エデンズダンガンロンパ 希望の生徒と絶望の楽園   作:M.T.

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非日常編②(学級裁判前編)

コトダマリスト

 

【16人分のプロフィール】

ウチら全員のプロフィールが書かれとった。

プロフィールっちゅうよりかはキャラクターシートみたいやった。

 

【ダンガンロンパ】

ダンガンロンパっちゅうデスゲームが54作置かれとった。

その作品のほとんどにウチらの関係者が参加しとった。

 

【生中継】

このコロシアイは全国に向けて生中継されとる。

 

【インタビュー映像】

インタビューを受けとるウチの映像が映っとった。

ウチにはインタビューに心当たりが無い。

 

【モノクマとの会話】

クマ公は、ウチのロシア語のスラングを完璧に理解して返しをしてきた。

このレベルの外国語がわかるんはウチと神崎だけのはず。

 

【誰のものか分からない足跡】

黒瀬の研究室には、誰のものか分からへん足跡があった。

 

【黒瀬の注射痕】

黒瀬の腕には注射痕があった。

何者かに薬物を注入されたと考えられる。

 

【モノトキシンγ】

頭痛や吐き気、機能障害や意識障害っちゅう一酸化炭素中毒によぉ似た症状が現れ死に至る猛毒。

調べたら僅かに減っとった。

 

【診療所の履歴】

診療所の入退室履歴。

18:00 退室

18:38 退室

19:18 入室

19:25 退室

19:28 入室

19:57 退室

20:30 入室

01:24 入室

12:05 退室

19:25 入室

となっとる。

これに間違いは無かった。

 

【診療所の隠し通路】

診療所のベッドの下には外へ通じる通路が隠されていた。

ここを通れば履歴が残らへん。

 

【トランスヒューマニズムのレポート】

トランスヒューマニズムに関する研究レポート。

そこに書かれてとったんは、脳とコンピュータの互換性に関する内容やった。

何でも、脳内の記憶や意識、感情などの情報をデータ化しコンピュータに読み込む事に成功し、本物のマウスの記憶や意識を元に動くロボットマウスを作ったとの事らしい。

まだこの段階ではマウスにしか実験をしとらんが、いずれヒトの脳をデータに置き換える事ができれば記憶障害の治療や機械への人格の移植などに役立てられるかもしれへん。せやけど、倫理的な観点から現時点では実現不可能な技術…そないな内容やった。

 

【人造生物に関するレポート】

人造生物に関する研究レポート。

そこに書かれてとったんは、人工的に生物を作り出す研究に関する内容やった。

クローン技術と遺伝子組み換え技術を利用し、元となる細胞が一つあれば体格や体質、性格、行動パターンなどの個体差を自在に操作した生物を作る事が可能やっちゅう事が書かれとった。

この技術を人間に応用する事で遺伝子操作を施した人間を大量に造り出し、専用の施設内で育て人造人間がどないに成長するんかを観察する事も検討しとるが、人道的な面から実現はせえへんままでおる、ざっとまとめるとこないな内容やった。

 

【培養器】

人一人が入るサイズの培養器が16台置かれとった。

 

【思い出しライト】

まずは光を浴びてから3時間後に安生、それからさらに6時間後にウチ、5日後に黒瀬、さらに2時間後に赤刎、さらに約6時間後に弦野、さらに11時間後に一、さらに7時間後に聞谷が目を覚ましとる。

 

【聞谷と弦野と一のアリバイ】

事件当時寝とった3人にはアリバイがある。

ウチらが交代制で見張っとったさかい、寝たフリをして犯行を行う事は不可能。

 

【盗まれたガスマスク】

物理室と化学室からひとつずつガスマスクが盗まれとった。

 

【モノクマの移動手段】

壁の中に通路状の空間があった。

クマ公は壁の中の隠し通路を通って区画間を行き来しとった可能性が高い。

 

【コンピューターのプログラム】

コンピューター上に人工知能のプログラムによぉ似たプログラムが書かれとった。

書き換えようとするとパスワードが次々と現れるさかい、書き換えは不可能。

 

【コロシアイの企画書】

コンピューターには、コロシアイの企画書のデータが入っとった。

 

【コロシアイの協力者】

コロシアイには、社会的地位の高い連中が協力しとる。

ソイツらが資金源の可能性が高い。

 

 

 


 

 

 

エレベーターが止まると、扉が開いた。

全員が、それぞれの思いを抱えながら自分の席につく。

赤刎の席には、バツ印が書かれた遺影が置かれとった。

…始まるんや。

最後の学級裁判が…!!

