エデンズダンガンロンパ 希望の生徒と絶望の楽園   作:M.T.

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非日常編④(学級裁判後編)

枯罰「………このコロシアイの黒幕は、ウチら全員や。」

 

安生「……………。」

 

弦野「はぁ!?俺達全員が黒幕!?どういう事だよ!?」

 

枯罰「記憶はデータ化される言うたやろ?データなら当然、コピーして同じ記憶を量産する事も出来るはずや。ウチらは、黒幕としてのウチらのコピーの一つに過ぎんかった。せやから、クマ公はあらゆる言語を理解出来たしプログラミングもこなす事が出来た。そして今もウチらのもう一つの意識データは黒幕として楽園を支配しとる。そういう事やろ?」

 

安生「………………。」

 

 

 

安生「……うぷ。」

 

安生「うぷぷぷぷ。」

 

 

 

その直後、突然照明が落ちて何も見えなくなる。

 

一「ひっ!?何、何!?停電!?」

 

聞谷「どうなっていますの!?」

 

再び照明がついた、その時だった。

 

 

 

 

『うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!!』

 

16人全員の不気味な笑い声が響き渡る。

15枚に分かれたモニターには、ウチらの顔が映っとった。

正解を褒め称えるかのように、はたまたウチらの潰し合いを嘲笑うかのように。

ファンファーレの音と共に、モニターに映ったウチらはひたすら高笑いしとった。

 

『お見事大正解ー!!このコロシアイを仕組んだ黒幕は、オマエラ全員のオリジナルデータでしたーーーーー!!』

 

安生、そしてモニターに映ったウチらが一斉に言うた。

正解宣言は、今回の裁判で2回目や。

せやけど、その意味は一回目と全く違う意味やった。

 

一「えっ、えっ…!?」

 

聞谷「お、オリジナルデータ!?ど、どういう事ですの!?」

 

赤刎『そのままの意味だよ。俺達は元々、コロシアイをするためだけにここに集められたんだ。でもさぁ。全員が黒幕だって事を自覚してるコロシアイなんて茶番臭くて面白くないだろ?だから、コロシアイの事を何も知らないっていう設定のコピーデータをお前らに植え付けたってわけ。』

 

札木『そういう事。君達が自我だと思っていたものは、ただのコピー………オリジナルのわたし達は、全員黒幕だったんだよ。』

 

黒瀬『そうなんだよねー。ボクのコピーは、思い出しライトの不具合のせいでその事実をたまたま思い出しちゃってそれをみんなに言わないまま死んじゃったみたいだけど。どうしても自分達がコピーだって事を認めたくなかったみたいだね。…ふふっ、いくらコピーのキミ達に託したって無駄なのにねぇ。』

 

武本『………ちなみにモノクマは、オレ達全員のオリジナルデータを搭載したロボットだ。だから貴様らの出来る事はモノクマにできて当然だったというわけだ。』

 

弦野「そんな……じゃあモノクマの方が俺達の本物で、俺達の方が偽物って事かよ!?ふざけんな!!そんなの…あり得ねぇだろ!!」

 

弦野『あり得ねぇも何も、これが現実だぜ?お前らは、コロシアイをするためだけに作られたコピーデータ。替えなんていくらでもきくんだよ。』

 

一「そんな…嘘だ嘘だ嘘だ!!」

 

一『嘘じゃないってばぁ。現実見なよ。』

 

弦野「はぁ!?バカかテメェらはよ!!そんなの認めろって言われてハイそうですかって認めるわけねぇだろ!!」

 

仕田原『一さん!弦野さん!素直に認めちゃって下さいよ!!あなた達は所詮、コピーデータに過ぎないんですよ!?』

 

枯罰『そういうこっちゃ。ええ加減認めぇ。』

 

一「う…うぁ…うあぁああああぁあああああああああ!!!」

 

宝条『あーあ、泣いちゃったわね。どうする?』

 

