~城前~
やっとチェイテシンデレラ城に着く
「ふうむ。ここがチェイテシンデレラ城か?」
「とりあえず、辿り着く事には辿り着いたが。やっぱり誰もいやしねえ」
「せっかくの~♪シンデレラ城~なのに~ナイトの1人もナシ~♪不用心にも~程があるわ~♪…守備が薄いのはいいけど、
「コブ…、不気味…」
「だよな…」
ハロウィンに不気味な要素入れちゃダメなのか?
「ま、行こうか」
「そうだな。とっとと元凶を倒して、特異点を修正しよう」
俺らは城内に入る
「ここはまだチェイテ城ね~♪」
「お前の故郷、という訳か」
「死に場所でもあるわ~♪…もとい、死に場所でもあるのだけど」
「籠城戦でも起きたか?」
「あまりその話は
「…ゼノビア、実はかくかくしかじか四角いムーヴって訳だ」
「…そうか…。このチェイテ城は彼女にとって、監獄でもあったのか」
「その言葉便利だな」
「ラブラブ、便利!」
言っちゃアカンぜよ
「ま、生前はどう考えても褒められた生き様じゃねえけどな、あのドラバカ。やらかした事が酷かった分、辛い死に方だった。因果応報ってやつだ」
「話を聞く限りでは、そのようだな。だが…虜囚の身となり、幽閉され、誰かからも顧みられる事がない。悪行とは別に、それには憐憫を抱いてしまう」
「あー、そりゃ…アレか」
「言葉を濁さずとも良い。そうだ。見ての通り、私も虜囚だった。後世に伝わっているように命乞いをしたかどうかは、正直に言って覚えていない。捏造なのか本当に心が折れたのか。大切な事だとは思うのだが。ただ私は私自身を信じている。その証明の為にここにいる」
証明…か
「生前に近い時代のパルミラに召喚された以上、きっと果たしてみせる。…いずれにせよ、だ。私にも、恥辱の過去があった事に違いは無い
「エリちゃんは前向きだ」
「そうだな。アイツ何なんだってくらい前向きだな。後ろ向いたら死ぬんじゃねえのってくらい。…いや本当に死にかねないな…」
「いい事だ。そんな最期であれば、前向きではなくとも仕方なかろうに」
「アイツは…、エリザベート・バートリーはアイドルだからな」
「アイドル…か」
「さっき聞いたが、今はミュージカルに挑戦中だとさ」
「カルデアでもよくライブやってるよ」
「あの歌をマトモに聞けるのはお前だけだと思うんだが。しかもアラームにしてるという」
エリちゃんの歌じゃないと起きれない気がする
「生前から唄っていたのか?」
「英霊になってからだとよ」
「…少し、話してみるか。エリザベート!」
ゼノビアはエリちゃんの所に行く
「な~に~か~し~ら~♪」
「あの2人、仲良くできるといいな」
「だよな」
「ラブラブ、仲良し!」
~シンデレラの間~
俺らはモレーがいる所に着く
「…ほーう、来たねぇー?森の7騎を揃えてくるかと思ったけれど、追加戦力は結局2騎だけ、か。エリザベート・バートリー、女王ゼノビア、トーマ・ダルク、ヴァーリ・ルシファー、ラブコフ。加えて…反逆の騎士モードレッド、皇帝ナポレオン。悪くはないラインナップだけど、でも、残りの5騎を置いて来ちゃうとか、もしかして舐めてるー?あたし、舐められてるー?ああ、そーゆー意味じゃなくてさ?もーっと悪い意味でね。こっちの企みが、ほんの何手か先に進んでるってだけだから。絶対に逃せないチャンス、大切な現界の機会だもの、自分にやれる事を最大限やるんだ。舐めてかかってくれてもいいよ。その隙を見逃さないからさ!そーゆー事」
煽ってんな…。俺とヴァーリはその程度の挑発には乗らないが…
「…何ですって?聞いたわよ。コイツ、
この通り、エリちゃんはまんまと乗っちゃうんだよね
「歌はどうした」
「はっ!そうだったわ~♪今回の
何とか冷静さを取り戻せたか。よかった
「もう1人のエリザベートは…奥の玉座でぐっすり眠っているようだな」
玉座を見ると、エリちゃんが寝てたのを確認する
「ええ。ご心配なくー。暇だから~寝るわ~♪と仰ったのでお望み通りにさせているだけで。手枷足枷も無し、拷問も不要。至極丁重に扱っております。一応、お城のお姫様ですから。こんなんでも」
「こんなんでもとかアンタ~♪とことん生意気な~スタイルで行く気ね~♪ちょっとだけ方向性~♪
「か…被ってますかー、あたし!?」
「さ、さあ…」
「被ってねえよな?」
「逆に共通点あるかどうか聞きたいくらいだ」
「アイドル路線とか目指してるわけじゃなし、こちとらパリの中心で呪いを叫ぶ方だってのに…。この人に被るとか言われると、ど、動揺を抑えきれねー。お、の、れ」
…何か裏がありそうだな
(なあ、ナポ公。色々語っちゃいるがコイツ、一貫して根っこに余裕がありやがる。何か裏ねえか?)
