対魔忍者と極道兵器   作:不屈闘志

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Weapon 12 人間核野郎 中編

「畜生!撃て撃てぇ!」

 

ついに左腕を抜いた将造と海座の配下達の銃撃戦が始まった。

 

「まずは、武器を持ったあいつを仕留めろぉ!」

 

パラララララ!!!!!

ダダダダダダダダダダ!!!

ズドン!ズドン!ズドン!

 

あらゆる銃を持った数十人が発射した弾丸が、たった一人の将造を狙う。対魔忍の八津紫の『不死覚醒』やノマド幹部のフュルストの『魔の力』でもない限り、只の生物ならものの数秒で蜂の巣になって死亡する銃撃だ。

 

銃撃している者達もそれは重々承知であり、この過密射撃なら獲物をすぐに仕留められると思っていた。しかし、彼らは知らない。自分達の標的は、地上最強の『極道兵器』であることを。

 

「な、なんだ?!あいつは?!」

「た、弾が全く当たらねぇっ!」

「うわぁ!こっちにく…ぎゃん!」

 

ズガガガガガッッッ!!!!!

 

「ウォォッッ!海座ぁ!どこにいる!出てきやがれぇ!!」

 

何十といる兵達が銃撃しているのにも関わらず、何故か将造にはかすりもしない。逆に敵陣に突撃する将造は、次々と相手を仕留めていく。

 

「す、すごい…もう何人仕留めたのかしら?あいつはいくら傭兵の経験があるとはいえ、左手と右足を改造しているだけの只のヤクザに過ぎないのに。」

 

三太郎とともに壁の影に隠れている静流は、驚愕した顔で大暴れしている将造を観察していた。

 

「これが若なんすよ。今まで経験したどんな過酷な戦場でも、若が銃弾には当たらないと言って突撃すれば、敵の弾丸は、一発も若を仕留められなかった。」

 

数分前、弾丸の盾にされたはずの三太郎が、尊敬の眼差しで大暴れしている将造を見ている。

 

その三太郎の瞳を見た静流は、数日前、将造の情報収集をするために秋山家を訪れたことを思い出す。

 

(あの時、凛子ちゃんとゆきかぜちゃんは、呆れ顔で岩鬼のことを語っていたけれど、達郎君だけは三太郎くんと同じ瞳で、自分の武勇伝の如く語っていたわね。あのハチャメチャな行動と圧倒的な強さは、どこか人を惹き付けるのかしら?)

 

静流が将造の魅力の片鱗を見たとき、背後の廊下から機械音が聞こえてきた。二人は、新たな敵だと確信しながら急いで振り向く。

 

「あ、あれは人型ドローンの『兼光』やぁ!しかもすげぇ集団だ?!」

 

三太郎は、十数m先から迫る銃や電磁警棒を装備する人型の機械の集団を見て悲鳴を上げた。

 

『兼光』とは、世界初の人型ドローン兵器である。日本企業が魔界医療の技術を取り込んで開発された人工チップが埋め込まれおり、任務プロトコルで自動的に作動するようになっている。このビルの兼光達は、警報器が鳴れば自動的に電源が入り、侵入者を排除するようにインプットされているのだ。

 

五車学園の地下の立体装置のデータには、兼光のデータも組み込まれており、三太郎は訓練でこの兼光によく苦戦を強いられていた。

 

「くそ、俺も武器さえあれば…」

 

「三太郎くんはここにいて!!」

 

狼狽える三太郎を庇うように、静流が兼光に向かって颯爽と走り出した。

 

「静流さん?!無茶じゃあ!!」

 

「安心して!人間じゃないなら逆に戦い易いわ!」

 

止めようとする三太郎を背にして静流は、植物の鞭を取り出した。向かってくる静流を認識した兼光達が、警棒や銃を構えた瞬間、彼女は鞭を一振りして忍法を炸裂させる。

 

「木遁・惑い花粉!」

 

静流は、兼光周辺に人には見えない程の細かい花粉を撒いた。それは只の花粉ではなく、機械の視覚聴覚のセンサーを狂わす作用がある。もちろん、只の人間には、花粉症程度の効果しかないが、精密機械であるドローンには、抜群の効果を発揮し、すぐに兼光達は獲物を見失ったかのようにフラフラとした動きになった。

 

「しばらくは、大人しくしてね。」

 

「すげぇ!流石、忍者じゃあ!」

 

そして、戦闘が始まって数分が経過したころ、戦局は将造達に傾いていた。チンピラやオークは将造に、後詰めのドローンは静流の忍法で次々と打ち取られていたからだ。

 

「畜生!このままじゃやべぇ!どうする?」

 

「落ち着け、周りをよく見てもっと連携をとって…ん?あいつは?」

 

