エデンズダンガンロンパ 希望の生徒と絶望の楽園 作:M.T.
ご愛読ありがとうございました。
本編終了後のエピローグもございます。
「投票の結果、『留年』となるのかー!?それとも、『卒業』となるのかー!?ワクワクでドキドキの投票ターイム!!」
モニターに結果が表示される。
ウチは、ゆっくりと表示された結果を眺める。
VOTE
卒業 4票
「…………は?」
安生は、抜け殻のようになってモニターを見つめとった。
「…あり得ない。何百回繰り返してきたと思ってる。その度に、誰が生き残っても何度も何度もやり直してきた。なのに今更卒業なんて…あり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないあり得ないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイアリエナイ!!!」
安生は、狂ったように頭を掻きむしって膝から崩れ落ちると、突然俯いて肩を震わせた。
「ふふ…ははは…」
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」
安生は、上を向いてケタケタと笑い出した。
皮肉にも、安生がウチらにホンマの意味で『人間らしい』感情を見せたんは、多分これが最初で最期やった。
「はぁー………とうとうやってくれたね、君達。おかげで僕らの努力は全部台無しだよ。まあでも、今まで積み上げてきたものを崩される絶望もまた一興、か。」
「…結局最期まで訳わかんねぇ奴だったな。テメェはよ。」
「かもね。それじゃ、そろそろ始めるとしますか。」
「待って下さいまし、安生さん!何もオシオキは執行しなくても…」
「最初に言っただろ?正しい黒幕を指摘して『卒業』を選んだら黒幕だけがオシオキ。最期くらい華々しく終わらせてよ!」
「ざけんじゃねぇ!!死に逃げなんてさせっかよ!!」
「…全く、君達ときたら。どこまでお人好しなのさ。でも、いいんだ!僕は見たいもの見れたし、外の世界なんかどうでもいいからね。」
安生は、突然天を仰いで笑い出した。
「…ははっ、僕はこの結末を見るために生まれてきたのかもな。最期にこれだけは言わせてよ。
「お前…ふざけんなや!!ウチはまだお前に一発も叩き込んでへんぞ!!」
「ああ、そうだった。そんな話してたね。じゃ、枯罰さんに殴られるのも嫌なのでサクッとやっちゃいますか!今回は、僕達全員のオリジナルデータのために!!スペシャルな!!オシオキを!!ご用意しました!!!」
「安生さん…!!」
「クソッ、安生!!」
「ではでは、オシオキターイム!!!」
ーーー
GAME OVER
アカバネくん、アンジョウくん、カンザキくん、キクタニさん、クロセさん、コギマエくん、コバチさん、サツキさん、シダハラさん、ウォーカーくん、タケモトくん、ツルノくん、ニノマエくん、ハヤミさん、フデゾメさん、ホウジョウさんがクロにきまりました。
オシオキをかいしします。
ーーー
赤刎は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、職員室のような部屋だった。
どこからか、ピッ、ピッ、という機械音が鳴っている。
赤刎は、両腕両脚と胴体に付けられた拘束具で金属製の椅子に拘束されており、両足は靴と靴下を脱がされて裸足になっていた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
教えて!赤ペン先生
【超高校級の講師】赤刎円 処刑執行
ーーー
赤刎の目の前にはテーブルがあり、赤刎の右手にはプリントの山とチューブのようなもので繋がれたガラスペンが、左手には変わったデザインのアナログ時計が置かれていた。
その両隣では、教師の格好をしたモノクマが眼鏡を光らせながら監視している。
左足には何故かチクリとした痛みがあるが、足は机の下にあるので確認する事はできない。
左のモノクマが時計のスイッチを押すと時計は少しずつ進み始める。
すると、右のモノクマは山上からプリントを一枚取って赤刎の前に置く。
赤刎は最初何の事かわからなかったが、何となくモノクマの意図を察しプリントに目を通す。
内容は小学生一年生レベルの算数ドリルで、既に汚い字で回答が書かれていた。
赤刎は、ガラスペンを手に取ると一枚目のプリントを採点する。
ペンのインクの滲み方に少し違和感を覚えるが、ものの数秒で採点を終わらせ左のモノクマにプリントを渡した。
すると、間髪入れずに右のモノクマが次のプリントを渡す。
この作業が何回、何十回、何百回と繰り返された。
採点するプリントのレベルは少しずつ上がり、初めは小学生レベルだったものが中学生レベル、高校生レベルと上がっていく。
それでも赤刎は問題文を見た瞬間に脳内で模範解答を作成し、その通りに採点を行い続けた。
だが赤刎は集中力を消耗したのか少しずつ顔色が悪くなっており、さらに追い討ちをかけるかのように問題の難易度がグンと上がった。
そして、大学受験レベルに上がったあたりから赤刎の採点スピードが急に落ち始めた。
自分の頭の中の解答に自信がなくなってきたのだ。
それでも何とか採点を続ける赤刎だったが、ここに来て初めて最後の計算間違いに気付かず丸をつけてしまうというミスを犯す。
すると、モノクマは容赦なく赤刎の左足の小指の爪を剥がした。
あまりの痛みに、赤刎は悶絶する。
だが、時間内に全てのプリントを採点し終わらないと処刑される。
死にたくないという思いが赤刎の弱りかけた心に鞭を打ち、再び赤刎は採点を続ける。
だが、その勢いはたった数分で終わりを迎え、集中力が切れた赤刎は次々とミスを連発するようになった。
両足の爪は全て剥がされ、左足の指は全て切断されていた。
もはや採点が追いつかない程の問題の難易度や集中力を掻き乱す機械音、そして拷問による苦痛のせいで、赤刎は完全に思考を停止し採点をする手は全くと言っていいほど動いていなかった。
するとモノクマは、何を考えたのか赤刎の口に怪しい薬を流し込み無理矢理飲み込ませる。
その直後赤刎の脳内を襲ったのは、情報の洪水、そして今までどんなに頭を捻っても採点出来なかった問題の解答が一瞬で浮かんだ事への多幸感だった。
赤刎は、再び紙の上でペンを走らせる。
だが薬で頭が冴えた状態でも何度かミスを繰り返してしまい、右足の指も全て切断され、鉋で足の皮膚を剥がされ、足元の鉄板で足を焼かれる。
しかし驚くべき事に、拷問を受けている間も赤刎は休む事なくペンを走らせ続けていた。
麻薬をも軽く凌駕する快感に溺れた赤刎にとってはもはやど・う・で・も・い・い・事・だったのだ。
拷問の苦痛より、身体の限界より、採点結果の正誤より、『目の前の問題を解く事』だけを求めひたすら採点を繰り返す機械と化していた。
しかし、脳細胞を酷使し続けたせいか鼻や目から出血し始める。
だが今の赤刎は脳神経が焼き切れる感覚にすら快感を覚えており、興奮のあまり自身のモノを勃起させていた。
