物語で時折出てくる名称や人物像などに一部語弊があるかもしれません。しかしそこはオリジナルという事でお許しください。
以上。
この宇宙には幻想、心意、仮想の3つの能力をそれぞれ操る種族が存在する。
幻想を操る種族はジェネシス────。
心意はカルマ────。
仮想はウィズダム────。
彼らは自分たちの能力が真実であると信じ、
互いに争いを続ける運命であった。
しかし、ある日後に現世戦争と呼ばれるジェネシスとカルマとの争いを境に、その運命は一時的な終止符が打たれることになる。
争いの結果として、カルマは敗北、種族もほぼ全てが根絶やしにされ、さらには住んでいた星さえも破壊された。それによりこの宇宙には心意の能力を操る存在はほとんど居なくなったかに思えた────。
しかし現世戦争の争いの最中、戦死したかに思えたカルマの生き残りであるリゲルと呼ばれる英雄により、絶望的な状態であるカルマは立ち上がろうとする────。
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AGE 0010 〜地球〜
リゲルは現世戦争の戦地であるバン・ブレス星から逃げ出した後、太陽系に浮かぶ青い星である後に地球と呼ばれる星を見つけ、そこに降り立つ事となる。
地球に降り立ったリゲルは枯れ果てた大地に生命を生み出し、そして緑をもたらしていき、その後地球にはついに人間が誕生する。
それからリゲルは人間達が考え、動き、思う時を蚊帳の外からずっと観察していく事になった。
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AGE 0015 〜地球・メソポタミア〜
人間の文明が段々と築き上がってきた頃、
地球のメソポタミアでは人類史に語り継がれ続けるとある出来事が起こる。
その出来事の中心にいる人物の名はギルガメッシュ────。
ギルガメッシュとはリゲルが初めて人間に対して期待を持った理由の一つの人物である。
ギルガメッシュは故にカリスマだった。
ギルガメッシュは人を見る目があった。
そしてギルガメッシュは人を求めた。
そのギルガメッシュの人物像はまさにリゲルが今最も求めていた協力者となりうる素質であり、リゲルはギルガメッシュへと「心意」を授ける事となった。
ギルガメッシュがリゲルより「心意」を授かってから文明の進化の速度が瞬く間に加速していくのだが、その途中でそのとある出来事が起こるのであった────。
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AGE 0016 〜地球・メソポタミア〜
Place: 中心都市-セントラルタワー
今、メソポタミア全域は血で赤く染まり、何者かによってギルガメッシュが愛した人々や都市を消し去ろうとしていた。
「ギル! 西の都市が既に全壊だ! 避難民が続々と中心都市に集まってくるぞ!
北の都市もステンシーが倒れた今、、もはや全員を受け入れることは出来ない・・・。
早く決断をするんだ! 」
「ラルフ! 何を言っているんだ!!
おい!エギル。 構わん避難民は西に限らず全員を中心都市へ避難させろ!! 1人たりとも犠牲にはさせんぞ!! 」
「了解だ。ギル。・・・因みに既に受け入れの要請はしているんだがな────。」
中心都市の中心に聳え立つセントラルタワー内の総伝室では現在、メソポタミア全域に広がっている何者かの手による無差別攻撃を前に呆然一方であった。
何者かの攻撃の目的は不明であり、急な攻撃が原因でもあるがカリスマであるギルガメッシュでさえも、この戦況はかなり厳しいと内心思っていたのだろうか。
しかしギルガメッシュの本心は全くの真逆であった。
「その程度で俺達が愛した人々を────。
都市を────。
いや・・・地球を落とせると思うなよ!!
何者かは知らんが、俺達を怒らせるとは余程の無能だと見た────! ここは俺が直々に仲裁を下してやろう────。」
「行くのかい。ギル。」
「あぁ、行ってくる。 あいつらは俺に必要であいつらにも俺が必要だ────。
絶対に何とかしてみせる────。」
ギルガメッシュは激怒した。
己を愛している人々、そして己が愛している人々をどこの誰かも知らない者に侮辱されているのだから────。
ギルガメッシュは総伝室を出て、目の前の階段を登り、セントラルタワーのてっぺんへと辿り着く。
「ギル。やはりお前はここに残るべきだ!
お前がここに居なくてどうする?!
人々はお前が、、ギルガメッシュがいるからここに来るんだ! そんな人々の道導が無くなったらもう、、人々は奴らにもう立ち向かえない────。」
「道導が無くなる? それは少し違うぞ、ラルフ。 道導は無くならない! 俺が死なない限り、絶対だ。」
ギルガメッシュの後を追ってきたラルフは必死に呼び止めるが、その制止をギルガメッシュは自身の気迫で押し切った────!