海座の配下達の八方が塞がりかけた時、戦車がぶち抜いた三階上の天井の穴から様子を伺っていた五、六人のオーク達の一人が、壁の影で応援する三太郎を見つけた。そのオークは分隊長らしく、三太郎を指差しながら他の者に指示を与える。

 

「まずは何の装備をしてないあいつを狙え!どちらかが庇おうと行動して、上手くいけば二人とも仕留められるかも知れねぇ!!」

 

「よっしゃあ!なら俺に任せとけ!」

 

後ろに控えていたバズーカ砲を持ったオークが、前に勢いよく出た。そして、バズーカを下方向に向けて、三太郎が半分顔を出している壁に狙いを定める。

 

「「?!」」

 

頭上のオーク達の動きに気付いた将造と静流だが、二人は他の者の相手で砲撃を止められない。

 

「三太郎逃げぇ!」

 

「え?うわぁ!」

 

将造に叫ばれ、三太郎も上階の穴から、自分を狙うオーク達に気が付いた。しかし、足を捻挫している故に早く動けない。

 

「後ろに立つんじゃねぇぞ~!よし、発…『狙いは、そっちじゃないよ♪』え?」

 

バズーカで三太郎を狙うオークの耳に若い女性の声が聞こえてきた。

 

クイッ…

 

それと同時にバズーカの向きが、いきなり変えられた。バズーカは発射直前だったため、方向を修正することができず、弾はそのまま発射された。三太郎ではなく味方の集団に向かって…

 

ドカァァァッッッ!!!!

 

「「「ぎゃあああ!!!」」」

 

砲身の先にいた数人のチンピラ達は、まさか味方から砲撃されると思わなかったため、逃げることもできずに数人が吹き飛んだ。

 

「な、何してんだテメーらぁ!」

 

階下の他の味方達が上を向いて怒鳴るが、上階のオーク達はそれどころではなかった。

 

「お、おでの顔がぁッッッ!!!!」

 

「アヅィィ!!!!」

 

二人のオークが顔を焼かれて転げ回っている。バズーカ砲を発射するときは、味方を砲身の後ろからでるバックフイアに巻き込まないように注意をしなければいけない。二人のオークもそれをわかって、横に避難していたが、発射直前にバズーカの方向を変えられたため、バックファイアをもろに顔面に受けてしまったのだ。

 

「だ、誰だぁ?!いきなりバズーカに触ったやつはぁ?!」

 

バズーカを持つオークが、他のオーク達に向かって叫ぶが、お互い顔を見合わせるのみで分からない。発射時はみな標的の三太郎を見ていたからだ。

 

「と、とにかく、こいつらを安全な所に下げさせないと…確か治療室は下の階の…」

 

「じゃあ、私も手伝ってあげるよ。付き添いも必要でしょ♪」

 

また女の声が聞こえたと思った瞬間、足元の影が波打ち始めた。

 

「この声は…うわぁ!」

 

たまらずオーク達は、地面に伏せようとするが…

 

ググググッッッ!!!!

 

波のような影の揺れは、高波の如く大きくなり、オーク達は、床の穴へ放り投げられ落下していった。

 

「「「「「ヒィィィッッッ!!!!」」」」」

 

グシャ!グシャ!グシャ!グシャ…

 

オーク達は、重力に従い次々と鋭い瓦礫だらけの地面にぶつかっていった。

 

将造達は何事が起こったのか、影が波打った三階上の場所に注目する。すると影の中からオレンジ色の対魔忍スーツを着た女性が出現した。

 

対魔忍の井河さくらだ。

 

さくらは、元気に手を振りながら階下の三太郎に向かって叫ぶ。

 

「三太郎くん。大丈夫~?」

 

「来とったんかぁ!さくらちゃん!」

 

三太郎も手を振りながら、喜びの声を上げる。さくらは、持ち前の明るさと極道であろうと態度を変えない気軽さで拓三と三太郎とよくお喋りをしており、二人のアイドル的存在だった。

 

「さくらさんっ!来ていたなら人形に戦車で突撃した時、何で一緒に止めてくれなかったんですかぁっ?!」

 

静流がドローンと戦いながら、上のさくらに向かって叫ぶ。

 

「ごめーん!止めようと思ったけど、静流さんが車内で忍法を発動させようとしたでしょ!あそこ狭かったから、巻き込まれると思って出られなかったの!」

 

さくらの任務は、静流と同じく暴走してしまった将造を止めること、そして、先程の三太郎を助けたように、文字通り影ながら窮地に陥った将造達を助けることだった。

 

「うぉおおおッッッ!若達ばかりに苦労かけられるかぁっ!さくらちゃあん!武器を出してくれぇっ!」

 

三太郎は、捻挫した足を自分の服を裂いた布で固定しながら叫ぶ。三太郎は、自分がこの中で一番実力が低いことは解っていたが、足手まといになることは許せなかったのだ。他にもさくらに良いところを見せたいという邪な気持ちもあったが…

 

「わかった!三太郎くん受け取って!」

 

さくらは、忍法で影に収納していたマシンガンを二丁放り投げた。

 

三太郎は、その二丁を上手く受けとると将造達に加勢し始める。

 

ダダダダダダダダダダ!!!!!

