メジロの名に相応しいウマ娘にするということ   作:akatsuki4612

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勝負服のエンドオブスカイがめっちゃすこなので投稿です


第三話

「今日は久しぶりにゆったりとした休暇だった」

 

休日、それはトレーナーにとっては待ち望んだ日。または仕事から解放される日のことだ

 

まあレースとか控えているトレーナーには練習メニュー考えたりして休めるなんてことはないが

 

でも今の僕にはあまり関係ないことなのだ。つまりこの休日はゆっくりすごせる

 

「この後はやることないしずっと寝てようかな」

 

ご飯とかは出前で頼めばいいや。そう思いながら僕は再びベッドの上に横になった瞬間

 

ピンポーン

 

室内に響き渡るインターホンの音。

 

なんだ? 宅配便が来る予定はないし、まだ出前も頼んでいない……誰だ?

 

そう思いながら玄関のほうまで歩いてから扉を開ける。

 

「……誰もいない。悪戯か?」

 

周りを確認した後、ゆっくりと扉を閉める

 

「誰だか知らないけど子供の悪戯はこまっ」

 

「私は誰でしょう?」

 

そんなことを呟きながら再びベッドで横になろうと振り返ろうとした瞬間、目の前が真っ暗になると同時に口も塞がれる

 

口も塞がれたら誰か言えないじゃないか。

 

口をモゴモゴさせながらもそう伝える

 

「ふふっ、くすぐったいですわ」

 

クスクスと背後で笑う声が聞こえる

 

「さて、私は誰か当ててくださいな」

 

耳元で囁かれながらも手で塞がれていた口が離される

 

「ぷはっ……め、メジロマックイーン」

 

「正解ですわ」

 

僕が答えるとマックイーンがそう言って視界もまともに見えるようになる

 

「どうやって入ってきたの?」

 

「トレーナーさんが扉を開けてから周りを確認しているうちにしゃがみながらこっそりと入りましたの」

 

「もし私が不審者だったら大変だったかもしれませんのでこれからは気を付けてくださいまし」

 

「あぁ、気を付けるよ……ってそうじゃなくて、何しに来たんだ?」

 

「あら、そんなの決まってるじゃありませんの。お泊りに来たんですわ」

 

「お、お泊り……? なんで僕の部屋になんか」

 

「それは……トレーナーとウマ娘が一緒に寝ると物凄い力を得れるとゴールドシップが言ってましたの」

 

「絶対嘘でしょそれ……」

 

「やってみなきゃわかりませんわ!」

 

謎に自信のあるマックイーンに押し切られる形で渋々了承することになる

 

「それで、ご飯は何食べる?」

 

出前のチラシを机の上に広げる

 

「えっ、作ってくれませんの?」

 

マックイーンがしょんぼりとした顔をする。

 

「いや、僕が作れないの知ってるでしょ」

 

「仕方ないですわね、私が作ってあげますわ」

 

「……なんだって?」

 

聞き間違いかもしれない。念のためにもう一度聞きなおす

 

「だから私がご飯を作ると言っていますの」

 

やっぱり聞き間違いじゃないみたいだ。でもマックイーンが料理……夏合宿でお米を一粒ずつ洗ってたのに?

 

「聞こえてますわよ。ちゃんとあれから勉強しましたのでご安心を」

 

そういってマックイーンは台所のほうへと消えていく

 

大丈夫かな……ちゃんとできるのだろうか。

 

というか令嬢が台所で料理してるって……僕、メジロ家に殺されないか?

 

ある日急にメジロ家に呼ばれて責任として一生働かせられたりしないだろうか。

 

「できましたわ」

 

そんなことを考えているといつの間にかマックイーンが目の前にいて料理を机に置く。

 

「……オムライス?」

 

「簡単なものを作ってみましたわ」

 

目の前にあるオムライスはやはり手先が器用だからか形はきれいに整っている

 

「温かいうちに食べてくださいまし」

 

「あぁ、うん。いただきます」

 

オムライスをスプーンで一口サイズに切り分けてから口に入れる

 

「どうです?」

 

「うん、美味しいよ」

 

少し警戒したけれど味も僕好みで本当に美味しい。

 

「よかったですわ」

 

マックイーンがにっこりと微笑みながら自分用のオムライスを食べる

 

その後もパクパクと食べ進め気が付くと完食していた。

 

「そんなにおいしかったんですの?」

 

と嬉しそうにしながら揶揄われてしまった

 

そして二人でテレビを見たり雑談したりして時間を潰していく

 

「そろそろ寝ようか」

 

「えぇ、わかりましたわ」

 

電気を消して部屋中が真っ暗になる

 

「……なんでマックイーンは僕の布団に入ってるの?」

 

布団は二つあるのに何故か一緒の布団で寝ている

 

「別々の布団では効果がないとゴールドシップが言ってましたわ」

 

「やっぱり騙されてるって……」

 

顔を横に向けるとマックイーンの顔が近くにあるため恥ずかしくてずっと仰向けで寝ている

 

「それでどうなの?力湧いてきてるの?」

 

「あまり感じませんわね……もっと引っ付けばわかるかもしれません」

 

そういってマックイーンはべったりとくっついてくる。相手の体温を感じるせいで余計に意識してしまう

 

「ひ、引っ付きすぎじゃないかなっ」

 

「あら、もしかして恥ずかしがってるんですの?」

 

抗議するも揶揄われて改善される気はない。そして数分が経過する

 

「駄目ですわね……これならいける気がしますわ」

 

そう聞こえた瞬間、身体をぎゅっと抱きしめられる感覚がする。

 

「ま、ままま……マックイーン!?」

 

「早くトレーナーさんも抱きしめてくださいまし。そうしたら力が湧いてくるかもしれませんわ」

 

「い、いやいやいや……それはまずいんじゃ」

 

「お願いですわ……」

 

「……わかったよ」

 

横向きになってマックイーンを優しく抱きしめる。

 

「これでいいの?」

 

「ええ、ありがとうございます……」

 

マックイーンから発せられる匂いが

 

「ど、どうなの?」

 

「す、少しずつ身体の底から力が湧いてきますわ」

 

マックイーンも顔を紅潮しながら返事をする。

 

今すっごい恥ずかしいしどうしてもマックイーンと目が合ってしまう

 

「えっと……もう寝るから、おやすみ」

 

「え、えぇ……おやすみなさいませ」

 

就寝の挨拶をした後、僕は理性を抑えながら必死に目をつぶった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ~~~~!? なんですのなんなんですの!?

 

彼の顔が近くにあって恥ずかしさで心臓が止まるかと思いましたわ!

 

それでも……彼に包まれて幸せですわ。明日その分不幸が来るかもしれませんわね

 

そして彼の匂いが……すぅ、はぁ……いい匂いですわ。後で彼のシャツを一枚もらってもいいですわよね

 

はぁ……本当に愛おしいですわ。絶対に私のパートナーにしますわ

 

「だから離しませんわ、トレーナー」

 

抱きしめる力を少し強め、耳元で囁きながらそっと唇を当てる

 

「それまで待っててくださいね」

 

つぶやいた後、マックイーンも眠りに就いて時間が過ぎていくのであった

 

 

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