はじまる、新しいハロウィン。
10月のカルデア、ヴァーリは禁手化して、俺はドラゴゼノンに変身してハロウィンを楽しむ。
「「「「トリック・オア・トリート!」」」」
「!?な、なんだあ?」
イアソンは戸惑う。急だもんな
「そりゃもちろん!」
「ハロウィンだからな!」
「あー。早いな、もうそんな頃なのか…」
「もうそんな頃なのです!ちなみに、トーマさんとヴァーリさんと私は既に、こちらの皆さんへ
お菓子と言っても、うまい棒とかそういうのだけど
「んな事急に言われてもな…。飴ちゃん常備してるタイプの英霊じゃねーし、オレ。ていうか待て、雨ちゃん常備した英霊の方が珍しくね?オレが追い詰められる感じになってるのが、そもそもおかしくないか?」
「…あれ?この人…お菓子、くれない?」
「うーん、そうね。困ったわ。私達の方に問題があるかもしれないわ。やっぱり、仮装をしたりして―――今日がハロウィンだって事が、ちゃんと伝わるようにしないといけないのかも」
「か、仮装…。うう…。となると私はお役に立てません!涙を飲んで、ここは3人にお任せします!」
ジャックは黒いローブを羽織る
「私達に任せて」
ナーサリーは本になる
「ええ、任せて!」
オーフィスは蛇になる
「我達なら、できる」
「な、なんだあ?霊基を変えたのか」
「黒い幽霊の仮装!」
「私は、呪いの本の仮装!」
「我は、毒蛇」
「…?」
そこにディオスクロイが来る
「フッ。なんと、恐るべき漆黒の亡霊の姿とは」
「兄様、兄様。呪いの本から漂う瘴気も大したものです!」
「まったくだ、ポルクス。妹よ。闇のサンタクロースらしきモノも、中々だ。こうも恐ろしい怪異を目にしてしまったからには、我らは覚悟を決めなければならんぞ。考えてもみるがいい!これらの怪異達が、口々に…」
「「「「トリック・オア・トリート!」」」」
「そう!このように、叫ぼうものなら!」
「ええ、兄様。そんな事があったら、私達…。きっと、偶然にも持ち合わせていたお菓子袋を一つずつ渡してしまいますね!」
「フッ。その通り!と言う訳で、我らも
「はい。4人共、甘いモノを食べたらちゃんと歯を磨きましょうね!」
「「「「はーい!ありがとう!」」」」
4人は走り去る
「去って行った。…とりあえず助かったと考えていいよな、オレ。おー、怖」
「フッ。どうしたイアソン。顔色が悪いぞ。百戦錬磨の
「もう。意地悪を言ってはだめですよ、兄様。むしろ、兄様の準備が良すぎるんです。ズボラな方ならさっきのイアソンくらいの反応でも、おかしくないというか―――」
「雨を準備してない程度でズボラは酷くねえかお前ら!」
「ズボラとは違う気がするが…」
「はい。イアソンさんはそうですね、どちらかというと…」
マシュは黙る
「おいその沈黙は何だシールダー。悪口雑言など気にもしないが、それはそれとしてどういう評価なのかは知っておきたい!」
「…何だろな」
「何だろね」
「イアソン様~!」
「その声、メディア・リリィか?」
メディア・リリィがデカい南瓜を持ってくる
「イアソン様!見て下さい、この見事な南瓜!」
「な、何だお前それ…。デカすぎない?」
「ええ、大きいですよね!私もビックリです。実は今、すぐそこで渡辺綱様が…」
『地下の菜園でな。畑仕事の手伝いをやっていたのだが―――見事な南瓜が採れた。エミヤ殿とブーディカ殿曰く、煮つけにすると旨いのだそうだ。イアソン殿と共に召し上がるといい』
「―――だ、そうです!」
「南瓜の煮付けねぇ…」
食堂に行った時、南瓜の煮付けを注文しようかな?何か腹減ってきたし。
まあ、メディア・リリィと渡辺綱は平安京の縁だしな
「イアソン、南瓜の煮付けに思う所があるのか?」
「あれ、イアソン様…。もしかして南瓜はお嫌いでしたか?」
「いや別に」
「はっはっはっは。見ろポルクス、イアソンは相も変わらずとしか言いようがない!」
「だめです兄様っ。指を差して笑っては失礼です!はあ。どうして他者の感情の機微には鋭いのに、自分の事は分からないんでしょうね、兄様は…」
「知らんな」
「ん?」
~食堂~
俺らは食堂に行く
「なんてーか、カルデアに秋の風が吹いてるな」
「そうだな」