筆染『とりあえずさ、さっさと裁判進めちゃおうよ。あたし達は枯罰ちゃん達に投票してもらわなきゃいけないんだからさ!…そうでしょ、安生君?』

 

安生「そうだね。それじゃあ、そろそろ生き残ったみんなに現実見せてあげよっか。きっとビックリすると思うよ。」

 

聞谷「現実……ですって…!?」

 

安生「それじゃあ、問題の続きといこうか。さっき、このコロシアイはゲームだって話はしたよね?じゃあ、このゲームにおける君達の立ち位置って何だと思う?」

 

このゲームでのウチらの立ち位置…?

もしや…

 

 

 

 

 

ー閃きアナグラム開始ー

 

 

 

ゲ ー ム ノ キ ャ ラ ク タ ー

 

 

 

【ゲームのキャラクター】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「ウチらはTRPGのキャラクター。…せやろ?」

 

聞谷『あらあら素晴らしい!正解ですわ!』

 

神崎『これだけのヒントでここまで辿り着くとはな!!褒めてやるぞ!!ふははははは!!』

 

一「ちょ、ちょっと待ってよ!ボクらがキャラクターってどういう事!?」

 

弦野「ふざけんな!!意味わかんねぇぞ!!どういう事かハッキリ説明しろ!!」

 

速水『あーもううっさいなぁ!そんなに気になるなら環に聞いてみれば?』

 

枯罰「…残念ながら、ウチらがキャラクターっちゅう根拠ならちゃんとあるで。」

 

ウチらがキャラクターやっちゅう根拠…

それは…

 

 

 

コトダマ提示!

 

【16人分のプロフィール】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「…ウチが見つけたプロフィール。あれは、ウチらのプロフィールやのぉてキャラクターシートや。」

 

一「きゃ…キャラクターシート!?」

 

枯罰「TRPGって、遊ぶ前にまずキャラクターシートを作るやろ?ウチらは、キャラクターシートを元に作られたキャラクター。このゲームでは、ウチらはそういう立ち位置なんや。」

 

漕前『御名答ーーー!!ちなみに俺がジョンや円と友達で神崎の弟だっつーのもただのコピーの『設定』だぜ?』

 

神崎『フン、そういう事だ。本当は俺と幸運は兄弟でも何でもないのだよ。』

 

ジョン『オレも、insiderっていうcharacterを演じてただけなんだよな!』

 

仕田原『自分も、本当は爆弾魔でも何でもないんですよねぇ。ただ、そういう『設定』になってたってだけです。だって、そういう狂人キャラがいた方が盛り上がるじゃないですか。』

 

弦野「おい、ちょっと待て!!じゃあ、ジョナサンがモノクマに人質に取られてたっていう人達や仕田原が好きだって言ってた奴は…」

 

黒瀬『実在しませーん!』

 

漕前『ギャハハハハッ、ちなみにお前らを外で待ってるっつー大切な人達も実在しねーぜ?だってそもそも、お前ら自身が『フィクション』なんだからなぁ!』

 

武本『ちなみにお前達が自分の記憶だと思っているものは、全部プログラミングされた『データ』だ。この世界には、お前達が人間として生きてきたという記録は存在しない。』

 

聞谷「…………え?」

 

一「ボク達が………フィクション………?」

 

弦野「嘘だ!!それこそテメェらの勝手な作り話だろ!!だって、俺達はこうして生身で実在してるじゃねぇか!!」

 

筆染『だ、か、らぁ!それすらも作り物の身体なんだってば!』

 

聞谷「作り物の……身体………?」

 

枯罰『おいコピー。お前ならウチらが作りモンやっちゅう証拠を出せるよなぁ?』

 

枯罰「喧しいわ。人の事コピー呼ばわりしよって、殺すぞボケ。」

 

宝条『何よ、ただの事実じゃない!アンタの方こそコピーのくせに生意気なのよ!』

 

枯罰「………。」

 

赤刎『なぁー枯罰ー。気持ちはわからんでもないが早くしてくんねぇか?尺が押してるんだよ尺が。』

 

枯罰「…………。」

 

ウチらの身体が作りモンやっちゅう証拠……

それは………

 

 

 

コトダマ提示!