 

「かかってこいやぁっ!」

 

三太郎、静流、さくらが再び敵を駆逐し始めた時、階下に突き落とされたバズーカを撃ったオークが、他の者に気付かれぬようにそろそろとこの場を逃げだそうとしていた。

 

(上手く仲間の上に落ちて助かったぜ…早く、この場から逃げないと…ん?!)

 

ドン……

 

後ろをチラチラと振り返りながら逃げるオークは、前方の何者かにぶつかった。恐る恐る前を向き、ぶつかった相手を見ると…

 

「ぬし、何処に行くんじゃ…」

 

「ヒィィィッッッ!!!!!」

 

目の前にいたのは、憤怒の顔をした将造だった。

 

「このブサイク…さっきはよくもうちの若いモンにバズーカ砲向けてくれたのぉ。」

 

「す、すいませんっ!俺は、もう貴方達とは、戦いませんからどうか、命だけは…ていうか貴方もあの人を銃弾の盾にして…『ボゴォ!』ほげぇ!」

 

「うるせぇー!!!わしはいいんじゃっ!!!!」

 

将造の身勝手な言葉と右ストレートパンチを顔面にくらい、オークは数m程吹き飛んだ。

 

「ゆ、許してくらさい。」

 

鼻の骨と前歯がへし折れた情けない顔でそれでも土下座するオーク。それを見た将造は、興味を無くしたような顔になり、もう行けとばかりに手をヒラヒラさせる。

 

「わかった…もういいっ!ぬしはさっさとどこかに行けっ!」

 

「は、はい。ありがとうございます!」

 

オークは、将造が心変わりするの恐れて急いで逃げるが、二十m程進んだ時、再び将造に声をかけられた。

 

「おい!ブサイクっ!忘れ物じゃあ!」

 

オークは逃げながらも顔を後ろに向けると、憤怒の顔から喜びに溢れる満面の笑みに変わった将造がいた。その手には、自分が先程持っていたバズーカが握られており、しかも砲身がこちらを向いている。

 

「受け取れぇ!」

 

チュドォォォンッ!!!

 

「ぎゃあああッッッ!!!」

 

バズーカは将造の狙い通りに着弾し、オークは断末魔をあげて吹き飛んだ。

 

十数分後、海上から跳び跳ねるイルカの如く影から神出鬼没に急襲するさくら、花粉を巻いてドローンを次々と無力化していく静流、そして、容赦なく敵を銃撃する三太郎と将造。四人は次々と敵を倒していき、海座のいる部屋に迫っていた。

 

海座達は、当初いくら悪名高い将造でも多くの兵達とドローンで対処すれば、すぐに始末できると思っていた。しかし、将造達は、予想を遥かに越えた戦闘力で次々とそれらを撃破してしまう。それだけではなく、他の侵入者であるアサギの班に兵力を割いてしまい、さらにだめ押しで最強の対魔忍の妹であるさくらが参戦してからは、こちらの部屋に来るのが時間の問題になってしまった。

 

「来るぞ!奴等が来る!」

「海座、早く屋上のヘリで逃げるんだ。」

 

側近達は、何分も前から避難をうながしていたが、海座はそれを却下し、ここを動かない。

 

「まだわからんのか?この国にこの海座を殺せる者が一人でもいてはいかんのだ!この国の人間や魔族は、俺の足下にひれ伏さなければ、人間核爆弾となった俺の存在意義がなくなる!」

 

「あいつは、特別だ!ただ喧嘩に勝てばいいだけのチンピラだ。完全に狂ってる!おい、海座を早く屋上に!」

 

側近達が護衛であるオークの二人に指示を出す。

 

「カイザー、行きま…」

「早く、屋上へ…」

 

ザシュッッッ!!!!

 

しかし、海座は指から出る見えない何かでオーク達の首を一瞬ではねた。

 

「核の前にすべての生物は、無力だぁっ!!」

 

海座が周りの側近達に大声で宣言した瞬間…

 

ズワオォッッッ!!!

