Fate/End of Avalon〜ラスエピ士郎くんと神聖円卓領域キャメロット〜 作:FGOキッズ
え?その間何してた?
……普通にサボってました……。
それでも─────俺は頑張ったのだ─────(きのこっぽくして逃げようとする)
「これがボクの知る限りのマシュの過去だ。マシュは人工的に作られたデザイナーベイビーで、もう寿命は数年とない。それ以外を除けば、他と比べて質の良い魔術回路を持つただの“人間“なんだ。そこだけは決して勘違いしないでほしいんだ。他とは違う、そんな残酷なことは彼女も君にそう思われたくないだろうからね。」
「………」
そんな事する筈がない。と、素直には言えなかった。
人の命を語れるほど俺の経験は深くなく、人の死を想像できるほどの実感もなく、それなのに自分の死がこの場の誰よりも近いという事実を知っている。死の恐怖さえ、この旅は遠ざけ壊してしまう。そんな良くも悪くも麻痺した自分の価値観・死生観では、彼女の先を、決してないと思いつつもそう断言できなかった。きっと、その時がくれば俺は───
いや、今は考えるべきではないのかもしれない。今から結論を出せばきっと、そのように行動してしまう。だから今は、答えを出すべきではない。それはいずれ来るべきその時に出せばいい。
━━━時間は刻々と迫っている。
「まぁ、君に関しては心配する必要はなかったね。ボクもいらない心配をしたよ。このまま、今まで通り彼女と接して欲しい。残酷な言い方をすれば彼女の最後に絶望がないように。彼女にとって君は何にも代え難いものなんだ。人形のみたいだった彼女が君と共にいる時、一番人らしくあることができるんだよ。数値で見ても、目で見ても、明白な事実としてね。」
だから、この事は黙ってて欲しい。すでに見た映画を初めて見たように振る舞って欲しいんだ。
それが“最善“だからね。
「……」
─────彼の言葉はとても、合理的だけど、とてもじゃないがそれは言葉以上の重みがある。ありすぎる。
どう足掻いてもマシュの先の結末を知ってしまった事は消せない。どんなに取り繕うとも、一度生まれてしまったこの感情は“今まで通り“を振る舞えるほど簡単なことにしてくれない。
ああ、ダメだ。俺は、彼女がとても─────
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砂が風とともに吹き荒れる一面の荒野。いや、荒野以上の荒地。砂漠といった方が正解だ。所々、渇きによって枯れ果てた哀れなもの達の骨が散乱しており、物にっては神秘の一端を担った、担っていたもの達の骨も確認できる。
そんな砂漠を颯爽と走る帆船がある。より正確に言えば帆船のような外見をした車だ。その車にいる搭乗者は“人類最後のマスター“「藤丸立香」、カルデア職員兼デミ・サーヴァント「マシュ・キリエライト」、カルデア技術局特別名誉顧問「レオナルド・ダ・ヴィンチ女史」ことダ・ヴィンチちゃんの計三人。そう、人理継続保証機関フィニス・カルデアの一行だ。
「にしても、ここは本当に聖地エルサレムなのかい?一面砂、砂、砂!ユダヤ・イスラム・キリストの聖地というにはあまりに酷い有様じゃあないか。」
天才もこの光景には少しばかり困惑しているのようだ。エルサレムといえば、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地が一箇所に存在する類稀なる地だ。この地を巡って過去多くの血が流れ、戦争が起きてきた。特に聖地に関してキリスト教は幾度となく“聖地奪還“を掲げ十字軍なるものを派遣し、その都度多くの命がなくなっていった。今回の特異点は十字軍の遠征で起きた人理の異常らしいが・・・そう、先ほどからみればわかる通り、十字軍どころか人も存在しない一面の砂である。
「はい。エルサレムといえば三つの宗教の聖地とされ、数多くの建造物が並ぶ場所とされています。・・・しかし、これはあまりにも」
「“特異点“というには、あまりに変わりすぎている。そういう事だよね?マシュ。」
マシュは頷いた。