 

【人造生物に関するレポート】【培養器】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「……人造生物に関するレポートと培養器が生物室にあった。ウチらは、人工的に生み出された人造生物なんやろ?」

 

安生「うぷぷぷぷぷ、大正解ー!君達も僕もみんな、コロシアイのためだけに生み出された人造人間なんだよ!!」

 

聞谷『今のご時世、人間の髪の毛が一本あれば培養器一台で無数のパターンの人造人間を生み出せますのよ。うふふふっ、科学技術の進歩というものは神秘すら感じさせるものがありますわよね。』

 

弦野『ホンットSFみてぇな技術だよなぁ。作りたい人間を自由に作れるんだぜ?遺伝子をちょっといじくってやれば超高校級の生徒を製造する事なんか朝飯前。俺達の見た目も、才能も、全部ゲームの運営側に作られた『設定』っつーわけ!』

 

黒瀬『ちなみに帝くんと湊くんは同じ人の髪の毛から造られたんだよねー。だから兄弟って設定になったわけ。同じ人の遺伝情報だと、どうしても似通った性質が出ちゃうみたいでさー。』

 

安生「僕は実は一番最後に作られたキャラクターでさ。人造人間の遺伝子からさらに人造人間を造ったらどうなっちゃうんだろうっていう実験のために一番最初に造られた黒瀬さんの髪の毛から作られたんだよね。実験の結果、視力や体力とかの身体能力が人より低くなる事以外は特に異常が出ないって結果が出たんだ。僕が黒幕として選ばれたのは、最後に造られたからっていう理由なんだよねー。だから僕だけはオリジナルデータを埋め込まれたんだ。」

 

弦野「何……言ってんだテメェら………」

 

一『何って…ただの事実だけど?ちなみにボクは、元になったゲームのキャラクターの身内枠がほしいって理由で造られたんだよね。』

 

元になったゲーム…?

それって…

 

 

 

コトダマ提示!

 

【ダンガンロンパ】

 

「これや!!」

 

 

 

枯罰「おい、一。ウチらがやらされとるゲームの元ネタは、『ダンガンロンパ』やろ?」

 

一『うぷぷぷぷぷ、お見事大正解ー!!君達がやってるのは、『ダンガンロンパ』の55作目なんだよ!』

 

一「ダンガンロンパ…?何だよそれ…!!」

 

聞谷「どういう事か説明して下さいまし!!」

 

赤刎『そうだなぁ。それじゃあ、一から説明してやるか。その昔、『ダンガンロンパ』っていうゲームが発売されてな。それがもう人気だったんだよ。どうやら、希望の象徴である超高校級の生徒達がコロシアイをするっていうシチュエーションが最高に絶望的っていうのがヒットの理由だったらしくてさ。そのゲームは、54作目まで作られたんだよ。中には、お前らみたいに現実世界でコロシアイをしてそれを売り出してる作品もあるんだぜ?』

 

札木『…でもね。53作目のゲームで生き残った参加者達が、変な気を起こしてダンガンロンパを終わらせようって運動を起こしたの。お陰で、せっかく作られた54作目もすぐに絶版になってしまったわ。そうやってダンガンロンパは滅びた筈だった。』

 

漕前『けどさぁ、酒やタバコと同じで『絶望』もドップリとハマっちまう奴はいたっちゃいたんだよな。ダンガンロンパを復活させて更なる絶望を伝染させたい、そういう連中がまだ水面下にはゴロゴロいたわけ。それでダンガンロンパが絶版になってから数十年後、そういう奴等が集まってダンガンロンパを復活させようっていう動きが起こったんだ。その動きは徐々にデカくなっていて、最終的には数千億っつー金を余裕で動かせる巨大組織にまで発展したんだよな。』

