距離感がエグい幼馴染みナリタタイシン概念   作:Freezing

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今回本編にギャグ要素があんまりないのでここでルドルフさんに登場してもらいます。


ルドルフ「ナリタタイシンに…なりたいシン」


刹那―

海は割れ 地は裂け あらゆる生命体が死に絶え―

エアグルーヴのやる気が下がった―


幼馴染みのナリタタイシンというウマ娘ートレーナーの転機

 

明くる日の話

 

 

昨日の一件からどうもハヤヒデ、チケットの間にうっすらと溝があるように感じる…

 

なにかおかしいことでもしたのだろうかと思考にふけっている際に、理事長よりお呼び出しがあった。

 

とても偉大な方であり、ことウマ娘に関することにあっては真摯に向き合われている方だ。礼を失する訳にはいかないと襟首を正し、理事長室に向かう。

 

 

T「 失礼いたします。 秋川理事長。 」コンコン ガチャ

 

理事長「 うむ! よく来てくれた! 遠慮なく掛けてくれたまえ! 」

 

T「 ありがとうございます。 失礼いたします。 」

 

理事長「 たづな! すまないが… 」

 

たづな「 えぇ。 簡単なもので申し訳ございませんが… 」

 

 

目の前に置かれる高級そうなお茶請けに紅茶。

 

 

T「 恐縮です。 どうかお気遣いなく。 」

 

たづな「 いえいえ。信をおける方には其れ相応のもてなし方が必要だと理事長も私も感じておりますので… 」

 

理事長「 歓待ッ! 君はトレセン学園においても、私にとっても必要な理解者だ! どうかゆっくりして行って欲しい! 」

 

 

理事長はロリ…かなり幼いと思われる第一印象だろう。しかし人心掌握、カリスマ性、リーダーシップにおいて優秀な方だと自分は思う。赤心を推して人の腹中に置くという言葉を体現されたような御方だ。

 

 

T「 理事長。このままお茶を嗜むのもよろしいかと存じますが、本題の方はいかがなご用件でしょうか。非才な身ではありますが、手伝えることならば何なりと… 」

 

理事長「 須臾待って欲しいッ! まずは近況でも聞こうじゃないか! 」

 

T「 えぇ… おかげで問題なくトレーナー業を続けさせていただいています。 ウチのは冬の目黒記念から春の盾を奪いに行きますよ。 」

 

理事長「 重畳ッ! 理事長としては一人のトレーナーに贔屓にすることはできないッ! しかし個人として君の活躍に期待しているッ! 」

 

T「光栄です。 これからも変わらず励みます。」

 

理事長「 うむッ! … 」

 

 

先程からどうも理事長の歯切れが悪い。まるで直接言うのが憚られるようなことを今から言うみたいな話題の回し方だ。本来であればこちらが事情を察し、濁した言葉でも伝わるよう持っていかなければならないが今回は本気で身に覚えがない。

 

 

理事長「 うぅむ…… たづなぁ… 」

 

たづな「 え!?私に振るんですか!?  」

 

 

理事長がそっぽを向いている。 脳内のアグネスデジタルが3人消滅した。 かわいい。

 

 

たづな「 えぇと… 今回の話というのはウマ娘の担当を複数人指導することと、近い将来に海外の留学及びトレーナー契約というところ考えていただきたいという話なんです。 」

 

T「 海外勤務ですか?! それはまた急な… 」

 

理事長「 もちろん海外の件は将来の話ッ!! トレーナー契約としては大体10年ほどで考えているッ! あちらで経験を更に積み、トレセン学園においても世界で一流と為り得る人物になってほしいのだッ! 」

 

T「10年…いえしかし…更に有望な方もおられるでしょうに…」

 

理事長「ミスターシービー ナリタタイシンと育て上げた君はトレセン学園内外も注目しているッ! 君にはより広い視点でウマ娘の世界を盛り上げて欲しいッ!」

 

T「…わかりました。 それと複数人の指導契約と言うのは?」

 

理事長「 これは単純な話だッ! 現状トレーナーが付いていない有望なウマ娘たちが、君に付きたいと複数人嘆願をしてきたッ! 学園としてはこれに対応せざるを得ないッ! 」

 

理事長「 把握ッ! 君が昔から1対1の指導法に重きをおいている事は知っているッ! しかし今後を考えると複数人の担当は行ってほしいのが現状だッ! 」

 

T「それは…」

 

 

痛いところを突かれた。自分のやり方はいわゆる昔のやり方。トレセン学園の黎明期、ウマ娘も環境も揃っていない時のやり方だ。だからこそ怪物 ミスターシービーを育て上げれたという事実はあるが、今は時代が違う。必要な環境が揃い、多数のウマ娘が在籍する中では「異色」なのだ。

 

 

理事長「 現状の契約はナリタタイシンのみ… 契約の更新のタイミングで複数人の担当を希望するッ! 次の更新で海外留学… 」

 

理事長「 猶予ッ! どうか考えて欲しいッ! 」

 

T「わかり…ました…」

 

俺はどんな顔をして退出したか覚えていない。しかし今後のステップアップのためにも理事長が案じて計画してくれているのはわかった。

 

会話の最中にもタイシンの顔がチラついて離れない…俺がいなくなったらアイツは一体どうなるんだ?海外留学のタイミングで契約解除?

 

鬱屈とした得体のしれぬこの感情を表現するには、俺とタイシンの距離はあまりにも近かったのかもしれない。

 

重い足取りのままタイシンの待っているトレーナールームへと向かうのであった。

 





話をすすめるにはどうしても必要でしたので…

今回はノータイシンで一旦区切ります。

なるべく早く更新するようにはします

次作の考えている案

  • ポンコツグラスワンダー
  • 悪友ウオッカ
  • 逆に可愛がりスーパークリーク
  • 地方巡業で堂の入ったスマートファルコン
  • その他(感想にどうぞ)
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