歪みに入った先は城のような場所だった
「今回も寒いけどまた屋内かよ」
「なんか豪華な感じだな」
「何だかお城の中みたい…。あ、見て。天井が高いわ!ちょっと高杉やしないかしら。どうやってお掃除するんだろ」
「ミルクは~どこだ~」
「そうねえ。ミルクっていうぐらいだから、牛系エネミーかな?」
牛系、いたかな
「…難しいな。獣人型のエネミーは大概が雄性体だろう」
「これまでのエリアから見るに、配置されてるエネミーは過去の記録を元にしてるだろうな」
「そもそも、雌のエネミーっていたっけ?」
「いや…いなかった気がするな」
「牛の雌型獣人とかは出てこないかも、って事ね」
「そうなるかな」
「となると、過去のエネミーの中からそれっぽいのを探した方が早いかもね」
「それなら話は早かろう。ゲイザーミルク一択だワン」
何でゲイザー!?
<立ったな。てか呼んだ?>
お前じゃねぇっての
「何それ!?っていうか、アレってミルク出すの!?」
「ゲイザーは良い食材だ。あの歯応えといったら、癖になりそうな程だね!」
「なるかー!」
「むむ。それではシャンタクミルク?ブーディカは時たまマニアックが過ぎるぞ?」
「卵生じゃないのシャンタク!?哺乳類アレ!?」
何かを叩くような音が聞こえた
「な、何の音?」
「まさに不機嫌なファラオが杖で床を突いた音!まるっと注意しろ、新サンタとご主人!」
姿を見せたのはニトクリスだった
「―――不敬です。畏れ多くもファラオが冬の宮殿と決めた地で、食材探しだのミルク探しだなんだと…。不敬にも程があるでしょう!」
「え、ファラオの冬の宮殿?」
「どういう事だよ?」
「たまにはシュミレーター内の玉座ではなく、どこか別の場所に玉座を置こうと、とあるファラオがお考えになったのです!それを…あろう事か土足で踏み入るなどと!まずは事前に用向きを書面でお願いします以上!」
「こ、これって―――」
「ナビどころか所有権を主張されている!こ、これが皇帝特権ならぬファラオ特権なのか!?」
「もう何でもありだな」
「分かるマン」
「不法侵入扱い…されてる?」
「疾く、去りませい!此処はファラオの冬の宮殿です!去らぬと言うならば致し方なし。ファラオの威光に平伏しつつ地上に戻るがいい!出ませい―――
通路の奥からスフィンクスが現れる
「この凄まじい魔力…!」
「高魔力反応!本物のスフィンクスだよコレ!」
「神獣だと!?」
「ヴァーリ、禁手するぞ」
「ああ」
俺とヴァーリは禁手化して、俺は火炎剣烈火を構える
「…はっ。スフィンクスのミルクを貰えって事!?そういう事なの?」
「これまでの流れからすると、エリアボスは
「神獣だしな」
「やるからには勝つしかない。そうだろう?」
「…だな」
「急降下を狙っているな。来るぞ!トーマ!ヴァーリ!」
「「戦闘態勢!」」
「おーー!」
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何とか神獣であるスフィンクスを倒す
「…ぜー、はー。全部片付いた、わね…?そうよね…ふう…。…さすがに、疲れたわ。ぜはー」
ブーディカは座り込み、キャットは寝る
「神獣との連戦は流石に骨が折れる。いやしかし、よく耐えたものだね2人共」
「俺は問題ないぞ」
「ぜぇ…はぁ…、げほっ!ごほっ!」
俺は疲労で咳き込む
「彼は3分以内なら戦えるらしいが…。トーマ、持久力が落ちたか?」
「さ、最近…、書店の方が…忙しくて…やれる…暇が…」
そもそも俺は持久力が無いから短期決戦向きなんだよ
「原稿はどうなんだ?」
『締め切りの1ヵ月以上前には終わってるぞ。しかも、一発OK貰ってるし』
「やっつけた!スフィンクスの群れをやっつけたのね!でも…あの…。とってもとっても言い難いのだけど…。皆、そのぅ…―――」
「全部雄じゃないか?」
「雌っぽい個体がいない気がしたのは、気のせいじゃなかったのか」
「大丈夫か?」
「何とかな」
キッチン組はショックを受ける
「気づいてしまったか。やれやれ」
「や、やっぱり雄よね?じゃあ、ミルク貰えないって事…。そんなぁ…」
「事情は詳しく聞きません。戦った以上、もはや貴方達は敵対者。ですのでこちらからは一つだけ、尋ねます。諦めますか?諦めるのであれば、追撃はしません」
その言葉にマルタは反応する
「こほん。では改めて、いえ最後に尋ねます。―――
「意地でも諦めるかよ。だよな、マルタ!」