 

仕田原『ですが、そう簡単にはいきませんでした。53作目の出来事があってから国はダンガンロンパの模倣犯が出る危険に気付き、それに関する情報源をほとんど全て処分してしまったんです。そういうわけでダンガンロンパの復活は非常に難航しました。そりゃあ『生きた人間』を使えば、人権侵害で法の裁きを受けてしまいますからね。』

 

宝条『そこで復活派は、ある発想に行き着いたわけ!『人権のない人形にコロシアイをさせればいい』って!!』

 

神崎『当時人造人間の技術と脳のデータ化の技術が確立されたばかりでな。その実験データを取るという名目で研究者や資金源を調達して人間を製造し、人工的に生み出された超高校級達にコロシアイをさせる事にしたのだよ。復活派の連中の遺伝子から作られた人造人間に、プログラムした記憶データを植え付ければコロシアイのためだけに生み出された『新しいダンガンロンパのキャラクター』の完成というわけだ。くくくく、実に滑稽な話だろう?貴様らは、ありもしない希望のために無駄に足掻き続けていたのだよ。』

 

聞谷「そ……ん、な………」

 

枯罰「じゃあ…ウチが殺せっちゅう依頼を受けた【超高校級の絶望】は…!?」

 

武本『……当然実在しない。【超高校級の絶望】は、ダンガンロンパに登場する絶望を伝染させる超高校級の生徒達の総称だ。』

 

弦野『ギャハハハハ!強いて言うなら新しいダンガンロンパという形で絶望を伝染させる俺達、そしてお前らがある意味【超高校級の絶望】なのかもなぁ!!』

 

弦野「おい…どういう事だよこれ……」

 

枯罰『せやからただの現実や言うとるやろが。』

 

聞谷「ちょっ…ちょっと待って下さいまし!!では、佐織は!?一さんのご親戚は!?」

 

宝条『当然ゲームのキャラクターに決まってるじゃない!無印の不二咲千尋と14作目の聞谷佐織には見た目が可愛いっていう理由でファンが多くてね。そのファン達の要望を叶えるために、そのキャラクター達の身内っていう設定のキャラクターを作ったのよ!』

 

一「そんな…ちーたんが……ゲームのキャラクター…?」

 

速水『ちなみに千歳の親戚のちーたんと香織の妹のさおりんだけど、ゲーム内でどんな結末を迎えたか教えてあげよっか?って!!ダメダメ!!これ以上はネタバレになっちゃうよ!!そんなに気になるならダンガンロンパをプレイしてみてねー!!』

 

弦野「チッ、舐めてんのかテメェら!俺達がフィクションだろうと何だろうと関係ねぇ!!俺はこんなところから出てやる!!」

 

ジョン『Hahahaha!!外にescapeなんかしない方がいいぜ?オマエらcharacterにはhuman rightsなんかねーからなぁ!!外にあるのはdespair だけだ!!Do you understand?』

 

一「わかんないよ…!ボク達に人権が無いってどういう事!?」

 

筆染『考えてもみなよ。例えば、人が死ぬ物語を登場人物が可哀想だからって法律で禁止できると思う?ね?無理でしょ?キャラクターっていうのは、いくら殺したって許されるんだよ。それと同じだよ。わかるかなぁ?君達は、『実在しちゃいけない人間』なんだよ!』

 

仕田原『実在してはいけない人間がフィクションの外に出たら人々はどういう反応をするのかなんて、火を見るより明らかですよね?必ずなかった事にしようとする人達はいます。それも、一人や二人ではありません。あなた方は、そういう人達に真っ正面から立ち向かえますか?』

 

弦野「ッ………!!」

 

安生「さて、ここいらでおさらいしておこうか?コロシアイの目的は何で、君達は何者なのか!」

 

枯罰「………。」

 

 

 

このゲームの黒幕は誰か?