「そして、ラルフ。 俺がここにいるから人々は来ると言ったな。 それならば俺が居る場所に遠慮なく来いと皆に伝えろ────。
俺は!! この星の全員を愛しており、
必要としている!!! だから! 全員俺の後に続け!! これは俺の戦いではない。
俺達の戦いだ!!」
「ギル、、、」
ギルガメッシュは実際、この星の全員に愛されていたと言ってもほとんど相違はないだろう。そしてそれに合わせて信頼もされていた。
これはギルガメッシュの持つカリスマ性だけではなく、また一つ持つ彼の「信頼」するという「心意」があってこそでもあるのだ。
「敵はまだ西の都市にいるな────。
こ、こ、こ、こ、ここだ!この角度! 」
ギルガメッシュは人差し指で、西方向付近を線を辿るようになぞっていき、方角が決まるとその方角に向かって輝かしい線が向かっていく。
するとセントラルタワー下でメソポタミアに起こる現状を目の当たりにして慌ただしくしていた人々はそのギルガメッシュが出した輝かしい線を見て、おもわず見入ってしまい、次の瞬間、、人々は声を上げた────!!
「アレは! ギル坊の線だ!」
「ギルちん! あんたが出るなら俺も行くぜ! 」
「ギル君。。 行ってらっしゃい。」
人々はギルガメッシュをギル坊やギルちん、ギル君など色々な敬称で呼ばれ、それに応えるようにギルガメッシュは地球全域に聞こえているのではないかと疑いたくなるような大声で人々に語りかける。
「皆んなー!!! 俺はあっちに行きたい!
いつものやってくれるか?!」
「おう! 任せてくれよ! ギーちゃん!」
「後で行くからな! ギルさん!」
「頼んだよ。。。俺たちのギルちー!!!」
何万人と居る人々全員と会話しているかのように見えるその光景はもはやヒーローと呼ばざるおえない程の域に達している。
そして人々はギルガメッシュに何かを任されると手のひらを上に掲げ始める。
すると、ギルガメッシュの視界には橋のような何かが先ほど輝かしい線が伸びていった方向へ向け、立ち始めていった。
「信頼の橋、、、ね。 やっぱりお前はすごいよ、ギル────。 お前の為に何かをしてあげられて俺は幸せだ。 」
「ラルフ、お前今恥ずかしい事言っているな!! それは今後の俺も恥ずかしくなるからせめて心の中で思っていてくれ!!
・・・では行ってくる。」
「はいよ。(・・・俺達の英雄。)」
ギルガメッシュはラルフから信頼の橋の方へと振り返り、超スピードで橋の向かう方角へと走っていった────。
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AGE 0016 〜地球・メソポタミア〜
Place: 西の都市-崖の間
西の都市から中心都市へと向かう間にある崖と崖との間にある崖の間。
そこは過去に近くの山の噴火によりマグマが流出。その際に此処へと流れ着いたマグマによって崖が溶け崩れていき、奇跡的に上から眺めると悪魔の顔のようなマークを連想させるあくまで自然的に出来たものである。
現在、そこの自然的に出来た芸術的な作品に何者かの手が加えられ、人工物となろうとしている。
何者かはその崖の間を超スピードで走りかけており、その衝撃に周りの石板は破壊され、
その光景はもはや災害と呼ばざるおえなかった。
「そこだ! 」
ギルガメッシュの声と同時に先程の輝かしい線とは別に凄まじく鋭い閃光が何者かに向かっていく。
「?!」
何者かは急な襲撃ではあったもののいとも簡単に鋭い閃光の持ち主である矢を避ける。
「貴様が元凶か!! 1人で西の都市を壊滅させるとは敵ながら尊敬する。
だが! お前は選択を誤った! 攻める星を間違えたな! 宇宙人め!」
そして矢を放った張本人であるギルガメッシュは崖の上から堂々と地面へと向かい着地する。
「ほう、私がこの星の生命体でない事はわかっているんですね。」
「当たり前だ! 貴様らがいずれこの星に来る事は我が友リゲルから聞いていた。どうやらこの勝負はリゲルの勝ちのようだがな!」
ギルガメッシュは自身がもっとも信頼している人物の名前を出し、宇宙人へ向かって優位性を見せつける。
「リゲル。。ですか。懐かしいですね。
今どこにいらっしゃるんですか?