 

 

 

《学級裁判 開廷!》

 

 

 

モノクマ『ではまず裁判の簡単な説明をしておきましょう。今回の裁判では特別ルールとして、『黒幕は誰か』『コロシアイの目的』『オマエラは何者か』について議論し、その結果はオマエラの投票によって決まります!正しい黒幕を選択した場合はその時点で黒幕のみがオシオキ、それ以外の全員は晴れて楽園を卒業となります!不正解だった場合は、その場で全員オシオキとなります!ま、そこは今までの裁判と一緒だね。あ、そうそう。卒業は辞退する事もできるからね。』

 

枯罰「………ほな、話し合いを進めよか。」

 

一「ボ、ボクは黒幕じゃないから!!みんな、ボク以外の人には投票していいけどボクにだけは投票しないでね!!」

 

枯罰「黙れド阿呆!!」

 

一「ひぃいっ!!?」

 

枯罰「お前が黒幕ならとっくに破綻しとんねん!!」

 

一「で、でもぉ…!!黒幕を見つけるなんてそんなの、どうやってやればいいのさぁ…!!」

 

枯罰「…簡単や。アラを探せばええねん。」

 

聞谷「あ、アラ…?」

 

枯罰「…黒幕は、『決定的なルール違反』をした。それを見つけたればええねん。」

 

弦野「ルール違反だと?そんなの、いつ黒幕がしたっていうんだよ?」

 

枯罰「……黒瀬が死んだ時や。」

 

一「…え?」

 

枯罰「赤刎は、黒瀬を殺した犯人やなかったかもしれへんねん。」

 

安生「え、ちょっと待ってよ!どういう事!?前回の裁判で、赤刎君が犯人だって話になったじゃないか!」

 

枯罰「ウチもそうやと思い込んどった。せやけど、赤刎は濡れ衣を着せられただけや。黒瀬を殺した真犯人こそが、ウチらをこないなクソゲーに巻き込みよった黒幕や!!」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

一「ボ、ボクは《黒幕じゃない》からね!!」

 

聞谷「わたくしだって、《黒瀬さん》を殺したりなどしてませんわ!」

 

安生「え、えっと…」

 

弦野「テメェら自分の主張ばっかりしてねーで生産的な話をしろよ。」

 

一「う、うるさいなぁ!!とにかくボクには無理なんだよ!!《黒瀬さんを殺せるわけがないんだ》!!」

 

 

 

《黒瀬さんを殺せるわけがないんだ》⬅︎【聞谷と弦野と一のアリバイ】

 

「それに賛成や!!」

 

《同 意》

 

 

 

枯罰「聞谷、弦野、一。まずお前らは黒幕とちゃうぞ。」

 

安生「何でその3人は違うって言い切れるのかな?」

 

枯罰「ウチは、黒瀬を殺した真犯人が黒幕や言うたやろ?この3人は、黒瀬が死んだ時寝とった。それは安生、お前も知っとるはずやぞ。」

 

安生「確かに……」

 

一「じゃ、じゃあボク達3人以外の誰かが黒幕なんだね!!?」

 

弦野「素直に考えりゃ安生か枯罰のどっちかだけどな。」

 

聞谷「待って下さい!!今までに亡くなった方の中に黒幕がいる可能性もありますわ!!」

 

弦野「じゃあ例えば誰だよ?」

 

聞谷「え、ええと…仕田原さん………とか?」

 

モノクマ『ぎ、ギックゥ!!?ふ、はははははははっ!!そ、そうよ!!真の黒幕はあたしだったのよ!!オマエラ大正解ー!!黒幕は【超高校級の爆弾魔】仕田原奉子ことあたしでしたー!!』

 

枯罰「おい。ヘッタクソな三文芝居はやめぇや。イラッとするんじゃボケ。外れとる事はわかっとんねん。」

 

モノクマ『しょあーん』

 

枯罰「少なくとも今まで死んだ奴の中にいる可能性は低いやろ。黒幕は黒瀬を殺しとるんやぞ?つまり、黒瀬を殺すまでは生きとった奴が犯人っちゅうこっちゃ。黒瀬が死ぬまでに死んだ奴の死体は全部死体安置所に置いとった。今までに死んだ奴に死の偽装は難しいんとちゃうか?」