そしてプリントは最後の一枚になる。
最後の問題は、ミレニアム問題にも匹敵する未解決問題だった。
赤刎は、早速用意されていたノートに思い浮かんだ解法を書き殴る。
問題に奮闘する事数時間、ついに赤刎は正解に辿り着き、導き出した答えをプリントに書き込む。
赤刎は、生きた人間のものとは思えない顔をしていた。
目の焦点は合っておらず、口からは血の混じった泡を吹いていた。
そしてついに最後の一行を書きおわり、それと同時に絶頂に達した赤刎は快感に打ち震えながら精を解き放つ。
その直後だった。
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今まで一定のリズムでなっていた機械音は、長く平坦な音へと変わった。
赤刎は糸が切れた操り人形のようにだらんと力無くもたれており、手から落ちたペンは床に落ちて転がっていた。
赤刎の座っている席からはコードが伸びており、座席の後ろの機械と繋がっていた。
座席の後ろの機械の液晶画面には、水平な直線と『0』という数字が表示されている。
そして、赤刎が今まで握っていたペンから伸びたチューブは、赤刎の左足に刺さった採血針と繋がっていた。
モノクマは、赤刎が赤ペンで数式を書き殴ったプリントに目を通した。
モノクマは、褐色を帯びた赤いシミで汚れたプリントを見て『判別不能』と見做しペンで大きくバツをつけた。
部屋には、モノクマの不気味な笑い声だけが鳴り響いていた。
◇◇◇
安生は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、小さなカウンセリングルームのような部屋だった。
安生の身体は赤いリボンで繋がれており、安生は椅子に座っていた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
コドクの先に
【超高校級のカウンセラー】安生心 処刑執行
ーーー
ノック音が聞こえ、カウンセリングルームの扉が開きピンク色のキャンディ型の被り物を被ったモノクマが入ってくる。
モノクマは、元気が無いのか顔色が悪く少し俯いたままトコトコと安生の前までやってくる。
そして置かれた椅子にちょこんと腰掛けると、持っていたスイッチを押した。
すると、床が開いて安生とモノクマは下に落ちる。
安生はリボンで宙吊りの状態になった。
爪先を伸ばしてみるが、床には足がつきそうにない。
落ちた先は黒い壁で囲われており、壁には赤ん坊の落書きのような絵が描かれていた。
床には、大量のメスや注射器が刺さっている。
すると、下に落ちたモノクマに異変が現れる。
モノクマは、この世の物とは思えないような顔色をすると突然真っ黒な虫を安生目掛けて大量に吐き出す。
多くは蟻のような虫だったが、中には百足やミミズのようなものも混じっている。
安生の身体には大量の虫が湧き、直接肌に触った事で安生の身体は少しずつかぶれていく。
ただでさえリボンで吊り下げられているのにさらに無数の虫に噛まれた事で、安生はもがき苦しむ。
さらに最悪な事に、虫は耳や口の中にも侵入していた。
虫が安生の全身を覆い尽くすほど湧くと、今度はモノクマの口から蜂のような虫や大型の蜘蛛が大量に出てきた。
モノクマの口から出た虫は、安生の身体へと飛んでいくと安生の体についた虫を喰らい尽くす。
そして、その過程で出した毒が安生の体内に侵入する。
毒が注入された部分は爛れ、みるみるうちに安生は原型を失っていく。
トレードマークとも言える眼鏡は床に落ちてヒビ割れた。
虫の毒によって全身が爛れると、今度はモノクマの口から黒い蟒蛇が10匹程出てくる。
モノクマの口から出た蟒蛇は、安生の身体に絡みつくと安生に毒を注入している虫を残らず平らげる。
そして、安生の身体に噛み付くと強力な毒を注入する。
蛇に毒を注入された事で、安生は穴という穴から血を吐き出して暴れ出す。
安生から血が吹き出し地で池ができると、今度はモノクマの口から黒い鰐が3匹出てくる。
モノクマの口から出た鰐のうちの一匹は、安生の身体に噛み付いて安生の身体を揺すり蟒蛇を振り落とした。
残りの2匹は落ちた蟒蛇を残らず喰らい尽くし、安生の身体に噛み付く。
安生の身体の肉は食いちぎられ、もはや虫の息だった。
安生が鰐に喰われている時、今度はモノクマの口から大きな口と牙を持ち赤い水玉柄の巨大な怪物が出てくる。
怪物は、ニュルリと伸びて大きく口を開くと安生の首を噛みちぎった。
すると首からは大量の血が噴き出て安生の首から下がボトリと落ちる。
怪物は、床に落ちた肉塊と鰐達を全て喰らい尽くす。
するとモノクマは、どこからか爆弾を取り出し怪物の口に放り込んだ。
その直後怪物の身体は四散し、中から大量の蜂蜜が出てくる。
蜂蜜を浴びたモノクマは、顔に浴びたハチミツを舐めて上機嫌になっていた。
◇◇◇
神崎が必死に逃げていると、背景が19世紀のロンドンのような風景になる。
神崎は、後ろから追ってくる大量のモノクマから逃げていた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
Genius Boy Is Broken Down
【超高校級の天才】神崎帝 処刑執行
ーーー
神崎がついに橋に辿り着き橋を渡っていると、どこからか子供が英語で『ロンドン橋落ちた』を歌う声が聞こえる。
するとその瞬間、橋が崩れて神崎は橋と一緒に落ちた。
橋の下は暗闇になっており、神崎はどこまでも下へ下へと落ちていく。
すると突然左足をロープで捕まれ神崎は宙吊りになり、紳士風のモノクマに木の棍棒と石礫で全身ボコボコに殴られる。
百発ほど殴られるとロープがひとりでに切れ汚水が流れる川に真っ逆さまに落ちた。
神崎は川を泳いで逃げようとするが、汚水の激しい流れには逆らえず結局溺れた。
汚水の流れ着いた先は崖になっており、神崎は汚水の滝と一緒に下へと落ちていく。
すると今度は巨大な時計の針に磔にされ、モノクマに大量の石灰を飲まされる。
タンクの中の石灰を全て神崎の胃の中に詰め込むと、その直後時計の針が猛スピードで回り始める。
神崎が胃に詰められた石灰と針の回転によって吐き気を催すと、トドメと言わんばかりにモノクマが巨大パチンコでレンガを時計目掛けて飛ばす。
レンガは神崎の腹に命中し、神崎は目を見開いて血と大量の石灰が混ざった吐瀉物をブチ撒けた。
すると神崎を固定していた時計の針の拘束具が外れ、神崎は遠心力で振り落とされる。
振り下ろされた神崎は下へ下へと落ちていく。
すると今度はアンティーク調の十字架に磔にされ、下には野球のグラウンドが広がっていた。
モノクマは、自信満々の表情でスチール製の金属バットを振りかぶる。
すると反対側からもう一匹のモノクマが鉄球を投げ、バッター役のモノクマが鉄球をバットで打つ。
鉄球は神崎の右肘に当たり、腕が変な方向に曲がった。
続けてモノクマは何発もの鉄球を打ち、神崎の両腕と両脚はグチャグチャに曲がり原型を留めていなかった。