 

1.枯罰環

2.安生心

3.コロシアイの参加者全員

 

➡︎3.コロシアイの参加者全員

 

 

 

このゲームの目的は?

 

1.ダンガンロンパの復活

2.カルト宗教の儀式

3.金持ちの娯楽

 

➡︎1.ダンガンロンパの復活

 

 

 

コロシアイ参加者の正体は?

 

1.実在する人間

2.キャラクター

 

➡︎2.キャラクター

 

《COMPLETE!!》

 

 

 

枯罰「………このコロシアイの目的は、ダンガンロンパを復活させる事。そしてウチらの正体は、このゲームの黒幕でもありコロシアイのためだけに生み出されたキャラクターでもあり人工的に造り出された人間でもあった。」

 

赤刎『うぷぷぷぷぷ!!お見事大正解ーーー!!』

 

黒瀬『ふふふふ、ボク達はねぇ。みんなみーんな、作り物!思い出も、才能も、存在すらも、全部嘘だったんだよ!ねえねえ、今どんな気持ち?どんな気持ち?』

 

枯罰「……………。」

 

黒瀬『でもね。ボクは紛い物のキミ達も大好きだよ。ボク、言ったよね?嘘は愛だって。全部嘘っていう最高で最悪な絶望的シチュエーション!それを生み出してくれるキミ達だからこそ、ボクはキミ達が大好きなんだー♪』

 

弦野「何なんだよコイツら…イカれてやがる…!」

 

筆染『それだけじゃないよ。君達の大切な人達も、君達キャラクターを受け入れてくれる人達も、外の世界に一人もいない!最高に絶望的だよね?どう足掻いたって、ここから出た先に希望なんて無いよ!あるのは絶望だけ。それでも外に出たい?』

 

一「そんな……ちーたんは…実在してない……?」

 

一『そうだよ?ちーたんもゲームのキャラクターだったんだよ!』

 

聞谷「……では、わたくしは一体…何のために………」

 

赤刎『そうさ!お前らの今までの頑張りは、全部無意味だったんだよ!!生き残るために足掻くも何も、お前らは最初から存在してねぇんだもんよぉ!!』

 

弦野「クソ…チクショウ……!!」

 

弦野『つーかさ、いっその事外になんか出ずにまた繰り返せばよくね?』

 

聞谷「…………え?」

 

安生「ああ、そういえば言ってなかったね。このゲーム、実はね……」

 

 

 

 

 

安生「何回も繰り返されてるんだよ!!」

 

枯罰「……は?」

 

安生「言っただろ?人間を作りたいように作れるって。人間を自由自在に作れるなら、当然人造人間のクローンを作る事も可能なのさ。このゲームはね、人造人間のクローンを使って何十回、何百回と繰り返されてるんだ!!今まで君達は、何百回も最終裁判を経験してきた。そしてその度に全部リセットしてやり直してきた。」

 

一『そうそう、前回は確か弦野君が初っ端に殺されて、その時のクロは筆染さんだったっけ。それで最終裁判まで進んだのは、赤刎君と札木さんと安生君の3人だけだったんだよね。』

 

弦野「何だと…!?」

 

黒瀬『みんなさぁ、自分の事を唯一無二の特別な何かだと思ってたでしょ?とんだ思い上がりだよ。ボクもキミ達も、プログラミングされたデータを埋め込んだだけの、タンパク質の塊でできた機械なの。キミ達の替えなんかいくらでも作れるし、キミ達がどうなろうと誰も何も思わないんだよ。』

 

聞谷「そんな……」

 

赤刎『それじゃあ、最後にこのゲームの真相をおさらいしておくか!!』

 

 

 

ークライマックス推理開始!ー

 

【Act.1】

その昔、ダンガンロンパというゲームが発売された。

そのゲームが大ヒットして、実際に高校生がコロシアイをしたゲームが製作されるほどだった。

ダンガンロンパは結局54作目まで作られたが、53作目の参加者の生き残り達がダンガンロンパを終わらせるための運動を起こしたせいで54作目も絶版になり、ダンガンロンパは絶滅の危機に陥ったんだ。