 

一「あのさ…そもそも、何で黒瀬さんを殺した赤刎君じゃないと思うの?」

 

枯罰「あの事件には、不自然な点があんねん。」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

一「不自然な点!?そんなの無かったよ!!黒瀬さんは赤刎君に殺されたんだよ!!」

 

枯罰「それがおかしいと思うから今議論してんねん!!」

 

一「だから、何でおかしいと思うんだよ!?黒瀬さんは《一酸化炭素中毒》で死んだんだろ!?赤刎君が犯人で決まりだよ!!」

 

 

 

《一酸化炭素中毒》⬅︎【モノトキシンγ】

 

「それはちゃうぞ!!」

 

《論 破》

 

 

 

枯罰「…一、黒瀬の死因は一酸化炭素中毒やなかったかもしれへんねん。」

 

一「はぁ!?どういう事!?黒瀬さんは一酸化炭素中毒で死んだんだって君達が言ったんじゃないか!!」

 

枯罰「ウチも勘違いしとってん。実はな、一酸化炭素中毒と似た症状が出る薬があんねん。ウチは、その可能性を見落としとった。」

 

一「に、似た症状…?」

 

枯罰「モノトキシンγや。」

 

聞谷「あ…!診療所で見つけた毒薬ですわよね!?」

 

枯罰「ああ。モノトキシンγが減っとった。黒瀬の本当の死因は、一酸化炭素中毒やのぉてモノトキシンγによる中毒死。赤刎は、確かに黒瀬を一酸化炭素中毒で殺そうとした。せやけど、実際に殺したのは別の奴やったっちゅうこっちゃ。」

 

一「そ、そんなのただの憶測でしょ!?大体、そのモノなんたらをどうやって黒瀬さんに盛ったっていうんだよ!?」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【黒瀬の注射痕】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「捜査中に黒瀬の死体をよぉ調べてみたら、腕に虫刺されに似た痕が残ってたんや。もちろん、死斑とは全然ちゃう。」

 

一「む、虫刺され…?」

 

弦野「……もしかして、注射痕か?」

 

枯罰「ビンゴや。黒瀬は、モノトキシンγを注射されて死んだっちゅうわけや。」

 

一「そ、それこそあり得ないでしょ!!怪力でずる賢い黒瀬さんが大人しく注射されるわけが…」

 

安生「いや、できなくはないと思うよ。」

 

一「へぁっ?」

 

弦野「お前…黒瀬の状況忘れたのか?」

 

安生「枯罰さんに攻撃された後なら、黒瀬さんは眠ってるはずだものね。」

 

枯罰「そういうこっちゃ。いくら小賢しゅうて馬鹿力の黒瀬言うたかて、眠っとったら抵抗出来へんやろ。真犯人はそこを狙ったんとちゃうか?」

 

一「う……で、でもそれも憶測に過ぎないよ!!赤刎君以外に犯人がいるっていう証拠は!?」

 

枯罰「証拠ならあるで。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【盗まれたガスマスク】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「盗まれたガスマスク。これが証拠や。」

 

一「それのどこが赤刎君以外に犯人がいる証拠なんだよ!?普通に赤刎君が犯人だろ!?」

 

枯罰「いや、明らかにおかしいねん。だって、ガスマスクは二つ盗まれとったんやぞ?」

 

聞谷「あ………」

 

枯罰「せやろ、弦野?」

 

弦野「え?あ、ああ…物理室と化学室、一つずつ盗まれてたよ。」

 

枯罰「黒瀬を殺した真犯人が赤刎やったとしたら、二つもガスマスクいらんやろ。」

 

聞谷「ガスマスクが二つ…という事は、赤刎さんが密閉空間を作ってから他の方が黒瀬さんの研究室に侵入し、毒を注入して出て行った…こういう事ですの?」

 

枯罰「ああ。これで決まりや。黒瀬を殺した犯人は別にいて、ソイツが全ての元凶や。」

 

一「あれ…?でも、それだと黒幕絞れちゃうよね。」

 

弦野「あ?また適当な事言うつもりじゃねぇだろうな?」

 

一「ち、違うよ!!状況的にこの人が黒幕だとしか思えないんだ!!」

 

弦野「じゃあ誰が黒幕なんだよ。言ってみろ。」

 

一「…枯罰さんだよ。」

 

