転生~黒龍となったその者は大海原を自由に生きる~ 作:アールワイオー
次回からは話の進む速度をもっと上げていきたいと思ってますので宜しくお願い致します。
衝撃の出来事に暫く呆然と立ちつくしていたが取りあえず体の事については置いておく事にして、俺は当初抱いていた疑問を目覚めた時にいた真っ白な毛並みのアイルーに尋ねる事にした。
「聞きたい事は山ほどあるし今更の質問かもしれないがその二人は何者なんだ? 」
俺は先程まで人化の術を教えてくれていた美女とその後ろに居る紫髪の短髪イケメンを指さした。
「この二人はご主人様がお眠りになられている間にお産みになられた御子ですニャ」
「は? 」
俺の思考は再び停止した。
「まあまあ。母上も聞きたいことが他にもたくさんあるという事だし取りあえずゆっくり座って話せる場所に移動しようじゃないか」
「それもそうね。お母様、目覚めたばかりで混乱しているでしょうし一から説明致しますので談話室に向かいませんか? 」
情報量が多すぎて何が何だかわからない。
ここはイケメンと美女の言う通りに言う通りにしよう。
移動した先の談話室で聞いた内容は俺の度肝を抜くものだった。
まず初めに男として認めたくはなかったが目の前の二人は俺の娘と息子という事で間違いないらしい。
ミラボレアスという種は雌雄が無く(厳密に言うと存在するらしいがあまり違いがないらしい)単体で子供を宿す事が可能な種族らしく俺が眠っている間に魂から溢れ出る凄まじい量の龍の力で体が耐え切れなくなる前に子を生み出すという体の自浄作用の様な形で放出したらしい。
更に驚く事に俺が産み出した二人は女の方がグランミラオスで男の方がアルバトリオンだったのだ。
この二人は俺が目覚めるまでずっと待っていたらしく名前も俺に決めてもらう為持っていないという事だったので俺の知る彼女たちの種族名から取り娘をラオス、息子をアルバと名付けた。
そして二つ目は俺が眠っていた年月についての事だったのだがなんと千年近く眠っていたらしい。
確かに凄くよく寝た気はしていたがこれにはビックリだ。
何でも龍の力が完全に定着する為に必要な睡眠らしいので俺が特別おかしいとかそういう事でもなかったらしく安心はしたが。
最後に三つめは俺の人化した時の姿についてだったのだがこれについてはシンプルで俺に力を託したミラボレアスも人化の姿は女性だったらしく力を授かった俺もそれに引っ張られての事だろうという話だった。
そんなこんなで目覚めた俺だったが凄く暇だ。
やる事といえばこの島に張られた龍結界の維持と龍の身体になれる為の訓練位なのだが結界に関しては一度龍力(龍の力と呼ぶのが面倒なのでこう呼ぶことにした)を補填すれば千年以上は持つらしく一度行えば終わりだったし訓練の方も一週間もすれば慣れてしまっていた。
まあ結界に関していえば少し綻びがあり人一人が通れるほどの歪が出来ていたので補修するという手間はあったんだが…多分この歪を通って俺はこの島に来たんだろうな。
まあとにかく暇だ。
余りにも暇だった為この島(名前が無かった為シュレイド島と勝手に名前をつけた)の端っこで農作業をするアイルー達の元へむかった。
人型のまま翼だけを生やし飛ぶこと数分、アイルー達の管理する農場が見えてきたが何やら騒がしい。
取りあえず騒ぐアイルー達の元へ降りる事にしよう。
「何やら騒がしいがなんかあったのか? 」
「あ、ご主人様ニャ!それがいつも通り作業していたんにゃけど仲間の一人が不気味な果実を見つけたと言って持って来たんだニャ」
「不気味な果実? 」
「そうだニャ。これなんだけどご主人様これがにゃんだかわかるニャ? 」
「こ、これは!? 」
目の前に差し出されたそれは奇妙なグルグル模様の入った果実であり前世で読んだ漫画ONE PIECEに登場する悪魔の実にしか見えない。
いくら暇だったとはいえとんでもない爆弾が見つかったもんだ…。
この世界がモンスターハンターの世界にしては違和感があると思っていたがここにきてONE PIECE要素まで出て来るとは思いもしなかったな。
「もう少し詳しく見せて貰っても構わないか? 」
「勿論いいニャ」
悪魔の実をアイルーから受け取った瞬間頭の中に不思議な情報が流れ込んできた。
どうやらこの実はリュウリュウの実古代種モデルイャンクックらしい。
実を持っただけでその能力を把握出来た事にも驚いたが一番の衝撃はその内容だ。
悪魔の実の能力を把握できることに関しては龍の力ってやっぱりすげーという感想に尽きるがまさかモンスターハンターに出てくる禁忌モンスター以外の物がこのような形で存在するとは思いもしなかった。
俺という存在や子供であるラオスやアルバがいる以上過去には他の種族のモンスターなんかが存在していたか、もしくは今も何処かに存在しているのではと思ってはいたがこの展開は流石に驚きを隠せない。
この島で見つかった最初の実がモンハンのモンスターの能力だったのは偶然とは思えなかった俺は探せば他のモンスターの能力を持った実も出てくるかもしれないと思いアイルーにある指示を出す事にした。
「もしこれから先これと同じような実を見つけたら食べずに俺に知らせる様にしてくれないか? 」
「わかったニャ。他の皆にも知らせておくニャ」