「はい、トーマさん!ヴァーリさん!ハロウィンに、南瓜に、繊細な男心!ちなみに――男心の部分は女心とする事もあるようですが、江戸時代は男心バージョン、『男心と秋の空』が主だったそうです」
書店にある本に、そんな事書いてあったな
「カルデアには古今東西の英霊がいらっしゃいますし、男女の枠に収まる方ばかりではありません。ですので…この場合、人の心全てという意味でいかがでしょう?」
「その方向でいくか」
「そうだねぇ」
「はいっ」
俺らの目の前には、仮装した英霊が凄くいた
「見て下さい、トーマさん、ヴァーリさん。仮装している英霊の方々が、たくさん!」
どこも楽しそうだな。例えば…
「嗚呼―――
クリスティーヌ クリスティーヌ
吸血鬼よ 今宵は 我が裡にて眠れ
吸血鬼よ 今宵は 我が歌に揺蕩え
脈動する真紅き迸りに 私が 酔おう」
「聖なるかな、聖なるかな!おお、ハロウィン・ナイトに今こそ祝福あれ!これなるは道化師なれば、趣向を凝らして笑いの渦に落としてさしあげる!はははははははははははは!」
「ほら、もうちょっと頭下げなさい。そうそう。甘い物が大好きなのは分かるけど、あんまりいっぺんに頬張るものじゃないわ。いいこと、アステリオス?」
「うん、えうりゅあれ。わかった」
あそこのファントム達だったりとかな
「吸血鬼、道化師、ミイラ男!それに…エウリュアレさんは、アステリオスさんとお揃いのツノの仮装ですね!ハロウィンの仮装といえばモンスター系、という定番を押さえた見事な仮装です!」
「道化師って、怖いよな…。ペニーワイズとか」
「はい。人によっては相当に苦手だとか…。恐怖症の一種として定義される事もあるようです」
他にも…
「「ハッピー・ハロウィン♪」というわけで、ウサギさんつーかまえたっ♪」
「あー。しまった。つかまっちゃったかー」
アンメアとかもな
「わっ。わわっ。青いドレスを着た少女に紳士のウサギ!『不思議の国のアリス』の仮装です、トーマさん!ヴァーリさん!」
「マスター、気を付けてね?僕のお菓子を食べると…」
「大きくなったり小さくなったりして大変だから、やめといたほうがいいですわよ~」
「あ、言っちゃった」
「また今度な」
「ああっ…一口だけでも…」
「マシュ、ここは我慢だ。巨大化するのは俺とトーマとイッセーだけでいい」
「そ、そうですね。…あれ?トーマさんの場合は巨大ロボットなのでは?」
フッ、勘の良い後輩は嫌いだよ
「光あるところ遍く我が領土!見ているがいい、余は全てを手に入れるぞ!…本当にこれでいいのだな?」
「そういう感じでいいみたいだぜ。ファラオの兄さん、じゃなくて陛下」
「そうか。仮装の宴とは中々に面倒だが…ふむ。まあ、よい」
「たまにはな!」
「ソラを征く黄金の翼というのも中々に悪くない。フッ。――杯を持て!――我らの常勝を祝う後衛、下々にも許す!」
「ははーっ!ありがたき幸せです、ファラオ・オジマンディアス!」
「宇宙皇帝である!」
「宇宙皇帝オジマンディアス様!」
イケメンがやると、こうも映えが凄いな。
「SF!きっとこれはSFの仮装です、ヴァーリさん!」
「今、ニトクリスの声がしたよな?どこだ?」
「あそこです!ファラオ・オジマンディアスの正面!3D惑星データの上に…小さく、ニトクリスさんがいらっしゃいます!」
「あ、ホントだ」
「メジェドじゃねえか!」
「ですね。小さくても神々しいです!」
イリヤが俺らの所に来る
「あっ、トーマさん!ヴァーリさん!マシュさん!トリック・オア・トリート!」
「そら、イリヤの分だ」
ヴァーリはイリヤに菓子袋を渡す
「えへへ…。ありがとう!えっと、ヴァーリさん、トーマさん。この格好、どう?ルビーのお薦めだったんだけど…」
ルビーにしてはマトモだなと思ったけど、黙っておこう
「よく似合ってるぞ」
「そうだな」
「はい。よくお似合いです!」
「えへへー。よかったぁ!あ、クロが呼んでるから行くね。それじゃあ、ハッピー・ハロウィン!」
イリヤはクロの所に行く。次はタマモキャットの所に行く
「おお!ようやく来たな!ここで会ったが100ループ目と覚悟するがいいワン!パンプキンアンデッドNECOスイーツである!肉球の表面吸着力…否、腕によりをかけて作った故、残さずオイシイするのだ、ご主人!」