聞谷「………え?」

 

一「だ、だって!!そうとしか考えられないだろ!!状況的に黒瀬さんを殺せるのは枯罰さんだけだし!!黒瀬さんを真っ先に殺そうとしたのは枯罰さんだし!!それにずっと才能を隠してて、どう考えても怪しいじゃないか!!」

 

弦野「それは、職種的に言ったら不利になると思ったから黙ってただけで…」

 

一「弦野君!!才能を言わない枯罰さんが一番怪しいって言ったのは君じゃないか!!」

 

弦野「っ………」

 

一「そういえば、赤刎君の時の学級裁判ではやけに冴えてたよね!?赤刎君を犯人に仕立て上げて、お涙頂戴の茶番をして自分を黒幕候補から外そうって魂胆だったんじゃないの!!?」

 

聞谷「に、一さん!やめて下さいまし!まだ枯罰さんが犯人と決まったわけでは……」

 

安生「そうだよ。一旦落ち着いて………」

 

一「うるさいうるさいうるさい!!」

 

聞谷「ひっ…!?」

 

一「これが落ち着いていられるかよ!!ボクからすれば、君達の方がおかしいんだよ!!君達、黒幕が側にいてよく平気でいられるよね!?その状況に慣れちゃう事自体が異常だとは思わないわけ!?」

 

枯罰「………。」

 

一「君も黙ってないでなんとか言ったらどうなんだよ!?そうやっていっつも一段上から見てる感じがしてさ!!自分の方が頭いいからって調子に乗って正論振り翳して!!この際だからハッキリ言うけど、ボクは君がずっと気持ち悪くて仕方なかった!!」

 

 

 

 

 

枯罰「ほんなら勝手にせぇよ!!!」

 

一「っ………!!」

 

枯罰「ウチは、今まで好き勝手してきた。黒瀬を殺そうとしてお前らに迷惑をかけた。赤刎の時やて、ウチは赤刎に死んで欲しないっちゅう私情で自分に投票して一度は自分を道連れにお前ら全員を殺そうとした。今更自分を擁護する資格なんぞあらへん。そないにウチを裁きたいんやったら勝手にせぇよ。お前にはその権利がある。…ほら、どないしてん?早うせぇよ。」

 

一「う……あ、う………」

 

枯罰「周り見んなや!!」

 

一「っ……!」

 

枯罰「何の覚悟もあらへんくせに口だけは達者やからそないな事になんねん。黙っとったら誰かに庇ってもらえると勘違いして、自分は安全圏から石を投げる。ウチや黒瀬が危険人物や疑われた時も、ウチらに厳罰を要求したのはお前やったな。せやけど、自分ではやろうとせぇへんかった。オシオキやて、投票した奴がクロを殺すシステムやったとしたら犯人がわかっても武本達に投票せぇへんかったやろ?」

 

一「っ………」

 

枯罰「…お前、この学級裁判で何を学んだんや?ウチ、言うたよな?投票は殺人と一緒やぞ。せやから他の奴らはちゃんと自分の頭で考えて投票しとんねん。命の重みも知らないくせして減らず口叩くなや臆病者が。ウチはお前みたいな奴が一番嫌いやねん。」

 

一「うっ……うぁあああぁああああああああ!!!!」

 

安生「枯罰さん…言い過ぎじゃないかな。」

 

弦野「泣かしたら何も証言できなくなっちまうだろ。」

 

枯罰「…それもそうやな。すまんかった。」

 

聞谷「あの…そろそろ議論に戻りません?このままでは埒が開きませんし…」

 

枯罰「せやな。ほな、続けるか。」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

枯罰「黒瀬の研究室には、《黒幕が侵入した形跡》があるはずや。」

 

聞谷「あ…そういえば、研究室には足跡がありましたね。」

 

弦野「足跡?普通に《赤刎か黒瀬か枯罰》のものじゃないのか?」

 

 

 

《赤刎か黒瀬か枯罰》⬅︎【誰のものか分からない足跡】

 

「それはちゃうぞ!!」

 

《論 破》

 

 

 

枯罰「いや、聞谷が見つけた足跡はウチらのモンとちゃうぞ。」

 

弦野「…何?」

 

枯罰「まず赤刎と黒瀬のものにしてはデカすぎんねん。ほんでウチのモンともちゃう。ウチの靴はオーダーメイドやさかい、同じ型はあらへん。ウチの靴ならすぐわかるはずやねん。」