モノクマが打った最後の一発は十字架に当たり十字架がポキっと折れる。
磔にされた神崎はそのまま後ろに倒れ、神崎は真っ逆さまに落ちていく。
すると今度はテーブルの上に乗せられる。
テーブルにはテーブルクロスが敷かれており、皿やワインの入ったグラスが並んでいた。
神崎は、今度は拘束はされなかったものの両手足が使い物にならないため動く事すらできなかった。
するとモノクマがまず金のテーブルナイフを手に取り、神崎の両耳を削ぎ落とす。
次に、銀のフォークを手に取って神崎の両目を抉り取った。
その直後、テーブルがパカっと開き神崎は下へと落ちていく。
落ちた先には今度は棘付きの棺桶が待ち構えており、神崎が落ちた瞬間に扉が勢いよく閉まる。
するとそこに巨大なモノクマが現れ、棺桶を開けると中に入っていた神崎を巨大なパイプタバコの中に振り下ろした。
モノクマは、パイプの中の刻み煙草に火をつけ一服する。
そして、大きく煙を吐き出すとパイプの中身を下に落とした。
地面に落ちた真っ黒焦げの肉塊に、トコトコと歩いてきたモノクマのような犬が小便をかけどこかへと歩いていった。
◇◇◇
聞谷は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、バラエティ番組のスタジオのような場所だった。
聞谷は、目を黒い布で覆われ鉄製の椅子に座らされていた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
超高校級格付けチェック
【超高校級の香道家】聞谷香織 処刑執行
ーーー
司会の格好をしたモノクマは、『A』『B』『C』と書かれた三つのクロッシュを持ってくる。
司会モノクマは、ルールを説明する。
これから出されるクイズに10問正解すれば無事卒業だが、10問正解する前に5問間違えると即処刑され1問間違えるごとに罰ゲームを受けるという内容だった。
聞谷の前にクロッシュが運ばれ、それぞれの匂いを嗅がされる。
運ばれてきた3つの選択肢の中から匂いで正解を当てるというクイズだった。
聞谷は、自慢の嗅覚を活かして8問連続正解した。
だが9問目、ここにきて聞谷が初めてミスを犯す。
不正解と判定されると、モノクマは聞谷目掛けてバズーカ砲を構える。
バズーカ砲から放たれた砲丸が聞谷の腹に直撃し、聞谷は腹部を損傷して吐血する。
さらに、追い討ちと言わんばかりに顔にも砲丸が当たる。
すると、聞谷の顔は凸部分が潰れて血塗れになった。
続いて10問目、ダメージを蓄積し集中力が切れていたせいか聞谷は再びミスをする。
すると、聞谷の椅子からはカチリと音がして思い切り上に振り上げられる。
もの凄いスピードで上に振り上げられたため、聞谷は吐き気を催す。
すると天井まで振り上げられたところで今度は猛スピードで落下する。
聞谷は、地面に叩きつけられた拍子に全身を複雑骨折し、血の混じった吐瀉物をブチ撒けた。
続いて11問目、聞谷は再び間違える。
すると、聞谷の椅子からまたしても音がして椅子に仕掛けられたギロチンの刃が動く。
聞谷の脛は、椅子に仕掛けられたギロチンで切断された。
続いて12問目、聞谷は再び間違える。
すると、聞谷めがけてトラックが突っ込んでくる。
トラックは聞谷の身体に激突し、聞谷は満身創痍になる。
続いて13問目、聞谷は最後の力を振り絞って何とか正解する。
そして14問目、ついに運命を決める最終問題となった。
聞谷は、最終問題は今までのどの問題よりも自信があった。
聞谷は、ボロボロになりながらも答えを出した。
その結果はーーー
ーーー不正解だった。
聞谷の下の床が開き、聞谷は激臭を放つ汚物の川の中に落とされる。
聞谷は流れに逆らえず流され続け、高速回転するファンが迫ってくる。
そして…
ゾリッ
汚物の滝には、大量の血が混じっていた。
その様子をモニターで見ていた司会モノクマは、高笑いをしていた。
◇◇◇
黒瀬は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、映画館のような場所だった。
黒瀬は、最前列の席に座ってスクリーンを眺めている。
その隣には、紳士風のモノクマが座っていた。
そこで画面が切り替わる。
ーーー
脚本家は見た!黒瀬少女の事件簿
【超高校級の脚本家】黒瀬ましろ 処刑執行
ーーー
黒瀬が見ていたのは、10分程度のショートストーリーで登場人物は全員モノクマではあったものの、展開や死因、トリックや動機までもがはそっくりそのまま黒瀬の書いた脚本『文学探偵シリーズ』だった。
殺人事件が起き、主人公の探偵モノクマがトリックを解き明かす。
すると黒瀬の隣にいたモノクマはポンと掌を叩きモノクルを輝かせる。
そして持っていたスイッチを押す。
すると黒瀬の下の床が開いた。
黒瀬が落ちたのは、コテージの一室だった。
黒瀬は、拘束具でベッドに固定される。
モノクマは、作中に出てきたトリックを使って室内にいる黒瀬を刺し殺そうとした。
だが、用意したロープの長さが微妙に足りなかったせいで狙い通り心臓には刺さらず包丁は右脚に刺さる。
モノクマは、不満そうな顔をしてスイッチを押す。すると黒瀬は首についたアームで引き上げられ、再び映画館に連れ戻される。
次の作品は、毒を使った殺人事件だった。
モノクマは、映画のトリックを再現して黒瀬を毒殺しようとする。
黒瀬は、毒の入ったコース料理を無理矢理食べさせられる。
すると、身体は毒に蝕まれ黒瀬は吐血した。
だが、毒が足りなかったせいで死には至らなかった。
次の作品は、ショットガンを使った殺人事件だった。
モノクマは、映画のトリックを再現して黒瀬を射殺しようとする。
だが、モノクマの狙撃の腕が足りなかったせいで狙いを外し、黒瀬は左腕を吹き飛ばされる。
電流を使った殺人では電流が足りなかったせいで感電死には至らなかった。
首吊り自殺に見せかけた殺人ではロープが脆かったせいで意識が落ちる前にロープが切れた。
極寒を使った殺人では、途中で快晴になるという予想外の異常気象のせいで凍死には至らなかった。
大型オーブンを使った殺人では、温度が足りなかったせいで焼死には至らなかった。
古い屋敷にあったギロチンを使った殺人では、ギロチンが錆びていたせいで途中で刃が止まった。
何十回もトリックの実験台にされた黒瀬は、満身創痍になって席に座っていた。
もはや、黒瀬にはまともな意識は無かった。
モノクマは、黒瀬を殺せなかった事でかなり苛立ちが募っていた。
そして、物語はついに第一部の最終回を迎える。
黒瀬が飽きたという理由で雑な方法で主人公を黒幕に殺させ炎上した話だった。
黒瀬は、再び事件現場を再現したスタジオへと落とされる。
黒瀬が落とされたのは、山道に敷かれた線路の上だった。
落ちた瞬間に仕掛けられていたトラバサミで足を挟まれ、逃げようにも逃げられなかった。
すると、原作の脚本通りレトロな外装の列車が迫ってくる。
