今、明らかに間違った発言をした!!

 

 

 

《今日の19時15分》⬅︎ 【安生の検視結果】

 

「それは違うぞ!!」

 

《論 破》

 

 

 

赤刎「違う。黒瀬が死んだのは今日の19時15分じゃない。もっと前の時間だ。」

 

枯罰「は?何言うとんねん。」

 

赤刎「安生の検視結果によると、黒瀬が死んだのは一日以上前なんだ。だから、今日の夕方のアリバイを証明しても意味がない。」

 

枯罰「………。」

 

弦野「そういやお前、さっき真っ先に検視を名乗り出てたよな?」

 

枯罰「は?それは何もおかしないやろ。今までずっとウチが検視しとったやんか。」

 

弦野「でも、こういう風に考える事もできるだろ?この中で正確に検視できるのはお前と安生だけ。だから、お前が検視を担当すれば虚偽の報告をしても俺達がそれを確かめる術は無い。だから真っ先に名乗り出た。」

 

枯罰「…………。」

 

聞谷「ええと…では、本当の死亡時刻は一体…?」

 

赤刎「…黒瀬が死んだのは、おそらく昨日の19時15分だ。」

 

一「な、何でそう思うんだよ!?」

 

赤刎「理由ならあるぞ。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【モノクマファイル⑥】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「モノクマファイルには、『午後7時15分』としか書かれてなかった。つまり、何日の午後7時15分だったのかが書かれてないんだ!!」

 

安生「なるほどね。…そうなると、昨日の7時15分は聞谷さん、弦野君、一君はまだ寝ていたから犯行は不可能。枯罰さんは事件発生の1時間くらい前から診療所にいなかったから可能性はあるね。」

 

赤刎「どうなんだ、枯罰?」

 

枯罰「………。」

 

 

 

枯罰「よぉそないなグダグダな推理思いつくなぁ。」

 

《反 論》

 

 

 

赤刎「枯罰…?」

 

枯罰「黙って聞いとったらピーピー喚きよって、喧しいんじゃボケ。」

 

安生「って事は、反論があるんだね?」

 

枯罰「あるに決まっとるやろ。そのスッカスカな脳味噌叩き直したるさけ覚悟しぃや。」

 

 

 

ー反論ショーダウン開始ー

 

枯罰「確かに、ウチに昨日の夜のアリバイはあらへん。それは認めるわ。せやけど、それはお前や安生やて同じやろが。」

 

赤刎「それは………」

 

枯罰「ウチが犯人やっちゅう《決定的な証拠》があらへんやろ?証拠もあらへんのに適当な事言うなやボケコラァ!!」

 

いや、枯罰が犯人だという決定的な証拠ならある!!

 

《決定的な証拠》⬅︎【銀色の十字架】

 

「その言葉、ぶった斬る!!」

 

《論 破》

 

 

 

赤刎「…枯罰。お前は、犯行時に致命的なミスを犯したんだ。」

 

枯罰「あ?ミスやと?」

 

赤刎「…これ、お前のだろ?」

 

枯罰「ッーーーーー!!!」

 

俺が拾った十字架を見せると枯罰は血相を変え、慌てて右耳を右手で覆う。

俺が拾ったのは、枯罰がつけているピアスの装飾品だったのだ。

 

赤刎「おそらく、黒瀬に暴れられた時に取れたんだろう。これを見れば、お前は自分が犯人だと認めてくれるな?」

 

枯罰「くっ……ま、まだや!!」

 

弦野「往生際が悪いな。」

 

枯罰「黒瀬を切りつけた凶器がまだわかってへんやろ!?」

 

赤刎「…黒瀬を切りつけた凶器なら、なんとなく察しはついてる。」

 

 

 

 

 

ー閃きアナグラム開始ー

 

 

 

タ カ ラ モ ノ ノ ナ イ フ

 

 

 

【宝物のナイフ】

 

「これだ!!」

 

 

 

赤刎「枯罰。お前は、育ての親から貰ったっていうナイフに毒を仕込んで黒瀬を切りつけたんじゃないのか?」

 

枯罰「………。」

 

赤刎「あのナイフは刃の部分に毒が仕込めるような形状になってたからな。あれはイニシャルが彫ってあって換えのナイフなんてないだろ?」

 

枯罰「…………。」

 

赤刎「…反論はなしか。だったら、最後に事件の真相を振り返ろう。」

 

 

 

ークライマックス推理開始!ー

 

【Act.1】

事の発端は、モノクマが俺達に思い出しライトを浴びせた事から始まった。

そのライトの副作用で、俺達は全員眠ってしまったんだ。

最初に安生が、そして次に犯人が目覚めた。

犯人は、きっと何か都合の悪い事を思い出したんだろう。

そこで黒瀬を殺す事にしたんだ。

 

【Act.2】

犯人は、あらかじめカムフラージュのための毒リンゴを用意し、どこからか入手したモノトキシンβをナイフに仕込んでおいたんだ。

そして黒瀬が目覚め研究室に向かったタイミングを見計らい、いきなり押しかけて奇襲をかけた。

犯人はあらかじめ盗んでおいた催涙スプレーで黒瀬の動きを鈍らせ、毒のナイフで黒瀬の肩を切りつけた。

 