(ありそうだ。城内に侵入されても、大して顔色を変えちゃいない。まず間違いなく仕掛けがある。でなけりゃ本物のバカだ)
(だろ)
(ま、警戒はするさ。そっちも頼む。…しかし、ジャック・ド・モレーか。テンプル騎士団最後の総長。団の本拠地、パリのタンプル塔は血に濡れすぎた。なんでまあオレがブッ壊した訳だが。そのへん謝る筋合いは―――まあ、無いな!)
「小悪魔系とか別に自称しないけど~♪他の誰かが~やろうとしてるの~見てると~♪イラッとするわ~♪イラッとするの~♪って事でジャック・ド・モレー!遂に追い詰めたわよ!」
「ほんとにー?」
あ、エリちゃんがイラついた
「ふむ。本気でイラついてないか?」
「…だ…。…大丈夫よ~♪
「だとさ」
「はっはっは。ナイトとは、嬉しい事を言ってくれる。淑女の機体には無論応えよう!―――オーララ!」
「行くぞ、トーマ」
「モヤモヤ感があるのは否めないが…」
「「
<Vanishing Dragon Balance Breaker!>
<Primitive Dragon Balance Breaker!>
「ラブ!」
俺とヴァーリは禁手化して、ラブコフは剣になる。
久しぶりな気がするが、今までのエネミー相手には生身でも十分だったからな。
最後に
※魔神柱やビースト、空想樹とかいったエネミーはちゃんと
「ウーララ!威勢がおよろしい事で、皇帝陛下!」
「面識はないがこちらこそだ総長殿!生前から女性だったのか?同じフランス英霊同士、語る事が無いでもないが―――今は敵味方!ここは突破させてもらう!行くぞ!」
「我が国の為!手加減はしない!」
「嫌な予感がするが…やるしかねえか!」
「ふっふふふ、母と仔の墜落の御名において!いざ、お相手つかまつる!」
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「オーララ!」
「らあっ!」
モーさんとナポレオンが攻撃する
「繋ぐぞ!」
「ラブ!」
「イノセンス・アロンダイト!」
「蓋棺鉄囲山!」
「き、きゅう~」
更に俺らがすかさず攻撃して、モレーを倒す
「やったわ!じゃなくて、やったわ~♪ついに悪の元凶を打ち倒してやったのね~♪ラララ~♪とっても
「よし、もう1人のエリザベートを確保だ!」
「ああ。すぐに!」
もう1人のエリちゃんがいる玉座に行く
「まだ眠っているようだな。おい起きろ…起きろ!」
「むにゃむにゃ。う~ん…」
もう1人のエリちゃんは起きる
「…ふえ?あれ、モレー倒れてる…。あれ、
「やっと目覚めたわね~♪もう1人の、分かたれてしまった
「そういう事なのね~♪全て~この一瞬に~理解したわ~♪今回の
さすがエリちゃん、理解力パねぇな
「おお。これは」
「一目見ただけで分かり合ってんな…」
「まあ、こういうの慣れっこだし」
「「ラララ~♪
2人は歌い出す。何かエウリュアレとステンノみたいだな
「ねえ、もう1人の
「何かしら、もう1人の
「貴女、とっても魅力的で素敵だわ。まるで物語のお姫様のよう」
「ううん、貴女こそ何より素敵だわ。夜空に輝くお星様のよう」
「「ラララ~♪」」
「ラブ、息ピッタリ!」
「絶好調だな…」
「これは結構な見物だぞ。混乱もなくすんなりと唄い、踊ってみせるとは!」
「状況的に唄ってる余裕はない、という以外は完璧だ!」
「そうだけどな!」
せやな
「そろそろ戻ったらどうだ?」
「ええ、そうねヴァーリ!」
「2人でデュオるのは素敵な時間だけど、ちゃんとハロウィンを取り戻す為には、やっぱり、ただ1人の
「ええ!それじゃあ始めましょうか」
「行くわよ~」
「「―――シンデレラ合体!」」
エリちゃんは合体する
「ぷはーっ!合体も無事成功、完璧ね!さすが
淡が絡んでる時みたいな感じで俺の中に違和感があるが…、もしかして?
