転生~黒龍となったその者は大海原を自由に生きる~ 作:アールワイオー
キングス達が島を出発してから数年の月日が経った。
あれから何度か世間を騒がす記事に載った彼等だったが新世界へ足を踏み入れたと言う情報以降は落ち着いている様だ。
俺はあれからレムを筆頭としたこの島の未来を背負っていくであろう子供達に稽古や自分達の力で生きていくための知識なんかを教えたりなんかして過ごした後、一度シュレイド島に戻ってきていた。
何回かの実験の末俺の龍力を込め、変化した悪魔の実はその全てが古龍種モンスターの力を宿す物になる事が判明。
俺はその事実を踏まえた上で古龍種の悪魔の実を量産しレムの様に島や家族の為に命をかけたいという子供達に配る計画を建てた。
その日俺は複数の古龍種悪魔の実とモンスターハンターにおいて古龍級生物とされていたモンスターの力を宿した悪魔の実を袋に詰め
いつも通り人型の状態で背に翼を生やし先に島をでたアルバを追いかける為飛び立った俺はこの時自分に災いが降りかかるなど微塵も思っていなかったのである。
龍人島と名付けられた
「キングスさん達無事に新世界へ到達できたみたいで良かったです」
「気が付けばもう全員が億越えの賞金首だもんね」
レムにそう返すのは今年で17歳になる孤児組の中でも年長者の一人で綺麗な黒髪に抜群のスタイルを持つ少女ジオだ。
ジオは目の前の九枚の手配書を一枚ずつ見ていく。
【空の支配者火翼のバーン・D・キングス賞金8億9000万ベリー】
【怒りの双角 ダリオ・ブロッケン賞金5億2000万ベリー】
【重戦車 フェルナンド・ラビモス賞金5億1000万ベリー】
【砂原の恐角 モノリス・グロース賞金4億7000万ベリー】
【大地の毒花 ヒメ賞金3億2000万ベリー】
【白き怪異 ルーフ・フール賞金2億9000万ベリー】
【陸上の海王類 アレクサンドル・ガノン賞金2億5000万ベリー】
【閃光のクリスティアン・ゲオス賞金1億7000万ベリー】
【怪鳥 アカーナ・イアン賞金1億5000万ベリー】
「皆レアス姉さんが渡した実を食べたみたいだね」
「俺達もキングス兄ちゃん達に負けない様に能力をコントロールする訓練を頑張らないとな! 」
年長組の実質No.3に当たるタケミがジオにそう言う。
「じゃあ早速今日の訓練でもする?暫くレアス姉さんとアルバ兄さんは帰ってこないだろうしラオス姉さんも自室で忙しそうにしてから私達だけでやった方がいいと思うし」
「そうだな。俺達も早く強くなってチビ達を守れるくらいには強くならないといけないしサボってる暇はねーからな。そうと決まればいつもの訓練所に行こうぜ」
「タケミはせっかちだな」
「何言ってるんだジオ。今の内に一杯修行して帰って来たレアス姉達をびっくりさせなきゃいけないんだから急ぐのは当たり前だろ? 」
「二人とも喋ってると置いて行くよ? 」
「!待ってくれレム姉。ほらジオも行くぞ」
「はいはい」
ジオは手配書を片付けると二人の背を追い部屋を後にした。
「まさかこんな奴らがシュレイド島の近くにいたなんてな…」
俺の目の前には今数十隻の海賊船が映っておりその内何隻かは俺のブレスにより炎上しながら沈没している。
だがこの船団のボスが乗っているであろう巨大な船は健在であり俺はそのボスと今まさに対峙していた。
「何だか珍妙な奴が飛んでるなと思い攻撃を仕掛けたが一人相手に何隻も沈められることになるとは…こんな事なら軽い気持ちで攻撃するんじゃなかったぜ」
「私もお前達の様な輩が居る事を知っていたならもっと上空を飛べばよかったと後悔しているよ」
目の前の派手な金髪の男はどうやら漫画ONEPIECEにも登場したゴロゴロの実の能力者らしく先程からこちらの攻撃を躱しながら雷で迎撃してくるため鬱陶しいことこの上ない。
さっさとブレスで焼き払ってしまいたいが俺としてもあまり人殺しはしたくない為どうにかしてこの場から立ち去りたいが目の前の男がそれをさせてくれそうにない為徐々にイライラしてきた。
「お前も私一人にこれ以上被害が出るのは本意ではない筈。ここはお互い引くことにしないか? 」
「何寝言言ってやがんだ?こちとら何隻も船を失ってんだよ。死人が出てないとは言えそれではいそうですかと引き下がっちゃあ俺達イカズチ海賊団の名折れよ。せめて代わりになる物を差し出してもらわなきゃな」
「悪いが今は手持ちがない賠償は後日という事にしてもらえないか? 」