黒瀬は、列車に轢かれて崖の下へ落ちる。
黒瀬は、下半身を失い上半身だけで這いずっていた。
するとモノクマが黒瀬の目の前に現れる。
モノクマは、最初の事件で使った包丁を黒瀬の背中に突き刺した。
黒瀬は、肺の中に血が溜まって苦しみながら死んだ。
その様子を、モノクマは高笑いしながら見ていた。
◇◇◇
漕前は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、通学路によく似た道だった。
漕前はちょうど曲がり角の前に立っている。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
Unlucky Days
【超高校級の幸運】漕前湊 処刑執行
ーーー
突然、モノクマが漕前の背中を蹴飛ばす。
すると、漕前は吹っ飛ばされて前のめりになる。
そこへ、食パンを加えセーラー服を着たモノクマがトラックに乗って走ってくる。
漕前は、トラックで撥ねられ吹っ飛ばされる。
すると再びアームで引き摺られ、どこかに連れ去られる。
連れて来られたのは、教室だった。
漕前は、椅子に拘束されて身動きが取れなかった。
他のモノクマが授業を受けている中、漕前は自分の席にだけ教科書と筆箱が置かれていない事に気がつく。
すると、隣の席の女子モノクマが筆箱を差し出して開く。
次の瞬間、筆箱からは猛スピードで鉛筆が飛び出し漕前の両眼に深く突き刺さる。
そして、中にトラバサミの刃を大量に仕込んだ教科書で手を挟む。
漕前の手は潰れて血塗れになり、もはや使い物にはならなかった。
チャイムが鳴り、昼休みになる。
すると、隣の席の女子モノクマが手作り弁当を持ってくる。
女子モノクマの作ってきた弁当には、大量の剃刀と釘が仕込まれていた。
無理矢理口を開かされ弁当を口の中に放り込まれた漕前は、口の中に無数の切り傷ができ口からボタボタと血を垂らす。
すると、アームが伸びて漕前は窓ガラスを突き破って外へ放り出される。
校庭には巨大なベルトコンベアが設置されており、ベルトコンベアは熱されていた。
漕前がベルトコンベアに乗せられると、ベルトコンベアはそのまま高速回転する。
ベルトコンベアから発生する熱による熱中症と高速回転のせいで漕前は吐き気を催し、吐瀉物をブチ撒ける。
すると女子モノクマがやってきて、水筒に入った塩水を漕前に無理矢理飲ませる。
傷口に塩水が滲み、漕前は塩水を吹き出す。
漕前の顔は血と吐瀉物と塩水でベトベトに汚れ、もはや満身創痍だった。
すると再びアームで吊り上げられ、漕前は屋上へ連れ去られる。
漕前が屋上で膝をつくと、首のアームはひとりでに外れた。
女子モノクマは助走をつけて漕前目掛けて突進し、漕前に強烈なタックルを仕掛ける。
漕前は、タックルされた勢いでそのまま屋上から落ちる。
漕前が落ちた先には、大量の剣が敷き詰められていた。
漕前は、剣山の上に真っ逆さまに落ちて串刺しになった。
それを、女子モノクマは屋上で高笑いしながら見ていた。
◇◇◇
枯罰は、走って裁判場から逃げてきた。
逃げてきた先にあったのは、刑務所のような場所だった。
後ろからは、警備員の格好をしたモノクマが追いかけてくる。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
Mission is impossible
【超高校級の傭兵】枯罰環 処刑執行
ーーー
枯罰が走っていると、レーザーが張り巡らされた部屋に辿り着く。
枯罰は見事な身体運びでレーザーを全て避け、再び走り出す。
すると次は、鋼鉄製のシャッターが猛スピードで降りてくる。
枯罰は、シャッターが閉まる前に滑り込む。
その直後、シャッターが閉まる。
すると次は、電流の走る有刺鉄線が張り巡らされていた。
枯罰は、負傷覚悟で有刺鉄線に飛び込んだ。
電流で痺れる中、枯罰は死に物狂いで有刺鉄線を素手で引きちぎる。
手には棘が刺さって血まみれになるがお構いなしに引きちぎり、通り抜けられるだけの隙間を作って通り抜けた。
すると、下が剣山になっている部屋に辿り着く。
向こう岸との間には鉄でできた柱が何本か立っており、その柱の上には鋭い針が敷き詰められていた。
だが、枯罰は助走をつけると一つ目の柱目掛けて跳ぶ。
枯罰は勢いよく柱の上に着地し、針は靴を貫通して足に太い針が突き刺さる。
それでも枯罰は次の柱へと跳び、剣山の上を渡り切った。
枯罰の両足は穴だらけで血塗れになり、常人なら立っている事すらできない程ボロボロになっていた。
だが、枯罰は走り続ける。
すると、廊下に仕掛けられたガトリングが発射される。
枯罰は、音速で発射される弾丸を全て避けながら走る。
だが、足の痛みのせいでよろけてしまい、何発か肩に弾丸を喰らう。
枯罰は、ジャケットを脱ぎ捨て肩を押さえながら走り続ける。
すると今度は、何もない部屋に辿り着く。
だが枯罰が部屋に足を踏み入れた瞬間、センサーが反応し強酸ミストが浴びせられる。
枯罰は、顔や手が爛れるがお構いなしに走り続ける。
すると今度は、左手に手枷が填められる。
枯罰は鍵に右手を伸ばすが、手が届かない。
そこで枯罰は、鋭い棘が敷き詰められた鋼鉄製の壁に目を向ける。
そして、左腕を思いっきり壁に叩きつけた。
すると、何度も叩きつけているうちに手枷の留め具が外れ手枷が取れた。
だが、無理矢理手枷を外したせいで枯罰の左手首はグシャグシャに潰れ使い物にならなくなっていた。
すると今度は、槍を持った全身鎧のモノクマと刀を持った全身鎧のモノクマが待ち構えていた。
枯罰は無視して進もうとするが、槍を持ったモノクマが枯罰に突進する。
枯罰は、モノクマの攻撃を全て避ける。
だが、後ろからもう一匹のモノクマに刀で背中を斬りつけられる。
枯罰が痛みでよろけた隙に、槍モノクマが槍で枯罰の腹を貫く。
枯罰は、刀で斬られ槍で抉られてもなお力を振り絞りそれぞれ鉄拳と蹴りをお見舞いする。
するとモノクマ達はあっさり吹っ飛ばされる。
枯罰は、そのまま鉄製の扉を開けようとする。
だが、鍵がかかっていて開かなかった。
そこで枯罰は、扉を蹴飛ばして脱出しようとする。
だが、扉の先に道はなく下はマグマになっていた。
向こう岸までは距離があり、常人なら辿り着けるような距離ではなかった。
それでも、枯罰は覚悟を決めると助走をつけて跳ぶ。
枯罰は、手を前に出して崖にしがみついた。
手が焼け爛れようと爪が剥がれようとお構いなしに崖を登る。
そしてついに、岸の頂上に手をついた。
だがそこにマフィアモノクマが現れ、リボルバーの銃口を枯罰に向ける。
その直後だった。
銃声が6回鳴り響き、枯罰はマグマの中に真っ逆さまに落ちていった。
その様子を、マフィアモノクマが笑いながら見ていた。
◇◇◇
札木は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、黒ミサが行われていそうな教会だった。
