ああああ長い!まだ1万文字以上手直しするところが残ってるぞ!無駄!
何で俺はこんなくそ面白みのなくて需要もないバックトゥーザフューチャー見たいな文章を書いてるの?
わいが描きたいのはママ化したウマ娘たちが家族と幸せにしているところや、
元人工知能のポンコツ機械知性マスターがサイボーグブルボンと仲良くするところや、
サクラバクシンオーの爆進的恋愛模様なのになんで?
これが終わらんと気になってそっちが書けないからだよ!
ダイワスカーレットはなんとか朝の日直業務を遂行した。だが、担任の教諭からは指導を受けていた。
曰く、時間には余裕を持って行動する様に。間に合わないようであれば代役を立てるか伝言でもなんでも一言連絡を入れること。この二つだ。
担任の目には、ダイワスカーレットは優等生気質で真面目だが、問題を一人で抱え込みがちな生徒として映っていた。このタイプは自分でなんでもやろうとして失敗しやすい。そのことを直接言って改善されることはないだろう。こう見えて跳ねっ返りな部分がある。遠回しな指導はそのような意図の下行われた。
担任から指導を受けたダイワスカーレットは教室に戻り、自分の席に着くと長いため息をついた。
優等生モードに入っているので机の上に突っ伏してだらけることはしないが、学園中を走り回って、先生に指導されて、流石に疲れた。朝練並みじゃないの? と思った。
そこにウオッカが話しかける。
「おー、スカーレット。優等生のくせに先生から絞られたかあ?」
「うっさいわね。そんなんじゃないわよ……」
ダイワスカーレットは教科書とノートを取り出し予習を始めた。席を離れて絡んできたウオッカの軽口にも応える気力がない。
「んだよ。随分疲れてるじゃねーか。あ、分かった、日直とか言って別にトレーニングしてたんだろ。相変わらず意地っ張りだよなーお前って」
「……」
ウオッカは自分で言っておいて白々しいと思った。食堂での光景を自分は見ていたのだ。
いつもの打てば響く鐘のような返答が無い。聞くなら今か?
「なあ、スカーレット……」
『はいじゃあ授業を始めますよー、日直さんお願いします』
「起立、礼、着席。……アンタ今なんか言った?」
「いや、別に……」
授業が始まったのでウオッカは自分の席に戻った。
なあ、スカーレット。お前今日なんかあったのか? 朝からおかしいぜ。俺さっき食堂でお前のこと見たけどさ、ありゃ誰に話しかけてたんだ? なんでも良いけど、困った事があったら言えよ。
ただ相手を気遣だけの言葉は、タイミングを逃すだけで言えなくなった。
午前中、ウオッカはそれからもダイワスカーレットの奇行を目にした。
ダイワスカーレットは休み時間の度に何処かへ出掛けているようなのだ。最初はトイレか何かかと思ったのだが、こうも立て続けに教室を離れると流石に違うと分かる。
それに、ダイワスカーレットは休み時間があれば予習をしたり、クラスメイトの頼みを聞いたりする奴だ。他のやつは気づいていないが、今日のダイワスカーレットの行動は明らかに普段と違う。
理由を聞いても、「ちょっとした探し者よ」と濁すばかりで一向に口を割らない。深く探ろうにも授業と授業の間の休み時間は短すぎる。ダイワスカーレットは授業が終わると同時にいなくなり、ギリギリになって戻ってくるのだ。
ウオッカは、こりゃ昼休みまでは何も分からないなと思ったが、昼休みになっても事情を知ることは叶わなかった。
昼休みになってすぐダイワスカーレットは姿を消した。
ダイワスカーレットが言った探し者とは、もちろんアグネスタキオンのトレーナーになる筈の男性である。
その捜索は現在難航していた。
顔は分かっている。夢の記憶は時間が経つに連れて色褪せるどころか、思い出そうと思えば顔の輪郭まで思い出せるほど鮮明になってきた。だが、逆に言えば顔しか知らないのだ。苗字が分かるような情報は無い。
そこでダイワスカーレットが講じた手段は一人ローラー作戦だった。
トレセン学園の職員室扉には、座席表と名前、顔写真が載っている。授業の合間合間に教室を離れたのは、その確認のためだった。
難航している原因はその数だ。生徒数が多い分教員の数も多い。また、トレーナーであっても教員を兼務していなければ職員室に名前はない。トレーナーを探すにはトレーナー執務室に行かねばならず、しかも職員室違って複数に分かれており、それぞれ距離も離れているとくれば難航するのは当然の帰結だ。
だが、虱潰しに探していけば必ず見つかる。それ故のローラー作戦だったが、一人で探すには骨が折れる。ダイワスカーレットはここに至って個人の力の限界を感じていた。
あたりを見渡す。誰もいない。ふう。
「何か今日は探してばっかりね……」
「なーにを探してるんだスカーレット?」
「きゃっ!? ってゴールドシップ!? アンタ札幌にいるんじゃなかったの!?」
「それがなー、何かラリった奴に走るのをやめたら爆発する爆弾を取り付けられたニンジャの代わりに爆弾持って走ってたら帰って来ちまった。フレンズにも呼ばれてたことだし、ちょうど良いかなって思ってさー」
「はあ?? また訳のわかんないこと言って、……レースはどうしたのよ。明日でしょ?」
「探し物ならあそこだぜ。あとポストの中」
「は?」
「じゃあなー」
「あ、ちょ、待ちなさいよ!」
ゴールドシップは言いたい放題言うと何処かへ行ってしまった。曲がり角の向こうにはもうゴールドシップの姿は見えない。神出鬼没にも限度があると思った。多分トンボ帰りで札幌に戻ったのだろう。
いなくなったゴールドシップのことは一旦置いとくとして、気になったのは「探し物はあそこだ」という発言だ。示した方向には一つの部屋がある。気づかなかったが、あそこもトレーナー執務室だ。なぜゴールドシップが自分の目的を知っていたかは無視する。今優先すべきはそれではない。
ダイワスカーレットは執務室の扉の前に立つと写真を探した。写真は無い、だが部屋の中に人の気配はする。もしやこの中に探してた人物が? そう考えると何故か緊張してきた。ゴールドシップはどうやってこのことを?