「駄目だね…。お前は実力は化け物だが凄まじい別嬪でもある。俺の女になるって言うのならそれで手を打ってやってもいいが」
「断る」
「ならその袋の中身をよこしな。大事そうに抱えているのを見るにさぞかしイイ物が入っているんだろうしなぁ?」
「それも断る」
「なら死んでもらうしかねえな?! 」
金髪の男はそう言うと俺に向かって青い稲妻を放ってくる。
それを片手で弾き口から火球を放ったが男は雷に姿を変えそれを避けた。
イライラが頂点に達しかけた俺は忠告をする事を決め、男に再び話しかける。
「忠告しておく。ここで私を見逃せば私も何もせずに立ち去る。だが再びこれを断ればお前達を一人も残らず焼き尽くす」
「やれるもんならやってみな。まあ雷である俺が居る限り無理だろうがな! 」
この瞬間俺の中で何かが切れる音が聞こえた。
「なら望み通り全てを灰に変えてやる」
俺はミラボレアス本来の姿に戻ると更なる上空へと舞い上がり大きく息を吸い込んだ。
「おいおい、何だよアレ」
そう誰かが呟いたような気がしたがもう遅い。
俺は溜めた息を獄炎のブレスとして吐き出す。
瞬く間に船団は火の海に包まれた。
「いくら広範囲を焼き尽くす炎を出そうが雷である俺には当たらねえ! 」
金髪の男は再び雷に姿を変え炎から逃れようとするが既に遅く炎に飲まれる。
「そ、そんなこのオレ様が…。ここで終わってたまるかーーっ!! 」
炎の中で焼かれながら男が雷を俺目掛けて放ってくるがそれを先程同様弾こうと腕を払う。
その時、払いのけた雷の軌道が上手く変えられず爪にぶら下げていた袋に直撃してしまった。
「しまった! 」
慌てて零れ落ちた悪魔の実を拾おうとするが猛烈な突風が吹き複数の実が飛ばされてしまった。
「くそっ。探すにしても手間だぞこれは…。幸いこの辺りは島が多いから海に落ちずにいてくれるといいが」
俺は一先ず何とか落とさず確保できた分の悪魔の実をシュレイド島に持ち帰りその後実が落ちたであろう島々を数日間かけて廻り探したが結局見つからなかった。
失った実は全部で8個でありその全てが古龍や古龍級モンスターの実であった為凄く焦った。
しかし、最後は諦めて龍人島にもどり普段の生活に戻った俺がその事を忘れ過ごしていた時に事件は起こる。
俺が落とした実を食べたであろう海賊団が名を上げ巷を騒がしたのだ。
「お母様正直に申してください。今巷で話題になっている海賊団はその噂される能力から察するにお母様の龍力をもって生まれた悪魔の実を食べていますよね?私はこのような報告を受けていませんが前に決めた筈ですよね?実に関する事は私を含めアルバと三人で決めると。これは一体どういう事ですか? 」
「弁解のしようもありません」
余りのラオスの剣幕に思わず正座をし敬語で返してしまった。
「私は怒っている訳ではありません。お母様に未だ信用して頂けていないと思うと自分の不甲斐なさでやるせない気持ちになるのです…」
「別にラオスの事を信用してない訳じゃない!実はちょっと前にへまをしてしまって…。そんな情けない事子供であるお前達に言いたくなかったっていう単なるしょうもない俺の見栄で話してなかっただけなんだ」
悲しげな表情をするラオスに俺は慌ててそんな弁明をしてしまった。
「フフッ」
「?」
俺の苦しい言い訳を聞き嬉しそうにするラオスに俺は首をかしげる。
「ごめんなさい。お母様も私達に悪い格好を見せない様にしていたなんて思わなかったもので。でも私達はお母様がどんなに自分で格好悪いと思われてもそんな事で見放したりしませんからこれからはちゃんと話してくださいね」
「そりゃ俺だって一応お前達の親なわけだしそれくらい思うさ。まあこれからはちゃんと話すようにするよ。後でアルバも含めて今回の事も説明するから」
「そうして頂けると私達も凄く嬉しいです。それと一人称もどってますよ」
「今くらいは勘弁してくれ~」
こういう所が怖くて話せなかった等と言える筈もなく俺はうなだれた。
そして再び時は経ち俺が前世で知る海賊団の中でもロジャー海賊団に並ぶ程凄いとされる海賊団の名が最悪の形で俺の耳に入った。
その名はロックス海賊団。
新世界でキングス海賊団と衝突しキングス海賊団が敗北したという知らせだった。
今回は少し短いです><
次回はキングス海賊団の視点で描く予定なので楽しみにして頂けると嬉しいです!
ここまでお読みいただきありがとうございます^^