 

聞谷「それで、誰のものかわからない足跡と結論づけたのですわよね?しかし…それでは一体誰の足跡なのでしょうか?」

 

弦野「まさかとは思うが、16人以外の外部の誰かが黒幕ってオチはねぇだろうな?」

 

モノクマ『ありませーん!!黒幕が外部にいるなんてコロシアイ史上最大最悪最底辺のオチ、許されるわけないでしょー!!』

 

安生「なら誰が黒幕だっていうのかな。」

 

枯罰「………一人だけ、心当たりがあるで。」

 

その人物は…

 

 

 

 

 

《人物指定》

 

 

 

 

赤刎円

 

安生心

 

神崎帝

 

聞谷香織

 

黒瀬ましろ

 

漕前湊

 

枯罰環

 

札木未来

 

仕田原奉子

 

ジョナサン・ウォーカー

 

武本闘十郎

 

弦野律

 

一千歳

 

速水蘭華

 

筆染絵麻

 

宝条夢乃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

➡︎安生心

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枯罰「………安生。お前や。」

 

聞谷「……え?」

 

弦野「あ、安生が黒幕…!?」

 

聞谷「どういう事ですの!?今まであんなにわたくし達に親身に寄り添ってくださった安生さんが黒幕!?あり得ませんわ!!」

 

枯罰「まあ、あくまで可能性の話や。この中では、安生が黒幕の可能性が一番高い。そこんとこどうなん、安生?」

 

安生「…枯罰さん。ちょっと何言ってるのかわかんないな。まずは何でそう思うのかを聞かせてくれる?」

 

枯罰「まず、死んどる奴の中に黒幕がいる可能性は低い。聞谷、弦野、一の3人もシロや。ウチも、靴がちゃうから黒幕やない。消去法でお前や。ほんで、安生は普段車椅子に乗っとるからウチらは安生の靴の型は知らへん。コイツが黒幕やと考えるんが一番しっくり来んねん。」

 

安生「はぁ……」

 

 

 

安生「…ごめんね。一旦落ち着こうか。」

 

《反 論》

 

 

 

安生「甘い、甘すぎるよ。」

 

枯罰「はぁ?」

 

安生「君の推理は甘過ぎるって言ってるんだよ、枯罰さん。」

 

枯罰「そないに自信満々に言うんやったら、まともな反論はあんねやな?」

 

安生「当然さ。君の推理を根本から崩してあげよう。」

 

 

 

ー反論ショーダウン開始ー

 

安生「どうして僕が黒幕だって言うのかな?証拠もなしに適当な事言わないでくれるかい?」

 

枯罰「証拠なら、お前の足跡が黒瀬の研究室に残っとったやろ。」

 

安生「それが僕のものだっていう証拠がないよね?君が靴を履き替えてたって可能性も考えられるじゃないか。」

 

枯罰「…根拠は他にもあるで?」

 

安生「無いね。だって僕は黒幕じゃないからね。《僕が黒幕だという根拠なんてあるわけないだろ》。」

 

《僕が黒幕だという根拠なんてあるわけないだろ》⬅︎ 【思い出しライト】

 

「その言葉、ぶった斬るで!!」

 

《論 破》

 

 

 

枯罰「いや、お前が黒幕やとしか考えられへん。」

 

安生「バカバカしい…この期に及んでまだ言うの?」

 

枯罰「ほんなら、思い出しライトを浴びた後目が覚めた順番はどう説明すんねん。普通に考えたら一番早く目が覚めた奴が黒幕やろ。他の誰かに先越されたら監視出来へんからのぉ。」

 

安生「………で?」

 

枯罰「は?」

 

安生「だから何なの?まさか、最初に目が覚めたからってだけで僕を疑うんじゃないよねぇ?僕が黒幕じゃないっていう根拠なら、君も知ってるはずだろ?」

 

枯罰「………。」

 

 

 

コトダマ提示!