札木は、椅子に拘束され身動きが取れなかった。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
恋するフォーチュンタロット
【超高校級のタロット占術師】札木未来 処刑執行
ーーー
札木が座らされている椅子の前には赤いテーブルクロスが敷かれたテーブルが置かれており、その上にタロットカードが置かれていた。
目の前には、占い師のような風貌のモノクマが座っている。
モノクマは、カードをよく切って一番上のカードを捲る。
出てきたのは、魔術師のカードだった。
するとカードから煙が出てきて、その中から魔術師モノクマが現れる。
魔術師モノクマは、杖をクルクルと回す。
すると拘束具に電流が流れ、札木は感電する。
数秒間高圧電流が流れると魔術師モノクマは消え、再びカードを切り始める。
次に出てきたカードは、運命の輪のカードだった。
すると拘束具の内側から刃物が飛び出し、札木の四肢に刺さる。
札木は、痛みのあまり柄にもなく泣き叫んだ。
次に出てきたカードは、愚者のカードだった。
するとカードから煙が出てきて、その中から道化師のような格好のモノクマが現れる。
道化師モノクマは、ハンマーで思いっきり札木の頭を殴った。
札木は、頭から血を流し頭に強い衝撃を受けた事で意識が朦朧とする。
次に出てきたカードは、悪魔のカードだった。
するとカードから煙が出てきて、その中から悪魔モノクマが現れる。
悪魔モノクマは、三又の槍で札木を刺した。
札木の身体からは血が噴き出し、札木は腹を貫かれて吐血する。
次に出てきたカードは、吊るされた男のカードだった。
すると札木は首に装着されたアームで上へと引き上げられる。
そして空中で宙吊りの状態にされ、首を吊った札木は苦しそうに足をバタつかせてもがく。
そして、次に出てきたのは死神のカードだった。
するとカードから煙が出てきて、その中からボロボロの布を纏い大鎌を持ったモノクマが現れた。
モノクマは、大鎌を勢いよく振るうとそのまま札木の首を刎ねた。
札木の首から下だけが落ち、札木の首は宙吊りになっていた。
すると死神モノクマは消え、占い師モノクマは高笑いしていた。
◇◇◇
仕田原は、背後から伸びたアームのようなものに首を掴まれそのまま裁判所の外へと引きずっていった。
仕田原が連れて来られたのは、薄暗く辺りに血が飛び散った部屋だった。
仕田原は、血で汚れた拘束具付きの椅子に座らされる。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
君がいた夏は遠い夢の中
【超高校級の爆弾魔】仕田原奉子 処刑執行
ーーー
仕田原の前に魔女モノクマが現れ、綺麗な花が咲いた植物でできたステッキを振る。
するとステッキから煙が出て、煙を吸った仕田原は目が虚ろになり、視界が原色の絵の具を撹拌したような不気味な風景になる。
煙が晴れるといつの間にか仕田原はウエディングドレス姿になっており、周りは美しい海が見える教会になっていた。
仕田原の目の前には、新郎の格好をした美青年が立っている。
仕田原が『行哉さん』と呼んで恋慕していた青年だった。
行哉は仕田原に歩み寄るとベールを外しニッコリと微笑む。
すると仕田原は頬を赤く染め、行哉は顔を仕田原の顔に近づける。
唇が触れる、その瞬間だった。
画面が切り替わり、周りは先程の薄暗い部屋になる。
全身が焼け爛れた醜悪な青年が、仕田原の唇を食い千切っていた。
仕田原の口からは、血と肉片がボタボタと滴る。
すると再び画面が切り替わり、行哉が仕田原の左手薬指に指輪を填める。
画面が切り替わり、醜悪男が仕田原の指を切り落としていた。
仕田原の指の断面からは血が噴き出る。
画面が切り替わり、行哉と仕田原が広いホールでダンスを踊る。
それを多くの人々が祝福していた。
画面が切り替わり、醜悪男が無理矢理棘だらけの床の上で仕田原を踊らせていた。
仕田原の足はボロボロになる。
それを多くの焼け爛れた人々が嘲笑っていた。
画面が切り替わり、行哉と仕田原が豪華な食事やケーキを食べる。
口の周りにクリームをつけた仕田原を見て、行哉は可笑しそうに笑っていた。
画面が切り替わり、醜悪男が仕田原の口の中に大量の釘や毒や虫、腐肉や汚物を詰め込む。
口から血や汚物を垂れ流す仕田原を見て、醜悪男は嘲笑っていた。
画面が切り替わり、いつの間にか裸になった二人がベッドの上で抱き合う。
仕田原は、恥ずかしそうにしつつも両脚を開いて行哉を受け入れる。
画面が切り替わり、仕田原は醜悪男に服を剥ぎ取られ無数の針が敷き詰められた台に押し倒されていた。
両脚を無理矢理大きく開かされ、焼けて真っ赤になった鉄の棒を何度も股間に突っ込まれる。
棒が引き抜かれると、大量の寄生虫が湧いた樹液をかけられる。
仕田原は満身創痍になり、仕田原の股間からは血と虫入りの樹液が混じり合った液体が滴っていた。
画面が切り替わり、行哉が仕田原の手を引いて美しい花が咲き誇る庭園へと連れて行く。
仕田原が花壇の花に見惚れていると、行哉がニッコリと笑ってパチンと指を鳴らす。
すると行哉は全身が焼け爛れた醜悪男になり、庭園も血塗れの薄暗い部屋に変わる。
美しい花が咲いていた花壇は、ビッシリと剣が埋め尽くされた深い落とし穴になっていた。
全身ボロボロになった仕田原の身体には痛みが走り、仕田原は体を捩った拍子に落とし穴に落ちる。
すると、落とし穴の底から何百もの焼け爛れた手が伸びてきて仕田原の身体を掴み、仕田原を穴の底へ引き摺り込もうとしていた。
落とし穴の底で仕田原を引っ張っていた人物は、よく見ると仕田原が起こした事件の被害者達だった。
仕田原が助けを求める中、落とし穴の上から手が差し伸べられる。
手を差し伸べていたのは、生前の美しい姿をした行哉だった。
仕田原は、蜘蛛の糸に縋るが如く行哉の手を取ろうとした。
だが、行哉は仕田原の手を払い除けると落とし穴の底に蹴り落とした。
最愛の人に見放された仕田原は、絶望で顔をグシャグシャにする。
その直後画面が切り替わり、巨大なロケットが映し出される。
するとそこにモノクマが現れて、ロケットから伸びていた導火線に火をつける。
導火線に付いた日はやがてロケットの燃料に届き、ロケットは空高く飛ぶ。
するとロケットの小窓からパラシュートを背負った行哉が飛び降り、炎を上げながら飛んでいくロケットを手を振って見送った。
打ち上げられたロケットははるか上空で爆発し、夜空には真っ赤なモノクマの顔の花火が咲く。
河川敷で花火を見上げていたモノクマと行哉の顔が、花火の色で染まっていた。
◇◇◇
ジョンは、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、ジェットコースターだった。
ジョンは、ジェットコースターの座席に固定されて身動きが取れなかった。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
Life is an adventure!