 

目の前の扉がいきなり爆発した。破壊された扉に漂う砂煙の中には、四つの人影が立っており、その中の一人が、一歩前に出ていち早く姿を現す。

 

「待たせたな…約束通りチ○ポ舐めさせてやる。」

 

それは不敵な笑みを浮かべている将造だった。

 

そして、徐々に砂煙は晴れていき、さくら、静流、三太郎も姿を現す。

 

「階下の君を守っていた奴らは、もういないよ?」

 

「降伏しなさい…海座。そうすれば、私の忍法で優しく眠らせてあげるわ。」

 

「今なら目に見える誠意をいくらか出せば、土下座で許してやらんでもねぇぜ!」

 

さくらが言うとおり、将造達四人は、階下の海座の兵達をほとんど倒し、その強さを間近で見た残りの兵達は、全員海座を捨てて逃げていった。もうこのビル内で海座を守る者は皆無であり、核ミサイルを解体しなくても、この四人なら十分に海座を殺さずに拿捕できる。

 

四人がゆっくりと海座に近寄るなか、海座の側近達は、絶望した顔で後ずさる。

 

だが、海座だけは焦燥や驚愕の表情も見せず、余裕の笑みを浮かべていた。

 

「よく来たな。対魔忍と極道…褒美に面白いものを見せてやるぜ。」

 

そう言って海座は、手を将造達にかざすと…

 

シュン!

 

指先から鋭い鉄の爪が四本現れた。先程のオーク二人の首をはねたのは、この鋭い爪だったのだ。

 

「ふふ、面白いオモチャ持ってるじゃねぇか。」

 

「え~私はもうサイボーグなんか、見飽きちゃってるよ。」

 

海座の鉄の爪を見た将造とさくらだが、全く恐れもせず、逆に嘲笑するが…

 

「ムンッ!」

 

ザシュ!!

 

海座は、右腕の爪をいきなり自分の左腕に突き刺した。

 

「「「「?!」」」」

 

いきなりの海座の自傷行為にさくら、静流、三太郎はおろか、将造でさえ驚きのあまり声を失った。

 

「俺の体に傷を付ければどうなるか…よく見ろぉ!」

 

 

 

 

同時刻、アサギ率いる別動隊は、迫り来るドローン達を撃破しつつ、屋上の扉前まで到達しおり、屋上の空間に通ずる電子で管理された頑丈な扉を今まさに解錠しようとしていた。

 

ピーーーーー!!!

 

扉の機械をハッキングしていた対魔忍がパスの解明に成功し、アサギに声をかける。

 

「開きました!アサギ様!」

 

「よし、後続はそのままドローンを足止めしろ。解体班は中に入れ!」

 

「「「「「「了解!!!」」」」」

 

アサギと解体班は、すぐさま扉を抜けるて、核ミサイルを確認しようとする。

 

「「「「「「?!」」」」」」

 

アサギ達は、扉の先にある物を見て絶句した。そこには何十発とあるミサイルが、すぐに発射できるようにセットされていたのだ。

 

「嘘…こんなに大量の核ミサイルが作れるほどのプルトニウムが、日本にあるわけが…これがすべて発射されれば、東京どころか、日本すべてが吹き飛んでしまう!」

 

アサギが自分の予想を越えた核ミサイルの数に驚くなか、その場に機械音が響く。

 

ガガガ…ガシュン!!!

 

そして、いきなり天井が開き、アサギ達が驚いている間に一つのミサイルが空いた天井から外に移動し、煙をあげ始めた。

 

「まずいっ?!間に合えっ!殺陣華!」

 

アサギが、急いで発射するミサイルを止めようといくつもの分身体を出す。

 

シュゴォォッッッ!!!!

 

しかし、ミサイルの方が一瞬だけ早く発射され、アサギの分身体が振るう忍者刀は空振りに終わった。

 

「しまったっ!!!!」

 

 

 

 

 

「どうする?対魔忍!極道!もうすぐ東京が吹っ飛ぶぞぉ!」

 

監視の為のテレビ画面は、いきなり今現在の東京を映し、海座はその画面を背景にして勝ち誇った笑みで将造達を煽った。そして、数秒後、画面の端から東京のとあるビルに向かうミサイルが映し出された。画面に映るビルは東京新都心の目と鼻の先であり、あそこで核爆発が起きれば、ここも只では済まない。

 

「あかん?!もう終わりやぁ!!」

 

「ごめん!お姉ちゃんっ!!」

 

「こんなところで終わるなんてっ!!」

 

海座は、絶望の顔で床に伏せる三太郎、さくら、静流を満足そうに見てさらに大声で叫んだ。

 

「東京壊滅をその目で見ろぉー!!!」

 

だが将造だけは、伏せもせず悠然と立ちながら、真剣な顔で一言呟くのみ。

 

「派手に行こうぜ…」

 

ドガォォォォッッッ!!!!!!