 

【診療所の履歴】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「診療所の履歴の事か?」

 

安生「そう、それだよ!!前回履歴があるから僕は犯人じゃないって断言したのは枯罰さん、君だよ?」

 

枯罰「それは………」

 

安生「さて、どうするの?振り出しに戻っちゃったけど?」

 

枯罰「…………。」

 

 

 

ーーー議論開始!!ーーー

 

 

 

安生「僕は《黒幕じゃない》って何度も言ってるよねぇ?」

 

弦野「けど、枯罰の話を聞いてる限りでは俺もお前が怪しく思えてきたぜ。」

 

安生「君もそうやって枯罰さんの《妄言に騙されるんだね》。失望したよ。僕には《アリバイがある》のを忘れたのかい?」

 

聞谷「確かに…履歴が正しければ、安生さんは《一歩も外に出ていないはず》ですわ。」

 

弦野「けどさ、抜け道みてーなもんがあったら履歴を掻い潜れるんじゃねぇの?」

 

安生「抜け道だぁ?ククク…《無いに決まってるよ》、そんなもの。」

 

いや…

確かにあったはずや!!

履歴を掻い潜る方法が…

 

 

 

《無いに決まってるよ》⬅︎【診療所の隠し通路】

 

「それはちゃうぞ!!」

 

《論 破》

 

 

 

枯罰「…おい安生。とぼけんなや。」

 

安生「は?」

 

枯罰「お前は、隠し通路を使ったんやろ?」

 

安生「ッ……!!」

 

弦野「隠し通路?」

 

枯罰「ああ。診療所の真下に隠し通路があってん。そこを通れば、履歴に残らずに診療所を出る事が出来たんとちゃうか!?」

 

 

 

モノクマ『それは違うよー!!』

 

《反 論》

 

 

 

弦野「チッ、何だテメェ。割り込んで来るんじゃねぇよ。」

 

モノクマ『うるさいなぁ、別にボクが意見したっていいでしょーが!言っておくけど、隠し通路なんてものはありませーん!』

 

 

 

ー反論ショーダウン開始ー

 

モノクマ『枯罰サーン!適当な事言うのやめてよね!そんなのあるわけないでしょ!』

 

枯罰「そんなわけないやろ。ウチは隠し通路を見つけたんやからな。」

 

モノクマ『ああ、思い出した!それ、ただの地下室への入り口だよ!外となんて繋がってませーん!』

 

枯罰「コイツ…」

 

モノクマ『忍者屋敷じゃないんだから、《隠し通路なんて無いったら無いのー》!!』

 

《隠し通路なんて無いったら無いのー》⬅︎【モノクマの移動手段】

 

「その言葉、ぶった斬るで!!」

 

《論 破》

 

 

 

枯罰「おいクマ公。ふざけんのも大概にせぇよ。ウチら知っとんねん。隠し通路は診療所の地下だけやない。壁の中にも隠し通路があんねん!!」

 

モノクマ『ギッ、ギックゥウウウウウ!!?』

 

枯罰「…おい安生。クマ公は隠し通路の存在を認めたで。これでもまだ言い逃れするんかいな?」

 

安生「ぐっ………」

 

一「ぐすっ……あ、あの………」

 

枯罰「何や。くだらん事なら言わんでええぞ。」

 

一「ひっ…!!あ、えっと……ひ、ひとつ…気になる事があるんだけど……その…く、黒幕は…どうやってモノクマを操ったり監視したりしてたのかな……?」

 

弦野「…あ。言われてみれば…」

 

聞谷「クマさん達を大量に操ってわたくし達を監視するわけですから…監視用の機器を常に持っている必要がありますわよね。」

 

弦野「俺達の中に黒幕がいる可能性が浮上してから薄々疑問には思ってたんだよな。俺達の近くにいながらあれだけの数の監視カメラやモノクマをどうやって制御してたのかをな。」

 

枯罰「…おい安生。お前はモノクマを制御してウチらを監視する機械を常に持ち歩いとった筈やぞ。」

 

安生「無いよそんなもの!」

 

 

 

安生「僕が持ち歩いてた機械は何だっていうの!?」

 

【安生】【が】【使ってる】【車椅子】

 

枯罰「これで終わりや!!」

 

 

 

枯罰「…おい安生。」

 

安生「何だい?」

 

枯罰「………車椅子見せろや。」

 

一「………え?」

 

枯罰「お前、その車椅子を改造して監視用の機器を仕込んどんねやろ?」

 

聞谷「えっと…どういう事ですの?」

 

枯罰「筋書きはこうや。お前は、大量のモノクマの遠隔操作とウチらを監視を同時にできる機械を常に持ち歩かなアカンかった。せやけど、そないなもん抱えとったら怪しまれる。そこで、堂々と機械を持ち歩いとっても怪しまれへんように電動車椅子を改造して、下半身付随の演技までやってのけた。そうすれば、誰もお前みたいな身体弱い奴が黒幕や思わへんからのぉ。」