「なあ、聖杯は?」
「聖杯は~♪…はにゃ?聖杯どこかしら?こういう時って、大体ラスボスが持ってるものよね?」
「聖杯!砂漠を、我が国を変えてしまった要因―――エリザベートを分裂させたのも!」
「さっきモレーの懐は探ってみたが、見つからなかったぞー。体内に取り込んでるなら、さすがにセイバーのオレでも分かった筈だ。んー…ぶった斬って確かめてみるか?オレはいいぞ!」
「探そうか」
「ちぇー」
「起きてる異常はまるっと聖杯の力に因るもの、か。城内にあればいいが、どうだ?」
「分からん。カルデアってのに繋がりゃ分かるかもだが、通信途絶中だろ?」
「と来れば、城内の捜索だな」
「ハッ、城を荒らすのは得意だぜ!」
「お前ら、頼んだぞ!」
「お願い~♪聖杯を~見つけてちょうだいな~♪」
ヴァーリ達は聖杯を探しに行く。
俺?気掛かりな事があってそれどころじゃない
「…ねーな!」
「少なくとも、魔力を発しているものは見つからなかったぞ。何らかの隠蔽が掛けられている、と見るべきか?」
「だろうな。となれば、そこで寝ている総長殿を叩き起こすか。総長殿。総長殿。ジャック・ド・モレー総長殿。悪いが、起きてもらう」
モレーを叩き起こす
「気が付いたか。さて、尋問の時間だ」
「拷問の~お時間ね~♪」
「いや尋問だ。そりゃあ、必要が生じたら選択肢に入れるかもだが、いきなり拷問してもなぁ。物事には段階ってモノがあるだろう」
「拷問なら俺の蓋棺鉄囲山で上手に焼いとく?」
「焼くな焼くな」
「今は尋問だ!さあ、総長殿―――」
モレーは何も言わない
「コブ?」
「…モードレッド!」
「っ!」
「がっ!」
俺らは何かに背後から首を掴まれる
「ククー♪聖杯ゲット!暴れないでねカルデアのマスター?背後から貴方達の首をぎっちりと掴んでいるから。こちらの気分次第では、人間の頸椎程度たちまち、コキリといっちゃますので。皆さんもその辺り、状況はご理解いただけますー?」
「…悪い。
「くっ…!」
「あ、あわわわわわわわわわ…!何されてんのよヴァーリ!トーマ!」
「説明する筋合いは皆無ですけど、ふっふふ、ふっふふのふー。たいへん上機嫌なので説明いたしましょーか?皆さんがお城のあちこちひっくり返して探した聖杯は、
「やっぱりか。道理でモレーが妙に怪しかったり、蓋棺鉄囲山の威力がいつも以上に強かった訳だ」
『そう言えばそうだ…!』
「いや、蓋棺鉄囲山は変わんない気がするんだけど…」
…?マジで何言ってんだ?