「うん!うん―――私、諦めない!皆に美味しいって言ってもらえるご馳走を作る!エミヤ、ブーディカ、タマモキャットさん!サー・パーシヴァルに、マシュに、頼光さんに…ここで諦めたりしたら、頑張ってもらってる皆に顔向けできないわ。それにね。かわいい2人の手前、
「オイ今変なルビがあったぞ」
空から何か聞こえる
『そう、その通り。姉の力は無限大です。マルタ様。貴女にカルデア姉選手権の参加資格ありと認めます。だから今は、一人のサンタ姉として頑張ってくださいね。私、応援していますので』
『何なのよ、何でまた空にいるのよアンタ!あと私も何でいるの!?』
『フフフ…さあ…?』
うん、無視しよう
「…何だったのかしら今の。でも、よく分からないけど力が湧いてきたわ!タラスク!来て!」
タラスクが呼ばれて来る
(アイヨー)
「…?えっと私にもよく分かりませんが、前にも増して気力全開になってしまいましたね?」
「ええ!」
「そうですか。では、仕方ありません。追撃というか本気で処断いたしますので、どうかお覚悟を。―――来ませい!」
大型のエネミーが来る
「大型の高魔力反応!新手か!」
「人智を超えた荒ぶるものの気配だ。或いは、先刻の群れ以上の存在かもしれない。ならば、退けないな。牙剥く万象から人を護ってこその騎士!―――さあ。来い!」
「ここが踏ん張り所だ!トーマ、行けるか?」
「多分行ける!」
「オッケー!」
「上だワン!」
「直上からの襲撃か!伏せろ!」
伏せて攻撃を回避する
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雌のスフィンクスを倒す
「…予想外ではありますが。貴方達は力を示しました。スフィンクスも、ミルクをやると言っています。ならば宜しい。神獣のミルクを採っていくとよいでしょう」
うん?ちょっと待て
「ここのスフィンクスは食材エネミーじゃないのか?」
「食材エネミー?ああ、そういえば。妙な魔術がエリアに掛かっていましたが、もちろん解除しましたので。ここにいるのは光輝のファラオの僕、正真正銘のスフィンクスのみですとも」
「オーマイ…」
「さあ、それでどうするのです?ミルクを採りますか?」
「やったー!」
「では早速いただこう!このニュキニュキのハンドでな!」
スフィンクスは姿勢を変える
「どうどう、暴れるな暴れるな。怖くない怖くない」
「あれ?スフィンクスのこの姿勢って…」
「あたし達がミルク搾りやすくなるように、姿勢、変えてくれたんだね」
「いやはや、桁違いだな。戦闘の後でこの余裕ぶりとは」
「はは。それを言うなら我々も似たようなものでは?神獣との死闘の後で早速食材の心配だ」
「…違いないが、トーマだけは余裕がないな」
俺は息を切らしながら横たわる
「トーマ、マジで大丈夫か?白目向いてるぞ」
「何とか…。マルタ…、シチューに…合うか…?」
「わあ…凄いわ…。凄い濃厚で香り高く…それでいて、ちっともしつこくない!」
「猫としてこう言わざるを得ない。―――甘ェジング、と」
「確かに。幾らでも飲めそうな喉越しの良さと味わい、極上のホワイトシチューになるだろう」
「やったあ!」
「トーマもこのミルクを飲んで骨の強度を上げろ」
「生乳で飲めと!?サーヴァントはともかく、俺らマスター組が飲んだら食中毒で最悪死ぬわ!」
うぁぁ…叫んだら余計疲れてきた…
「生乳じゃねぇよ。そういや、牧場だと生乳でも飲めたよな?」
「衛生上、搾ってそのままは無理だぞ…」
「(´・ω・`)ソンナー」
「そこは神獣のミルクだからね。神代の魔力濃度のようなものさ」
「皆お疲れ様!それじゃあ今回はここまでね。帰還しましょう!」
「ヴァーリ頼んだ…」
~玉座~
「宜しかったですか、ファラオ・オジマンディアス。よもや、神罰の一つも下す事なく…」
「構わん。それにな、フッ。此度の献立を聞いたかニトクリス!」
「た、確かホワイトシチューがどうとか―――」
「その通り!よりにもよって神獣の乳を用いたシチューとな!これぞカルデアの不遜、奔放!そうでなくてはカルデアの年末に相応しくはない。些かの興味もなく、単に神罰を下すだけではつまらん。―――なあ、黄金の?」
「フッ。伊達や酔狂、果てへと極まれば星の輝きとなろう。…今更だぞ太陽の」
「確かにな。さて。次は主菜となろうが…果たして無事に、欲する食材を獲得できるかな、カルデア!」