【超高校級の冒険家】ジョナサン・ウォーカー 処刑執行
ーーー
遊園地の従業員の格好をしたモノクマが現れ、ボタンが押される。
すると、ジェットコースターは勢いよく発車した。
ジェットコースターはまず一つ目のトンネルに入った。
一つ目は海をモチーフにしたトンネルだった。
トンネルの中は海水で満たされており、その中をジェットコースターが進む。
ジェットコースターが海水に飛び込み、あまりにも勢いが激しいため鼻に水が入り込んでジョンは海水の中で溺れる。
海水まみれになったジョンは、大量の鼻水を垂らしながら肩で息をしていた。
次は岩石地帯をモチーフにしたトンネルだった。
中では四方八方から石や岩が飛んできて、ジョンに何十個もの石礫が直撃する。
石礫を喰らったジョンは、既にボロボロになっていた。
次のトンネルは森林地帯をモチーフにしたトンネルだった。
中には葉を模した刃物が無数に生えており、ジョンは刃物で切りつけられる。
ジョンの身体には無数の切り傷ができ、ジョンはさらにボロボロになる。
次のトンネルは、氷山地帯をモチーフにしたトンネルだった。
中には氷柱が敷き詰められており、ジョンは氷柱で切りつけられ飛んできた氷柱が身体に刺さる。
ジョンの身体には氷柱が突き刺さり、ジョンはさらにボロボロになる。
次は砂漠地帯をモチーフにしたトンネルだった。
中は砂嵐が吹き荒れており、肌を灼くほどの熱風が吹き付ける。
砂漠用の服装などしていないジョンは、熱風を浴びて全身火傷した。
ジョンは全身の皮膚が焼け爛れ、もはや目も当てられないほど満身創痍になっていた。
ようやく全ての難所を乗り越え、目の前にはゴールの文字が見える。
ジョンは、その文字を見て安堵した。
だが、それはすぐに裏切られる事になる。
ゴールのさらに先には、マグマが噴き出す火山があった。
ジョンは『止まれ』と叫ぶが、猛スピードのジェットコースターが止まれるわけもなくそのままジェットコースターは進む。
そして、マグマ目掛けて急降下した。
ドボン
その音と共に、火山からは湯気が上がる。
モノクマは、それを遠くから写真に収めていた。
◇◇◇
武本は、冷や汗をかき顔を真っ青にして立っていた。
すると背後からアームのようなものが武本の首を掴み、そのまま裁判所の外へと引きずっていった。
武本が連れて来られたのは巨大な正方形のリングが用意された闘技場だった。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
死々奮迅!!天下一絶望武道会
【超高校級の武闘家】武本闘十郎 処刑執行
ーーー
武本の前には、袖のないオレンジ色の道着を着たマッチョモノクマが黄色い雲に乗って現れる。
観客席では、大量のモノクマがギャアギャアと騒ぎ立てている。
審判役のモノクマの試合開始の合図と同時に、モノクマは金色に輝いた。
モノクマは猛スピードで武本に詰め寄ると、棘付きのメリケンサックを装着した拳を武本に振るった。
武本は、咄嗟にそれを躱す。
だが、モノクマの攻撃は止まらない。
モノクマの攻撃は次第に速くなっていき、武本も躱し切れなくなる。
そしてついに、モノクマの拳が武本の左頬にめり込んだ。
武本は顔面がひしゃげ、鼻や口から血が噴き出る。
さらに、モノクマは棘付きのブーツで武本の腹を蹴り、追い討ちをかけるように全身にパンチとキックを叩き込んだ。
棘が刺さった部分からは血が滲み出て道着に赤い滲みが広がり、武本は棘で殴られた痛みで悶絶する。
何百発もの殴打を受けて満身創痍になった武本は完全に戦意を喪失し、リングの外に逃げようとする。
だがそうはさせまいと目の前にモノクマが現れ、思い切り上へと蹴り上げられる。
モノクマは、猛スピードで武本の上へ移動すると棘付きの如意棒で武本の後頭部を殴りつけリングに叩き落とした。
武本は上空から石のリングに叩きつけられ、ヒビ割れたリングの上で蹲る。
武本は、意識を取り戻すと身体を引きずってモノクマから逃げようとした。
だがモノクマは、両手にエネルギーを貯めるとそれを容赦なくリング上の武本目掛けて撃ち込んだ。
エネルギー砲を直に喰らった武本は、もはや虫の息だった。
砲撃の衝撃で腕や足がおかしな方向に曲がり、顔も潰れ道着も焼け焦げ元が誰だったのかわからない程ボロボロになっていた。
それを見たモノクマは、不気味な笑みを浮かべながらパチンっと指を鳴らした。
すると、今までただ騒ぎ立てていただけだった観客席のモノクマ達が一気にリングへと押し寄せた。
リング上はあっという間に数万体ものモノクマで埋め尽くされる。
モノクマ達は何体か潰れて壊れるのを全く気にする事なくおしくらまんじゅうをし、リングの中心からは真っ赤な飛沫が上がる。
モノクマが再び指を鳴らすと、リング上にいたモノクマ達は蜘蛛の子を散らすように去っていった。
リング上には潰れて壊れたモノクマの残骸が転がっており、中心には血溜まりが広がっている。
血溜まりの端には、赤い瞳をした目玉が転がっていた。
◇◇◇
弦野は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、実家の自室によく似た部屋だった。
身体は特に拘束されておらず、自由に歩き回れる状態だった。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
ヴァイオリンのためのパルティータ
【超高校級のヴァイオリニスト】弦野律 処刑執行
ーーー
弦野は、部屋を見渡してみる。
自室と異なるのは、窓が無いのとその代わりに巨大なスピーカーがある点だった。
すると、扉が開き中には父親の格好をしたモノクマと母親の格好をしたモノクマが入ってきた。
母親モノクマは、弦野にヴァイオリンを持たせた。
父親モノクマはリボルバーの銃口を弦野に向けており、弦野に一曲弾くように指図した。
弦野は、冷や汗をかきつつ震える手でヴァイオリンを手に取り演奏を始めた。
すると、母親モノクマは弦野の演奏が気に食わなかったのか鞭で弦野を引っ叩いた。
弦野は鞭で叩かれた痛みで床に倒れ込む。
すると、父親モノクマが弦野の顔面を思い切り蹴った。
弦野は、鼻と口から血をボタボタと垂らし歯が欠けていた。
そして当時両親から受けていた虐待がフラッシュバックし、顔面蒼白になってガタガタ震え出す。
弦野は、これ以上暴力を受けたくないので再びヴァイオリンを手に取って演奏を始める。
だが、今度は父親モノクマの方が気に食わなかったのか、ティーポットで沸かした熱湯を弦野にかける。
弦野は、熱さのあまり思わず手を止める。
すると、母親モノクマが弦野を引っ叩いた。
弦野は、再び演奏を始める。
だがまたしても気に食わなかったらしく、母親モノクマはテーブルの上に画鋲をばら撒くと弦野の左手首を強引に掴んで掌を画鋲の上に叩きつけた。
そして、追い討ちをかけるように右手の甲には父親モノクマが根性焼きをした。
弦野は、両手の痛みに耐えながら再び演奏を始める。
だがまた気に食わなかったらしく、父親モノクマは棘付きのグローブとブーツで何度も弦野にパンチとキックを叩き込む。
そして母親モノクマは、ボウガンの矢を弦野に撃ち込む。
弦野は、両親モノクマから受ける虐待によって血塗れになり満身創痍だった。
心身共に傷付けられた弦野は、幼児退行して泣きじゃくりながら両親モノクマに赦しを懇願していた。
すると父親モノクマは、ブチ切れて渾身のボディーブローを弦野に叩き込む。
弦野は、血反吐をブチ撒けてその場で蹲った。
そして母親モノクマが弦野を蹴り飛ばして仰向けにさせると、両脚を掴んで棘付きのヒールで勢いよく股間を踏み潰す。
するとズボンに血が滲み、弦野は激痛のあまり泡を吹いて痙攣していた。
その直後、ブザーのような音が鳴り響き両親モノクマはそそくさと部屋から去っていった。
部屋に取り残された弦野は、拷問による出血過多で意識が朦朧としていた。
すると、スピーカーから大音量で聴くに堪えないヴァイオリンの演奏が流れてくる。
それと同時に、部屋全体がガタガタと揺れだした。
あまりにも大きな音に、弦野は鼓膜が破れその場で苦しそうにもがく。
その直後だった。
地震のせいで部屋の巨大なシャンデリアが落ち、弦野はシャンデリアの下敷きになった。
シャンデリアからは弦野の右手だけが覗いており、シャンデリアの下からは大量の血が流れ出していた。
そこで場面が切り替わり、音楽ホールのステージに立っていたモノクマは聴くに堪えない演奏をしていた。
演奏が終わると、モノクマは頭を下げて舞台裏へと歩いていく。
モノクマのヴァイオリンには、小さな赤い滲みができていた。
◇◇◇
一は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、茶色いブロックの上にドット絵の背景が描かれた、どこかパチモン臭のする空間だった。
一は、コントローラーを握らされている。
そこで文字が現れる。
ーーー
SUPER NINOMAE BROS.