まぁ、、別にどうでもいいですが、、この星をこのまま破壊し続けていれば耐えられず出てくるでしょうしね。」
「悪いがリゲルは貴様程度では出てこんぞ。リゲルの代わりが俺だ! 俺がこの星全て守って見せる! そしてお前は排除────する!」
ギルガメッシュは言い切る前に、再び鋭い閃光の矢を宇宙人へ放つッ────。
「当たったら致命傷でしょうね、、ですが避けられない速度ではないッ。」
宇宙人は屈伸の動きで膝だけ落とし、華麗に閃光の矢を避ける。
「避けられた!? 」
ギルガメッシュが避けられた矢を気にしていると、宇宙人は視界から消えていた。
(リゲルめ、この程度の生命体に賭けたのですか? 残念ながらこの生命体は貴方の懐刀には到底なりえませんね。)
「奴は!? どこだ!」
ギルガメッシュは今は焦った振りをしていた。宇宙人を見失ったのは誤算であったが、振りをする理由は次の瞬間の為にあった。
(笑止────!)
宇宙人はギルガメッシュの真後ろから音もなく現れると、次の瞬間先程の交わしたはずの閃光の矢が背後から宇宙人の胴体を貫いた────。
「な、なに────!?」
宇宙人がその事実に驚愕し、微かに目の端で捉えた人影をきっかけに当たりを見渡すと、崖の上では大勢の人々が集まっていた。
「ギルさーん! 今来たぞ────!」
「ギル坊! そんな奴に負けんなよ!」
「ギル君! 頑張って!!」
先程まで中央都市に居た大勢の人々が崖の上に集まっていた。
「ギル! 遅くなったな!! 」
「ラルフ! お前が先導して来てくれていたのか!! 」
ギルガメッシュは先程別れた友を歓迎し、再び宇宙人と向かい合う。
「貴様、さっき地球を破壊するとか言っていたな? 一応今忠告しておくが、俺をここで倒しても終わりが見えなさそうだぞ?
これが最後の忠告だ! 今からでも地元に帰るんだな! 」
「・・・全く、、英雄というものは昔から本当に面倒だ。 なぜ皆英雄を頼るのですか?
なぜ皆英雄の後をついていこうとするんですか? しかし英雄の仕組みは単純です。
英雄を創るものがいなくなれば、英雄ではなくなります。つまり・・・皆ゴロシダ!」
宇宙人はいつの間にか閃光の矢に貫かれた傷は癒えており、急に声色を変えると、黒の物質がされている魔法陣を両手に掲げると、勢いよく振りかぶり、崖の上へと投げ込む。
「なに────!?貴様────!!!」
崖の上へ向かう魔法陣は上にいた人々の足場を破壊し、大勢が崖の下へと落下していく。
「ラルフー!!」
ギルガメッシュが頼れる友の名前を信頼の下呼ぶと、それに応えるかのように素早い身のこなしで大勢を受け止め、崖の小道に避難させる。
「しかし、、まだ足りない。。
キーマンは・・・貴方だ!!」
再び魔法陣を崖の上へと投げ込み、また足場が崩れる。
「ギル君────!」
「エ、エンキドゥ────!?」
エンキドゥ。それはギルガメッシュが英雄になる為に、必要不可欠な存在。
つまりキーマンである。
キーマンが死亡した場合、英雄は英雄では無くなる。
「これで貴方の物語は終わりです! ギルガメッシュ!! 」
宇宙人は黒の魔法陣を槍状にまとめ上げ、エンキドゥへ向かい投擲する。
「クッ!」
ギルガメッシュは黒の投擲がエンキドゥへ当たる直線上へと立ち入り、投擲を防ごうとする。
「無駄です! その槍は貴方では防げない!! 心意では幻想は打ち破れない!」
「ギル────!」
ギルガメッシュは瞬間、友が呼ぶ声を聞いた。
そしてその声が止むと同時にその声の主であるラルフは庇う様にギルガメッシュの目の前で黒の槍で串刺しになっていた。
「ラルフ────!」
「な、なに?! 心意が幻想に勝るだと!?
ありえない! 何故だ! 何故黒槍がやつを認識する! さっきの黒槍はあのキーマンのみを認識させたはずだ! 」
黒槍がラルフを串刺しにすると、溶けるように黒槍は無くなり、無くなった箇所から血が吹き出してくる。
「ラル、フ────。」
「ギル、お前はこれを乗り越えろ、そしたらもう慣れる。。 真の英雄に────。」
「ウワアァァァァァァァァァァァ!!」
ラルフは息を絶え、ギルガメッシュはそれを悲しみ、絶叫する。
「は、まさか! さっきのラルフとかいうやつもキーマンだったのか! それなら私の勝ちだ! 心意反転が起きるぞ! もうお前は英雄では無くなる!! ギルガメッシュ! 」
・・・・・
「────いいや、俺はギルガメッシュだ。
元から英雄なんぞではない!! 」
友を無くした直後であるにも関わらずギルガメッシュは先程までと全く変わらない雰囲気で立ち上がる。
「な、なに!? 正気を保っているだと?
