総隊長の孫娘〜その者、最凶の料理人につき…〜 作:名無しのナナ
東西南北に分かれた上で西流魂街一地区
「…なんでも、山本隊長は料理人とやらになりたいようですな」
「えぇ、…もしかしてお爺様から反対するように言われて…?」
「いえ、死神としての責務を認識しておられるのであれば今更私が首を突っ込む話ではないでしょう。…ただ、卯ノ花隊長や山本隊長…
成程、つまりこうする事でボクの覚悟を見定めようとしている訳か。
確かにあの戦いで勝利したなら自分達が何を護ったのか、それを再認識するのは大事だろう。
まぁ、別に更木でなくても良い気がするとも思うが…他に何か考えのあっての事だろうか?
「……それに、久しぶりに“千歳殿”の手前を拝見したいというのも多分にあります」
「手前…虚関係ですか?」
「はい、最近何処から入り込んだのか虚を見掛けたと報告がありましてな」
噂をすれば何とやら、確かに何体か姿を隠しているようだ。
尤も、児戯に等しい潜伏技術ではあるが。
「…わかりました、では少し待っていてください」
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雀部長次郎side
「…矢張りお孫様、か」
血は争えぬとは良く言うが
報告にあった虚の数は複数存在し恐らくだが一体は大虚、それもアジューカスが紛れているが山本隊長は始解すらせずにこれを斃す。
「……いつぶりだろうか、この身が唯の霊圧のみで気圧されたのは」
幾らあの斬魄刀を扱っているとはいえ、本人の資質も合わさり死神の中でも“異質”だ。
何よりも、ものの数秒でアジューカス級の大虚を含む複数の虚が消滅するなど御伽噺の範疇のようだ。
「…だが…ヒトに刃を向けられた時、はたして貴殿はどうするおつもりか…千歳殿」
この地へ訪れた本当の目的、嘗て卯ノ花隊長から聞き及んだ少年が今もこの地に居るならば…。
(…見定めさせて貰いますぞ、千歳殿)
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『ぶー…』
「ご、ごめんね星葉身…?」
朝ご飯を食べる前におじ様に連れてこられた為に始解をせずに虚の群れを蹴散らしたが為にボクは今、ボクの斬魄刀に不貞腐れられていた。
『もー、始解した方が味もしっかり感じられるのにーっ』
虚って味がするんだ…というかお腹壊さないの?
『食べる子が強ければ強い程美味しいけどこんな雑魚じゃ物足りなぁい…』
成程、今度
一人で納得していると獣の様な気配と共に鋭くも重たい斬撃を刃を走らせる事で受け流し突然の襲撃者と対峙する。
「わぁ、このお姉ちゃん剣ちゃんの攻撃を受け止めたよ!凄いね剣ちゃんっ」
「喚くなやちる、…久しぶりに楽しめそうだってのには賛成だがな」
一合合わせて
無造作に伸ばした髪や衣類から判断すれば唯の魂魄だろう。
だが、その隠し切れない霊圧の濃度はそこらの死神を優に超えている。
───というか、後の更木剣八じゃないか彼は。
「さっさとやろうぜ、死神。愉しい喧嘩をよォッ!」
此方を威圧するように立ち昇る霊圧にボクもある程度覚悟を決め解号を口にする。
…出来るなら、ヒトの形をした存在には使いたくなかった力を振るう覚悟を決めて。
「─── 天地喰らいて虚無と為せ
ユーハバッハの未来を見通す能力を封殺していた時以来か、ボクはボク自身の意思で