「その通り。ここは仮にも特異点だ。ある程度の異常は覚悟していたが・・・いやぁ、さすが定礎EX。十字軍どころかエルサレムさえも見つからないとは。藤丸くん、マシュ。そういうことだよ。それ相応の覚悟をしなくちゃいけない。」
「「はい」」
「とは言っても、何も見つからない限り、何もできないんだ。何もないけど、この車の旅を堪能してくれたまえ。」
何もないの三段構えだねと彼女は笑い、再び車の運転に戻る。
「……」
砂漠を見つめる。
レイシフト前に言われたドクターの言葉が脳を離れない。
「どうしたんですか?先輩。」
どこか悲しげな目をしている藤丸を気にかけたマシュが声をかける。
「…ん?ああいやいや関係ないよ。昔の友達を思い出していただけなんだ。」
咄嗟に嘘をついた。マシュに言うのは気が引けたから。
「先輩の友達ってどんな方なのですか?」
そんな嘘をマシュは信じ、問うてきた。
「じゃあ、聞く?暇の潰しに。」
「はい!」
それじゃあ、と語り出した。友人のこと、学校のこと、親のこと。自分の知っている彼女の知らない世界のことを話すたびに興味津々に聞いてくれるのが、
嬉しくて、
誇らしくて、
それと同時に悲しくて、
申し訳なかった。
外の世界を知らない。本来なら実験のために生まれ、人理修復のためだけに生きていた彼女に、外の世界の話を、“多くの人の当たり前で彼女だけが知らない世界“の話をするのは酷に思えた。誰かが言っていた。
「知らない方が幸せなこともある」
俺は、なんと残酷なことをしているのだろうかと自身を責めるが、それでもやはり俺は、話すことをやめなかった。皮肉な話だけど、彼女はそれを残酷なことであることを知らない。なんと無垢で純粋なのだろうか。それ故にあること全てをそのまま。いい通りに受け取ってしまう。この旅で、彼女はすごく成長した。人形のような彼女が、人間性を獲得していく旅でもある。でも、だからこそ、これは俺にとって苦しみでもある。
彼女は依然として楽しそうに話を聞く。
彼女の先を知り、それを背けるための話でさえ、苦しみを覚える自分。
─────ひどいなぁ。運命ってのは。
だからこそ、その運命に抗うのだと改めて思ったのだ。
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「酷い光景だ。ここが、本当にエルサレムなのか?俺の知ってる聖地はもっとこう・・・」
ここまで口を紡いだと言うのに、具体的に続ける言葉が出てこない。記憶は抜け落ちて、実感さえ与えない。
妙なことだらけだ。
砂漠の中に難民キャンプで青年は一人思う。荒地を選んで歩いてきたが、こうまで荒れた大地と化しているのは想定外中の想定外。むしろその可能性以前の話だ。
ここはどこなのだ。ここは本当に■■■■年のエルサレムなのか?と。
いや、むしろ本当にここは俺の時代なのか?どう見たって現代の街並みより遥かに昔だ。中東と日本じゃ比べ物にならないほどの差があることは知ってる。だがそれはもう本来なら過去の話だ。聖地だぞ?何故、このような有様なんだ。この
───じゃあ俺はいま過去にいるのか?いいや、断じてありえない。過去とは過ぎ去った記憶であり、逆光し再び体験できるものではない。過去に行くだなんてそれこそ、魔術を超えた神秘「魔法」の領域に他ならない。トオサカが第2魔法とかなんとか言っていたが、俺は魔法使いどころか魔術師ですらない。魔法とは縁のない存在のはずだ。それに……魔法は現代より失われたからこそ魔法であって、こう自然発生するものではない。ならば、第三者の影響と考えるしかないだろう。
そうとでも思わなければこの惨状をどう説明すれば良い。
現代文明の痕跡さえなく、砂丘の遥か先にかすかに見えるピラミッドも
あの向こうに見える「白亜の巨城」をどうやって説明すれば良いのだ─────
数ヶ月待たせておいてたった3000字しか書けなくて申し訳ございませんでした!今の私にはこれが限界です……
今後も不定期になりますが、頑張ろうと思います!
映画を見た勢いで書いたので、最初は映画っぽいのですが、今後は普通に本編通りになります。ちゃんと、百貌も藤太も色々だそうと思います!!
もしかしたら偽アサシンちゃんも……?
考察やコメント待ってます!乾燥乞食なので書いたら書かれた分だけ有頂天になって喜びます。