【Act.3】

だが、ここで犯人は致命的なミスを犯してしまうんだ。

いきなりスプレーを吹きかけられた黒瀬が暴れ、突き飛ばされた犯人はピアスの装飾を部屋の中に落としてしまう。

さらに、本棚にぶつかった事で床に本を散乱させてしまったんだ。

このせいで、本好きの黒瀬の研究室に本が散乱しているという不自然な状況が生まれてしまった。

 

【Act.4】

そして、黒瀬は必死の抵抗も虚しく毒で息絶えてしまう。

犯人は、どうにかして黒瀬を自殺に見せかけるために黒瀬をソファに寝かせ、部屋のドアに接着剤をつけて研究室を後にした。

その後、接着剤と毒の瓶を捨てに行き、何食わぬ顔で俺達の前に現れた。

 

「これが事件の真相だ。そうだろ!?【超高校級の傭兵】枯罰環!!」

 

 

 

枯罰「っ…………」

 

枯罰「………」

 

枯罰「……もう、言い逃れは出来へんみたいやな。」

 

赤刎「って事は犯行を認めるんだな?」

 

枯罰「ああ。お前の言う通り、ウチが黒瀬を殺した。」

 

聞谷「そんな、どうして…!?」

 

枯罰「…仕事や。」

 

一「し、仕事?」

 

枯罰「思い出してん。ウチがここに連れて来られた目的は、【超高校級の絶望】を殺す事。ウチはアイツを【超高校級の絶望】やと思たさけ殺した。それだけや。」

 

聞谷「そんな……」

 

弦野「おい。それで済まそうって言うんじゃないだろうな?どういう事か詳しく説明してもらおうか。」

 

枯罰「…ウチは、元々【超高校級の絶望】を排除するために雇われててん。【超高校級の絶望】は希望ヶ峰学園の生徒で世界規模のテロを企んどる奴等や。ウチは、そのテロを防ぐために【超高校級の絶望】の暗殺を命じられた。この数日間一緒に過ごしてて、一番その可能性が高い奴を排除したまでや。何でウチがアイツを【超高校級の絶望】や思たかまでは言えへんけどな。」

 

弦野「やけにあっさり喋るんだな。さっきまで黙秘を貫いてたくせによ。」

 

枯罰「どうせこれからオシオキで殺されるしな。投票したいんやったら好きにせぇ。どのみちウチは人を殺すためだけに生まれた機械。オシオキで死ぬ事なんぞ怖ないわ。」

 

一「…そうだね。枯罰さん本人も認めてるし、もう終わりにしようよ。ねぇ?」

 

赤刎「ああ。せめて、早く投票して楽にしてやろう。モノクマ。始めてくれ。」

 

モノクマ『うぷぷぷ、もう結論は出たようですね?ではでは、投票ターーー………

 

 

 

 

 

安生「ちょっと待って!!!」

 

枯罰「………え?」

 

赤刎「安生…?」

 

安生「…投票はまだ早いよ。」

 

一「え、でも…枯罰さんは自分で自分を犯人だって言ってるんだよ?」

 

赤刎「確かに思ったより早く真相に辿り着いちまったかもしれねぇけど、本人の自白や証拠がある以上は犯人と認めざるを得ないだろ。今回は、前回みたいな共犯ルールは無いしな。」

 

安生「でも…やっぱり、枯罰さんが犯人だとは納得できないんだ。確かに枯罰さんは事件に関わっている。これは本人も認めてるし間違いないと思う。でもね、この事件は僕達が思ってるほど単純じゃないのかもしれないよ。」

 

枯罰「…………え。」

 

安生「だって枯罰さん、接着剤の話をした時わかってないような顔してたでしょ?多分、枯罰さんは黒瀬さんを切りつけはしたけど扉を接着剤で固定まではしてなかったんだよ。…どうなのかな、枯罰さん?」

 

枯罰「………そうや。ウチは、確かに黒瀬を切りつけた。せやけど扉は知らんし、ソファーに黒瀬を寝かしたのもウチやない。」

 

一「そ、そんなの信じられないよ!だって君は犯人なんでしょ!?嘘をついてるかもしれないじゃないか!!」

 

弦野「本当にコイツが犯人で扉やソファーの上の死体がコイツの仕業だとすれば、自白をしてからそれを言うのは変だろ。犯人だってわかってから言い訳をしても意味がない事くらいコイツもわかってるだろうしな。」

 

一「う…そ、それは…」

 

安生「この事件の真相は、きっともっと奥深くに眠ってるんだ。」

 

枯罰「……………ウチも手伝うわ。」

 

聞谷「枯罰さん…」

 

枯罰「…扉の接着剤と黒瀬の死体の移動は誰がやったのか気になるしな。」

 

枯罰も裁判に参加する気になったみたいだ。

…でも、枯罰は自白してるのに犯人じゃないなんて一体どういう事なんだ?

今回は、前回みたいな共犯ルールはない。

だけど枯罰が自白をするのには、何か訳があるんだ。

じゃあ、今回の真犯人は一体…?

 

 

 

《学級裁判 中断!》

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

ー生存者ー

 

【超高校級の講師】赤刎円

 

【超高校級のカウンセラー】安生心

 

【超高校級の香道家】聞谷香織

 

【超高校級の傭兵】枯罰環

 

【超高校級のヴァイオリニスト】弦野律

 

【超高校級のソフトウェア開発者】一千歳

 

ー以上6名ー

 

 

 

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