「何言ってんだコイツみたいな顔するな!」
「続けていいかな?」
「『「ウイ」』」
「だから、わざわざこんな騒動を引き起こさなきゃいけなかったんだよねー。覚えておいてね、カルデアの二人。些細なミスを見逃していると、いつしか致命的な事故に繋がるのさ」
「分かる。誤字や脱字を見逃してると大変な事になるからな」
「なるほど。ジャック・ド・モレー総長殿。手を替え品を替えて城へ誘導していたのは―――」
「ウイ、ムッシュウ!この為ですとも!聖杯を取り込んだ彼らを手に入れる為だ!ふっふふふ!不安などノミ程でもなかった!こうなると読み抜いていたから!」
「そこのお姫様を助けるために、君達ならば絶対にここを訪れると!
「ハロウィンの記憶が無くて、新しいパンツを履いたばかりの正月元旦の朝のように爽やかな気分になったのも、お前の仕業だったのか」
「だいせいかーい!あれ、あたしの仕業でーす!ほうら、君達はあたしのものとなった!この手の中にいる!それもこれも全て、そこの
『いや、新しいパンツ云々はツッコめよ』
クリム、それは触れるだけ野暮ってもんだよ
「え…
「エリちゃんさん、喜ぶタイミングじゃないですよ」
「ホントそれ」
「ごめんなさい今のはさすがにエリザ反省!」
「では、カルデアのマスター?この仮面をどうぞ―――」
「仮面?」
「低所恐怖症になるのか?」
『アニカビのメタナイトかよ』
俺らは仮面をかぶる
「「『ぐっ!?』」」
何だ…これ…!
「ちょ。ちょっと待て、おい。デカくなってんぞ―――何だありゃ!?」
「仮面を被せられたトーマとヴァーリが!へ、変貌していくぞ…!」
「―――母と仔の墜落の御名において!際限なき解放。果てしない快楽。その心を解き放ち、究極の墜落へと誘われよ!いあ!いあ!森の王!豊穣の担い手よ!夜の洞に顕れ、星海の淵ぞ至りて讃えん!いあ!千の仔を孕みし森の黒山羊よ!精神と魂から解き放たれし若き肉体に!暗黒の地母神の祝福を!」
「「ぐわっ!」」
体から弾き飛ばされ、肉体が変わり、山羊みたいな見た目になる―――筈だった
「…え?」
マスタークラウンが反応し、仮面が割れてヴァーリの肉体は白いメリュジーヌが転身したドラゴンになる
「■■■■―――!」
「ア、アレが俺!?どうみてもメリュジーヌの色違いじゃねえか!?」
「ラブ!」
「ラブコフ?」
ラブコフが笛に変身して吹いた直後、俺の肉体は何故か消えて、金のポータルらしき何かが出現する
『トーマ、今も俺の事をドラゴンだと思ってるか?』
「ああ、プリミティブドラゴンって呼ばれてるし。ドラゴンなんだろうなって」
『それは違う。俺自身は
「「…え?」」
その中から
『見ろ。あれが俺の本来の姿だ』
「ドドギュウウーン!!」
声と共にエネルギー弾を上に放つと、いくつかに分かれて天井や壁を吹っ飛ばす。…ってこれ、アルセウスの裁きの礫じゃねえか!?
「参ったな。こりゃ殴っていいモノかもよく分からんぞ!」
「くそ、撤退だ!」
「私が殿を!」
「おっと。美しき
「いいや、私は女王としての責任がある!」
「だがオレは皇帝だ!」
「…うんまあ…オレ達2人でW殿って事で」
「ならばよし!」
「で、でもトーマとヴァーリはどうするの!?」
「半透明の方!見るからに不安定そうだ!このままだと、存在自体が霧散してしまう恐れがある!何か適当な
「これを使え」
「その声!」
「わ…たしはいい。そら、さっさと行け」
俺とヴァーリは受け取った器に入る。
一方、ゼノビアとナポレオンは苦戦してた。
「くっ…この猛烈なパワーは…!」
「いかん、全員吹き飛ばされるぞ!」
「トーマ!ヴァーリ!
ヴァーリのホロウハート・アルビオンでモレー諸共全員吹っ飛ぶ