「この量を食うのは無理だ…」
「え、俺は行けるぞ?」
「この量を食べ切れるんですか!?」
「マ」
塔城にもやろうかな。アイツはお菓子好きだから、気に入ってくれる筈だ
「知ってる知ってる。それを言うのは90ループ目の貴様故な?そこんトコちゃんと分かってるのがネココック。マシュと3人で一晩かけて食べるといい!」
「わ、私もいいのですか!?では頑張りますっ」
「
次はマタ・ハリの所に行く。イッセーホイホイ
「冒険者達の酒場へようこそ!忙しくって、目が回りそう!中々席にご案内できなくてごめんなさいね。貴方達はお酒はまだダメかな?じゃ、その分お料理たくさん食べていきなさいな。というわけで、ご新規3名様、入りまーす!」
「マタ・ハリさん、酒場の看板娘の仮装ですね!食堂にやってきた英霊の皆さんを的確にさばいて、次々とお酒と料理を配膳している見事な看板娘ぶりです!外見だけではなく、中身まで完璧に!」
「叔父貴達が凄い勢いで話しかけている…!」
「イッセーも凄い勢いで話しかける。これ確定」
「は、はい。マタ・ハリさんの魅力にあてられた一部英霊および職員の方々が、次々を群がっています!――はっ。待って下さい、マスター。一部英霊および職員の方々に動きがあるようです。これは…?」
その方を見るとアイリがいた。コイツもイッセーホイホイ
「あらあらあら…?ええと、皆、何かしら?私、イリヤとシトナイを捜しているのだけど…。エミヤくんは厨房の方、でいいのかしらね?」
「…!」
「アイリさん、刺激的だな」
「はいっ!あまりのその、大胆かつ刺激的な仮装に一部英霊および職員の方々が引き寄せられています!この勢い、マタ・ハリさんに並ぶほどの…」
二つの礼装はまだあった筈だから、変態トリオにあげれば覗きもやめてくれるかな
「ト、トーマさん!ヴァーリさん!第3勢力!第3勢力です!一部英霊および職員の方々を惹き付ける、第3の存在が!」
「何!?」
「あちらをご覧ください…。ナイチンゲールさんです!ナイチンゲールさんが、とt「分かってる、皆まで言うな」
別の方を見ると、ナイチンゲールがいた。アイツの礼装もあったから3枚とも交渉材料にできるはずだ。もし無理なら、李書文の八極拳をプラスして滅菌…いや一瞬千撃だ
「――仮装?いいえ違います。この姿は絶対的完全滅菌の象徴。なおかつ素材は抗菌仕様。この度、私はカルデア医療班の班長を務めますので、はい。このように。私の前に集った皆様は、つまり健康に異常があるという認識で構いませんね?ならば対処します。殺してでも、皆様を――助けます」
「Oh...」
「完全滅菌モードになってるな」
「す、凄いです。物凄い気迫を感じます!ですがハロウィンの仮装というよりは、むしろハロウィン用の戦闘装備といった趣でしょうか。常在戦場の覚悟…。しかと受け取りました、ナイチンゲールさん!」
受け取らない方が良いと思うぞ。マシュ
「皆さん、凄いですね!素晴らしい仮装ばかりで感激してしまいます」
「…そういや、マシュは仮装しないのか?」
その言葉を聞いた俺は固まる
「そ…、そ、そそ、そ、それは…。わ、私の仮装は、その…」
「ヴァーリ、アレはカルデア七大兵器として封印されてる。いいな?」
「けd「いいな?」わ、分かった…」
~レイシフトする場所(名前分からん)~
「トリック・オア・レイシフト!」
パーティー中に呼ばれたから来てみると、ロリンチがそう言って来た
「特異点か」
「うん、ハロウィンパーティーの最中にごめんよ。私も心苦しいのだけど、このタイミングで微小特異点が発生してしまってね。今回もキミ達に何とかしてもらいたい!」
「では、私も―――」
「マシュにはやってほしい別任務があるので、残念ながら今回は別行動ってコトになる。同行サーヴァントはこちらで選出しておいたよ」
「そう、なのですね。残念です…」
「今回はどういったハロウィンだ?」
そうだ。肝心のソレを聞いてなかった
「んー。特異点の発生は中近東だから、ハロウィンとは限らないかもだ。年代的には…おっと、3世紀か。かなり古いぞ」
さ、3世紀!?
「現地に着いたら、まずは情報収集―――って今更だね。じゃあ早速、行ってみようか!」
俺とヴァーリはレイシフトする