「ところでこれは何処で見つけたんだ? 」
「果樹園で生ってたらしいニャ。他の実と明らかに違うから農園を仕切る僕に一応報告として持って来たとの事ニャ。僕もどうしたらいいかわからにゃかったから後でご主人様の元に届けようと思ってた処に来てくれたから手間が省けて助かったニャ」
「成程、それはタイミングがよかったな」
暇を紛らわす為散歩でもしようと思っていたがこれは一旦城に返ってラオスとアルバに悪魔の実の説明をした後、今後のプランについて考えた方が良いな…。
取りあえず俺はこの悪魔の実を持ち帰る事にした。
悪魔の実を見つけてから約五ヵ月程経った今日、俺は自分の直感が当たった事に喚起していた。
予想通りアイルー達の管理する果樹園に新たな悪魔の実が生ったという報告が入り今その実をアイルー達が此処へ運んでいるらしくその到着をうずうずしながら待っているのだ。
「持って来たニャ! 」
そういいながら悪魔の実を両手で抱えたアイルーが玉座の間に飛び込んできた。
「御苦労さま。早速で悪いがその実を受け取ってもいいか? 」
「どうぞニャ」
ふむ、今回はどうやらリュウリュウの実古代種モデルガノトトスらしい。
やはり今回も
この調子で実が集まれば数日前にラオスとアルバに相談して決めた島の外へでる計画も進めれそうだ内心ほくそ笑む。
前世ではONEPIECEの知識はそれ程持ってはいなかったが確か悪魔の実はどのような能力でも最低一億ベリーはしていた筈だ。
その事から島の外の世界に出るにあたっての資金問題をクリアできるというのは凄くありがたい。
「これからも見つけ次第頼む」
「任せるニャ」
アイルーが扉を出て行ったのを見送った後俺はラオスの部屋へ向かった。
「お母様どうぞこちらへ」
部屋へ入ると彼女はソファへと案内してくれる。
「母上もう来ていらしたんですね」
ソファに腰を掛けたのと同タイミングでアルバが部屋へ入って来た。
「それで今回の物は? 」
「これだ」
俺は机の上に先程届いたばかりの悪魔の実を置いた。
「やはり前回の実同様にお母様の龍力を他の作物よりも感じます」
ラオスが言うにはこの島には俺が無自覚に垂れ流す龍力が充満しているらしく多かれ少なかれ動物や作物に影響を与えているらしいのだが先日発見した悪魔の実を見せた処どうやら他の作物の数倍の龍力が宿っていたらしい。
俺は身に纏う龍力が強すぎる為感知しづらいそうで違いが分からなかったのだがラオスとアルバにはそれがハッキリわかるそうだ。
そしてその事からラオスとアルバは龍力を意図的に籠めれば悪魔の実ができやすいんじゃないかと仮説を経てたんだがまだ悪魔の実が一個しかない状態だったので結論は出せないでいたのである。
「まだ確実とは言い難いが俺達の立てた仮説はどうやらほぼ当たってたようだな」
「そうね。けど本当の検証はここからよ。お母様前に話していた意図的に果実に龍力を込めるという実験の話ですがそちらも準備ができたのでお願いしてもよろしいでしょうか? 」
「ああ勿論」
実は以前二人が龍力を籠めれば悪魔の実ができやすいと仮説を経てた時一度実際に果実に龍力を込めた事があったのだがその時は実が耐え切れず爆散し失敗していた。
その事からレアスとアルバは実の龍力に対する耐性を付ける為俺よりは弱い物の龍力をコントロールできる二人が徐々に龍力を送り込んで俺の龍力に耐えれる実を作成していたのだ。
目の前の二つの実に俺は手の平を当て龍力を送り込んだ。
すると以前の様に爆散することなく力は実に吸い込まれていった。
「まず第一段階は成功ですね」
「これで後は悪魔の実に変化するのを待つだけだがそれがいつになるか分からいのがネックだな。だが母上が直接龍力を送り込んだだけあってこの二つの実からは凄い力を感じる。この実が変化するとしたらどんな悪魔の実になるか楽しみだ」
「俺としてはこの実験も気になるけど能力が分かっているとはいえ実物をまだ見ていないから早くこの島で採れた悪魔の実を喰った奴を見てみたいんだがアイルー達に食わせるのもなんだか実験道具にしてるみたいで嫌だし外の世界に出てそこらの人間に食わしてみたいんだがな」
「お母様それもそれでどうかとおもいますよ? 」
そんなやり取りをしつつ俺は龍力を与えた実を回収し自室に戻った。
それから数日経ったある日の朝俺が目を覚ますと枕元に置いていた二つの果実がグルグル模様の怪しい実へと変貌していた。
ここは数ある海の中でも最も厳しい海とされる
この島にある町に幼い孤児の少女であるレムは倒れていた。
彼女は父親を戦争で失い母は彼女を捨てて家を出て行った為それからは孤児としてゴミ漁りをしながら生きてきた。
しかし、その生活も限界を迎えとうとうその命は消えてなくなってしまいそうである。
そんな時彼女の前に漆黒の髪をなびかせた美しい女性が現れた。
「大丈夫か? 」
その女性の問いに力なく首を振ったレムに女性は言った。
「なら私と一緒に来い助けてやる」
女性はそういうとレムを抱きかかえ、その腕の中でレムは久しく感じる事のなかった人の温もりを感じ眠りに落ちた。
話の展開がカメスピードで申し訳ないですTT
これからも読んでくださると幸いです^^
お読みいただきありがとうございました!!