 

ミサイルがビルに着弾し、部屋内はテレビ画面から出る閃光に包まれた。

 

「「「~~~~~!!!!」」」

 

将造以外の三人は、まぶた越しの光を感じるとこれが自分の最後の時だと直感し、次に来るであろう核の熱風や爆発に身を備えた。

 

………………しかし、何秒経過しても何も起こらない。

 

恐る恐る三人が顔を上げると、目の前にはニヤリと笑う海座、伏せる前と変わらず仁王立ちする将造、そして、海座の背後のテレビ画面には崩壊していくビルが映っていた。よく見れば崩れていくのは、そのビルのみであり、ビル周辺の建物は無事であった。発射されたミサイルには、核など積んでいなかったのだ。

 

「ふふふ……はははははは!!!」

 

不可思議な顔で起き上がる三人を満足げに眺める海座は、大笑いをし始めた。

 

「ははは……どうした?核ミサイルでなくてガッカリしたか?私の体には、死ねば核が爆発する他にもう一つ機能があってな、自傷であろうと体が傷つけばミサイルが発射され、東京に着弾するのだ!!」

 

海座の言葉を聞いて驚きの顔をする三太郎とさくらだが、静流だけはその隙に周囲を眠らせる花粉を撒く忍法を発動させようとする。

 

しかし、海座はその気配を察したようにぐるりと顔を静流に向ける。

 

「おっと、もう一つ。私の体内の機械には、肺や血管の洗浄機能があってな。マッスルジョー程ではないが、口や血管に入った薬物は軒並み排除されるぞ。対魔粒子を含んでいるものは特にな!」

 

それを聞いた静流は、悔しそうに唇を噛み忍法の発動を止めた。

 

三太郎、さくら、静流のそれぞれの反応を楽しんだ海座は、再び尊大に喋り始める。

 

「これでわかったろ?この私には、魔族、対魔忍、極道…神であろうと手出しはできない!いや、神は私だ!私が死ねばお前らも死ぬ!」

 

三太郎、さくらも静流と同じく悔しそうな顔をするのみで手出しができない。だが、将造だけは微動だにせず、海座をじっと睨んだまま何も喋らない。

 

自分自身の演技じみた脅しで気分が最高潮に達した海座は、そのまま将造を指差す。

 

「貴様らは私の掌で蠢くウジ虫だ!さぁ、跪け!土下座して私に許しを乞え~!!」

 

するとミサイルが発射されてからずっと何も喋らず、海座を睨んだままだった将造が、静かだが怒りに満ちた声で一言呟いた。

 

「くそガキが…」

 

「え?…今…なんて?」

 

地獄の底のような低い声が響き、この場にいるすべての者が沈黙した次の瞬間…

 

「クソガキャァァッッッ!!!!」

 

将造は左腕のマシンガンを勢いよく海座に向け、容赦なく発射した。

 

ズガガガガガッッッ!!!!!

 

「うわぁ!!!!!」

 

海座は間一髪、仰向けで銃弾を避け、反撃しようと袖から二丁の拳銃を取り出すが…

 

「うりゃあ!!!」

 

ズガガ…!!!

 

「ぐあっ!!」

 

将造は、その二丁を海座の手の甲ごと躊躇なく撃ち抜き落とす。さらにそのまま、海座の胴体を狙うが、後ろから細長い物が飛び出て、将造のマシンガンに巻き付いた。

 

「ダメよ岩鬼っ!これ以上海座を傷付けてはいけないわっ!」

 

予想外過ぎる将造の行動に頭が追いつかなかった静流だが、すぐに自分の任務を思い出し、植物の鞭を巻き付けたのだ。

 

グググ…

 

だが、将造は持ち前の馬鹿力で鞭を静流ごと引き摺ろうとする。

 

「若、いけねぇ!」

「将造、止まって!」

 

三太郎、さくらも我に帰り、将造に引っ張られバランスを崩しかける静流を助けるため、二人も鞭を持ち綱引きのように引っ張った。

 

「「「ヒィィィッッッ!!!!」」」

 

海座はその隙に悲鳴をあげながら、隣の部屋へ側近の二人と共に逃げる。

 

それをギロリと目で追う将造は、さらに憤怒の顔になると自由な右手で腹巻きをまさぐり、愛用のコルトパイソンを取り出した。

 

「邪魔じゃあ!」

 

ズドン!

 

将造は、左手に巻き付く静流の鞭を撃ち抜いた。

 

「ぐあっ!!」

「「きゃあ!!」」

 

鞭を引っ張っていた三人が、勢いよく尻餅を着いた隙に将造は海座を追って隣の部屋に入った。隣は屋内バーになっているらしく、バーカウンターとその裏には酒棚がある。海座達の姿は見えないが、気配を察知するのに長ける将造には、彼らがカウンターの裏に隠れているのが手に取るようにわかっていた。

 

「りゃあああッッッ!!!!」

 

ガシャアンッ!パリン!パリン!パリン…

 

将造は酒棚にある大量の酒瓶を破壊して、カウンター裏に隠れている海座達にアルコールを浴びせ始めた。

 

カウンター裏に隠れたのがバレた海座は、必死にアルコールまみれの顔で叫ぶ。

 

「極道!俺が傷付けば東京が吹っ飛び、死ねば核が爆発するんだぞ!!」

 

「まだ言うかおのれは~!!吹っ飛ばせるなら、吹っ飛ばしてみろォッッッ!」

 

ズガガガガガッッッ!!!!