だが、目的まであと少しだ。
ただ扉を開けるだけて、人を探すだけなのに緊張する。手汗が出てきた。あったら何を話せば良いのかしら。トレーナーになってください? いやその前に事情を話して…、いやその前に自己紹介よ。
ダイワスカーレットは一度深呼吸して落ち着きを取り戻すと、決心して扉に手をかけた。
「す、すいませーん」
中を見渡す。一人いた! 心臓が跳ね上がる。プライバシー保護用の板が邪魔してよく見えないが、もしかして。
ダイワスカーレットはゆっくりと近づいた。背中が見える。
「あ、あのー」
「ん? 私?」
その人物は女性だった。該当の人物ではない。ダイワスカーレットは張り詰めていたものが抜けていくのを感じた。思わず肩が下がる。
だが、そのせいか緊張はほぐれた。
ダイワスカーレットは落ち着きを取り戻し、女性に問いかける。
「すいません。あるトレーナーを探してるんですけど、あの、顔写真とかってありますか? 職員室みたいな」
「ああ、あれね、そこにあるわよ」
座席表付きの写真は入口扉の内側に貼り付けられていた。そこにあったら意味ないじゃない。
近づき確認する。
いた! 名前は広野という。
広野、広野、広野、と心の中で唱えると、とてもしっくり来た。今度こそ見つけた、この人だ。
だが写真で見つけられたとしても、本人がいなくては仕方ない。
写真を見ていたダイワスカーレットに後ろから声がかかる。さっきの女性トレーナーだ。
「誰を探しているの?」
「あ、広野、広野トレーナーです」
「ああ、彼ね。残念だったわねぇ、彼、今日お休みなのよ」
「え……?」
「何か用事があるんですって」
「…………」
伝言があるなら預かるわよ、という声は半ば聞こえ無かった。
その後どうやって部屋を出たかも覚えてない。気がつけば廊下を歩いていた。どうしようどうしよう、という答えの出ない問いが頭の中を渦巻いていた。
かろうじて出てきた建設的な思考は、そうだ、ご飯食べなくちゃ、お昼休み終わっちゃう、という事だけだった。
ウオッカが昼食を済ませ、どっかで昼寝でもすっかな〜と考えながら廊下を小走りで移動している時だった。
よそ見をしていたら誰かとぶつかってしまった。
見たことのあるツインテール。ダイワスカーレットだ。
「あ、悪りいスカーレット。……ってかおい、お前顔真っ青だぞ、どうした!?」
「ああ、ウオッカ。良いのよ、気にしないで」
「良いわけねえだろ何言ってんだ! 保健室行くぞ!」
「気にしないで」
腕を掴んで強引に引っ張ろうとする。だがダイワスカーレットは言うことを聞かない。保健室の方には行こうとしなかった。
「わがまま言うな! このバカ! アホ! 仮面優等生!」
「気にしないでって言ってんでしょ!!!!!」
怒声が廊下に響く。多くの生徒がこちらに振り向く
余りの迫力にウオッカは思わず手を離した。
「ごめんウオッカ。でもホントに大丈夫だから。顔色悪いの、お昼がまだなだけ。じゃあ、アタシご飯食べに行くから。後でね」
かける言葉が見つからず、ウオッカは後ろ姿を見送った。
「クソっ! 何なんだよあいつ!」
ウオッカと別れた後、ダイワスカーレットは食堂にいた。
歩いているうちに思考は整理され考える余裕が生まれてきた。トレーナーは今日は休みだ、休み、休み。休みだったらどうする?
何か、何か手がある筈よ。そう……ポスト、ポスト、ポスト………寮! そうよ、寮があったわ!
光明を見つけ、ダイワスカーレットは食欲が湧いてきた。ふー、良かった良かった。何とかなりそうだ。
寮にも居なかったら? という発想は考えないようにした。