総隊長の孫娘〜その者、最凶の料理人につき…〜   作:名無しのナナ

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新しい試み

『さっきの人の霊圧はワイルドな味だった〜』

「…ワイルド、ねぇ…?」

 

 あれから雀部(ささきべ)のおじ様と流魂街を見て周りながら七番隊舎に戻り少し遅い夕餉を済ませた後、日中の戦闘を振り返りながら反省会としてボク達が鍛錬場として使っている渓谷で素振りを一万本している最中だ。

 

『主、“(わざ)と”急所に繋がる場所ばかり狙ってたねぇ?』

「まぁ、ね?あの人の性質上そうしたまでだけど…」

 

 更木剣八の縛りプレイは前世で把握済みだったし、一太刀一太刀生命を刈り取るだけの鋭さを持った一撃で“此方の実力に霊圧を合わせるよう修正する”のも容易かった。

 

 が、まさか蹴り飛ばされるとは…流石はCV立〇文彦…!

 

 大体何なんだ、あのイケメンヴォイス!

 あんな声で魔〇剣やら風雷〇剣なんて叫ばれた日には滾ってしかたないのはボクだけでは無いはず…!

 

 あ、まるでダメなおっさん(マダオ)の方は帰ってどうぞ。

 

「…やっぱり試してみよっか、ボク達なりの“月牙天衝”を、死神の戦いは霊圧とは言っても筋力では勝てない相手も出てきそうだし…」

『んー…出来なくはないけど多分主が考えてるようなやつじゃないと思う〜…』

「まぁまぁ、取り敢えず一回だけ試してみよう」

 

 

 正眼に構え、呼吸を整え精神を集中させる。

 

(にじ)み出す混濁(こんだく)紋章(もんしょう)

不遜(ふそん)なる狂気(きょうき)(うつわ)

()き上がり・否定(ひてい)

(しび)れ・(またた)

 眠りを(さまた)げる

爬行(はこう)する鉄の王女

()えず自壊(じかい)する泥の人形

結合(けつごう)せよ

反発(はんぱつ)せよ

 地に満ち

 己の無力を知れ!!

 

 破道の九十 黒棺(くろひつぎ)

 

 本来辺りを襲う重力の圧は生じず代わりに惣闇(つつやみ)色の刀身の周りがスパークしている。

 

『うぅん、結構重たいお味〜、というかお試しが九十番台だなんて主は加減を覚えた方が良いと思うの〜』

「まぁ、どうせ試すなら、ね?」

 

 名付けるなら斬鬼(ざんき)術・黒刀(こくとう)

 

 星葉身の喰らって力に変える力を利用し自ら打ち出した鬼道を刀身に纏わせる斬術と鬼道の併せ技。

 

 黒棺が本来与える重力を刀身に一点に留め、振るえばこの辺り一体は地図から消失するだろう。それだけの威力は十二分にある。

 

 星葉身に窘められ、瞬く間に消化したのを見届ければ今度は三十番台の破道で試してみる事にした。

 

君臨者(くんりんしゃ)よ!

血肉(ちにく)の仮面・万象(ばんしょう)・羽ばたき・

 ヒトの名を(かん)す者よ!

真理(しんり)節制(せっせい)

 罪知らぬ夢の壁に(わず)かに爪をたてよ!!

 

 破道の三十三 蒼火墜(そうかつい)!!」

 

 

 今度は青白い焔を刀身に纏う

 この形態を名付けるなら斬鬼(ざんき)術・蒼炎丸(そうえんまる)だろうか…。

 

『んー…ミディアム?なんかふつう〜…』

「まぁ、九十番台を先に試したからねぇ、雷吼炮とかも試してみる?」

『んーん、消化しないで留めるのって慣れが必要だから今日は此処までにしとく〜』

 

 一見すると強力な斬鬼術ではあるが鬼道を纏わせるという性質上隙はある。

 奇襲を視野に入れた対人戦を視野に入れるなら縛道の二十六 曲光(きょっこう)で刀身を隠し間合いを誤魔化すという戦い方もあるにはあるし、実際相手をしたら厄介だとは思うが…

 

「…今まで以上に剣術も鬼道も、料理も頑張らないとね…」

『うんっ、明日は四十六室ってとこにいくんだよね?早く休もー?』

 

 四十六室、か…原作を読んだ感じでは無能オブ無能、歳ばかり食って煽り耐性0、藍染の方が有能じゃね?…という印象があるが…まぁ、どうせ卍解を禁じるとかその辺だろう。

 

 

 …そう思っていた時期が、ボクにもありました、と言いたくなる事態になるとはこの時のボクは思いもしなかった。

 




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