 

将造は、次に激しくカウンターを銃撃する。

 

その時、将造に数秒遅れて三太郎、静流、さくらが部屋に入って来た。

 

「いけない!影遁・影乱破!」

 

さくらは、怒り狂う将造を見て、影から自分の分身体を三体作り出し、将造の体に取り付かさせる。

 

そんな敵味方が注目するなか、将造はさくらの分身体に抵抗しながら大声で言い放った。

 

「わしは核爆発見たかったんじゃっ!!だのに、あないな線香花火でごまかしおって!!」

 

「?!………く、狂ってる…」

 

将造の言葉を聞いて海座が震えながら呟いたが、彼だけでなく、味方である三太郎、静流も絶句していた。

 

「人形やら花火やらで、ハッタリばかりかましおって!やるんなら早うやらんかい!」

 

「な、何を考えてんの…」

 

さくらも将造を狂人を見るような目で見た瞬間、精神に乱れが発生したのか、将造を押さえている影分身の拘束が少し緩んでしまう。

 

それを逃さず将造は影達を力任せに吹き飛ばした。

 

「貴様のような肝の小さい男は、自分では死ねん!わしが殺しちゃるわい~~~!!」

 

そう言って腹巻きからライターを取り出し、火を着けたまま海座が隠れているカウンター裏に投げ着けた。

 

ボボボボボ……!!!!!

 

「あいつは狂っている!!うわぁぁ!!」

 

アルコールまみれの海座達は、一瞬で火達磨になり、たまらずバーカウンターから転がり出た。

 

ゴロゴロゴロゴロ…

 

何度も転がるうちに全身の火を消した海座は、再度逃走しようと前を見る。だが、目の前には、草履を履いた足があり、恐る恐る上を向くと殺気が籠った笑みでこちらを見る将造がいた。

 

「うひぃ!く、来るな!」

 

将造の顔を見た海座は、恐れおおのきゴキブリのように四つん這いで逃げる。しかし、すぐ後ろは壁になっており、これ以上逃げられない。するとぐるりと将造達の方に振り返り、シャツをずらして自分の上半身を見せた。

 

「これを見ろ!」

 

服の下から出てきたのは、半分機械化された左半身であった。

 

「核爆弾の起爆装置だぞ!起爆装置は、ミサイルとリンクしていて、私が死ねば爆発する!」

 

再度さくらの影分身に取り付かれた将造だったが、今度は何も抵抗せず、起爆装置を見せつける海座に静かに語りかけた。

 

「軍隊にいたとき、お前みたいなやつをよう見たよ。」

 

「?!」

 

「余程、欲求が満たされないんじゃろ。そいつは、銃をもった途端に強気になりよる。」

 

将造の語気が段々と強くなる。

 

「その銃がでかけりゃでかいほど、人が変わったように相手につっかかっていき!自分を誇示したがりよる!!!しかし、相手が自分以上の器だともうダメじゃ。ガタガタ震え、怯えて…泣きよる。泣いたら終いじゃ…」

 

「ふざけるな!お前は核の起爆装置以上の器だと言うのか?!」

 

「ほうじゃ!わしゃ極道やど!!極道にチャカも核も関係ねぇ!死んでなんぼの人生じゃあ!」

 

将造の言葉を聞いた海座は、後頭部を殴られたかのような衝撃を受けた。

 

そばで聞いている三太郎と静流も将造の狂気じみた覚悟に何も言えない。そして、さくらもいつの間にか、影遁の術を解いていた。

 

やがて将造は、衝撃を受けたままの海座に笑みも怒りもない真剣な眼差しを向ける。

 

「おめーらにゃ日本を道連れに死ぬ度胸はねえよ。そもそも死んじまっちゃ、帝王もくそもねぇ!」

 

海座は、将造の言葉を聞くうちに段々と意気消沈していく。

 

「それにブラックのアホがいる限り、帝王の座もお飾りに過ぎねぇ。お前が帝王になるにゃ、ほかに方法があろうが。わかったら、核ミサイルの場所を言え。それでお前も重圧から解放されるじゃろ?」

 

「核ミサイルは…このビルの地下四階にある!」

 

いきなり、海座の側近の一人が、絶対に秘密であった核ミサイルの場所を将造に告げた。そして、もう一人も海座を説得し始める。

 

「海座、俺達には無理だ…核爆発は起こせない…俺達だって死にたくはないんだ。」

 

勝手に重要機密を明かした側近達だが、海座は彼らに何も言わず、うなだれたままだった。それは海座が完全に敗北を悟り、観念した証拠でもあった。

 

「遊びの時間は終わった…起爆装置を解除する方法は?」

 

一方、一連の将造と海座のやり取りを見ていた三太郎、さくら、静流の三人は、声には出さなかったが死ぬほど驚いていた。

 

(この人は、いったいどこまで計算で動いとるんやろ?)