心意反転が起きれば全くの別人へと変貌するはずだ! お前はギルガメッシュですら無くなるはずなんだ! 」
『彼は「死神(ジョーカー)」なんだよ、ステラ。死して英雄を創る存在────。それが死神だ────ッ! 死神を殺しても英雄は堕ちない。 英雄はその道を辿り続ける! 』
何処からともなく聞こえた声は宇宙人────ステラの耳元へと届く。
「リゲル────ッ!」
『そしてステラ、生憎だがさっきの人物が今回の終幕者(フィニッシャー)だ。 英雄ギルガメッシュはここに誕生した────ッ!』
ステラは目の前のギルガメッシュから湧き出る闘争心を感じ取ると、すかさず黒槍を作り上げ、ギルガメッシュへ向け投擲する────。
風を切る程のスピードで黒槍は一直線にギルガメッシュへ飛んでいく。
「信頼は繋ぐだけではないッ! 信頼の先には何かを創り出す力があるッ────!
人々よ、感謝するぞ! 今まで切らずに繋げてきた信頼を今!! ここで形にする! 」
ギルガメッシュは右手を掲げると、輝きと同時に刀身のような物がその手の中に収まる。
そして現れた刀剣を勢いよく黒槍へ切り込み、両断したッ────。
「これが、、信頼の終点────!
心器グローリィーギフトの誕生だ────。
そして! もう一つ!」
ギルガメッシュは左手を掲げると、再び先程の輝きを放ち、巨大な刃を持った戦斧が姿表す。
「こっちは神器エクリプス────!
星をも喰らう俺の愛武器だ!!!
覚悟しろ、宇宙人。
俺は今からこの2本合わせて合計三振りでお前を再起不能にさせる────。 」
そういうとギルガメッシュは両手に武器を携えて、ジリジリとステラへと近づいていく。
「まず、一振り目エェ────!」
ギルガメッシュは左手に持っていたエクリプスを掻き上げる様に、スイングする。
しかし目標のステラまではまだ距離がある為、その攻撃は無意味となる。
しかし次の瞬間────。
「な────?!!」
ギルガメッシュの数十歩先にいたステラはいつの間にかエクリプスを掻き上げた地点へと一瞬で移動した。
「そして!! 二振り目!」
ギルガメッシュの間合いに入ったステラはグローリィーギフトの美しい刀身に両脚を切断される。
(まずい! すぐに再生させなければ────! ?!)
「再生出来ない!? 馬鹿な!! 」
「さよならだ。 宇宙人! 俺達の勝ちだ────!! 」
ギルガメッシュは予告した三振り目の最後にエクリプスを回すように振り下ろす。
「ギルガメッシュ────!!!
いつかッ、、この星をォォォ────。」
ステラはギルガメッシュがエクリプスを振り下ろしたと同時に、まるでその場に存在もしなかったように一瞬にして消えていった────。
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AGE 0016 〜地球・???〜
Place: ???
ステラが地球から消滅した時とほぼ同時刻。
「あー、あ────。 聞こえるかい?リゲル。」
「あぁ、聞こえているよ、エギル。」
「ギルが成ったぞ────。キーマンの中でも唯一死んでもリセットが起こらない役職「死神」────。ラルフは役目を果たしたって所だな、これは。」
「あぁ、知っているよ。僕も見ていたからね。これで人類はまた進化する────。」
「ギルも保存か? 」
「いや、ギルガメッシュはこのままでいいよ。彼はこの先必要だ────。
・・・ただ、「アレ」がいつ始まるかは僕もわからない。 だからギルガメッシュには生命の種を与えるよ。 そうすればギルガメッシュは「アレ」が始まるまで生き続けられる────。」
「そうか────。」
なにやら怪しげな会話。
しかしこの会話を聞いていた存在は数少なく、それに誰もこの会話を思い出すことはないだろう。
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AGE 0016のメソポタミアで英雄となったギルガメッシュ。 しかしその道導すら既に仕組まれているものであったとギルガメッシュ本人が気付く事は今はない────。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
初めて7000文字近くも書いてしまいました。
一応短編小説という事でギルガメッシュの話は一旦おしまいです。
この先の物語にギルガメッシュはたくさん登場しますのでお楽しみに。
あとゲームを作るときにもしかしたらバージョンアップして、今回すぐお亡くなりになったラルフやエギル、エンキドゥなどにもスポットを当てて話を深くしていけたらなという願望がありますねー。
次回作は再び現代に時代が戻り、更生の道導です!
6月上旬予定!!
以上!