 

安生「…………。」

 

枯罰「…反論は無いみたいやな。ほんなら、前回の事件を振り返るで。」

 

 

 

ークライマックス推理開始!ー

 

【Act.1】

事の発端は、クマ公がウチらに思い出しライトを浴びせよった事から始まった。

ウチは、光を浴びて目が覚めた時にはウチの本当の目的を思い出しとった。

それは、『【超高校級の絶望】を排除する事』。

ウチは、持っとった情報やこれまでの立ち振る舞いから黒瀬が【超高校級の絶望】やと判断して、与えられた使命のために黒瀬を殺す事にした。

ウチは倉庫から催涙スプレーを盗み、部屋にあったモノトキシンβを宝物のナイフに塗って準備を進めた。

 

【Act.2】

準備を終わらせたウチは、研究室に向かった黒瀬の跡をつけ、研究室に押し入って黒瀬に催涙スプレーを吹きかけた。

その隙を狙って、ウチは怯んだ黒瀬を毒のナイフで切りつけた。

せやけど、ウチはここで致命的なミスを犯してもうてん。

黒瀬が暴れた時に本棚に叩きつけられて、その時に外れたピアスの装飾を床に落としてもうた。

加えて、本棚にぶつかった時に本が本棚から落ちて、他殺やっちゅう証拠を残してもうたんや。

 

【Act.3】

その後、黒瀬を殺したと思い込んどったウチは研究室を後にした。

せやけど、黒瀬の目的は自殺をして隠し持っている情報を公開する事やったんや。

ウチに殺され損なった黒瀬は、確実に死ぬために持っていた毒リンゴを齧った。

せやけど、ここから誰も予想出来へんかった事態に発展すんねん。

黒瀬はたまたまリンゴの白い方を齧ってもうて、ウチが盛った毒が解毒されてもうた。

そんでもって、ウチの毒とリンゴの毒が反応して黒瀬は眠ってもうたんや。

 

【Act.4】

その数分後、ウチらの様子を見に来た赤刎が黒瀬を発見する事になる。

黒瀬が生きている事を確認した赤刎は、黒瀬を殺す事にしたんや。

まず、ガムテープで部屋の窓全てを封じ、部屋の空気が外に逃げないように密閉空間を作った。

そして黒瀬の研究室にあったペンを使って換気扇のスイッチのカバーをこじ開けスイッチを手動モードにし、スイッチの電源を切った。

そして本棚の本で踏み台を作り、換気扇を蓋で閉じてガムテープで固定したんや。

 

【Act.5】

さらに赤刎は煙突の入り口に蓋をし、暖炉で火を焚いた。

これで黒瀬を殺す準備は整った。

あとは、部屋を出て時が来るんを待つだけや。

 

【Act.6】

せやけど、ここで赤刎も予期せぇへんかった事態が起こる。

黒幕の介入や。

黒幕はモノトキシンγを中に入れた注射器を持って、履歴が残らへんように隠し通路を通って診療所を退室し、化学室から盗んだガスマスクを装着して黒瀬の研究室に侵入した。

そして、黒瀬の腕にモノトキシンγを注入して研究室を去り隠し通路を通って再び診療所に戻った。

黒瀬は、一酸化炭素中毒やのぉてモノトキシンγで命を落としたんや。

 

【Act.7】

そして黒瀬の死から1時間後、赤刎はもう一度黒瀬の研究室に戻った。

今度は一酸化炭素を吸わへんようにガスマスクをつけてな。

赤刎はまず蓋を外し、換気扇のスイッチの電源を入れた。

そして換気をした後、本を元に戻して扉を瞬間接着剤で固定し、あたかも密室殺人のように見せかけたんや。

 

枯罰「こないな不正が許されるんは、ウチらにコロシアイを強要しよった黒幕だけや。……せやろ?【超高校級のカウンセラー】安生心!!!」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

ー生存者ー

 

【超高校級のカウンセラー】安生心

 

【超高校級の香道家】聞谷香織

 

【超高校級の傭兵】枯罰環

 

【超高校級のヴァイオリニスト】弦野律

 

【超高校級のソフトウェア開発者】一千歳

 

ー以上5名ー

 

 

 

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