 

(海座も中々狂っていると思ったけど、岩鬼は、それ以上の狂人ね。もしかして、この結末も計算の内なのかしら?)

 

(この人の頭の中ってどうなってるんだろ?一回、『東雲音亜』さんの読心の術で、内緒で覗いてもらおうかな)

 

元々今回の作戦では、核ミサイルを解体するか、海座を生かして拿捕するかの二択しかなかった。それがまさか海座から直接、起爆装置の解体方法を聞けるとは対魔忍であるさくら、静流も予想ができなかったのだ。

 

(核ミサイルの場所や解除方法はわかったけど、あれだけ海座を銃撃し火炙りにして、どれだけのミサイルが東京に発射されたのかしら…)

 

しかし、静流は任務を達成したが、発射されたミサイルで東京の一般市民がどれだけ死んだのかを考えると表情に影が射す。

 

そんな静流の心中を察したのか、さくらが明るく声をかける。

 

「静流さん、多分ミサイルは最初の一発以外は、発射されてないと思う。隣の部屋のテレビからは、閃光も爆音もなかったし、多分、お姉ちゃん達が何とかしてくれたんだよ。それに最初に破壊されたビルも明かりが全くついていなかったし、後深夜だから、もしかしたら人は一人も死んでいないかも…」

 

「だとしたら、今回の作戦は…」

 

「ああ、大成功じゃ!」

 

結果良ければ、すべて良しと云わんばかりに三太郎が明るい笑顔を見せる。

 

その笑顔を見て、静流も徐々に笑顔になっていった。

 

 

 

 

場面変わって、最初のミサイルが発射されて数分後の別動隊であるアサギ達。彼女達は、拓三の指示に従って屋上内の柱に爆弾を設置し終えていた。いくら核ミサイルを解体するため集められた対魔忍達であれど、あれだけのミサイルを解体する時間はない。それ故に爆発物のプロである拓三の作戦にすべてを託したのだ。

 

そして、最後の仕上げに拓三がロープに吊られながら、ビル壁にドライバーを咥えて必死に爆弾を設置していた時…

 

ギギギギ…

 

数分前と同じような鈍い機械音が響き、ミサイルが発射の準備を始めた。

 

「拓三くん!早く!」

 

「まだか?!ヤクザ?!」

 

地面にいるアサギと隣にいる紫が叫ぶ。他の対魔忍達は、すでにビル外に避難済みで、拓三と同じく横に吊られている紫の二人だけが、ビルに残って作業をしていた。

 

「もう少し……終わった!!」

 

「よし!だが、もう時間がない!私に捕まれ!」

 

「え、あんた何をす…」

 

ザシュ!ザシュ!

 

紫は拓三をグイと引き寄せた後、いきなり忍者刀で二人を吊っているロープを切断した。すると二人は案の定、重力に従って凄いスピードで落下していく。

 

「ヒェーーーーー!!!!」

 

「五月蝿い!黙らないと着地の時に舌を噛むぞ!それより、早く爆破のスイッチを押せ!」

 

拓三は、紫の言うとおり落下のスピードに耐えながら、屋上に設置した爆弾のスイッチを押した。

 

ポチッ…

 

ズドォォォォッッッン!!!!

 

するとビルの屋上の部分は、原型を残したままビルの中に沈んでいった。このビルは上階が三角形のように尖っており、拓三はその構造を利用した。ミサイルを発射不可能にするには、屋上のビル格納庫を同じビルの中に沈めるしか方法はなかったのだ。

 

爆発を見届けた紫は、空中で拓三をお姫様だっこに持ち代え着地に備える。

 

ヒュ~~~~~~ズンッッッ!!!!!

 

「ふんッッッ!!」

 

紫は足がコンクリートにめり込むも、拓三をだっこしながら見事十点満点の着地を決めた。これも紫の忍法『不死覚醒』の怪力が成せる技である。

 

「大丈夫?!紫?」

 

アサギが駆け寄り、紫を心配する。

 

「お気遣い有り難うございます。少々、足の骨が折れているのみで他は何ともありません。すぐに治ります。」

 

アサギに心配された紫は、拓三を地面に下ろしながら嬉しそうに答えた。

 

「ア、アサギさん…あの、できれば俺の心配もしてください。」

 

落下のショックが薄れてきた拓三が、ふらふらしながら立ち上がる。それに気が付いたアサギは、遅れて拓三にも声をかけた。

 

「ああ、ごめんなさい?!けど、無事そうね、拓三くん。しかし、凄いわね。あれだけのミサイルに誘爆せず、屋上部分を下階にめり込ますよう達磨落としにするなんて。さすが、爆破のプロだわ。」

 

「はは…有り難うございます。」

 

イラァ…

 

二人の会話を隣で見ている紫は、アサギが拓三を誉めることが面白くなく、即座に違う話題に変える。

 

「そんなことよりもアサギ様、結局核ミサイルは一体何処に…」

 

「警備のデータにも載っていないということは、もう直接海座を捕らえるしかないわね。そうしたら、急いで将造達の加勢に…」

 

アサギが紫に指示を与えようとしたとき…

 

ババババババ…!!!!

