オレ氏、デウスエクスマキナ的なアラガミになる   作:真鳥

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11 魂の鼓動

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんかバカでかい8本の首がある真っ黒な見るからにヤバイ大蛇がいるんだがっ!? 

 

 なななななな、なんだアレっ!? 

 

 どっから湧いて出てきたっ!? 

 

 ん? よく目を凝らし見てみると、あの大蛇の身体の中心にオレがいるな。オレの身体、背中のほうがパッカーン割れて、そっこからニョロンニョロン黒い澱みがジャンジャカ噴き出していますねー。

 

 うん。間違いない。あれオレから出てるわ。

 

『アイエエエ!? ナニアレ!? ナンデ!? 何か変なのおもいっきりオレから出てるんですけどおおおおおおッッッ!!!!!!』

 

 明らかに自分の身体から出たらヤバイものが出てることに今のオレの顔は((((;゚Д゚)))))))になってる。

 

 あんなの世界終了のお知らせじゃんっ!! 

 

 しかもさらに驚いたのは、そんな世紀末大怪獣大決戦に果敢に挑もうとしているアインさんたちゴッドイーター御一行様。

 

『(´・ω・`)』

 

 ええええええええええっ!? 何やってるの? バカなの? 全然大きさ違うじゃんっ! アインさんたち正気なのか疑うレベルだよっ! ウロヴォロスよりデカいっ! アラガミじゃないよ最早怪獣だよっ! ウルト○マン呼ぶ案件だよっ! もしくはゴ○ラっ! パターン青、使徒ですっ! エ○ァンゲリオン起動ッ!! ドン引きですっ! 

 

「…………変なの。そんなに驚くほどのこと? キミの中の破壊衝動を増幅して形を与えただけなのに」

 

 白い少女がキョトンとする。

 

『…………オレの中の? やっぱりアレはオレから出てるんじゃんっ! しかもお前の仕業かっ! なんでそんなことしたっ!? オレに恨みでもあるのかっ!!』

 

 ブースターを加速させブレードで斬り込む。間違いなくこの少女がオレになんか如何わしいことをしやがった。R18的な。

 

 しかしブレードは擦りもしない。少女はまた別の場所に移動して回避している。

 

「アレはキミが望んでいるココロの一部を解放したんだよ。キミが願ったからボクは叶えてあげたんだ」

 

「願った? オレが?」

 

「そうだよ。憶えてない? すべてを壊すことをキミは願った。ボクはそれを現実に変えただけ。あの八つ首の龍はキミ自身の、本当の姿だよ」

 

 少女はさも当たり前のように言う。

 

 そう言えば、この少女の声に聞き憶えが。

 

 あの時、グレイプニルのゴッドイーターに神機を突き刺され、その後何かがオレの身体の中に入ってきた。

 

 

 ────ゼンブ壊シチャエ。

 

 確かに聴こえた少女の声。

 

 オレは少女の声に従った………?

 

『…………オレのせいだってのか…………』

 

「思い出した? キミが望んだこと。辛い世界はちゃんと終わるよ。大丈夫。これはキミの夢だから。キミはゆっくり眠っていればいいよ。ずっとずっとずっと────」

 

 茫然自失とするオレに邪悪な笑顔で近づく少女。

 

 モニターを観るオレ。

 

 すでに戦闘が始まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ******

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 黒い大蛇、ヤマタノオロチは長い首を揺らし大地を抉りながら引き伸ばす。

 

「くっ!」

 

 ギリギリまで引き付け、寸でのところで躱しロングブレードを斬り付けるユウゴ。

 

 だがあっさりと刃は黒い鱗に阻まれ微塵も徹さない。

 

「何だこれっ!? 硬すぎんだろぉっ!! オリャアアアアッッッ!!!」

 

 ブーストハンマーを打ち込むジーク。鈍い金属音が響いて跳ね返されてしまうが、ラッシュアタックで何度も殴りまくる。

 