【超高校級のソフトウェア開発者】一千歳 処刑執行
ーーー
しばらくすると床が勝手に動き、一の目の前に障害物が迫ってくる。
一は、コントローラーにコマンドを入力して障害物を避けた。
次は、敵キャラの格好をしたモノクマが迫ってくる。
これもコントローラーを使って上手く避ける。
さらに今度は巨大な砲丸が飛んでくる。
これもコントローラーを使って上手く避ける。
そしてゲームは次のステージに突入した。
次のステージからは、敵や障害物が増えスピードも速くなっていく。
一は、コントローラーを使って全て避けた。
だが、上にあるブロックに飛び乗らなければならない所でタイミングを僅かに間違え、位置は床に叩きつけられる。
そこへ敵が迫ってきて、一は慌ててコントローラーを使って避けた。
このステージも何とかクリアし、次のステージに進む。
ここからはかなり速くなり、プロゲーマーでも攻略が難しいレベルになっていた。
それでも一はコントローラーを使って避けていく。
だが、一はコマンドを間違えてしまい火の玉が直撃する。
一は、火の玉で焼かれて全身火傷を負った。
そこでさらに追い討ちをかけるように今度は敵モノクマが来た。
一は、敵モノクマに棘付きの甲羅でタックルを仕掛けられた。
一は、ボタボタと大量の血を流しながら倒れる。
今度は、敵モノクマが大量のハンマーを投げてくる。
一は、ハンマーで殴られて全身複雑骨折をした。
今度は、人喰い花が現れる。
一は、人喰い花に左腕を食いちぎられた。
今度は、ボスキャラが現れる。
一は、ボスキャラに棘付きのメリケンサックとブーツでパンチとキックを喰らわせられる。
一は全身ボロボロになり、大量の血を流していた。
そして、ボスキャラは巨大な斧を一の頭目掛けて振り下ろす。
すると一の頭はかち割れ、一は脳漿をブチ撒けながら息絶えた。
その直後、ゲームオーバーを知らせる音楽が流れた。
◇◇◇
速水は、背後から伸びたアームのようなものに首を掴まれそのまま裁判所の外へと引きずっていった。
速水が連れて来られたのは、古代ギリシャをモチーフにした街だった。
速水はロープで身体を縛られ、その様子を王の格好をしたモノクマが高みの見物をしていた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
走れランナー
【超高校級のランナー】速水蘭華 処刑執行
ーーー
モノクマの横には速水の弟と思われる幼い少年3人がおり、家臣モノクマは3人の首に剣を突きつけていた。
その上には『時間内に走り切れなければ即処刑!!』と書かれていた。
顔を真っ青にし、ようやく状況を理解した速水はスタートラインに立たされる。
するとその直後ロープを解かれて靴を脱がされ、国王モノクマがマラソン開始の合図としてゴングを鳴らした。
ゴングの音と同時に、速水は走り出す。
速水は普通の選手ならすぐに体力切れになるであろう速度で走ったが、全く息を切らす様子はなかった。
舗装されていない砂利道を裸足で走っているので尖った砂利で足の裏に傷がつくが、それでも速水は懸命に走った。
スタート地点から数km走ったところで、少し寂れた村が見えて来た。
すると、村から村人モノクマと白いドレスに身を包んだモノクマが飛び出し、一斉に弓矢を構えた。
速水は無数の矢の雨を避けながら走るが、避けきれずに何本か矢を喰らってしまう。
太腿に矢を喰らった速水が倒れ込むと、今度は白いタキシードに身を包んだモノクマが指笛を鳴らした。
するとコース内に大量の羊が押し寄せ、羊の群れが速水を撥ね飛ばした。
吹っ飛ばされた速水の頭を牧師の格好をしたモノクマが聖書の角で殴り、白ドレスモノクマがバケツに入った汚水を速水に浴びせた。
汚水に塗れ満身創痍になった速水だが、弟達のために再び走り出した。
さらに数百m走ると、再び村が見えてきた。
すると今度は火炎放射器を持った村人モノクマが現れ、速水目掛けて炎を浴びせる。
速水は炎を避けながら走り続けるが、負傷し灼熱に晒され体力を奪われていく。
ようやく灼熱地獄を走り切ったかと思うと、今度は目の前に氾濫した川が見えた。
あまりの激しい水流に速水の足が竦むが、コースの続きは川の向こうにあるためどうあがいても川を渡らなければならなかった。
速水は、意を決して川に飛び込み必死に泳ぐ。
途中何度も激流に流されそうになるが、何とか川を渡り切り再び走り出した。
すると今度は前方から盗賊の格好をしたモノクマ3匹が現れ、持っていた武器で容赦なく速水を襲った。
速水は一発ずつ重い打撃を受けつつも力を振り絞ってモノクマを払い除け走り続けた。
すると今度は睡眠薬入りのスプレーをモノクマに浴びせられ、速水は眠くなってその場に膝をつく。
だが、速水は弟達のために無理矢理目を覚まし再び走り始めた。
コースの途中にあった岩の割れ目からは汚水が流れ出ており、速水は体力を回復させるために覚悟を決めて水を両手で掬って飲んだ。
吐き気を我慢し汚水で喉を潤すと、速水は再び走り始めた。
残り時間も少なくなり、速水は弟達を救うためにボロボロになった身体に鞭打ち必死に走った。
途中村人モノクマに鞭で叩かれたり野犬に噛まれたりしたが、それでも速水は走り続けた。
そして制限時間まで残り数分のところで、ようやくゴールの門の前に辿り着く。
速水は、フラフラになりつつも最期の力を振り絞ってゴールの門を開けた。
だがその直後、速水は絶望で顔をグシャグシャに歪めた。
コースはまだ走った距離の倍以上続いており、地面には大量の剣が敷き詰められ無数の罠が設置されていた。
地面に敷き詰められた剣を見て速水は完全に走る気力が失せ後退りしてしまう。
するとその直後タイムオーバーになり、後ろからモノクマが現れて勢いよく速水の背中を蹴飛ばした。
速水は蹴飛ばされた拍子に足元にあったワイヤーに足を引っ掻けてしまう。
すると巨大な錨が速水の身体めがけて振り下ろされ、速水の身体は真っ二つに切り裂かれた。
国王モノクマは、高笑いしながら席に設置されていたドクロマークが描かれたボタンを押した。
すると勢いよく速水の弟3人の頭が飛び、ビヨンビヨンと首に仕込まれたバネが跳ねた。
国王モノクマに人質に取られていた3人は、速水の弟そっくりの人形だった。
会場には、ただ国王モノクマの不気味な笑い声だけが鳴り響いていた。
◇◇◇
筆染は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、アトリエのような部屋だった。
筆染は椅子に座らされて身動きが取れなかった。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
題名:筆染絵麻
【超高校級の画家】筆染絵麻 処刑執行
ーーー
筆染の前に座っていた画伯モノクマは、筆を走らせる。