 

いきなり上空からプロペラの音が聞こえ、三人は空を見上げた。すると何台もの軍用ヘリが、将造達のいる中央ビルに向かって行くのが確認できた。

 

「アサギ様、あれは一体なん…?!」

 

「若のいるビルに向かってらぁ。俺達も…?!」

 

紫と拓三側が、ヘリからアサギに視線を戻した瞬間、声を失った。

 

アサギが滅多に見せない、怒り、憎しみ、怨みなどが混じった凄まじい顔になっていたからだ。

 

「このどす黒いオーラを放つのは、この世でただ一人…間違いない!あいつが…あいつがあのヘリに乗っている!」

 

 

 

 

場面は戻り、同時刻…海座は、将造に起爆装置の解除方法を話そうとしていた。

 

「この起爆装置の解除方法は…?!」

 

ババババババ……!!!

 

するとガラス窓が振動するほどのヘリコプターの音が聞こえてきた。

 

将造達が急いで窓に顔を向けた瞬間…

 

ガシャアンッッッ!!!!

 

ドガガガガガガガガ…!!!!!

 

窓ガラスが飛び散ったかと思うと、いきなりガドリンクガンの弾が将造達を襲った。

 

「な、なんだ?!」

 

将造は海座を抱え上げて間一髪、弾丸を避ける。窓の外には、軍用ヘリが空中に静止して、一人の兵士らしき者がガドリングガンの銃口をこちらに向けている。

 

「ここはヤバい!?海座!早く核ミサイルの場所に案内せぇ!」

 

「あ、ああ…こ、こっちだ!」

 

海座もここにいれば命がないと考え、急いで外の廊下に通じる扉を開こうとした。

 

ドカッッッ!

 

「「?!」」

 

しかし、一瞬早く廊下側から扉が開き、厳重な装備をした兵達が現れた。そして、扉の前で驚く海座を慣れた手つきで一瞬で捕らえる。

 

「ムググググ…」

 

「この野郎!!」

 

兵達は、そのまま海座を連れていこうとするが、将造はそれを阻まんと左手のマシンガンを即座に発射する。

 

ズガガガガガガガガ……!!!

 

しかし…

 

ボシュ…ボシュ…ボシュ…

 

「?!」

 

兵達の防弾チョッキにより、マシンガンの弾は呆気なく衝撃を吸収されて地面に転がった。

 

(なんじゃあの兵達は?!海座の配下とは、比べ物にならんほどの最新の装備を着とる!!)

 

将造が攻めあぐねる隙に、海座は連れていかれてしまう。そして、入れ替わるように入ってきた兵士は、ある物を将造達に向けた。それを見た将造が大声で他の三人に叫ぶ。

 

「グレネードじゃあ!散れぇ!!」

 

ズドォォォォッッッ!!!!

 

部屋の中央にグレネード弾を撃ち込まれ、屋内バーは炎に包まれた。

 

ゴォォォッッッ!!!

 

「くそっ!!」

 

激しい炎により、影は煙で薄められて、花びらは炎に焼かれて、さくらと静流は自分の忍法を上手く発動できない。

 

「将造!核ミサイルの場所は、解ったんだから、一旦お姉ちゃん達と合流しよ!!」

 

そう言ってさくらは、監視室に繋がるドアに向かおうとした時だった。

 

「何処に行くのかしらぁ?ショーは始まったばかりよ?」

 

「「「「?!」」」」

 

銃撃が止み、廊下に繋がる出口から、艶やかな女の声が聞こえてきた。

 

将造達が出口に注目すると、硝煙漂う暗闇からゆっくりと声の主が現れる。その人物は、赤い髪のボブカット、薄く笑う真っ赤な唇、鋭い目付き、ハイレグに似た紅の対魔スーツ、そして、鉤爪を付けた妖艶な美女であった。

 

その姿を見た将造は、この日一番の喜びと殺意に溢れた顔になった。

 

「会いたかったぜ!鉤爪女…いや、朧ォォッッ!!!」




対魔忍RPGのレイドイベントで悪い方の朧は、実は孤児には優しいということが判明し、少しびっくりしました。
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