 

【Act.2】

だけど、絶望を渇望する一部の勢力は少しずつ力をつけて数十年後には強大な力を持つ組織に成長していたんだ。

組織は、ダンガンロンパを復活させるため着々と準備を進めた。

だけどここでひとつだけ問題があったんだ。

人権侵害の問題で、実際に高校生を使ったリアルなコロシアイをゲーム化する事はできなかった。

だが、『実在しない人間』に人権は無い。

だから組織の奴等はコロシアイに参加させる人間を造る事にしたんだ。

 

【Act.3】

組織の連中は、当時開発されていた人造人間の技術と脳のデータ化の技術を利用してコロシアイをさせるキャラクターを造る事にした。

もちろんコロシアイのために使う事は伏せ、人類の発展に貢献するための研究がしたいとか何とかいって国の重要人物や研究者を引き込んで俺達が造られた。

そしてまずは俺達の性格や記憶のベースとなるデータを作成し、大量にコピーも作成した。

オリジナルの方は安生の身体とモノクマ達に植え付け、コピーの方は俺達の肉体に植え付けたんだ。

 

【Act.4】

あとは、建設した楽園に俺達を閉じ込めてコロシアイをやらせるだけだ。

たとえ一度コロシアイが終わったとしても、また繰り返せばいい。

一度コロシアイが終われば、俺達のクローンを楽園に閉じ込めて同じ事を繰り返させる。

そうやって俺達は何百回も死んで、何百回もクラスメイトを殺してきた。

全ては、ダンガンロンパを永遠に続けるため。

俺達は全員が黒幕で、コロシアイのためだけに生み出されたキャラクターで、量産可能な紛い物だったんだよ。

これが全ての真相だ。

 

 

 

聞谷「そんな……そんな……!!」

 

一「こんなの…どこにも救いなんか無いじゃないか!!」

 

速水『いやいや、ちゃんと救いはあるって!繰り返せばいいって言ってんじゃん!』

 

弦野「は…?」

 

安生「これから君達には、『卒業』か『留年』かを選んでもらう。『卒業』を選べば、君達は晴れてここから脱出。『留年』を選べば、僕らは揃って全員オシオキ。コロシアイも全部リセットされる。また同じ事を繰り返すのさ。」

 

速水『繰り返しさえすれば、全部やり直せるんだよ!もしかしたら今度こそは全員を助けるチャンスかもよ?まあ、繰り返したら記憶は全部消えちゃうんだけどね!』

 

聞谷「…全部……やり直せる……わたくしは、皆さんが戻ってくるのなら…」

 

一「それに…外に出たっていい事なんて何も…」

 

弦野「俺は……絵麻に会いたい………」

 

 

 

 

バンッ

 

 

 

枯罰「ふざけんなやコラァ!!!!」

 

ウチは、両手で証言台を叩きながらありったけの声で叫んだ。

 

「「「!!」」」

 

枯罰「ウチは、何があろうと絶対生きてここから出るって…ウチなんぞを庇って死んだアホチビに誓ったんや!!それにまだ、お前らに一発叩き込んでへん!!ウチは、誰に何と言われようと絶対に出るで!!『留年』なんぞ死んでも選ぶかボケぇええ!!!」

 

弦野「何言ってんだよ、やり直せば赤刎も救えるかもしれねぇんだぞ!?それに、外に出たって……」

 

枯罰「おいコラ弦野ォ!!」

 

弦野「っ……!!」

 

枯罰「お前が好きなんは、ホンマにやり直しで戻った筆染なんか!?今のお前の事なんぞ全部忘れて、他の男の事を好いとるかもしれへん女のためにお前は死を選ぶんかいな!?えぇ!?」

 

弦野「………違う。俺が本気で好きなのは、俺なんかに笑いかけてくれたアイツただ一人だ。」

 