「そもそもっ! どこをっ! 狙えばっ! いいかっ! 判らないっ! ハァアアアアアっっっ!!!」

 

 バイティングエッジの二刀流で斬撃や刺突で素早く攻撃するルル。神機の柄を連結させて薙刃形態にモードチェンジし、黒蛇を斬るも(かんば)しくはない。

 

「それでもっ! ここでコイツを止めるっ!! ウオオオオオオオォォォッッッ!!!」

 

 バスターブレードを振り上げ、渾身のチャージクラッシュを放つアイン。残光を描き打ち下ろされた極大の刀身が大蛇の頑強な鱗を砕き、刃が喰い込んだ。

 

 イケるっ! 

 

 誰もがそう思った時、今まで相手にもしていないそぶりだった魔竜の頭がコチラをぐるりと向いた。

 

 赤く燃える燐光の双眸。視線が交差するアイン。

 

 

「!!?」

 

 

 ────巨大な頭が突貫して来た。

 

 

 咄嗟にタワーシールドを展開する。

 

 

 アインは凄まじい衝撃を喰らい吹き飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ******

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヤマタノオロチの巨大な頭が突っ込んで来て、ガードしたアインが盾もろとも伸びる首に彼方まで持っていかれた。

 

「なっ!?」

 

 メンバー中、もっとも腕が立つ仲間が一撃で戦線離脱したことに、ユウゴたちは驚愕する。

 

 残る七つの頭の蛇の目が濃く輝いた。

 

 ユウゴが盾を構えた刹那、横から巨体の蛇腹が振り抜かれ、身体ごと押し飛ばされる。

 

 ジークが、ルルが、のたうつ大蛇の猛攻に見舞われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オレは映像を観る。

 

 これは戦いなんかじゃない。一方的な蹂躙だ。そもそも戦う相手の規模が違い過ぎる。

 

 アインが盾もろとも吹き飛んだ。

 

『…………止めろ』

 

 ユウゴがもろに体当たりを喰らい吹っ飛ぶ。

 

『…………止めろ』

 

 ジーク、ルルが必死に抗うが、大蛇の巨軀に埋もれていく。

 

『…………止めろっつてんだろッッッ!!!!!!』

 

 オレは映像にミサイルランチャーを撃ち込んだ。

 

 映像は水面の波紋のように揺れただけで消えない。

 

 オレは連続で画面に向けて次々と攻撃を続ける。

 

「無駄だよ。ここはキミの内側の世界だからね。いくら暴れても無意味だから。現実には届かない。いい加減大人しくなよ」

 

『ッッッ!!!』

 

 オレはすかさず白い少女に向けて有りったけの弾幕を撃ち込む。

 

 …………そうだ。そもそもこの少女が原因だ。それにここは少女の言うようにオレの心の中、精神、深層意識の世界。

 

 だったら倒せばいい。アプデ追加ミッションのイベントのように。

 

『…………ここはゴッドイーターの世界だ。単純明快。イベントをクリアして解放していけばいい。この『ミッション』を攻略すればいいんだ』

 

 

 オレは武装展開して、白煙の中の敵を睨む。

 

 なんだか徐々に思考がクリアになってきた。

 

 さっきまでの不安や憂鬱が霧のように晴れていく。

 

「…………あ〜あ。戻っちゃった。せっかくネガティブな思考誘導してたのに。何で正気になるのかなあ。面倒くさいなぁ」

 

 煙りの中から無傷の少女が紅い眼を明光させて不満そうに歩み出てくる。

 

 

「もういいや。ちょっと予定とは違うけど、直接キミ自体を捕食することにしたから」

 

 そう言った少女の身体が変化する。

 

 小さな幼い身体は見る見るうちに巨大な獣の形に成り代わり変容を来たす。

 

 それは、白銀の巨軀の獅子。

 

 灰煉種バルムンク・レガリアに酷似した姿となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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