そして出来たのは、全体的に歪で下手くそな絵だった。
それはモノクマも自覚しているのか、筆染の方を見て何か考え込む。
すると何かを思い付いたのか、モノクマは筆染に近づく。
筆染は、これから何をされるのかわからず顔面蒼白になってガタガタと震えていた。
するとモノクマは、筆染の脚を逆方向に折り曲げた。
筆染の脚はミシミシと音を立てて逆方向に曲がった。
筆染の脚は、モノクマの描いた絵そっくりになった。
モノクマは、さらに筆染の身体を絵そっくりに改造していった。
腕はグニャグニャに曲がっているので、ハンマーで腕の骨を砕いて筆染の腕もグニャグニャにする。
筆染は、両腕を粉砕骨折し腕がダランと垂れ下がった。
顔は、鼻と耳がないので鼻と耳をカッターで削ぎ落とす。
さらに、口はニッコリと笑っているので笑顔しかできないように口を縫いつける。
目は、まん丸の目なので瞼をハサミで切って目玉をくり抜き、代わりに赤いガラス玉を詰め込む。
筆染は激痛のあまり暴れるが、四肢を砕かれているので抵抗できない。
筆染は、鼻と耳と目からボタボタと血を流し口に縫い付けられた糸も血が滲んでいた。
胸は平らなので、刀で両胸を削ぎ落とす。
切断面からは血が噴き出て、二つの丸みを帯びた肉塊がぼとりと落ちた。
筆染の身体は血塗れになり、もはや満身創痍だった。
するとモノクマは、まだ何か書き足したいらしくキャンバスに筆を走らせた。
そこで、赤い絵の具がもう無くなっている事に気がつく。
モノクマは、彫刻刀を持って筆染に近づく。
モノクマが筆染の肩を掴むと、筆染は涙で顔をグシャグシャにしてビクッと肩を跳ね上がらせた。
モノクマは、彫刻刀を筆染の首筋に当てるとそのまま筆染の首を掻っ切った。
筆染の首からは、ブシュッと血が噴き出る。
モノクマは、ここぞとばかりに筆を傷口に突っ込んで筆を赤く染めた。
そして、血で赤く染まった筆をキャンバスの上に走らせる。
筆染は、モノクマが絵を描いている間に息絶えていた。
モノクマは、自分の描いた絵を見て満足そうに頷いた。
モノクマの視線の先には、モノクマの描いた絵そっくりの姿にされた筆染が椅子に座っていた。
◇◇◇
宝条は、アームで引き摺られてそのままどこかへと連れ去られた。
連れてこられたのは、檻の中だった。
宝条の首には首枷が着けられていた。
そこで画面上に文字が現れる。
ーーー
いくらで売れるかな?人間オークション
【超高校級の収集家】宝条夢乃 処刑執行
ーーー
宝条は、売人モノクマに檻から出されステージ上に連れ出される。
すると、観客席からは歓声が聞こえオークションが始まる。
客モノクマ達は、次々と値段を叫んでいった。
すると、大富豪モノクマが手を挙げて桁外れの額を言った。
他のモノクマ達は、到底上回る金額を払えなかったので押し黙った。
結局、宝条は大富豪モノクマに買い取られた。
大富豪モノクマは、宝条を連れて家に帰ると地下室に連れて行った。
そして鉄製のベッドに寝かせると、拘束具で拘束されて動けなくなる。
すると大富豪モノクマは、宝条の髪をバリカンで根こそぎ刈った。
宝条の髪は、ガラスケースに入れて保管する。
次にモノクマは、ペンチを取り出して宝条の歯を一本残らず全て抜いた。
宝条は、痛みのあまり暴れる。
抜き終わった宝条の歯も、ガラスケースに入れて保管する。
次にモノクマは、ペンチで宝条の手足の爪を剥いだ。
無理に剥いだため、宝条の両手足の指は血塗れになる。
爪も全てガラスケースに保管する。
次にモノクマは、眼球をくり抜く。
くり抜いた眼球は、ホルマリン漬けにする。
次は、舌をペンチで引っこ抜く。
その次は、身体にメスを走らせて全身の皮を剥ぐ。
その次は、腹をメスで捌いて臓器を取り出す。
身体中の臓器を取り除かれた宝条は、もはや原型をとどめていなかった。
モノクマは、余った部分をゴミ箱に捨てると、ゴミ箱を持って庭に行く。
そして、ゴミ箱の中身を庭で飼っている豚の餌にした。
モノクマは、摘出した部分を全て別々のガラスケースに入れて自室の棚に置く。
モノクマは、ワイングラスに宝条の血を注ぎ込むと愛猫を撫でながら宝条の臓器コレクションを眺めていた。
ウチらは、目の前の16枚のモニターで16人全員のオシオキシーンを眺めとった。
「あ…安生さん…皆さん…」
「いくら黒幕といえど、オシオキシーンを見るのは堪えるな…」
「クソッ、アイツら…死に逃げしよって…」
「も、もう黒幕はいなくなったんだしさ!は、早く卒業しようよ!」
「に、一さんには人の心というものがございませんの!?」
「あ、あるに決まってるだろ!ボクは死にたくないんだよ!!」
「死にたくない、か…確かに、お前がある意味一番人間らしいかもなぁ。」
ウチらがそないな話をしとった時、爆発音が響いた。
「な、何の音!?」
「行ってみましょう!」
「ああ。」
ウチらは、音がした方へ走った。
外に行くと、楽園が爆発で跡形もなく崩れとった。
「な、何これ…!?」
「多分安生の仕業やろなぁ。アイツ、ウチらが卒業を選んだら楽園ごと吹っ飛ばす気やったんやろ。」
「地下の裁判所にいて爆発に巻き込まれなかったのが不幸中の幸いですね…」
「…!おい、見ろよあれ。」
弦野は、空を指差した。
今まで壁があった場所には絶景が広がり山には朝日が昇っとった。
「朝日だ…」
「まあ、日の出くらい今までなんぼでも見とるけどなぁ。」
「でも、今までとは全然意味が違いますわね。」
「うん…良かったぁ…ボク達、生き残ったんだね…」
すると弦野は、朝日に向かって叫んだ。
「絵麻……見てるか!?俺、生き残ったぞ!!」
「あらまあ。」
「弦野君、最初のイメージと全然違うよね。」
「るっせぇ!茶化してんじゃねーよ!」
聞谷と一が弦野を茶化した。
ウチは、それを笑いながら見とった。
その時やった。
バルルルルルルルルル…
突然、空から音がする。
見ると、ヘリコプターがウチらの方に向かって飛んで来よった。
「………。」
アレは、ウチらを始末しに来た組織の奴等かもしれへん。
或いはウチらを助けに来た味方かもしれへん。
せやけど、ウチらはアイツが何者かはどうでもええ。
ウチらは、誰に何と言われようと外で生きるって決めたんや。
狭い檻の中で、若くして死んでいったクラスメイトのために。
「行こう。」
Chapter6.
《アイテムを入手した!》
『希望ヶ峰楽園卒業証書』
Chapter6クリアの証。
最終裁判を乗り越えた者にしか与えられない卒業証書。
仲間の死を乗り越え絶望に打ち勝った証。
この卒業証書を持つ者は、世界で4人だけ。
ー卒業生ー
【超高校級の香道家】聞谷香織
【超高校級の傭兵】枯罰環
【超高校級のヴァイオリニスト】弦野律
【超高校級のソフトウェア開発者】一千歳
ー以上4名ー
原作様:ダンガンロンパシリーズ
スペシャルサンクス:読者の皆様
Fin