枯罰「ほぉん。」

 

弦野「…俺、どうかしてたよ。こんな所で終わってたまるか。俺が何者だろうと関係ない。俺はこんな所から抜け出して、世界一価値のある人生を送ってやるって決めたんだ!!」

 

一「……そんなの無理に決まってるよ。だってボク達は、作り物なんだよ?」

 

聞谷「外に出てつらい思いをするくらいなら、『留年』した方が……」

 

安生「うぷぷぷぷ!意見が分かれちゃったね!こんな時は僕達の出番だね!それじゃあ早速始めようか!レッツ変形!!」

 

 

 

《意見対立》

 

 

 

そう言ってモノクマは席から謎の装置と鍵を取り出し、鍵を装置に差し込んだ。

すると、俺達の席が宙に浮く。

席が変形し、俺達は二つの陣営に分かれた。

 

 

 

【留年するか、卒業するか?】

 

留年する! 安生、聞谷、一

 

卒業する! 枯罰、弦野

 

 

 

ー議論スクラム開始ー

 

聞谷「留年すれば《みんな》戻って来ますのよ!?」

 

「ウチが!」

 

枯罰「そうやって《みんな》をまた殺すんか!?」

 

一「キャラクターのボク達が出た所で、外の世界なんか《地獄》だよ。」

 

「弦野!」

 

弦野「たとえ《地獄》だろうと俺は生きたいんだよ!!」

 

安生「外に出たって《希望》なんか無いよ?」

 

「ウチが!」

 

枯罰「《希望》ならウチらで見つければええだけやろ!!」

 

 

 

《全論破》

 

枯罰「これがウチらの答えや!!」

 

弦野「これが俺達の答えだ!!」

 

 

 

枯罰「…聞谷。確かに、外の世界はキャラクターのウチらを受け入れへんかもしれへん。けどなぁ、嫌な事から逃げ続けてたら繰り返すだけやぞ?」

 

一「それが何!?ボクは外になんか出たくない!!」

 

枯罰「ほんならめっさ痛くて苦しいオシオキ受けるか?」

 

一「そ…それは………」

 

枯罰「今のお前がどないに苦しんで死のうと、誰も助けてくれへんぞ。苦しんで死んだ記憶すらも全部リセットされて終わりや。」

 

一「う……い、痛いのは…嫌、だけど……」

 

枯罰「次の自分に逃げんなや!!今を生きる事が出来るのは今のお前だけなんやぞ!!」

 

一「っ……!!」

 

枯罰「聞谷も、外に出てまだ見た事無いモン見るんやろ?こないなクソみたいな場所で死ねるんか?」

 

聞谷「わ…わたくしは……まだ、外の世界のものを何も見てませんわ…!!」

 

一「ぼ、ボクもやっぱり死ぬのは嫌!特にオシオキなんかまっぴら御免だ!!」

 

安生「うぷぷぷぷ、それじゃあもう結論が出たみたいだからアレいっちゃおっか!投票ターイム!!一応もう一回言うけど、ちゃんと『卒業』か『留年』どっちかに投票してよね?ちなみに、今回は『卒業』となるのは全員が満場一致で『卒業』を押した場合だけです!誰か一人でも『留年』を選んだら即オシオキだからねー!!」

 

クマ公がそう言うと、席にボタンが表示され投票時間が始まった。

今度は迷わず押せた。

ウチは、『卒業』を押した。

 

安生「投票の結果、『留年』となるのかー!?それとも、『卒業』となるのかー!?ワクワクでドキドキの投票ターイム!!」

 

 

 

《学級裁判 閉廷!》

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

ー生存者ー

 

【超高校級のカウンセラー】安生心

 

【超高校級の香道家】聞谷香織

 

【超高校級の傭兵】枯罰環

 

【超高校級のヴァイオリニスト】弦野律

 

【超高校級のソフトウェア開発者】一千歳

 

ー以上5名ー

 

 

 

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